6000UAありがとうございます。
「お兄ちゃん!どこいってたの?河原にいるって小町言ったじゃん!」
「いやほら河原とか意外と虫多いだろ。普通にその辺のベンチにいたわ。水着忘れたし。」
「だから事前に準備しろって言ったのに!そういうとこほんと小町的にポイント低い!せっかく新しい水着で来たのに!」
「まぁほら小町何着ても世界一可愛いから。」
「うわ〜心こもってない〜。」
自由行動が終わり、一足先に小学生は自然教室を終えて帰っていった。俺達サポートスタッフは昼飯の後片付けと掃除、忘れ物の点検作業がある。まぁ裏方の仕事だが自分がやる立場になると、大変さと有り難さがわかるな。少しでも苦労かけないように今後は利用しないようにしよ。
*
小町の小言を聞きながら昼食の牛丼を食べ、残りの作業に取り掛かる。
その後は特にトラブルもなく、全てのボランティアが終了。現在は平塚先生の車で海浜幕張駅まで移動中である。
由比ヶ浜、戸塚、小町は疲れからか眠っており、車内には静寂が広がっていた。
「ねぇ比企谷君。」
そんな中、珍しく雪ノ下が話しかけてきた。
「私たち何か彼女にしてあげられることがあったのではないかしら・・・。」
偶然にも由比ヶ浜と同じような質問をされる。だが、俺の答えは変わらない。
「時間的にも状況的にも厳しいだろ。関係を取り持つにも、粉々に砕くにもな。だから・・・、ここから先はあいつ自身の問題だよ。」
「ええ・・・、そうね・・・。」
その言葉を最後にまた車内は静かになる。
今の俺達に出来るのは、せめてあの少女が問題を解決出来るよう願うことくらいだ。
*
「おい比企谷起きろ!着いたぞ。」
途中で寝てしまったらしく、起こされたのは駅の駐車場だった。
既に俺以外の面々は外に出ている。
えっちらおっちら外に出たところで平塚先生が締めの挨拶を始めた。
「まぁ定番ではあるが、帰るまでが行事だ。1泊とはいえ慣れない事ばかりだっただろうから案外体は疲れているものだ。気を付けるように。では、解散!」
何度も聞いた定番のセリフを言って、平塚先生は帰っていった。多分アレが言いたいだけだ。
「ねーねーゆきのん!今からお茶してかない?小町ちゃんも一緒に!」
「えー!いいんですか?小町は喜んでお供します!」
「まぁ2人がいいのなら・・・、別に構わないけれど。」
「彩ちゃんとヒッキーも一緒に行こうよ!」
「ごめんね。残念だけどこの後予定あるんだ・・・。」
「兄は拒否権ないので大丈夫です。」
酷い人権の侵害をみた。妹の前では兄など無力、妹より優れた兄など存在しないのかもしれない。
こうして戸塚と別れた俺達は近くのファミレスに来た。
なんかメタリカに入ってからよく来るような気がする。おかげでメニューを見なくても注文出来るチェーン店が増えつつある。
「そうだ!次のライブ夏祭りでやるんですよね?小町楽しみにしてますから!」
「ありがとう小町ちゃん!あっこれ一応開始時間とかだから。」
「ありがとうございます!そういえば衣装とかどうするんですか?流石にもうパーカーは暑いと思いますけど・・・。」
「そうね。まだ少し時間はあるし、何か考えた方がいいかしら・・・?」
「ならあたし浴衣着たい!夏祭りだしそのまま屋台回れるし!」
「浴衣なら持っているけれど・・・。由比ヶ浜さん、あなた自分で着付けできるの?」
「ふぇっ・・・?!いや、うーん・・・。自信ない・・・。」
「はぁ・・・、仕方ないわ、やってあげる。」
「ありがとうゆきのん!」
「浴衣なら父のがありますしサイズも変わらないと思うので、兄も問題ないです!」
「あとは中二か・・・。ヒッキーちょっと聞いてみてよ。」
「なんで俺なんだよ・・・。返信はやっ。」
送ってすぐ返ってくるとかどんだけ暇なんだよ。やっぱ修行は嘘か・・・。
「材木座も大丈夫らしい。」
「じゃあ決定だね!」
あれよあれよといろんな事が決まっていき、ついには由比ヶ浜の新しい歌詞の話までなったが、流石にここで俺が手直しする訳にもいかず、時間も時間なので今日はお開きとなった。