「じゃあとりあえずこんな感じで・・・。後よろしくお願いします。」
店番の引き継ぎも終わりとりあえずは解放された。
あとは本部に報告と諸々の返却が終わればボランティアは終了となる。
そのため俺と材木座は本部のあるステージに向かっていた。
「なかなかに難しいものだな。後半は悪くなかった気がするが・・・。」
「さぁな。まぁボランティアだし、あんなもんでいいんじゃねぇの?」
そんな会話をしていると、本部に到着した。。
他にも交代後の報告に来たボランティアがおり、なかなかに混みあっていた。
そんなわけで当初の予定より押しでボランティアをおえる。
「とりあえず報告終わったぞ。」
「うむ。少し予定より遅れているな。急ぎで着替えやら準備をせねば。」
「更衣室はこの裏だったな。行くか・・・。」
更衣室に移動し、ステージ衣装に着替える。
小町に特訓してもらったおかげで着付けは問題ない。
「ほむん・・・。馬子にも衣装とはこの事だな。悪くないではないか八幡よ。」
「うるせぇよ・・・。お前浴衣じゃないのか?」
材木座が着ていたのはいわゆる甚平と呼ばれる和服だ。
「お主からのメールを受け取った時は浴衣で出るつもりだったのだが・・・。冷静に考えれば浴衣でバスドラは叩けない事に気付いてな。」
確かに浴衣では足を動かすドラムは厳しいよな。
聞けば由比ヶ浜達には確認が取れているらしい。
「なるほどな・・・。とりあえずいくか。」
リハの時間も迫ってきた。
チューニングはステージ袖でやることにして、俺達は更衣室から移動した。
既に袖には雪ノ下と由比ヶ浜が揃っていた。
「遅かったわね。とりあえずチューニングと準備を済ませなさい。」
「ヒッキー意外と浴衣似合ってるね!中二も!」
「ありがとよ。」
「ふえっ・・・。かかか感謝の極みですハイ・・・。」
わかるぜ材木座・・・。服とか基本褒められ慣れてないもんな。
その後、特に問題なく準備を終える。
そこに橘先生と平塚先生が合流してきた。
「お疲れ。ステージ10分押しだそうだ。」
「了解しました。」
「平塚先生・・・。なんすかそのSwi〇ch?」
「ん?あぁそこの射的でな。」
「へぇ・・・。そういうのって手に入るもんなんすね。」
大概射的の大物って裏で色々と手を回して落ちないようにしてるもんだがマジで取れるんだな。
「比企谷・・・。こういうものはな、落ちるまでつぎ込むんだよ。ガチャと一緒だ。」
だめだこの人、早く何とかしないと・・・。
その場の全員が引いていると、平塚先生が続ける。
「冗談だ。私は先に客席に行っているよ。前のライブからの成長を期待してるよ。」
そう言って平塚先生は去っていった。
橘先生はとりあえずリハまでは袖にいるという。
そしてリハの時間が来ると、
「ライブハウスとは色々違うだろうが気にし過ぎずにやってきな。」
と言って橘先生は俺達をリハへ送り出した。
*
「袖で見てた感じだと、とりあえず全員問題なさそうだな。」
「はい。大丈夫です。」
「なんかお客さん入ってたね!子供からおじいちゃんおばあちゃんまで!」
「まぁ祭りだからな。じゃあ私は行くから。」
橘先生が客席に向かっていく。
それを見送ると由比ヶ浜がまた円陣を組もうと言い出した。
「いいじゃん!今回は頑張って盛り上げてこう!」
「そうね、お祭りだものね。」
そう言って由比ヶ浜と雪ノ下が拳を合わせる。
「うむ。セトリもそのためにあるようなラインナップだと我は思うぞ。」
「まぁ1曲思いっきりタイトルに入ってるしな、祭りって。」
それに材木座と俺も続く。
「それじゃあ・・・。しまっていこう!」
由比ヶ浜の掛け声で円陣を解き、ステージへ向かう。
祭りだしな。騒いで盛り上がならきゃ損だろう。