自給自足で実力主義の学校生活   作:たーなひ

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うぉぉー!!鬼の1日二本投稿じゃあー!!!
感想が嬉しすぎて指が止まらんのじゃあー!!
はい、感想ありがとうございます。有り難く読ませて頂いておりますのでドンドン下さい。いずれ1日3本投稿し出す…いやそれは無いな。



六話

残る行事が夏休みとなったある日の放課後。

一人の男がある教室の前に立っていた。

 

男の名は草元剛。ある教室とはAクラスの教室。

その要件は至ってシンプル、「バカンスの間水やりだけやってくれへん?」だ。

問題となるのはその言う相手がかの坂柳有栖であるということ。

 

あー、っべー…緊張する〜。

面接ばりに緊張すんねんけど…

 

喉渇いてきた…この教室の前に立ってから5回目ぐらい水やり飲んでもた。

情けない!情けないぞ草元剛!たかがタメの教室に女の子呼ぶだけやん。そう、何も恐れる事はない!

 

ええい!ままよ!!

 

 

「失礼します〜。坂柳さんおる?」

 

教室にいる全員の視線が俺へと向かう。

 

…か、かぼちゃや!かぼちゃやと思うんや!

………よし、おっけ。全員かぼちゃに見える。え、Aクラスはハロウィンなのかな?笑笑(精一杯の強がり)

 

 

「私に何か御用でしょうか?」

 

これが…生の坂柳さんか。可愛いな、シンプルに。でもごめんな、タイプちゃうねん。ロリコンでも無いしマゾでも無いから坂柳さんとは付き合えません。ごめんなさい(錯乱)。

 

「ちょっとお話があるんやけど今から大丈夫?」

 

あの日から、坂柳さんと話す事だけを考えていた。毎日毎日イメージトレーニング(妄想とも言う)していたが、このお誘いだけはどうにも失敗する気がしなかった。

というのも、坂柳さんは罠を避けるタイプではなく罠にハマって踏み潰すタイプだから、こうゆう誘いにも一先ず乗ってくる。

 

「………………構いませんよ」

 

よし。第一関門突破ァ!

 

「出来たら場所変えたいんやけどええかな?」

 

これは正直どっちでも良い。ここで話す事になっても、既に予約して席を取っておいたカフェで話す事になっても良い。

そもそも俺の話は全くやましい話では無いしな。

 

「構いませんよ。…少々お待ち下さい、準備して来ます」

 

「あいよ」

 

そう言って自分の席に戻って行った。

 

………ふぃー、ここまでは予定通り。

俺達の戦いはこれからだ!

 

 

「お待たせしました。では行きましょうか」

 

そう言ってやって来た坂柳さんには二人の側近、橋本正義君と神室真澄さんがいた。

これもシミュレーション通り。一人は必ず付いてくると思っていたので想定の範囲内。

とは言え全く触れないのもおかしいので、一応触れておく。

 

「そっちの二人は?」

 

「お友達の橋本正義くんと神室真澄さんです。私は体が弱いので付き添ってくれています」

 

これ俺が告白とかやったらどうしてたんやろ…

他人二人に囲まれながら告白なんかもうほぼ公開告白みたいなもんやからな。黒歴史確定よ。

 

「ほーん……んじゃ行こか」

 

 

 

 

カフェに到着した俺達は、予め予約しておいた4人掛けのテーブルのある個室に入った。

 

「随分と用意がよろしい様ですね」

 

「まあ、席が埋まってて座れんくて恥かくよりマシかと思ってな」

 

「それもありますが、4人分の席を用意している事です」

 

ほ?そんな事気になるか?

普通に2人だけやとしても隣の席にカバンとか置いたりするから不自然じゃない気がするんやけど…

 

あ、坂柳さんは2人が付いてくること分かってて4人席取ったんじゃないの?って聞いてるんか!

そーーれはちょっと買い被り過ぎやと思うけど。

 

まあ折角勘違いしてくれそうな所やし、得体の知れない奴感出しといた方がええかな?

 

「ただのたまたまや。そっちが3人で来ることが分かってた訳とちゃうで」

 

「……………まぁ良いでしょう」

 

そう言って真ん中に座った。

真ん中、つまりわざわざ俺側から一つ椅子を持って行って両脇に座らせたという訳だ。

 

「エライ個性的な座り方するんやな。普通2:2じゃない?」

 

「そうでしょうか?そう言えば、名前を聞いて無かったですね」

 

「そういえばそうやね。Dクラスの草元剛や、よろしく」

 

「よろしくお願いします。それで、お話とは?」

 

よし。

 

「まずは確認から。夏休みに2週間のバカンスがある事は知ってる?」

 

「えぇ、もちろん知っています」

 

「その事なんやけど…」

 

続けようとした瞬間、坂柳さんが獲物を見つけた様な目を俺に向けていた。

こっえぇ…マジでなんでも知ってそうな雰囲気あるんやけど。

 

「………坂柳さんってそのバカンス行くの?」

 

「………私はこの体ですので、バカンスは医者の方に行かない様に言われています」

 

そう言うと、橋本くんと神室さんが驚いた様な顔を見せた。

どうやらまだ2人には伝えていなかったようだ。

 

「よし。んじゃあお願いがあるんやけどさ…

 

 

 

…俺の代わりに"水やり"やってくれへん?」

 

 

「「「は?」」」

 

おぉ、ハモった。

てか坂柳さんこんな間抜けな顔すんのや…ギャップでちょっと萌えます。

 

「……水やり…何かの比喩……でしょうか?」

 

よし、完全に場を呑んだ!(監獄学園感)

 

「あぁ、まぁ端折り過ぎたよね。一から説明するな?」

 

ー説明ちうー

 

「なるほど。つまり2週間のバカンスの間、あなたの部屋の野菜に水をやればいいと」

 

「そうゆうことやな。もちろん毎日とは言わんで。3日に一回…いや4日に一回でもええから、頼まれてくれへんかな?」

 

さあ、どうなる?ここからは考えたパターンが多すぎて逆に未知、殆どアドリブになる。

 

「話は分かりました。…いくつか質問をさせて貰っても?」

 

「どうぞ」

 

「まず、どうして私にこの話を?他学年の先輩にでも頼めば良かったんじゃないですか?」

 

「それが出来たら苦労してへんわ。部活もしてないし全く関わりなんか無かったしな」

 

「…なるほど。では次の質問です。

そもそもどうして野菜を育てているのですか?」

 

「趣味なんや。とは言ってもどっちかっていうと料理が趣味なんやけどな。自分で作った野菜やと美味しく感じるからな」

 

自分で作った野菜が美味しいのはマジ。そうゆう補正で美味しく感じるんかちょっと微妙やけど、市販のよりも美味しく感じるのは確かや。

 

「では次の質問です。

あなた、いつから私がバカンスに行かないと知っていたんですか?」

 

き、きた!「いつから知っていた」系の時に一番使いたいランキング1位のあの言葉が使える!

 

 

「お前が母ちゃんの子宮ん中居るときからや」

 

 

…………………………え、なんか喋ってくれへん?スルーは流石に傷付くんやけど。

おい、橋本くん笑い堪え切れてないぞ!もっとしっかり笑ってくれ!

 

「なんやノリ悪いやっちゃな」

 

「………ノリ?」

 

横で神室さんが溢した。おいおいまさか君達BLEA○H知らない?

俺は平子隊長めちゃくちゃ好きやで。卍解見せて欲しかった感はあるけどな。

 

「まともに答えるつもりは無いと?」

 

「ま、そうゆう事やな。知りたかったら俺の頭でも覗いてみたら?」

 

んー、ペース掴めてるからめちゃくちゃ強気になってまうんやけど大丈夫かな?こうゆうのってもうフラグ立ってたりするんやけど…あ、これもフラグか!

 

 

「…まあ良いです。それで、その水やりを引き受けて私に何のメリットがあると?」

 

それは予想したパターンのうちのひとつ。

 

「メリット?なんか勘違いしてないか?これはお願いや。俺が坂柳さんにお願いしてそれを叶えてくれるかどうかってゆうな」

 

「今日会ってばかりの人間のお願いを何の見返りも無しに聞くと?」

 

「坂柳さんは見知らぬ人に『ちょっとペン貸して下さい』って言われたら『それで自分にメリットあんの?』とか言うんか?」

 

「…………………」

 

たしかにビジネスライクな"取引"をするんやったら坂柳さんの姿勢が正しいけど、俺があくまで"お願い"ってゆうスタンスやからそちらの主張は通らない。

というかそもそも此方に交渉出来るカードが無い。

ポイントは明らかに向こうの方が持っているので、こっちが出そうとしたところで突き返されるのがオチだ。

 

とは言えこのスタンスを貫いていても、何のメリットも無い話を坂柳さんが飲む訳がない。

 

「話になりませんね。2人とも帰りましょう」

 

そう言って席を立とうとするがそうゆう訳にも行かない。俺は何としても水やりをやってもらわねばならない。

 

俺の武器は一つ。情報だけ。

 

 

「葛城派、そろそろ潰しときたくないんか?」

 

坂柳さんの動きが止まる。

 

「こんな学校や。2週間がただのバカンスで終わる筈がない。何かがあるのは確実やろな」

 

坂柳さんが座り直した。

よし。なんとか食いついたな。

 

「もしお願い聞いてくれたら特別試験の最中に坂柳さんからのお願いとか聞いてあげれるかも知れへんなぁ?」

 

これが今出せる俺の最大限の自分の価値。

これ以上の情報は出せない。今この時が一番の勝負所という訳でもないのでこれぐらいが限界だ。

 

 

「…良いでしょう。あなたの"お願い"、引き受けます」

 

「え、マジで?」

 

出せる情報は限界って言ってたけど正直無理やと思ってた…

綾小路君の話とか出そうと思ってたんやけどこれはラッキーか?

 

「ええ、構いませんよ。3日に一回でよろしいですか?」

 

「ああ、うん」

 

えー!やったやった!!これで俺の野菜たちは救われた…

 

「注意する事はありますか?」

 

注意する事……あ

 

「もやし、多分2週間の間に収穫出来るようなってると思うから取って帰ってええで。後は……イチゴも何個か取って行ってええよ。……それぐらいかな?」

 

流石に部屋を汚したりはせえへんやろ…

 

「…はい、分かりました」

 

「ふぅ、んじゃそうゆう事で」

 

いやー!良かった良かった!この前稼いだポイント全部吐き出すつもりでおったかほんっまに良かった!

 

「では、ここでお願いしておいても?」

 

安堵に浸っていると、坂柳さんが話しかけてきた。

 

「おん?別にええけど」

 

 

「あなたはどこまで知っているんですか?それを教えてください」

 

おーーーーん。

 

「どこまで…とは?」

 

「先程、あなたは『特別試験』と言いました。今まで聞いた事のない単語ですが、あなたはさも当然のように使いました。つまりバカンスの間にその『特別試験』があるという事を知っているんですね」

 

あ、あれ?ガバッた?そう言えば特別試験って言ってたか?

これはめんどくさいぞ…

 

正直に話す…のは絶対無い!

知らんぷり…はそんなんしたら水やりしてくれへんかも知れへんから無し!

適当にでっち上げるしか無い……か。

でもまだ粘れるからもうちょっと粘ってみよう。

 

「そんなん言ったっけ?」

 

「あくまでもシラを切りますか…ならもう一つ。この4人分用意された席、私が普段から2人連れている事を知っていたんでしょう?初対面にも関わらず2人に何の意識も払う事なく話していましたし、何も口を挟まないのも分かっていたようでした」

 

へ、へぇ〜…や、やるじゃん。

そう言えばホットリーディングだとかコールドリーディングだとかが使えるとか言ってたし、嘘を見抜いたらするのもお手の物なんやろなぁ…

 

だが俺だって隙を見せる訳にはいかない。

"色んな情報を握ってる得体の知れない奴"感出しとかなアカンねん!

 

「なるほど…流石やな坂柳さん。聞いてた以上に鋭いみたいや」

 

「フフ…ありがとうございます」

 

「それで、どこまで知ってるのか…やったな」

 

「はい」

 

「全部や」

 

「……はい?」

 

「別に学年全員のスリーサイズから家族構成まで知ってる訳じゃ無いけど、ある程度の事は知ろうと思えば知れる。そうゆう立場におるんや」

 

「具体的には?」

 

「それは言えへんな。俺の武器は情報だけや。みすみす捨てるような真似は出来んわ」

 

「学校側に内通者が居ると?」

 

「さあね。リーク元も重要な情報やからな。教える訳にはいかんわ」

 

「…………」

 

「もうこれで満足出来たか?」

 

「……まあ良いでしょう。一先ずこれで満足しておきます」

 

「ふぅ……んじゃあお金は払っとくから、2週間の間よろしくねー」

 

そう言ってカフェから出た。

 

 

ふぁーーーー!!!あっぶねぇー!!冷や汗かくわ!

嘘ついても全部バレてる気がしてヒヤヒヤするねんってー…

もう二度と坂柳さんとはお話ししない!!絶対!!

 

こうして、何とか水やりをお願いすることに成功した。

 

ーMISSION COMPLETE‼︎

 




はい。今回はちょっとシリアスめでした。

平子さんは藍染のせいで弱い感じなってたけど、俺は強いと思います!というかあの強者感が好きです!!…何の話これ

全然誤字報告無くて逆に心配なんですけど、ほんまに無いんですか?(疑心暗鬼)

タイトルどうする?

  • 変えた方が良い
  • 変える必要無い
  • 花山inよう実書いてみてくれ
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