インフィニット・ストラトス IS IGLOO   作:とんこつラーメン

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FGOがまさかの神引きでした。

たった30連でマリー(ライダー)とシバの女王×2と清少納言をゲットしました。

しかも、まだ石が120個以上あるんですよね……。

これは、この機にもっと引けという運営からの思し召しか?

そんなわけで、今回は海兵と束が出会う話です。






天災と海兵

 自分達と色んな意味で同じような身の上であるヴェルナーも、一度ぐらいは束に合わせた方がいいかもしれないと思ったソンネンとデュバルの二人は、日曜日の暇な時を見計らって、彼女を篠ノ之家に連れて行くことに。

 勿論、ちゃんと事前に電話にて連絡をして了承は得ている。

 

「おっす~」

「おはよう」

「ソーちゃん、デューちゃん。おっす~」

 

 待ちきれなかったのか、玄関先に立っていた束。

 白騎士事件以降、束から二人に対する好感度は完全にカンストしてしまっている為、こんな事なんて全く苦とも思っていない。

 

「お二人さん。このねーちゃんは誰なんだい?」

「彼女が私達の話した人物だ」

「あぁ~…成る程ね」

 

 ヴェルナーが束の事をジロジロと見ている中、束はこっそりと二人に耳打ちした。

 

(ねぇ…この子が新しく孤児院に来たっていう子?)

(そうだ。名前は……本人が言うだろう)

(なんか、不思議な雰囲気の子だよね)

(それはオレも思った。なんつーかよ、独特だよな)

 

 観察が終わったのか、ヴェルナーは束に真っ直ぐと向き合ってから自己紹介を始める。

 

「ヴェルナー・ホルバインだ」

「篠ノ之束だよ~。よろしくね~」

「おう……ん? 篠ノ之? その名前…どっかで聞いたことがあるような、無いような……」

「あれ? あの事件以降、不本意ながらも有名人になってしまったから、テレビとかに名前が出るようになってる筈なんだけど……」

「悪いね。あまりテレビとかは見ないもんでね。ラジオならよく聞くんだが」

 

 良くも悪くもレトロな感じのする少女。

 にも関わらず、その体がら醸し出される雰囲気は言葉に出来ないものがある。

 

「もしや、ラジオで聞いたのではないか? ラジオのニュースとかで……」

「かもしれないな。つっても、オレがラジオを聞くときなんざ、海に行ってる時だけだし、しかも、完全にBGMとして聞き流してるからな」

「ラジオのニュースがBGMって……」

 

 幾らなんでも、五歳の少女にしては渋すぎる。

 似たような感じの箒でも、もう少しは歳相応の少女らしい趣味があるのに。

 

「と…とにかく、まずは中に入りなよ。いつまでもここじゃあね」

「そうだな」

「んじゃ……」

「「「おじゃましま~す」」」

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

「へぇ~……ここがねぇ~」

 

 家の中に入ってから、真っ直ぐに束の部屋まで案内された。

 室内を見た途端にヴェルナーは、感心したような、驚いたような、そんな声を出しながら見上げていた。

 因みに、今回のソンネンは束に抱き抱えられている。

 

「そういや、箒はどうしたんだ?」

「箒ちゃんなら、今日はいっくんの家に遊びに行ってるよ」

「そっか。一目ぐらいは会っときたかったんだけどな」

「後で私が『また今度、一緒に遊ぼうって言ってた』って伝えておくよ」

「そうしてくれると助かる」

 

 三人が話している間もヴェルナーは興味深そうに周りを見渡す。

 決して部屋の中の物には触ろうとはせずに、器用に床に広がっているコードをよけながら奥へと進んでいった。

 

「おいおい……ズンズンと進んで行ってるぞ。あいつ」

「束。ここにはまだ……」

「うん。白騎士が安置されてる」

「矢張りか……」

 

 暗くてあまり良くは見えないが、それでも遠くに布が被せてある何かがあるのが見えた。

 普通ならばその正体なんて分らないだろうが、たった一度とはいえ、その姿を脳内にしっかりと刻み込んだ二人には、その正体が一発で分かる。

 

「幾ら、ISが世間に認められるようになったとはいえ、この機体だけはどこにもやるわけにはいかないからね」

「本当の意味でのISの試作機だもんな。お前さんにとっては一番、愛着があるって事か」

「それもあるんだけど……ほら、この機体の操縦者ってもうちーちゃんで固定されちゃってるからさ……」

「「あ……」」

 

 白騎士の中には千冬のデータが入っている。

 それはつまり、万が一にでも研究機関などで白騎士が解析されたら、必然的に白騎士の正体が千冬であると判明してしまう事になる。

 それだけは何があっても絶対に避けねばならない事態だ。

 

「なぁ…束さん。こいつはなんだい?」

「あ…やっぱりソレに目が行っちゃったか。……見せても大丈夫かな?」

「束がいいと思うのならば、私は構わないと思うぞ」

「右に同じ。こいつならよ、オレ達とは違った意見を言いそうな気がするんだよな」

「う~ん…君達二人がそこまで言うんなら……」

 

 ソンネンを近くにあった椅子に座らせてから、束は布が被せてある白騎士の元まで行った。

 

「今から見せる物は、他の誰にも言わないでね。絶対だよ?」

「了解。心配しないでくれ。こう見えても口は堅い方なんだね」

「こう見えてもって言われてもね……」

 

 まだ会って数分しか経ってないのに、何をどう判断しろというのか。

 

「と…とにかく、ご覧あれ~」

 

 珍しく戸惑いながらも、束はまだ真新しい布を取ってから、久し振りに白騎士のボディを人目に晒した。

 

「こいつは……」

「インフィニット・ストラトス。通称『IS』だよ」

 

 そこから、束は出来る限り解り易いように心掛けながら、ヴェルナーにISの事を説明した。

 元軍人であるヴェルナーには、別に専門用語をふんだんに使った説明でも構わないのだが、敢えてそこには触れず、彼女の好意を無下にしないまま、黙って聞くことに。

 

「ってわけ。分かった?」

「なんとなく、だけどな。例のミサイル事件で活躍したのがコイツだったのか……。これが空を飛んで……ね……」

 

 昔を思い出すかのように、目を細めながら白騎士の装甲にそっと触れた。

 現在、白騎士は機能停止状態になっている為、彼女が触れても全く反応は無い……筈なのだが……。

 

「……そっか。お前さんは、ずっと待ち焦がれていた大空をご主人と一緒に飛ぶことが出来て、最高に嬉しかったんだな」

「「「!!??」」」

 

 いきなりのヴェルナーの発言に、その場にいる全員が驚愕した。

 確かに、先程の説明でISの概要は説明したが、束は一言も『ISのコアに意識のようなものがある』とは言っていない。

 現在、その事を知っているのは直接搭乗した千冬と、開発者である束、それからソンネンとデュバルの4人だけ。

 後々の研究で判明するかもしれないが、それでも、まだ他には誰も知らない。

 それなのに、ヴェルナーはまるで白騎士と本当に話しているかのように喋った。

 これは明らかに普通ではない。

 

「まさか……あいつ……」

「白騎士のコアと…感応しているのか……?」

「嘘……でしょ……?」

 

 三人が驚いている間も、ヴェルナーは楽しそうに白騎士とのお話を楽しんでいる。

 

「そっかそっか。あはは……今度はミサイルを破壊するんじゃなくて、純粋に飛行を楽しみたいのか。だよな。そっちの方が楽しいもんな」

 

 ヴェルナー・ホルバインのニュータイプ説がより一層、濃厚となった。

 傍から見ていると、頭のおかしい電波ちゃんだが、色々と事情を知っている身からすれば驚きしかない。

 

「え…えっと…ヴェルナーちゃんって言ったよね? もしかして…白騎士が何を言っているのかが分かるの?」

「分かる…ってのとはちょっと違うかな。なんつーか…感じるんだよ。こいつから何か『意志』みたいなもんをさ」

「意志……」

「もしかしてコイツ…生きてんのか(・・・・・・)? いや、まさかな」

「「「…………」」」

 

 もう疑いようがない。

 本当にニュータイプかどうかは不明だが、それでも、今の彼女は確実に常人には分からない『何か』を感じ取っている。

 

「それと、アンタも凄いな」

「え? わ…私?」

「あぁ。その歳でこんなもんを創り上げる頭脳と技術力もそうだけどよ、その根性が純粋に凄いと思うよ」

「ま…まぁ…当然だよね! なんたって束さんは天才だし! でも……」

「でも?」

「他の連中は全くISの本質を理解してない。ISの事を単純な『兵器』としか見てない。私は…そんなつもりでISを創り上げたんじゃないのに……」

「束……」

 

 なんだか空気が重苦しくなっていた…が、それをぶち壊したのもまたヴェルナーだった。

 

「そんな連中の事なんかほっとけばいいだろ」

「え?」

「何も分ってないバカどもには、餌だけを与えとけばいい。それで連中が右往左往している間に、アンタはアンタの夢を追いかければいいさ」

「私の夢を……」

「そうさ。オレの爺さんがよく言ってた」

 

 束の顔を見上げながら、静かに呟いた。

 

「『人の夢は、終わらねぇ』ってな」

 

 たった一言。

 その言葉が束の心に深く突き刺さり、大きく揺さぶった。

 

「人の夢は終わらない……」

「そうさ。どんな事があっても、どんな時代になっても、人の描く夢だけは永遠に消えない。不滅のもんなのさ」

「うん……そうだよね……『ナーちゃん』……」

「ナーちゃん? なんだそれ?」

 

 いきなり渾名で呼ばれたことに目を丸くするヴェルナーを、束は泣きながら抱きしめた。

 束の良き理解者がまた一人増えた瞬間だった。

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 舞台は戻り、現代の学校のプール。

 

「あの時は本気で驚いたよな~」

「全くだ。あれから二年経っても、まだ私はヴェルナーという人間が分らないでいるよ」

「奇遇だな。オレもだよ」

 

 二人の視線の先では、懲りずにまたヴェルナーがプールに飛び込んで、担任の先生(25歳女性 独身 現在彼氏募集中)に怒られている。

 

「なんか余計なプロフィールが聞こえたんですけどっ!?」

 

 気にしたら負けだ。

 だから気にするな。

 

「驚いたと言えば、お前が持ってた、あのUSBの中身にも驚いたけどな」

「そうだったな~」

 

 はい。また回想に突入です。

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

「ぐす……ありがとね」

「気にすんなって。確かに驚きはしたけどな」

 

 情けなくも、ヴェルナーがポケットから出したティッシュで鼻をかむ束。

 五歳の幼女の世話になっている女子中学生の図は、傍から見ていても悲しい。

 

「あ、そうだ。前にデューちゃんに借りたUSBの中身、解析出来たよ」

「本当かっ!?」

「ちょっち苦労したけどね」

 

 束は端末を操作して、画面にUSBに入っていたデータを表示させる。

 そこに映し出された映像を見て、今度は転生幼女達が揃って驚く番だった。

 

「お…おい! こいつは……」

「予想はしていたが、この目で見せられると矢張り驚くな……」

「あはは……これはまた懐かしいもんが見られたな」

 

 それは、とある人型起動兵器と超弩級戦闘車両と、とある特殊兵装の管制・機動ユニットの非常に詳細な情報だった。

 

「ヒルドルブ……」

「ヅダ……!」

「ゼーゴック……」

 

 三人の愛機。三人の相棒。三人の最後を見届けた者。

 彼女達は、これらの機体と共に生き、そして……散っていった。

 

「やっぱり、知ってるんだね。この機体達の事を」

「あ…あぁ……」

「なんだか、私じゃ想像も出来ないような事情がありそうだから、今はまだ聞かないでおくよ」

「済まない……」

「気にしないで。いつの日か聞かせてくれれば、それで十分だから。それよりも……」

 

 画面を切り替えて、三機の全体図だけが表示されるようにした。

 

「本当に凄いよね…この子達。この『ヅダ』って機体の驚異的なまでの加速性能に、『ヒルドルブ』の戦車の領域を遥かに超越した性能、こっちの『ゼーゴック』なんて、成層圏からそのまま大気圏内に急降下して強襲を仕掛けるって…この世の常識に真っ向から喧嘩売ってるとしか思えないよ!」

「う…うむ……」

「へっ……当然じゃねぇか……」

「あんな急増品をそこまで評価してくれるとは光栄だね」

 

 三者三様の反応をしているが、共通して照れてはいるようだ。

 楽しい事も悲しい事も一緒に噛み締めた愛機だからこそ、生まれ変わっても、その内にある愛情は決して消えることはない。

 

「このUSBさ、まだ借りててもいいかな?」

「我等が持っていても宝の持ち腐れにしかならないからな。寧ろ、貴女が持っていた方が役に立つだろう」

「だぁな」

「オレも二人に賛成だ」

「ありがと。それじゃ、これは私が責任を持って預かっておくね」

「頼むぜ」

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

 またまた現代に戻ります。

 

「あれ、どうする気なんだろうな」

「なんとなく想像は出来るがな」

「やっぱ……そう思うか?」

 

 青く澄みきった空を見上げながら、二人は呟いた。

 

「「あいつ……絶対にあそこにあった機体をISにしようとしてるだろうな~…」」

 

 もう年単位での付き合いとなっているので、束の性格はなんとなく理解してきた。

 彼女は、自分の目的と同じぐらいに、己の中にある興味を最優先とする性格だと。

 

「楽しみなような……」

「心配なような……」

 

 小学生とは思えない表情で黄昏ながら、またもや飛び込みをやろうとしているヴェルナーの方を見る。

 

「オレ達も、あいつぐらいに能天気なら苦労しないんだろうな……」

「言うな……悲しくなる」

 

 こうして、彼女達は二度目の小学生生活を過ごしていく。

 その先に何が待っているのかも知らずに。

 

 

 




束と海兵、意気投合。

最近、番外編のネタが浮かびまくってます。

例えば『荒野の迅雷』とか、『戦い方を教えてやる』人とか。

兎に角、元はおっさん達な人達をとことんまでTSさせていきたいです。

約一名を除いて、ですけど。
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