皆で小説を書こう配信 まとめ   作:二 貂理

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題材にした診断メーカーの内容です。


「こちらがあなたの瓶詰めになります。一ヶ月ほど売れ残っているんですよ。一緒に金平糖が入っているので、カラフルで可愛いんです。」
あなたがその埃を被った瓶を手に取ると、瓶の中のあなたは驚いて頭を瓶の内側に軽くぶつけた。


第二十八回 瓶詰めにされたあなた

「はい、いらっしゃいませ」

 

 綺麗な物が並んでいる。散歩の途中、窓の外から見えたそれらに魅かれて、つい入店してしまった。

 色とりどり、多種多様な雑貨を眺める。こんなものもあるのか、と驚かされながら……ふと、二度見してしまう物があった。

 いや、訂正。二度見どころか、三度見まではいった。これは……?

 

「気に入るものはありましたかな?」

 

 と、困惑していたら店員さんに声をかけられた。気に入るもの、気に入るものか。 気に入ってはいない、なんなら不気味なくらいの物ならあったのだけど……

 

「あぁ、それですか」

 

 と。そんな感情を読み取ったのか、その瓶詰めを手に取る。ちょっと埃を被った、一つの瓶詰め。

 

「こちらはですね。あなたの瓶詰めになります」

                                 

 何言ってるんだコイツ。

 

「一ヶ月ほど売れ残っているんですよ。一緒に金平糖が入っているので、カラフルで可愛いんですが」

 

 何ってるんだコイツ、パート2。

 

「なんていうと、不気味に感じられるかもしれないですね」

 

 と、含みのある言い方で瓶をこちらへ渡してきた。反射的に受け取り、覗き込む。

 わたしと目が合った。数秒固まり、驚いた様子で頭を瓶へぶつけている。

 まぁ、うん。分かる。驚くよね、うん。等と思ったら、逆にこちらへ顔を寄せて

きた。うん?

 

「この瓶なんですけどね」

「はい」

「もしもの世界のあなた、が現れる瓶なんです」

「……はい?」

「もしもすらない人が見ると空っぽになるんですが―――お客様には別の可能性もあったようで、羨ましい限りです」

 

 おーっと、なるほど?

 

「どうです?もしもの自分、興味ありますか?」

「ん-と、そうですね」

「はい」

「どちらかと言うと、わたしがもしも側らしいので、何ともなぁって感じです」

「……はい?」

 

===

 

 まぁ、つまるところ……なんて改めて言うつもりもないけれど。

 わたしから見た際の、もしものわたし。彼女が生きた日々に関しては、まぁおお

よそ聞いていた通りで。得られたものがあったとすれば、その人となりを知る機会になったことくらいだろうか。

 

「二貂理と貂理とで、ここまで変わるんだなぁ」

 

 というのが、わたしの素直な感想。あっちはあっちで全く同じことを言ってたので、そう間違った印象でもないんじゃなかろうか。

 

 とはいっても、知ったところで何もないのだけど。

 

「姿形と名前とルーツが同じなだけの別人だなぁ、これは」

 

 経験が異なれば、同じ存在であってもまるで違う人間性を獲得する。いやはやまっ

たく、不思議なものである。

 

「よし、帰ろっと」

 

 まぁ、だからといって何も無いのだけど。かえってお酒でものもーっと。

 

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