皆で小説を書こう配信 まとめ 作:二 貂理
旅行先で、現地の文化を感じたければどうすべきなのか。
より色濃く体験するならば、何をするべきなのか。
食事である。
食べることは、生きることの基本中の基本である。故に、どういった物をどのように食べるのか、はその地域の文化を色濃く反映するのである。
宗教に基づき、食べてはならない動物がいる。
周辺環境によって、取れる食料が変わる。
その環境で育ったDNAがあるから、消化できる物がある。
そうやって地域の文化を色濃く映す物が、食なのである。
「どうだ、分かったか?」
「ハイハイ、分かった分かった。実際、そう間違ってはなさそうだし」
雑に返しやがったなキサマ。
「まぁいい、なら聞くがな」
「はいはい?」
「コレは、うどんなんだよな?」
「まぁ、ジャンルとしてはうどんかな」
「じゃあ、これは?」
「白米だな」
「なんでうどんと白米が一緒に出てくるんだよ」
主食&主食だぞ。どうなってんだ。
「なんでって、そりゃ出てくるだろ」
「待て、やめろ。何言ってんだコイツ、って目をしたいのは俺だ」
盛大なすれ違い。この意味不明さもまた、文化を摂取するという事なのだろう。
いやそれにしたって、なんでうどんと白米がセットなんだよ。
=〇=
「完璧だったろ、白米とうどん」
「悔しい事ながら……」
完璧だった。無くてはならない組み合わせだった。
この上なく濃い味噌の味をリセットするためにも、白米は必須だった。
「ふぅ……つまるところ、アレか。愛知の食文化は、とにかく味が濃い、ってことなのか」
「あー……まぁ、間違ってはいない、か。味噌の文化が強いからな、愛知は」
それにしたってここまでしなくてもいいだろう。
「んで?次は何を出してくれるんだ?」
「まぁ待てって、もうじきだろうし」
「お待たせしました~」
噂をすればなんとやら、だ。
さて次はどんな色濃い料理が現れるのk……
「こちらジャンボ海老フライで~す」
なんて?
「えっと」
「こちらのジャンボ海老フライですが、お好みの味付けでお召し上がりください」
と、何種類かソースを置いて店員が立ち去る。えー、っと……
「ジャンボ海老フライ?」
「ジャンボ海老フライ」
どうやら聞き間違いではないらしい。
「愛知……ってか、名古屋ってな」
と。
見るからに困惑していたからだろう。こちらから聞く前に説明をしてくれる。
「見栄っ張りなんだよ」
「見栄っ張り」
「だから、こうやってでかいのを作りたくなる」
それだけでこのあほでかえびふらいの説明を終えないで欲しい。
無理だから、無理があるから。
「ってかあれか?派手さを演出するために、上下別の海老を無理やり衣でくっつけて」
「や、そこはちゃんと1尾で出来てるよ」
なんでだよ。
だとしたらそれはもう見栄じゃないだろ。事実として凄いやつだろ、それ。
「1尾30センチを超えるんだよ。いやぁ、ここまでくるとバカだよなぁ。旨いんだけどさ」
「旨いのか、これ」
「おう、ちゃんと美味い。大味ってこともないし」
言われて食べてみる。うん、確かに美味い。
サイズがでかい=大味、って認識だったんだけど、コレは撤回するしかないか。
「とまぁ、そんな感じでさ。愛知県の食文化は、濃いか派手か、ってわけだ」
「それでいいのか、愛知」
いいのだろう。それも文化だ。
「ところで、この次は味噌カツも来るからな」
「満腹中枢いかれてるのも愛知の文化なのか?」
「また白米も来るからな、覚悟しておけよ」
いや、どんだけ好きなんだよ。
ってかどんだけ入るんだよ。
……やることなす事無意味に派手、極端なのが、愛知の文化なのかもしれない。
……ところで、もうこれ以上はいらないのだけど。
残り、どうするかな……