やはり俺の青春バンドはまちがっている   作:小野こまっち

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予感#2

「まずは材木座のか・・・。」

 

「思ったよりも普通ね・・・。」

 

「でもあれだよね・・・、サビみたいなフレーズばっかりな気が・・・。」

 

材木座の作ってきた歌詞はある意味でらしくない、ある意味ではらしいものだった。

 

「ねぇねぇヒッキー。これなんて読むの?」

 

紅蓮(ぐれん)だな。」

 

「じゃあこっちは?」

 

蒼穹(そうきゅう)だな。」

 

「なんか難しいなぁ・・・。何となくかっこいいとは思うけど・・・。」

 

「もう少し練り直した方がいいんじゃねぇか?色々こってりし過ぎな気がするが・・・。」

 

「そうね・・・。もう少しメリハリが付けば形になりそうな気もしなくもないし・・・。」

 

「ふむ。やはり他のメンバーの言葉は参考になるな。もう一度練り直してこよう。」

 

いそいそと反省点をメモしていく材木座。

まぁ一人で考えてると案外気付かないことってあるもんな。

 

「はいはーい!次あたしね!」

 

次は由比ヶ浜が出てきた歌詞を見ていく。

前に見た時に指摘した場所は修正されており、かなりいい出来になっていると思う。

 

「俺はいいと思うぞ。言ったとこは直ってるし・・・。」

 

「八幡から聞いてどんなのが来るかと思ったが・・・、我は嫌いではないぞ!このままで異論はない。」

 

「そうね・・・。特に表現も問題ないし曲をつけてくるわ。後でイメージを教えてくれるかしら。」

 

「OK!」

 

どうやら問題なく通ったらしい。

でもこれどんな曲つけるんだろうな。それ次第では由比ヶ浜がかなり苦労すると思うのだが・・・。

 

「次はヒッキーだよね!見せて見せて!」

 

由比ヶ浜に促され歌詞を書いた紙を取り出す。

 

「えーっと・・・、シングル・・・、シュート?」

 

「ショットよ、由比ヶ浜さん。」

 

由比ヶ浜の英語力に不安を覚えた雪ノ下は額に手をあてつつも歌詞を読み進めていく。

 

「ヒッキー・・・、これホントにヒッキーが書いたの?いやヒッキーっぽさはあるから書いてはいるんだろうけど・・・、小町ちゃんに手伝って貰ってない?」

 

「確かにそうね。あなた一人でこれが出来るとはおかしいと思っていたけれど小町さんが関わってるなら納得だわ。」

 

「いやいや小町関わってないから、純正だから。」

 

「信じられないわね・・・。確かにひねくれてはいるけれども伝わってくるものはあるし悪くないのよね。」

 

いやいや小首傾げて可愛い感じにしてますけどなかなか失礼ですよ雪ノ下さん。

 

「うん、あたしはいいと思う。」

 

「八幡よ・・・・・・。後で作詞教えて?」

 

三者三様に変化をつけた褒め方をしてくる。

小町といい何故俺というフィルターがかかると素直に褒められないのか・・・。

 

「とりあえずこれにも曲を付けるわ。後で比企谷君には曲のイメージを聞くからそのつもりでいてちょうだい。」

 

「大丈夫か?2曲一気にって。」

 

「曲はストックがいくつかあるからそれに合わなければ時間はかかるけど基本は問題ないわ。」

 

「はぇ〜流石だな。」

 

「さて、他になければ練習しましょうか。」

 

「曲はどうする?Shine days(アレ)はまだ厳しいんだが・・・。」

 

「あたしは大丈夫だよ!」

 

「我も正直厳しい・・・。もう少々時間が欲しいのだが。」

 

「仕方ないわね。とりあえず比企谷君と材木座君は個人練習を、由比ヶ浜さんは曲の相談をしましょう。」

 

こうして俺達はそれぞれの練習に取り掛かった。

 

 

 

 

由比ヶ浜の方の相談が終わったら次は俺の番である。

 

「とりあえず比企谷君の中での曲のイメージみたいな物を教えて欲しいの。なければないで構わないのだけれど。」

 

「そうだな・・・。由比ヶ浜の方はどんな感じなんだ・・・?」

 

「由比ヶ浜さんはバラードというかしっとり系?と言っていたわ。」

 

「そうか・・・、なら俺のはアップテンポで。あとはイントロをドラムから入りたい。」

 

「分かったわ。ドラムの方は材木座君任せになるけど、そこはまた相談するわ。」

 

「分かった。」

 

「さっきは色々言ってしまったけれど・・・、よく出来ていると思うわ。きっかけはあの子?」

 

流石雪ノ下。あっさりと見抜いてきた。

ちなみにタイトルは平塚先生の冗談から、こっちはあえて言う必要はないだろう。

 

「まぁ・・・。色々な。」

 

「そう。とにかく曲の方は任されたわ。私達も練習に戻りましょう。今日はあまり時間はないけれど。」

 

「そうだな・・・。」

 

こうして俺達は練習へ戻った。

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