やはり俺の青春バンドはまちがっている   作:小野こまっち

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リライト#2

やってきたのは近所のスーパー。

小町のメモ曰く、17時から特売らしいので少し早めに到着したが同じ事を考えている人も多く、それなりに混雑していた。

普段から人混みを避けてきた俺としては気乗りしない状況だが、専業主夫となればそうも言ってられないだろう。

 

「とりあえずキャベツと肉・・・、それから玉ねぎを・・・。」

 

特売という強化魔法がかかった奥様方に混じって目当ての食材をなんとか手に入れ、小町ご所望のアイスコーナーへ向かう。

すると途中で迷子と思われる幼女が目に入った。

恐らく親御さんと離れたのだろう、人通りをキョロキョロと眺めている。

まぁ触らぬ神に祟りなしって事でスルーするか、小町がいれば助けたかもしれんが俺1人では余計なトラブルになる可能性が高い。可哀想ではあるが・・・・・・・・・、

 

「あの!」

 

「ん?」

 

声のする方、細かく言うと斜め下にはさっきの幼女がいた。

 

「あの!さーちゃんしりませんか!」

 

「さっ・・・、さーちゃん?ちょっと分からないな。迷子になったのか?」

 

「あのえっとさーちゃんはわたしのおねいちゃんで・・・。さっきまでそこにいて、お菓子見てたらいなくなってて!」

 

とにかくなんとか状況を伝えようとする幼女、その目にはうっすらと涙を浮かべていた。

 

「まぁとにかく落ち着け。まずは深呼吸だ。」

 

しゃがんで目線を合わせながら幼女を落ち着かせる。

 

「よ・・・じゃねぇや。お嬢ちゃんの名前は?」

 

「えっと!かわさきけーか!おにいさんのお名前は?」

 

「比企谷八幡だ。」

 

「じゃあ、はーちゃんだね!」

 

「はーちゃ・・・、まぁそうだな。んでそのさーちゃん?ってどんな格好だった?」

 

「えっと・・・、髪の毛を1個でしばってて・・・、半ズボンに・・・、青色の服!」

 

「わかった。とりあえず店員さんに探してもらうか・・・。」

 

これだけ説明出来れば大丈夫だろう。サービスカウンターにでも預ければすぐに見つかるはずだ。

とりあえず解決への方向性が決まり立ち上がった時、

 

「あっ!京華!」

 

「さーちゃん!」

 

どうやらさーちゃんとやらが来たらしい。まぁあんまり大きくないスーパーだからな、探し回れば見つかるか。

 

「勝手にどっか行ったらダメって言ったでしょ?すいませんご迷惑をおかけして。」

 

「あっ・・・。いえ。」

 

「ほら行くよ!」

 

「じゃ〜ね〜!はーちゃん!」

 

こうしてさーちゃんに手を引かれ行くけーちゃん。さて俺もアイス買って帰るか。

 

 

 

 

「はぁ・・・テスト前ってなんでこう勉強に手が付かないかねぇ・・・。」

 

買ってきたアイスを食べながら小町が呟く。中学生になってから何回も似たような事を聞いているのでこれを聞くとテストが近いと感じる。

 

「さぁな。」

 

「そういえばお兄ちゃんもテスト近いんでしょ?大丈夫なの?前みたいに赤点取ったら夏休みに補習なんでしょ?結衣さん心配してたよ。」

 

「いやいつの間にそんな仲良くなってんだよ・・・。」

 

ほんと我が妹ながら恐ろしいコミュ力である。ちなみに雪ノ下からも似たような事を言われているらしい、とんだ包囲網である。

 

「夏休みにお兄ちゃんとやりたい事あるんだから赤点とか取らないでよ?」

 

「やりたい事?なんだそれ・・・。」

 

「まだ内緒。とにかく頑張ってね!」

 

「お前もな〜。」

 

仕方ねぇ。包囲網はともかく可愛い妹に言われたらやるしかないか。

小町風に言うならポイント高いってやつだ。

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