アイドルとは即ち決闘者   作:ムーさん@南条P

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いろいろと重なり遅れました!すいません!


第5話 HEROの舞台

 

1160(ヒーロー)プロ南条光と、489(シャーク)プロ砂塚あきらのデュエルは佳境を迎える。

そしてそれをどこから嗅ぎ付けたのか、他のプロダクションのアイドルが見学に来ていた。

 

「ふふ、相変わらず489プロのタクティクスってのは凄いねぇ♪ね、凛♪」

 

「そうだね…でも、まだ粗いよ。やっぱり新人だね。」

 

ライブバトルの会場、その隅で、端にいる観客用のモニターを見ながら二人のアイドルが話していた。

1人は明るい茶髪を特徴的な2つ結びにした少女、もう一人は濃紺とも言うべき艶のある髪をストレートに伸ばした少女だ。

その2人の姿を見たアイドルファンがぎょっとして目を点にした。

 

「さ、318(サイバー)プロの、渋谷凛と、北条加蓮ゥ!?」

 

そう2人は大手芸能プロダクションの1つ、丸藤亮がチーフを務める318プロ所属のアイドルだ。

そんな大手プロの所属アイドルが新人アイドルのライブバトルに現れたとあっては、周囲はざわざわとにわかに騒がしくなる。

 

「やーっぱり騒がれてる…凛~?あとでPに怒られるよ~?」

 

「これくらいで怒るほど、Pは小さい人じゃないよ。」

 

周囲の注目を集める二人はそれでも動じずにディスプレイに映される新人を見つめていた。

 

 

 

光の手札は5枚、そしてフィールドには1枚のセットカードが存在しモンスターは空で、ライフは1400。

一方のあきらのライフは5300もあり、フィールドにはシャークカウンターの1つ乗ったシャーク・カイゼルとリバイスドラゴン、そして守備表示のキャットシャークがいる。

心配そうに眺めている花咲Pを余所に、当の光は余裕の表情だった。

 

「リバースカードオープン!《メタバース》!」

 

「っ!?メタバース!?」

 

「私はデッキからフィールド魔法《摩天楼2‐ヒーローシティ》を発動!」

 

デッキからカードを1枚引くと、カションと開いたデュエルディスクにセットする。

するとフィールドを埋めていた水は引いていき、色鮮やかな背の高い建物が乱立していく。

そして空を目指すかのように聳える、一際高いビルの上から、黒衣のヒーローが光の前へと飛び降りた。

 

「ライフを半分支払って《ヒーローアライブ》を発動!来い、《E・HERO シャードーミスト》! 特殊召喚されたシャドーミストの効果でデッキからチェンジ速攻魔法を手札に加える!私が加えるのは《マスク・チェンジ》だ!」

 

「うげ…これはマズイですね…。」

 

光の手札に加わったカードを見て、あきらが顔を少しだけしかめる。

ヒーローアライブの効果で光のライフは残り700、あともう少し押し込めば勝てるという状況なのに、手が出せないもどかしさに、ぎりっと奥歯を噛み締めていた。

 

 

「さらに、私はヒーローシティの効果で墓地のエッジマンを特殊召喚する!甦れ、エッジマン!」

 

摩天楼の間から、金色(こんじき)の鎧に身を包んだエッジマンが飛び降りて、光の前に着地する。

着々と陣営を強化していく光に、神代Pは苦虫を噛み潰したような表情になる。

 

「さぁ、どんどん行くぞ!!このターンで決めて見せる!魔法カード発動!《融合》!」

 

光が融合のカードをディスクにセットすると、フィールドに立つシャドーミストの隣に《E・HERO クレイマン》が並び立つ。

そしてその二人が跳躍し、融合すると真っ赤な装甲に身を包んだヒーローが降り立った。

 

「行くぞ!《E・HERO サンライザー》!!」

 

「ぐっく……また新しいヒーロー…!」

 

「サンライザーがフィールドにいる限り、私のフィールドのヒーローは、属性の種類1つにつき、攻撃力が200ポイント強化される!」

 

光のフィールドには地属性のエッジマンと光属性のサンライザーがいる。これによって、エッジマンの攻撃力は3000、サンライザーは2900と強化された。

しかし、あきらのフィールドにいるシャーク・カイゼルにはシャークカウンターが1つ乗っており、戦闘を行う時、カウンター1つにつき1000の強化が行われる。

まだ、耐えられる。あきらがそう思った時、光はディスクにカードをセットした。

 

「装備魔法発動!《フェイバリット・ヒーロー》をエッジマンに装備する!! フェイバリットヒーローを装備したモンスターは、フィールド魔法がある限り、守備力の数値を攻撃力に加算する!これでエッジマンの攻撃力は4800だ!」

 

「なん…ですって!?」

 

「さぁ!バトル!!行くぜ、エッジマン!シャークカイゼルに攻撃だぁ!パワー・エッジ・アタァックっ!!」

 

光の掛け声と共にエッジマンは飛び上がり、シャークカイゼルへと飛び掛かる。

その光景に歯ぎしりしたあきらは顔を見上げた。

 

「迎え撃て、シャークカイゼル!!カイザー・バスター!!」

 

あきらの言葉に応えるようにシャークカイゼルは唸り声をあげて、水流を放つ。全てを押し流す、瀑布のような水は飛び掛からんとするエッジマンに直撃する。

しかし、その大量の水を割り開いて、エッジマンが姿を現した。そしてその長大な刃を以てシャークカイゼルを打ち砕く。

シャークカイゼルの巨体が地響きを立てて倒れた時、サンライザーの腕が光り輝いた。

 

「サンライザーの効果だ!サンライザー以外のHEROモンスターが攻撃した時、フィールドのカードを1枚破壊する!私が選ぶのはキャットシャークだ!」

 

「っ!?そんなっ!?」

 

頼みの綱、耐えるための壁であったキャットシャークを打ち砕かれ、あきらの顔がうっすらと青ざめる。

さらに光は手を緩めない。

 

「そしてフェイバリットヒーローの効果を発動!装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、装備されているこのカードを墓地に送ることで、装備モンスターは追加攻撃できる!もう1度だ、エッジマン!リバイスドラゴンに攻撃ぃ!!」

 

光の掛け声に、エッジマンは金色の鎧で光を反射しながらリバイスドラゴンに切りかかる。

攻撃力3000の攻撃とあっては2000しかないリバイスドラゴンはひとたまりもなく、一太刀で絶命する。

エッジマンの攻撃によって3000もの戦闘ダメージを与え、フィールドをがら空きにした光は勝利を掴み取るためにサンライザーに対して声を掛ける。

 

「行くぞ!サンライザー!!ダイレクトアタックだ!!」

 

光の号令の下、最後の一撃を撃ち込もうとサンライザーが駆け出してあきらへと迫る。

しかしその攻撃があきらへと届くことはなく、サンライザーは急激にその動きを止めた。

 

「さ、サンライザー!?」

 

「危ないところ…でした…。」

 

光のフィールドのモンスターはサンライザーはおろか、エッジマンもその動きを止め、守備表示になっていた。

 

「こ、これは一体!?」

 

「相手の直接攻撃宣言時、手札のこのモンスターを攻撃表示で特殊召喚して、相手モンスターを全て守備表示に変えます…!」

 

「そのモンスターは…!?」

 

「《SR‐メンコート》…入れておいて助かりました、りあむサン…。」

 

手札から召喚されたメンコートの効果により、光のモンスターは全て守備表示となった。

“凌いだ…”あきらがそう思い、気を緩めた時、光は口角を小さく上げる。

 

「何を安心しているんだ?ヒーロータイムはまだ終わってない!」

 

「え…?…あっ!?」

 

気を抜いていたあきらは自分の記憶を辿り、光の発言の真意にたどり着く。しかしそれに気づいたからと、今はもうどうにもならない。

 

「速攻魔法!《マスク・チェンジ》!!さぁ行くぞ!私の切り札!変身召喚!!」

 

光の言葉を受け、サンライザーが走り出す。目が眩むほど目映い光を受けたサンライザー、いや、新たなヒーローがまたフィールドに舞い降りた。

 

「行くぞ!《M・HERO 光牙》!」

 

「……くっ、そんなっ!」

 

「行くぞ光牙!これでフィナーレだ! レイザー・ファング!」

 

助走をつけるように走り出した光牙は跳び上がると、その勢いのままに跳び蹴りを放った。

それがフィールドのメンコートへと直撃すると、メンコートは爆発四散し、派手な爆炎が上がる。

この攻撃によってあきらのライフはゼロとなり、デュエルは決着した。

 

 

 

「ガッチャ!ナイスデュエルだったよ!」

 

「私こそ、ありがとうございます。」

 

デュエルが終われば敵味方もなしと、屈託のない笑顔で光はあきらに握手を求め、あきらもそれに応えて握手する。

そうしてまた1つの新しい友情が芽生えるのであった。

 

 

 

 





活動報告に、リクエストボックス的なサムシングを置いておきました。
なにか要望のあるかたはそちらも覗いてみてください。

ちなみに489プロは#ユニ募の三人が揃っている設定です。
アイドルと担当Pの組み合わせは↓

神代凌牙P:砂塚あきら

神代璃緒P:辻野あかり

ドルベP:夢見りあむ

ですね
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