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10/17 加筆訂正
2020年に『はたかぜ』が練習艦隊第1練習隊に異動しましたので、『まや』に変更しました。
大日本帝国 旧南シナ海
現在、政府からの命により第三艦隊の第十六戦隊『
第三艦隊 旗艦『長良』
軽巡洋艦『長良』は目視による哨戒活動を行っていた。まだ、電探が全ての艦に行き渡っていないため仕方ないが、その代わり水上偵察機として『零式水上偵察機』を使い哨戒活動の幅を広げている。『足柄』『球磨』も同じく水上偵察機を発艦させ、同じく哨戒活動を行っている。第五駆逐隊は水上偵察機はないため双眼鏡による目視哨戒を10人体制で行っている。
「高橋司令官、今のところ異常は見られません。気がかりなのは中国大陸などが見えないことですかね」
「そうだな、フィリピンすらも見えないということは政府の言う通り、地球ではないのかも知れんな、直井艦長」
二人はフィリピン攻略作戦において、『長良』で初めて会った。高橋伊望司令官は連合艦隊参謀長の経験から、今作戦の計画を練っており、兵員から信頼されている。直井艦長は目立った成績はないが、いくつかの艦もしくは部隊の長になることが多く、多分すごい人というのが兵員たちの噂。
「しかし、もしここが異世界だとしたら地球はどうなっているのですかね」
「おそらく、戦争は想定していた期間よりも長くなりそうだ。アメリカやソビエトなどの国々が日本がいなくなったのを皮切りに、アジアへの侵攻を開始するだろう」
そう二人が話していると艦橋から伝声管で報告が入った。
『艦の直線約四〇〇〇に未確認艦を発見、どうしますか?』
「未確認艦の艦種は何だ?」
『空母1、巡洋艦2、駆逐艦5です』
「分かった、総員戦闘用意!俺が『撃て』というまで発砲するなよ!」
その命令はすぐに電文で他の艦にも届いた。すべての艦が臨戦態勢になったのを確認し、自身が指揮所にて双眼鏡を使い未確認艦を見た。
「ふむ、灰色の艦か。しかし、砲が一門しかないのが気がかりだな」
高橋司令官は双眼鏡を下ろし、伝声管にこう言った。
「敵か味方か分からん以上、攻撃をするな。ただし攻撃された場合は、正当防衛として攻撃することを許可する」
高橋司令官はそう言い再び双眼鏡で、未確認艦を確認した。すると、見たことない飛翔体とプロペラのついてない機体がこちらに飛んできた。すぐに彼は各艦に伝えた。
「対空戦闘用意!ただし攻撃するな!正当防衛以外の攻撃は、日本の恥だと思え!」
再び戦闘用意をするように言った。攻撃を仕掛けないに、何度も言いながら。
「司令官、あの奇妙な形に似たものを以前見たことがあります」
「何?一体どこで見たのだ、艦長」
「ドイツであれに酷似したものが作成されていました。しかし、運用まではいかず、まだ計画段階のものです」
「ふむ、なるほど。ではあれの名前は聞いたのか?」
「はい、確かドイツ軍人は『
「
高橋司令官は直井艦長の話を聞き、次世代の航空機はあれになるのか、と心の中で考えていた。仮称『
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日本国 旧太平洋
現在、政府からの命により第一護衛隊群の第一護衛隊『いずも』『まや』『むらさめ』『いかづち』、第五護衛隊『こんごう』『あけぼの』『ありあけ』『あきづき』は哨戒活動を行っていた。
第一護衛隊 旗艦『いずも』
ヘリコプター護衛艦(DDH)『いずも』以下各艦は、先日の衛星情報が遮断されたため、予備電力を使いイージスシステムとレーダーを使い、哨戒活動を行っていた。また、いつシャットダウンが起きても対応出来るように、目視による哨戒活動も行っている。
「司令、南鳥島から東に来てから、本来あるはずのウェーク島が見当たりません」
「そうか、もしかするとここは地球とは別の世界なのかもな、幕僚」
二人は防衛大学からの知り合いで、約4年以上の付き合いがある。司令と呼ばれたのは海将補の
「しかし、アメリカとの緊張が高まっっている中でのこれだ。地球は混乱してるぞ」
「確かにそうですね。それに、第三次世界大戦になってもおかしくない情勢だったので、おそらくなってると思います」
そう二人が話していると第一護衛隊司令が近づいてきてこう言われた。
「距離四○の位置に所属不明艦7隻を確認しました。どういたしますか?」
「艦種は分かるか?」
「レーダーと艦橋による目視から憶測するに、汎用護衛艦4隻、ミサイル護衛艦2隻、多機能揚陸護衛艦に匹敵する護衛艦1隻です」
「…この艦に匹敵するほどの大きさか、幕僚どうする?」
幕僚のひいなは少し考えた素振りを見せるとこう言った。
「とりあえず哨戒機を発艦させましょう。SH-60J/Kを一機、護衛機としてF-35Bを2機を出せば良いでしょう。少数で行うことで相手に敵対心を見せないことが肝だと思います」
「そうか、隊司令。すぐに艦長にこの事を言え、事態は常に最悪を回避できる形で考えるようにとな」
「了解しました」
第一護衛隊司令はすぐに艦長のもとへ行き、作戦を伝えた。すぐにそれは実行され、機体は10分も立たずに飛び立っていた。
数分後……
3機の機体は何事もなく、戻ってきた。その内容は隊員から艦長、艦長から隊司令へと伝達された。
「司令、もしかしたら我々はタイムスリップした可能性も含められます」
「どういうことだ?」
隊司令からの言葉を受けた真良は首をかしげ、質問をした。
「えっとですね、隊員から渡された写真がこれなんですけど…」
「どれどれ……!?」
真良は驚愕した。彼は軍事マニアだからよく分かる。そしてこう言った。
「これ、軽巡洋艦『長良』だ。他の艦も『足柄』や『球磨』など、旧日本海軍の艦艇だ」
「あれ、ですが『長良』は天津諸島の西方に沈んでるのが発見されてますし、『球磨』は中国業者に違法サルベージでその鉄屑が盗まれていて、『足柄』はバンカ海峡付近で沈められたんじゃあ……」
「だから隊司令はタイムスリップした可能性もあると言ったんだろ……」
真良は呆れていたが、ひいなもまた軍事マニアで各艦の最初から最後まで全て暗記している。しかしそれと同時にもう一つの疑問が彼女の頭にあがった。
「ですが、タイムスリップしたらしたで、中国大陸やフィリピンが見えないのはおかしくないですか?」
「ふむ、確かにな。そう考えると……」
真良とひいなは顔を見合せ同時に言った。
「「大日本帝国も転移した」」
そうすれば納得がつく。すぐに真良は通信長に本国に伝える様に命令した。そしてある艦員にこう命令した。
「未確認艦に発光信号を行う。発光内容は…」
その後、未確認艦に発光信号を送り、返答が返ってきた。内容は『我、帝国海軍第三艦隊旗艦《長良》。艦ヲ密着サセ会談ヲ行ウ。武装ハ全テ解除セリ』だった。おそらく同じ日本人だからか、こちらの言い分に応えてくれた。そして護衛艦『いずも』と軽巡洋艦『長良』は密着状態になり、『いずも』側で会談を行うことになった。各艦の艦長や各部隊の司令など幹部が集まった。
始めに『高宗真良』から自己紹介が始まった。
「私は日本国海上自衛隊第一護衛隊群の司令を務めております、高宗真良と申します。よろしくお願いいたします」
続いて厳前ひいなが自己紹介をした。
「私は日本国海上自衛隊の第一護衛隊群幕僚を任命されています、厳前ひいなです。どうぞよろしくお願いします」
次に第一護衛隊司令、第五護衛隊司令、各艦の艦長と続いた。
次に大日本帝国側の自己紹介が始まった。始めにしたのは高橋伊望だ。
「私はフィリピン攻略のため編成された、第三艦隊の司令官の高橋伊望だ。よろしく頼む」
続いて中村俊久が自己紹介をした。
「俺は中村俊久だ。第三艦隊の参謀を担当している、よろしくな」
次に艦長、各司令所の長と続いた。全員の自己紹介が終わったあと、高宗が口を開けた。
「ではまずは私たち、日本国の現状を伝えます。我が国が考えている状況は、国家自体が転移したということです。今まで出来たことが突然できなくなることは、自分たちがいた時代ではないこと、そして大陸が見えないことから地球ではないことです」
その言葉に高橋は反応した。そして口を開けた。
「やはり貴官らもそう思うのか。我が国は天皇陛下が差出人不明の手紙をお受けになり、上層部から事態を説明されたのだ。そのための哨戒活動で、貴官らと会えたのは幸運なのだろう」
その後も色んな話をしあい、大日本帝国側が本国に連絡がつき日本国側に使節団を派遣し、会談を行うことが決定した。
二つの国の軍隊は一緒になり、わかり会えた。しかし、そのあとにアメリカが関連してくればどうなるのだろうか。それは誰にもわからない。という感じですかね。
ヘリコプターは読者からの誤字報告にて、ヘリコプターはドイツ語でフープシュラオバーと言うようです。御指摘ありがとうごさいました。
日本海軍の『空母1、巡洋艦2、駆逐艦5です』について質問があったのでお答えします。空母は知っての通りいずも型です。では残りの巡洋艦と駆逐艦の区分けについてです。巡洋艦は「軽巡洋艦」が大正期に5,500t型(排水量)が多数配備されたので、それ以上の艦艇になる『まや』と『こんごう』を巡洋艦とします(天龍型の次級である球磨型から)。それ以外の艦艇はすべて駆逐艦に分類させています。なお、これは基準排水量が5,500tを越える艦艇を指しました。駆逐艦に分類したものでも満載排水量では5,500tを越える艦艇も存在します。護衛艦には常備排水量が載っていなかったので基準排水量を元にしています。長文失礼しました。
「一〇式艦上戦闘機」から「零式水上偵察機」に変更しました。