更新したぞい
いぇい
この世界には多数のアイドル事務所が存在している。
自身の業務を部下にほっぽってデュエル武者修行の旅に出かける社長が興した1160プロや、元プロの社長兼チーフプロデューサーが、同級生やその後輩たちを誘って作られたという318プロ、かつての仲間たちがまた集い、リーダーを中心にプロダクションになった489プロなど、様々である。
「ノーコンテニューでクリアするよ!」
「行くでございまーっ!」
「頑張るでごぜーますよー!!」
今日のライブバトルは
「私の先行!…くぅ、《一時休戦》発動!これでお互いドローするよ!」
「やった!ドローっ!」
「さらに《カードカー・D》を召喚、効果発動!Dをリリースして、二枚ドロー!」
「お、おぉー!すげードローするでごぜーますよ!」
先行から大量ドローをする紗奈におたおたと狼狽える仁奈だが、そんな仁奈に紗奈は苦笑いする。
「Dの効果でエンドフェイズに移行するね、ターンエンドだよ。」
あちゃぁ、と苦い顔をしながら紗奈はエンドを宣言し、薫へとターンが移る。
「ドロー!《ゴブリンドバーグ》を召喚しまーっ!」
「んげ…っ!ゴブリンドバーグってことは…」
「効果で手札から達磨落師さんを特殊召喚して、ゴブリンドバーグは守備表示になりまーすっ!」
薫が説明すると飛行機にのったゴブリンがばらばらとプロペラ機の音をさせながらフィールド上空から飛んできて一個のコンテナを落とし着陸する。
そのコンテナからは筋骨隆々のモンスターが姿を現した。
「今こそせんせぇから借りたモンスターを召喚する時っ!かおるはレベル4のゴブリンドバーグと達磨落師でオーバーレイネットワークを構築!!」
「ランク4!何が来るんだろ…99プロのプロデューサーは…確か…まさかっ!!」
2体のモンスターが飛び込んだオーバーレイネットワークの渦に視線を投げる紗奈はぶつぶつと独り言のように考えを纏めていた。
そして、その思考を遮るようにオーバーレイネットワークの渦から一本の白い柱が競り出す。
「お願いしまーっ!No.39!!」
「こ、このモンスターは、やっぱり!!」
白い柱から純白の翼が左右に広がり、拘束の解かれたように白い戦士がフィールドに舞い降りた。
「希望皇ホープ!!」
「やっぱり…あの伝説の決闘者のエースモンスター!!」
「さらに、かおるはホープに装備魔法《ホープ剣スラッシュ》を装備!そしてこーげき!行けー!ホープ剣スラーッシュ!!」
「ちょーっ!?」
がら空きとなっている紗奈に対してホープがその剣を握って斬りかかる。ぶんっと音を立てて風を引き裂いたその剣、だが紗奈はダメージを受けていない。
「なんでー!?」
「バグでごぜーますか!?」
ダイレクトアタックしたはずなのにダメージが通っていないことに驚いて声を上げる薫と仁奈にあはは、と紗奈が笑いながら頬を掻く。
「《一時休戦》はお互いがドローして、次のターンの終わりまでダメージを受けなくするんだよ、だから薫ちゃんの攻撃のダメージはゼロってこと♪」
「ふぇー…」
「そんな便利なカードだったでごぜーますか!」
ドローできることに目が向いて他の効果に目の行かなかった二人は感心しながら説明を聞いていた。
そしてやることのない薫はカードを1枚伏せてからターンエンドし、返すは紗奈のターン。
「ドロー!…よしっ!《苦渋の決断》を発動!デッキからレベル4以下の通常モンスターを1体墓地に送りその同名カードを手札に加えるよ!《超時空戦闘機 ビック・バイパー》を墓地に送り、おんなじ名前のカードを手札に加えて、そのまま召喚するね!」
「ただの通常モンスターでごぜーますか?」
召喚されたモンスターを見て、仁奈が首を傾げると紗奈はチッチッチ、と指を振る。
「ステージスタート!行くよ!《オプション》を手札から特殊召喚、さらに《地獄の暴走召喚》!これによって、《オプション》をデッキから2体特殊召喚!」
「おー!なんかたくさんいやがります!」
ふよふよと浮かぶオレンジの球体がビックバイパーの周りを飛び回り、ビックバイパーもまた紗奈の上空をゆったりと飛んでいた。
【ホープ】VS【超時空戦闘機】