アイドルとは即ち決闘者   作:ムーさん@南条P

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ふぃぃ…時間かかりましたなぁ





第4話 鮫の牙

 

 

 

 

 あきらのフィールドには守備表示の《キャットシャーク》と前のターンに伏せていたカードが1枚、ライフはほぼ互角で回ってきたターンにあきらはドローする。

 キャットシャークがいかに破壊されないと言っても、光のフィールドには貫通効果を持っているエッジマンがいる。この状況が長引けばそれだけ不利になる。

 あきらの手札は3枚、その中で打開策を考える。

 

魔法(マジック)カード、《浮上》を発動!墓地のレベル3以下の水族、海竜族、魚族モンスターを1体蘇生させます!蘇生対象は《ビッグジョーズ》!」

 

水浸しになったフィールドから大きな水飛沫を上げてビッグジョーズが姿を現す。

 

((プロデューサー)さんのあのカードがあればこの盤面も簡単に崩せるけど…、私には速水さんのようにあのカードを預かるだけの実力もなければ、七海ちゃんのような欲しいカードを持ってくるだけのドロー力もない…。でも、どうにかするしかない!)

 

手札を見つめたあきらは覚悟を決めたようにキッと視線を上げると手札のカードをディスクにセットする。

 

「レベル4のセイバーシャークを召喚!さらに自分フィールドに水属性モンスターが存在することで、《サイレントアングラー》を特殊召喚します!」

 

あきらのフィールドに頭に剣を生やした鮫と巨大な鮟鱇が姿を現した。そして、セイバーシャークが仄かな光を放ち、自身とサイレントアングラーを包み込む。

 

「セイバーシャークの効果により、セイバーシャークとサイレントアングラーのレベルを3まで下げます!」

 

「レベル3のモンスターが3体…光!気を付けて!!」

 

「やってやれ、あきらぁあ!!」

 

警戒を促す花咲Pの横であきらの担当である神代Pが声を荒らげた。

その言葉、声にあきらはマスクの下で小さく口角を上げるのだった。そしてそれに応えるように彼女は手を振り上げる。

 

「私はレベル3のモンスター3体でオーバーレイ!!」

 

あきらのフィールドを泳ぐ3体のモンスターは渦潮の中へと光の球となって飛び込んでいった。

ごうごうと音を立てるその渦の中で、3つの光はさらなる大きな光となっていた。

 

「広大なる海を泳ぎし皇帝よ、その牙を持って眼前の敵を噛み砕け!出でよ!ランク3!!《牙鮫帝シャーク・カイゼル》!!」

 

3つのオーバーレイユニットを身に纏い、渦潮から姿を現したのは首の下に巨大な顎を備えた鮫、まさに牙鮫帝の名に恥じぬ偉容を誇る鮫だ。

周囲を威嚇するかのように轟音で吼えたそれは長大な飛沫を上げて着水する。

 

「…っ!! で、デカい…ッ!!」

 

「これが私の切り札デス!!シャーク・カイゼルの効果発動!!オーバーレイユニットを1つ消費し、シャークカウンターを1つ乗せます!」

 

淡い光を放ちながら周囲を飛び回るオーバーレイユニットの1つを、シャーク・カイゼルはその大きな顎で噛み締める。

雄叫びを上げたカイゼルはさらに激しくフィールドの海面を震わせた。

光の残りライフは5400、フィールドには攻撃力2600のエッジマンが1体と伏せカードだけだ。

 

「キャットシャークの効果を発動!オーバーレイユニットを1つ消費し、自分フィールドの水属性モンスターの元々の攻撃力を倍にします!」

 

「なっ!?」

 

これで攻撃力を3600にしたシャーク・カイゼルは天に向かって咆哮を上げる。

キャットシャークも心なしかドヤ顔をしていた。

 

「シャーク・カイゼルは攻撃を行うとき、自身に乗っているシャークカウンター1つにつき攻撃力を1000ポイント上昇させます!」

 

「つまり、実質4600!? 光!!」

 

「心配はいらないぞ、プロデューサー。」

 

目の前で牙を剥く巨大なモンスター相手にも光は動じない。狼狽えるのはプロデューサーばかりである。

真っ直ぐな目でシャーク・カイゼル、そしてあきらを見つめていた。

 

「行きますよ!シャーク・カイゼルでエッジマンに攻撃!!シャークバスター!!」

 

「ぐっ…っ!!」

 

シャーク・カイゼルの、正に海を割るが如くの咆哮にフィールドの水を巻き上げ、津波のようにエッジマンに押し寄せ、押し流す。

これで2000のダメージ、光の残りのライフは3400となる。

しかしこれでは終わらない。あきらは追撃にリバースカードをオープンした。

 

「罠カード!《エクシーズ・リボーン》を発動!!このカードをエクシーズ素材として、エクシーズモンスターを蘇生します!甦れ、リバイス・ドラゴン!」

 

フィールドの上を小さな光球が飛んだかと思えば、その直下からリバイス・ドラゴンが飛沫を上げて復活する。

直接攻撃(ダイレクトアタック)の大チャンス、花咲プロデューサーは苦い顔を浮かべ、神代Pは眉をしかめたいた。

 

「行け!リバイス・ドラゴン!バイス・ストリーム!」

 

攻撃力2000のダイレクトも通り、1400までライフを削られた光だが、その目の闘志は萎えていない。

 

「仕留めきれなかったか…。」

 

「ひ、光!頑張って!!」

 

両者のプロデューサーはそれぞれ異なる反応を示していたが、二人は自身の担当アイドルからは目を離さない。

 

 

 

 





次回を!お楽しみ!に!
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