二つの日本召喚   作:死滅殺鬼

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また、1日遅れました。作成は終わってるのについつい忘れてしまう。今回もすいません。では、どうぞ

7/19 小説内容の一部変更


日日桑久四国会談

 日本国と大日本帝国との出会いに伴い、会談が行われることが決定した。問題は場所だ。どの場所でやるかで船や馬車を出す必要がある。また、日本国と大日本帝国の大使が来たときにいなかったクイラ王国も参加したいとの旨があり、双方の日本は許可をした。そのため四ヶ国による会談になったのだが、クワ・トイネ公国はとても見せられる会議室はなく、クイラ王国に関してはほとんどが荒廃した荒野だ。すると日本国か大日本帝国になるのだが、どちらの国に行けば良いのか分からない。そして大日本帝国の大使が『日本国は我が国にとって未来から来たから、日本国でやろう』ということになり日本国で会談が行われることが決定した。

 

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中央歴1639年1月31日

 

 あの事件から一週間後の今日、日本国に会談のための使節団がクワ・トイネ、クイラとも集まっていた。場所はクワ・トイネで最も大きなマイハーク港である。空は雲が無く快晴であったが、使節団の誰もが暗い顔をしていた。いや、中には笑顔のやつもいたが

 

「船旅か……」

「どうかされたのですか、ハンキ将軍。お顔も優れないようですが…」

「ヤゴウ殿……今は外務局出向なのだから将軍はやめてよい」

「解りました。で、どうされたのですか?」

「いや、今から船旅だと思うと気が重くてな……。お主が思っているほど、良くはないぞ。船旅はいつ転覆するか分からないし、日も中まで入らない。それに衛生面が悪く、疫病になるものも少なくない。それにあまり良い食べ物を置けず、ほとんどが塩辛いものだ。それに水は節約のためほとんど飲めないし、海水なんて飲んだら一巻の終わりだ。日本国は2日で着くと言っておるが、間違いだと思っている。通常では考えられない速度で航行しなければ無理だ」

「私もそう思います。ですが見たこともない鉄竜を持つ国です。おそらく、我々の常識には当てはまらないと」

 

そんな話をしていると、まもなく時間になる。

すると島の影から異様に大きな白塗りの船が現れた。

誰もが愕然とした。

その超巨大な船は沖合いに停泊した。

田上は説明をした。

 

「今回はあの沖合いの船に乗り、我が国『日本国』へ向かいます。この港に接着したかったのですが、水深が浅かったのであそこに停泊いたしました。それでは小舟に乗り、船に向かいます」

 

その船から小さな舟がこちらに3隻ほどきた。その小舟に乗り船に近づくとその大きさと共にもう一つ気づいた。

 

「な、何だあの船たちは!」

 

 島の影に隠れて見えなかったのだろう。他に四隻ほどの船が囲むようにいるではないか。

 

「田上殿、あの船たちは何だ?」

「あの船たちは大日本帝国側が派遣してくださった護衛艦です。全部、日本国だけに任せると面子が丸つぶれするから、せめて護衛だけでも。とのことだったので」

 

 大日本帝国から派遣されていたのは、『鬼・華の二水戦』の異名を持つ第二水雷戦隊の一角、第十六駆逐隊だ。編成は『初風(はつかぜ)』『雪風(ゆきかぜ)』『天津風(あまつかぜ)』『時津風(ときつかぜ)』である。それを田上から聞きハンキはまた驚いた。そのあとも、どんな風に動かしているのか聞きながら時間は過ぎていった。

 

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二日後……

 

「本当についてしまった……」

 

 ハンキ以下使節団は本当に二日でついてしまい、動揺を隠せなかった。

 

「もうそろそろ、福岡市に着きます。ここでバスや電車などを乗り継ぎ、ホテル新日航まで向かいます。そこで我が国における基礎知識、おいては今後の予定についてホテルでご説明させていただきます」

 

 福岡市博多港が見えてきた。そこには高層建築物が建ち並び、都市高速と呼ばれる奇妙な魔物が走っている道が見える。その魔物について聞くと彼らは『車』と言っており、一世帯に一台を持っているらしい。20代~60代が基本的に持っており、グレード(等級)の差はそれなりにあるらしい。なお、これは日本国側で大日本帝国側はまだ、富裕層しか持てないらしい(田上は事前に大日本帝国の様々な事を調べた)。

 我が国、クワ・トイネ公国で例えれば国民一人一人が馬車を持っている同然のこと、『豊か過ぎる』と言っても過言ではない。

 

 ホテルに着き基礎知識を学ぶ。文字は読めないため、口頭の言葉を紙に書くだけだが、その紙も上質である。しかし、彼らにとってはそこまで高価でもないらしい。どれだけ発展しているのか、最早分からない。その後も、教育や刑法、憲法、法律など様々な事を勉強した。若い者には覚えることが多すぎて、机に頭を突っ伏しているのもいる。特にわからなかったのは『科学』だ。科学は魔法や魔導とは全く違い、内容がはっきり言ってちんぷんかんぷんだ。

 

「田上殿、これは必ず全部覚えなければいけないのか?」

 

 ハンキは田上に質問をする。彼も覚える内容が多すぎて、頭がパンクしかけているのだ。

 

「全部覚えなくても、構いませんよ。逆に自分が知りたい分野に絞れば、効率が良いですよ」

 

 この答えにハンキは自分が覚えた方が良いものだけを選別し、記録した。そして更にハンキは質問した。

 

「田上殿、ここはかなり発展しているようが、首都はもっとすごいのか?」

「もう比較になりませんね。福岡市はあくまでも一地方都市ですし、そもそも首都は政治を行っているところです。政治を行ってはいないが、首都に近いくらい発展しているところを都市と言うのですよ。まあ、人の出入りが激しいせいなのか首都の方が汚いと言われてしまうので、お恥ずかしいかぎりです」

「そうなのか、それと田上殿。できれば日本軍を見たいのだが、できるか?」

「憲法は改正されましたが、我が国では軍と呼ばれるものはないですね。代わりに自衛隊というものがありますが」

「では、その自衛隊を見ることはできるか?」

「今、確認してみます。少しお待ちください」

 

 田上は小さな光る板を持ち出し、何かしていた。何かを確認できたのか再び戻した。

 

「ハンキさま、明日ちょうど航空自衛隊築城基地で航空祭が行われるそうです。戦闘などはありませんが展示飛行があるので、それでよろしければ手配いたしますが」

「おお、頼む」

 

 ハンキは上機嫌だった。今回は外務局として来ているが、軍人として血が騒いだのだろう。

 

「他に参加する人はいますか?いましたら来賓席をご用意しますが」

「では、私もお願いします」

「私もだ」

 

 ヤゴウとメツサルが手を挙げ、ハンキとヤゴウ、メツサルは明日航空祭に行くことになった。

 

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翌日

 

 ハンキとヤゴウ、メツサルは築城基地の来賓席に着いた。

 

(高速道路では奇妙な魔物のせいで頭が回らなかったが、今回は鉄竜を見れる。そういえばマイハークのイーネは、飛行機械だとか言ってたな……)

 

 やがて航空祭が開催された。

 

 一般市民がぞろぞろと中に入っていき、その中には日本人とは違う肌色の人たちもいた。外国人にも見せているということは、それほど信頼されているのだろう。クワトイネ公国やクイラ王国ではあり得ないことだ。

 

『ただいまよりブルーインパルスによる展示飛行が行われます。右側の空をご覧ください。ブルーインパルスのT-4計六機が時速約850kmで進入して参ります』

 

!!!!!!

 

「田上殿、今850kmと言ったか!」

 

 三人はとても驚いた。何故ならワイバーンの最高速度は約235km、それの約4倍ちかい速さなのだ。そしてその六機は空中で3様々な曲技飛行を行った。特に彼らが青ざめたのは、カリプソやバック・トゥ・バックなどの通常飛行に背面飛行で上下で飛行である。普通の神経では出来るわけがない。

 

「あの飛行機たちは最高速度はどれくらいなのだ?」

「T-4は練習機ですが有事のために最高速度はマッハ0.9になります。戦闘機ですと、F-15Jがマッハ2.5になります。音速を越えますと、衝撃波が生じるので、今回は時速850kmに押さえているようですが」

 

「………………………」

 

 三人はただただ圧倒され、もう終わりに近くなっていた。

 

「今年も見られますかね」

「見られるとは?」

「恐らく……あっ見えました。あそこにいる人です」

 

 そこには迷彩服を着た男性が建物の上で拡声器と呼ばれるものを使い、何か話していた。

 

『えっ~とですね、じゃあ質問タイムに行きましょうか?今の皆さんテンション高いんで質問いっぱい来ると思います!はい、質問ある人っ!』

 

 何かを話しており質問を聞いていた。どんな質問があるのか分からなかったので、とりあえずハンキは静観した。

 

Q:彼女は出来ましたか?

『彼女ですか?長いことやってると縁もあるようで、僕にもやっと彼女が出来ました!』

 

 会場は盛大な拍手に包まれていた。

 

『いや~嬉しいですね。こんな大勢の人にお祝いされると。では神様にお礼いいましょうか。神様ありがとうございまーす!』

 

 一斉に大きな笑いが会場中に響いた。

 

『まあ、こんなことしてるから逃げられるんでしょうけどね……』

 

 ハンキたちも年甲斐もなく笑ってしまった。その後も彼の話は続き、とても良かったと彼らは感じた。

 

その日のハンキの日記

『町に溢れんばかりの高層建築物、様々な所から入り乱れる高速道路、都市や町を繋ぐ大規模流通システムの鉄道。

 これらを魔法を使わず科学というもので作る日本というのが恐ろしくなってきた。

 しかもここは首都ではなく一地方都市に過ぎず、驚愕以外の何物でもない。

 その豊か過ぎる日本を支える軍事技術は自分たちの想像を越えていた。

 鉄竜と思われたものは飛行機と言い、最も速いものだとマッハ2.5、音速を軽く越えている。しかし、これだけの軍事力を持っていながら、日本は防衛のために持っているという。それにこれだけの軍事技術ならたくさんの国家予算があるものだと思ったら、1%ほどしかないという。たったの1%でこれだけの軍事技術が出来るとは、やはり豊かとしか言いようがない。

 それに飛行機の用途は一つではなく哨戒機や戦闘機など様々な機体に別れ、戦闘機との闘いになれば我が国のワイバーンは勝つことが不可能だ。

 彼らと友好関係を構築することは絶対条件だ。

 彼らを敵に回すのは列強よりも恐ろしく感じる。相手の機嫌を損ねてはいけない。損ねれば首がとぶと思った方がいい

p.s.航空祭の彼はとても面白かった』

 

 ハンキは日記を書いた後、ヤゴウとメツサルに会い深夜まで話した。三者とも日本の評価は好ましいものだった。

 

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翌日

 

 かつての地球と比べ汚染物質が少なく、日本の空気は連日澄んでいた。そして、田上に起こされたハンキたちは新幹線というものに乗り、東京に着いた。新幹線の速さに驚き、更に振動の無さに更に驚いた。今日は特にすることが無いため、田上の誘いで江戸博物館という所にいった。そこには昔の日本人について知れたが、昔から日本人というものは勤勉な性格だというものが分かった。何故なら、昔の書物などは基本的に残ることが少ない。理由は単純、支配する長が以前の長の書物や建物を壊したり焼くのだ。その歴史の勉強は彼らが更に日本を知ることができた。

 

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翌日

 

 ついに日本の国会議事堂に着いた。中に案内されるとすでに日本国と大日本帝国の首相陣が座っていた。ハンキたちが入ってきた途端、全員が立ちこちらにお辞儀をし、再び座った。なんと礼儀正しい人たちなのか。そして、ハンキたちも案内された席に座った。

 各席の前方にはその国の国旗もしくはそれに通ずる旗が置かれていた。

 日本国には鉄竜にも描かれていた、白い生地に赤い丸の旗だった。

 大日本帝国は、日本と同じ白い生地に赤い丸の旗ともう一つ、赤っぽい生地に金の菊の旗だ。

 クワ・トイネ公国は緑色の生地にU字の様な稲穂、その中に女神がおり白いリボンが描かれた旗だ。

 クイラ王国は上に白・下に黄色の生地に赤い円、そこに鷹とツルハシと下方にある赤い円の上に10個の桜が描かれた旗だ。

 

 そして会談が始まった。日本国と大日本帝国が二ヶ国に頼んだのは、食糧と鉱石・原油である。食糧は日本国・大日本帝国を合わせて約1億トン、もちろん一国だけでなく複数の国からも考えてだ。これに関しては7400トンまでクワ・トイネ公国が対応できるとのことだった。クイラ王国はそもそも輸出できるほどの食糧が無いため、辞退した。鉱石・原油はクイラ王国で加工価値が見つかってないものが、それかもしれないとのことで確認した後に輸入。クワ・トイネは輸出できるほどの鉱石・原油が無いため辞退した。

 

 その後も四ヶ国の会談は続き、以下の内容が決定した。

 

①日日桑久不可侵条約

②日本国によるクワ・トイネ公国及びクイラ王国のインフラ整備

③大日本帝国によるクワ・トイネ公国及びクイラ王国の軍事力強化

④日日桑久貿易(食糧や鉱石・原油なども含む)

⑤為替ルートの作成

⑥以上のことをふまえ、国交樹立を継続する

⑦日桑久三国同盟、日本国は先送り

 

 主に7つのことが決まり、細かな内容は後々決まることにとなった。四ヶ国の接触は世界の新たな時代への一歩となった。常に変化し続ける世界の渦に、彼らは飲み込まれていく。




大日本帝国は形状『天皇陛下』が国家元首なので、菊の家紋の旗を一緒にしました。赤い線が放射線状になってるのは、軍旗な上に当時の日本では陸軍と海軍で見た目が違うので。
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