やはり俺の青春バンドはまちがっている   作:小野こまっち

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夢じゃない#2

放課後、平塚先生の言い付け通りに駐車場までやってきた訳だが。

季節はもうすぐ6月、沖縄は昨日梅雨入りしたらしい。そろそろ外に長くいるのは辛い季節になってきた。

額にじんわり汗をかきながら待っていると、平塚先生がやってきた。

 

「待たせてすまない。早速行こうか。」

 

そう言って平塚先生は歩き出した。

 

「うっす。そういや用件ってなんですか?なんか運び込むなら材木座とかいた方が・・・。」

 

「ああ、用件というのはな、君のベースの件だ。比企谷の事だからベースなおるまで休部などと言い出すかもしれないからな。」

 

いやなんで読まれてるんだよ?!

まさか昨日の話どっかから漏れてる?雪ノ下といい最近はサイコメトラーのバーゲンセールでもしているのか。

 

「私の私物のベースだが、部の備品扱いで貸し出そうと思ってな。返却は修理が終わってからでいい。」

 

そう言って平塚先生は車のトランクからソフトケースを取り出した。

 

「中を見てもいいぞ。」

 

「はぁ・・・失礼します。・・・・・・これっ!」

 

間違いねぇ、これはいわゆる澪ちゃんが使ってるベースでおなじみのFen〇er Japan '62 Jazz Base 3ーColor Sunburst。

右利き用だったり、細々した違いはあるが間違いねぇ。

 

「いや、でもいいんすか?このベースそこそこ値段しますよね。楽器壊した前科あるのにいいんですか?」

 

「まぁ私は今ほとんど弾かないからな。それなら必要としてる人に弾いてもらった方がいいだろう。それに前科持ちとはいえ、それなりに信用しているからな、構わんよ。」

 

「随分買ってくれてるんすね・・・。有難くお借りします。」

 

「うむ。それに君もあのアニメでベース始めたクチだろう。同じベースを使っていっそう練習に励みたまえ。」

 

そう言って平塚先生は職員室へと戻って行った。

先生そっち系もいけるんすね・・・。

 

 

 

 

平塚先生と別れた後、サボる事無く部室に向かう。やべぇ、早く弾きたくてしょうがねぇ。

 

「うぃっす。すまん遅れた。」

 

「あっ!やっはろー・・・。どうしたのヒッキー?」

 

「ああ、このベースか?まぁ色々あってな。」

 

「いやまぁそっちもそうなんだけど・・・。」

 

「あら来てたのね比企谷君・・・。その・・・何かあったのかしら。」

 

「いや、俺のベースを修理してる間、平塚先生から借りれる事になってな。それ以外は特に何もないけど・・・。」

 

「そう・・・。ならいいのだけど。」

 

その後遅れて来た橘先生から、キモい顔してどうしたとどストレートにdisられた。酷すぎる・・・。

 

その後、材木座が合流し練習が始まった。

悔しいが、イカベースより断然に音がいい。さらにはテンションが上がっているからかいつもより練習が楽しい。まさかこんな感覚になる日が来るとはなぁ・・・。

 

「うし、時間的にそろそろ終わるか。それから、そろそろテスト期間になるから練習は明後日までな。」

 

橘先生の合図でそれぞれ片付けに入る。

そうかそろそろ6月、中間試験になる。赤点を取ると補講や追試があるため、普段部活に勤しむ生徒も一心に勉学に励む期間だ。

 

「それとテスト明け7月にハルさんとこのライブハウスでコピバン限定のライブと少し先になるが夏祭りの野外ステージに出るから。」

 

「わぁー初ライブだね!そうだ!夏祭りの方アレやろうよ、ねっ!ゆきのん!!」

 

由比ヶ浜がやりたがったのは、好きな相手を夏祭りに誘っても好きだと言えない夏の名曲。俺も音ゲーで随分お世話になった。

 

「それからお前らバンド名決めとけよ。期限は明後日までな。じゃあ鍵は任せたぞ雪ノ下。」

 

そう言って橘先生は帰って行った。

 

「そういえばまだバンド名決めてなかったわね。」

 

「期限明後日までだよねぇ・・・。そうだ!明日みんなで考えない?部活後にファミレスとかで!」

 

「私は構わないわ。」

 

「我も異論はない。」

 

「いや・・・俺はほら親戚がアレで、みたいな・・・。」

 

「ヒッキー・・・。」

 

「比企谷君・・・。」

 

「八幡。流石の我もそれはないと思う。」

 

「・・・・・・分かったよ。」

 

「じゃあ決定!みんな各自で考えて来てね!」

 

はぁ・・・、適当に考えるか。

ちなみにこの後1人で盛り上がってしまい、次の日普通に寝坊した。

 

 

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