初投稿です
質量を持ったソリッドビジョン、それが可能にしたさらなる立体的なライブアクション―
―それは人々を更なる熱狂の渦へと巻き込んだ……
そして、会場、モンスター、観客、全てを巻き込んで、世界を奮わせる彼女達を人々は
200人を超えるアイドルたち、そして海馬コーポレーションが開発した新しいデュエルの形態…。
そしてそれを利用したアイドルたちの新たなライブの境地。それによって世間ではアイドル即ち決闘者という公式が定着していた。事実、世のアイドルたちはみな、決闘者である。
そんな状況からか、デュエルの腕前がそのまま人気にも繋がるようになっていた。アイドルたちは腕を磨き、鎬を削り、さらなる高みを目指している。
そして、毎年デュエルで決められるアイドルの頂点、デュエルの覇者…遊戯王、そしてシンデレラガールを目標に彼女、彼らは止まらない。
人々の行きかう街の中、ふと音が聞こえれば人はそちらに目を向ける。見れば人だかりができていた。何事だろうかと人だかりの先へと視線を動かした。見れば若い…いや少女が二人、腕に妙な機械をつけて向かい合っている。何かと思えばデュエルモンスターズだ。
ひと昔前にある牛丼屋で、高校生くらいの青年が腕につけていた記憶がある。なるほど、あの子たちはアイドルだったのか。それならば、この人だかりも納得がいった。今はこうしてアイドルの子たちが街中でライブバトルと称してデュエルすることも珍しいことではない。
威勢よく掛け声を響かせて始める二人のデュエル、周りのファンも歓声を上げて見守っている。ほほえましく思い、歩みを再開すれば街頭モニターから派手な音が鳴り響いて、私の視線を誘導する。
誘導された視線が映したのは「歴代シンデレラガール 決闘の対談」というテロップと華やかな衣装に身を包んだ8人のアイドルたちだった。アイドルに疎い私にもわかる。画面に映る彼女たちは日本の女性アイドルの中で最もデュエルの強いことを証明する「シンデレラガール」の栄冠に輝いたアイドルたちだ。
つい最近も8代目のシンデレラガールに輝いた…確か本田とかいうアイドルのことで、最近は職場の若い子の間じゃ持ち切りだったことを覚えている。
「そうですね…熱いデュエルだけに、勝った時はホットしました…ふふ。」
今しゃべったのは…そう高垣楓だ、職場の同僚が以前に語っていたはずだ。たしかデビューしてから常に上位に居続けてるんだとかなんとか。アイドルという職業で長年第一線に居続けること、詳しくはわからないが、すごいということは分かる。
「まーたかえ姉のダジャレが…。」
今の子は、そうついこの前にシンデレラガールになった本田って子だ。快活で明るい子だって、職場の若い子が言ってたいたな。確かに元気が取り柄って感じだ。
両隣には、そう若い子たちが本田って子と一緒に名前を呼んでいた子達だ。渋谷と島村と言ったかな。
「私のデュエルでみんなが笑顔になればって、いつもそう思ってデュエルをしてます!」
「アイドルとして…恥ずかしくないデュエルを見せられたら、そう思ってるかな。」
二人とも、そうインタビューに答えると不意に笑った。人を引き寄せる笑顔というのはこういうのを言うんだろう。飾りっけのない、自然な表情に年甲斐もなく引き寄せられてしまった。
居並ぶほかのアイドルの子たちも、自然体だ。カメラに撮られてるなんてこと、たぶん意識してても緊張はしてないんだろうな。きらきらと輝いて見える。
「しゅーこちゃんはさぁ、もうデュエルのたびに警戒されてやになっちゃうな~。」
「それは私もだよ~、“十字軍”なんて、変にかしこまったあだ名付けられて緊張しちゃうもん。あっつくなっちゃうよ。」
「菜々もシンデレラガールになってからは緊張で足がよくピキーってなるんです。」
「ふ…我にそのようなものは微塵もない。すべて同胞たちとの饗宴よ。我が魔力の高まりを肌で感ずるわ!」
思い思いの言葉を残して会話をする彼女たち。そんな彼女たちの生き生きとした姿は、後輩や同僚の言うように元気がもらえるものだった。
これがアイドルという存在なのだろう。まぁ、なんだ…後輩や同僚の勧めに乗るようで若干癪に障るところもないわけじゃないが、興味が沸いたな…。これからは自分からもアイドルのこと、調べてみるとしよう。
「プロデューサー!さぁ、ヒーローの参上だぞ!」
「うん、子供たちが待っている。早速行こうか。
アイドル群雄割拠時代、ここに一人のアイドル…いや一つのプロダクションが旋風を巻き起こす。
そのプロダクションの名は
次回に続く
Dream on your hand!
その手で夢を掴むのだ!