やはり俺の青春バンドはまちがっている   作:小野こまっち

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夏祭り#1

「どうしたもんかな・・・。てかこんな歌詞考えるとはなぁ・・・。」

 

「お兄ちゃ〜ん麦茶いる?」

 

「貰うわ。」

 

夏の昼過ぎ、暑すぎて外出する選択肢がないこの頃は、以前もらった由比ヶ浜の歌詞を添削している。まぁだいたいは添削以前の問題でボツになるんだけど・・・。

 

「あっそれ!前に結衣さんから貰った歌詞?」

 

「ああ。なんていうか悪くない・・・、むしろいいんだけどな・・・。」

 

「どれどれ?poison chocolateかぁ・・・。なんか病んでる系?の歌詞だね。」

 

「それなんだわ・・・。あいつ自分で歌うって分かってんのかよ?曲をアップテンポなやつにしてもらうしかねぇかなぁ。」

 

由比ヶ浜は、客と一緒に盛り上がる曲や勢いで押す曲にめっぽう強い。だが逆に、バラードや暗めの歌詞の時、なんていうか歌いづらそうなんだよな。前試しにバラードやってみたらはっきり言って微妙だったし。

 

「なんかこういう感じのって雪乃さんの方が似合いそうだよね。そういえば雪乃さんってボーカルやらないの?」

 

「コーラスはたまにやるけどな。出来なくはないって話だけど・・・。」

 

前に、曲の幅を広げようと考えて、ツインボーカル案が浮上した事がある。雪ノ下のことだからやろうと思えば出来るんだろうと思い聞いてみたが、本人曰く、ボーカルをやるなら、曲の難易度を下げないと厳しいと言っていた。

 

わざわざクオリティを下げたり、できる幅を狭めるのもアレだと思い、ツインボーカル案は無くなった訳なんだが。

 

「まぁ色々話し合ってみるのもアリかもな。」

 

「そっか・・・。そういえば!来週の月曜お兄ちゃん暇?暇だよね!」

 

「まぁそうだなやることなんて、プリキュアの録画見たり、練習したり、課題・・・、はほとんど終わってたな。」

 

「ならちょっと小町の友達の相談に乗って欲しいんだ。塾で一緒の子なんだけど・・・。」

 

「あん?ホントに俺でいいのか?あんま戦力にならなそうな気がするが・・・。」

 

「ん〜。まぁこういうのならお兄ちゃんが適任と言えば適任かなって。」

 

「まぁ分かったよ、空けとく。」

 

「よろしく〜。そ・れ・と!明日ついに夏祭りだよ!小町すっごい楽しみにしてるんだから!」

 

自然教室の帰りから小町は、何度となくこんな期待してる旨を伝えてくる。

前のコピバンライブからハマったのか、最近はたまに小町の部屋から、知ってるバンドの曲が聞こえたりするようになった。

 

「いや、ぶっちゃけセトリは前のライブとそんなに変わんないから。1回聞いてるだろ・・・。」

 

「わかってないなぁ・・・。これだからごみぃちゃんは・・・。」

 

その後、小町と由比ヶ浜の歌詞をあーでもないこーでもないと言いながら仕上げていく。

しかし仕上がれば仕上がる程この歌詞どうしよう問題が、大きくなっていくのだった。

 

 

 

 

「むはははは!久しいな我が半身八幡!コロニーよ!私は帰ってきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

「朝からうるせえな材木座・・・。だいたい金曜もあってるだろ。」

 

平和な夏祭りの朝から物騒な挨拶をかましてきた材木座は、日焼けで〇崎し〇るもびっくりの黒さになっていた。

何でも鷹木さんの所での修行は午前中海の家でバイト、夜はセミプロの方にレッスンをしてもらうという内容だったらしい。部活で久しぶりにあった時その変わりように、誰もが言葉を失った。

 

その後、ボランティアや町内会の人達が集合し、説明会が始まった。

 

「えー、皆さんおはようございます。本日はこのような晴天に恵まれ・・・・・・」

 

まぁなんだかんだ挨拶があり、作業が始まった。俺と材木座の仕事は商品の搬入とお面屋の店番である。

台車をコロコロ転がしさっさと搬入作業を終えて、店番が始まった。

 

 

 

 

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