やはり俺の青春バンドはまちがっている   作:小野こまっち

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フルドライブ#2

「つー訳で材木座、ちょっと入部してうちのバンドでドラムやってくれ」

 

「それは準備体操中に言うことなのか八幡よ。」

 

昨日なんだかんだで俺が材木座を誘うことになってしまったために、こうして勧誘をしている訳だが、どうにもしっかりとした場所でというのはコイツ相手にはなんか嫌だったので準備体操中に言ってみた訳だ。

 

「まぁ確かに、次は2人組でパスか・・・。」

 

今日の体育はバレーボールなんだが、どうしてこう2人組でなんかするのが多いスポーツなんだろうなバレーって。

 

「ほむん。本当に我で良いのか?雪ノ下氏や由比ヶ浜氏もいるのだろう?そーれ!」

 

まぁコイツも伊達に中二病かつぼっちをやってる訳では無いよな、他人から自分がどう思われてるかよく分かってる。

 

「まぁその辺は昨日確認したから大丈夫だろ。よっと!」

 

「そうなのか?ふんっ!」

 

「まぁお前も色々あるだろうし、別に断ってくれても・・・。ほいっ!」

 

「いや、八幡のいるバンド興味はある、入っても良い・・・ぞっ!」

 

「マジか!?のあー」

 

「あーあー、何をやっているのだ八幡!」

 

「いや、あー・・・。すまん。」

 

バレーってなんでこんな難しいんだろうな。授業ぐらいじゃ絶対出来ないスポーツTOP3には入ると思うわ(俺調べ)。ちなみにあと2つは募集中な。

 

************

 

「という訳で・・・。」

 

「剣豪将軍、材木座義輝である!よろしく頼む。」

 

「まさか、こんなにすぐ話をまとめてくるとは思わなかったわ。」

 

「ほんと!やるじゃんヒッキー。」

 

「いや、まぁなんというか・・・。」

 

適当に誘ったらなんかOK出ましたとは言えねぇ・・・。つか剣豪要素関係ないだろ今。

 

「まぁとにかく材木座君を入れて練習してみましょうか。曲は・・・。」

 

「けぷこんけぷこん!メタルリカちゃんのテーマなら何度か叩いた事がある。我の実力を見るなら今日の所はそれで良いだろう。」

 

「分かったわ。では練習を始めましょう。」

 

***********

 

こうして材木座を入れた初の練習が始まった訳だが・・・。

 

「材木座君。何度も言ってるけれど、リズムが走ったり遅くなったりしすぎね。あとあんなにタム回しはしなくても良いのではないかしら・・・、それから・・・。」

 

とまぁ材木座は雪ノ下に1曲毎にボコボコに酷評されていた。

基本は間違ってないのだが、目に見えて材木座の元気が無くなっている。

 

「まあまあゆきのん。あたしはいいと思うけどね!音おっきくて!ねぇヒッキー?」

 

いや、俺に振るなよ・・・。あと音がでかいってフォローになってないから。

 

「まぁなんかうん。頑張れ。」

 

「・・・・・・ヒッキー。」

 

「まぁ少し休憩しましょうか。」

 

雪ノ下がそう言うとフラフラと部室を出ていく材木座。

 

「ちょっとMAXコーヒー買ってくるわ。お前らなんかいる?」

 

「私は温かい紅茶、ストレートでいいわ。由比ヶ浜さんは?」

 

「うーんじゃあ・・・。あたしもそれで」

 

「あいよ」

 

そう言って部室を出る。さて、材木座を探しますかね・・・。まぁアイツの行きそうな場所はだいたい検討つくけど。おそらく屋上、部室から1番近い販売機前、校舎裏の非常階段のどれかだ。今は屋上閉まってるはずだから、残り2つ、しらみつぶしに行ってみるか?いやあいつならこんな時は普段飲まない缶コーヒーを買って黄昏てるだろう。自販機一択だな。

 

************

 

「・・・・・・ビンゴ。」

 

「・・・・・・八幡。」

 

俺の予想通り材木座は自販機前のベンチで黄昏ていた。買ってたのは缶のカフェオレだったけど・・・。

 

「なぁ八幡よ・・・。本当に我で良かったのか?」

 

「別に今からでも実力がないんでとか適当に言って辞めてもいいんじゃねーか?誰も止めねぇよ。」

 

「・・・・・・そう、か。」

 

「まぁただ、今辞めたら空次さんの顔に泥を塗る事になるだろうな。師匠なんだろ?」

 

「・・・・・・・・・・・・ああ。」

 

少しの沈黙が場に流れる。気まずくなってMAXコーヒーと2人に頼まれた物を買った。

 

「お前のピッチだと俺がついてけねぇんだよ。音ゲーの譜面が0.7倍になったと思え、早いピッチで叩けたお前ならフルコン余裕だろ。」

 

「・・・八幡。・・・・・・すまんな。」

 

「先戻ってるから。」

 

こんな一昔前の青春ドラマみたいなのは柄じゃないんだよなぁ。まぁ俺がこの部にいるの青春するためらしいんだが・・・。

 

*********

 

「遅かったじゃない。紅茶が見つからないなんて珍しい自販機だったのね。」

 

「まぁ色々あったんだよ。」

 

2人に紅茶を渡し、俺ものんびりとコーヒーブレイクを楽しむ。この甘さが染みるなぁ・・・。

 

「少し・・・、言い過ぎてしまったかしら。」

 

「そんなこと・・・。」

 

「いや、雪ノ下の言ってる事は的を射てただろ。ある程度仕方がない所じゃないか?」

 

「そう・・・。」

 

「ムハハハハ!待たせて済まなかったな!」

 

「いや待ってねぇから・・・。」

 

こっちのしんみりした空気をぶち壊して材木座が入ってきた。おいさっきの静かさはどうした?あれなの?糖分吸収するとハイになる人なの?

 

「全員戻って来たし、2回ほど通して終わりましょうか・・・。」

 

雪ノ下の言葉でそれぞれが持ち場に着く。その2回の材木座は相変わらずタム回しを派手にしていたが、テンポは変わらなかった。

 

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