ハイスクール・フリート ルパン三世暗殺指令   作:サイレント・レイ

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 今回の投稿前に、前回のサブタイトルを変えつつ誤字脱字の修正をしました。





 それでは、本編をどうぞ!!


第13話 暴行か誘拐でピンチ

――― 環礁 ―――

 

 

 此の時、ましろ達は買い出しを終えて、荷台に乗る魚雷多数(+α有り)を引きながらの五ェ門の護衛下で『晴風』への帰路に着いていた。

 

「……今だ」

 

「…っ!?」

 

 その移動中、ましろは直ぐ前の五ェ門の背を睨み続け、稀に振り向いた五ェ門から目線を逸らすのを数度繰り返していた度に洋美達に呆れられていたが、五ェ門が直ぐ脇を過ぎようとして肩をぶつけられた海賊がナイフを抜いた事に対抗して斬鉄剣に手を沿えながら睨んだ隙を突いて、ましろは裏路地に飛び込んだ。

 ましろの行為に洋美のみは気付いて、奥の方に走っていった彼女の後を追いかけていった。

 そして五ェ門と海賊が睨み合いで出来た人集(ヒトダカ)りの中の何人かが周囲に気付かれない様に笑っていた。

 

「……すみません、少し訊ねたい事が…」

 

「ああん?

お前、ブルーマーメイドのガキか!?」

 

「…少し酷いと思いますが?」

 

 ましろは進路上に有った露店で何かを訊ねようとしたが、店主は彼女の制服で露骨に嫌った為に怯んだが、直ぐに追い付いた洋美がましろの前に立って睨み返した。

 

「部外者のガキはすっこんでろ!!!……っ!?」

 

 店主は洋美の左肩を叩いて彼女を脇に退かそうとしたが、洋美は店主の手を払うだけでなく、素早く懐に入って両脇を掴むと足払いとの合わせで投げ飛ばした。

 ましろは洋美に驚いていたが、実は洋美は長身モデル体型(実際『晴風』内でマチコに次ぐモテ票を獲得)に反して銚子市女子相撲大会の中学の部の優勝者との実力者で、徒手戦ならば『晴風』でも屈指の強者であった。

 

「…ほう、お嬢様には護衛を着いていたか」

 

 洋美が自慢する様に大きく鼻息をした直後、近くの脇道から強面の老人が彼女に感心していたのに、洋美とましろが気付いて振り向いたら、老人の背後から護衛と思われる者達が現れ、更に周囲の建物から同じと思われる男性達が飛び降りて2人を包囲した。

 

「…宗谷さん!!!」

 

「っ!?」

 

「やはり、お前は真雪の娘か!」

 

 2人共、老人達の殺気を感じるだけでなく、狙いがましろである事を察して洋美が彼女を自分の背後に寄せたが、普段通りにましろを性で呼んでしまった為に老人達を余計に滾らせてしまい、洋美はましろの抗議の目線に申し訳なさそうにした。

 

「遠目からでも分かったよ。

お前はあの尼(真雪)の若い頃によく似ているよ。

あの尼への殺意を思い出す程にな!!」

 

「…そう言うのは校長に言って下さい!

此の人は親子であっても、関係は無いでしょう!」

 

「ふざけた事を言ってんじゃねえぞ、コラァ!!!」

 

 老人が右手を顎に当てながら笑った事もあって、洋美は老人を睨みながら怒鳴ったが、直ぐに護衛の1人が怒鳴り返した為に思わず一瞬怯んだ。

 

「あの(ババア)の所為で、俺は大事な取引を駄目にされたんだ!!」

 

「あの婆はな、俺の可愛い可愛い舎弟ども全員を刑務所送りにしたんだ!!」

 

「俺なんかな、俺の宝や財産をあの婆が押さえた所為で文無しになって、落し前で指1本切ったんだよ!!」

 

「…みんな自業自得の八つ当たりじゃない!!!」

 

 護衛達の真雪への恨み辛みを次々に叫んでいたが、洋美がハッタリを兼ねて叫び返した。

 だが同時に、洋美とましろは真雪が海賊相手にどれだけの事をやってきたのを否応なく察したが、現在はそれが仇となって自分達が追い込まれようとしている事をも察していた。

 

「悪いが、宗谷真雪に関連する者を見過ごす程、儂等は出来ていないんだ。

恨むなら“生まれの不幸”を恨むんだな!」

 

 老人が護衛達に目線で命じたら、護衛達は次々に“鉄棒”“ナイフ”“拳銃”の3種どれかを取り出して身構えた。

 此れには、洋美は“不味い”と思いつつましろだけは逃そうと思っていて、ましろは幼少期に今と同じ様に母への逆恨みで拐われた事を思い出して顔を青くして硬直していた。

 そして老人が突撃を命じようとしたが、その直前に発砲音が大きく響いた。

 

「…恨みの相手へ仕返し出来ないんで、その娘に八つ当たりとは、随分と大人気(オトナゲ)が無いな」

 

「んだコラ!!!

部外者はすっこんで、っ!?」

 

「だがな、仲の悪い(ブルーマーメイド)の所のと言え、婦女子に暴行しようとするのを見過ごす程に儂は人間悪くないんだよ!!」

 

 軍用自動拳銃の祖M1911(通称:コルト・ガバメント)で頭上への威嚇射撃をしてから老人達のとは別の脇道から出てきたのが銭形であった事に、此の場にいる者達全員が驚いた。

 

「ボンクラのサツはすっこんでろ!!!」

 

 だが警察(しかも警部)と言え、相手が銭形だったので、護衛達は直ぐに気を取り直して掛かっていった。

 まぁ実際、ましろと洋美が揃って失望の溜息を吐いた通り、“銭形はルパンの噛ませ(犬)”のイメージが強かった。

 

「…ふん!」

 

 だが実際の銭形は次々に襲ってくる護衛達を張り手の一撃で突飛ばしていて、途中でナイフで切り付けに来た護衛に対して、コート下の脇から先祖・銭形平次愛用の十手を取り出してナイフを払い落として額目掛けて突いて護衛が怯んだ隙に柄尻で背中を殴って倒した。

 

「……す、凄い…」

 

 そして、洋美が唖然とした中、銭形は無傷でソフト帽すら落とさなかった状態で襲ってきた護衛達全員をほぼ一瞬の間に倒してしまった。

 

「嘗めんなよ、海賊ども!!

ルパンを追ってるとな、そんじょそこらのが可愛いくなる程の地獄や修羅場を潜れるんだ!」

 

 確かに銭形はよくルパン(達)を逃がしたり出し抜かれはしていたが、長らくルパン三世専従捜査官を務めた凄腕であり、現にルパン達が最も怯えて最も認める警察官であったのが銭形であった。

 現にましろと洋美を含めた此の場にいる全員が、銭形の気迫に気後れしていた。

 だがそれでも何人かは拳銃を身構えたが…

 

「…でやあぁぁー!!!」

 

…遅れて駆け付けた五ェ門の斬鉄剣の居合い一閃で拳銃全てを切られてしまった。

 

「何やってた、五ェ門!!!」

 

「すまない、少し手こずった」

 

 銭形だけでも強烈だったのに、五ェ門までが来た事で老人達の勝ち目は完全に無くなった。

 

「感謝しろよ。

今の儂には手錠が無いんで、お前達を逮捕出来ないんだ」

 

「……去れ!!!」

 

「ひ、退け退けえぇぇー!!!」

 

 銭形と五ェ門の睨みでの老人の逃げながらの号令もあって、護衛達は蹴躓きながら慌てて逃げていった。

 ましろと洋美は危機を逃れた事から安堵の溜息を吐いたが、その間に銭形は2人の前に来ていた。

 銭形は暫くましろを睨んだ後、彼女の左頬目掛けて張り手(ビンタ)をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― 同・別所 ―――

 

 

「おっちゃん、ちょっと見させてもらうよ」

 

 この頃のルパンは店舗の1つで展示品を1つ1つ丁寧に見定めている間、明乃と幸子(オマケとして着いてきてた後に明乃に抱かれている五十六)は多数の目線を感じて背後に振り向いた。

 

「……ちっ!!」

 

「糞ぉ~…」

 

 多くは無反応だったが、何割かが自分達に向けて露骨に舌打ちをしたり、殺意を向けていたのを察した。

 

「……居心地が悪ね…」

 

「まぁ私達は敵ですからね…」

 

 明乃と幸子は自分達ブルーマーメイドに酷い目にあわされただろう者達の負の感情を感じ取っていた。

 況してや、明乃達は海賊達の最上位の恐怖の対象である宗谷真雪の生徒なのだから尚更であった。

 だがそれでもましろと洋美の2人の様に、彼等が自分達に襲ってこない理由と察していた。

 

「皆、ルパンが怖いんだ」

 

 明乃の指定通り、まぁ少しは真雪の報復への怯えもあったが、殆どはルパン(達)に怯えている事を察した。

 明乃達は改めてルパンの裏社会での強大さを感じて無警戒そうなルパンの背を見詰めたが、実際はルパンは周囲を警戒していて全員が手を出せない状態であった。

 しかも五ェ門と違って、ルパンは明乃と幸子が自分から離れた時の事にちゃんと備えていて、実際に自分の目線から離れた(と思われた)隙に明乃と幸子に襲うか拐おうとする者達が現れたら素早く割り込んで追い払っていたので、此の点から明乃と幸子はルパンの用心深さに驚いていた。

 

「ほんじゃ、次行くぞ」

 

「「あ、はい………あ」」

 

「どした?」

 

「いえ、やっぱりアルセーヌ・ルパンの孫なんだなって思っただけです」

 

 この時、ルパンは単眼式望遠レンズを左目に着けていたので、明乃と幸子にはシルクハットを被って口髯を生やしていたらルパンが祖父ルパン一世そのモノに見えた為に驚いていた。

 

「あ~…此れね」

 

 ルパンもその事を察したらしく、外した単眼式望遠レンズを(カザ)しながら笑った。

 

「お嬢さん、握手をしてくれませんか?」

 

「あ、はいはい……!?」

 

 移動中、幸子は呼び止められた中東系の中年に握手をしたら、老人の右手が突然外れた。

 幸子が明乃共々驚いていたら、中年は笑いながら袖下から本物の右手を小型拳銃を握った状態で出した。

 

「うぁお、降参です!!」

 

「お1ついかが?」

 

 幸子が笑いながら両手を上げてから、義手を受け取っている間にルパンは目的の店舗に入っていた。

 

「オヤジ、催眠ガスをタクサァ~ン(沢山)欲しいんだけどさぁ~…」

 

「あ~…それなら………最新のが有るヨ。

此れネ、直ぐ寝るのネ」

 

「本当かぁ~…?」

 

 中国系の店主からお試し品のスプレーを受け取って疑っていると、近くにきた明乃に抱かれる五十六と目線を合わせたら、五十六にスプレーを掛けた。

 五十六は明乃から降りると離れた場所に走っていって、そこで欠伸をすると丸くなって眠った。

 

「あら、寝た」

 

「と言っても、五十六はいつも寝てばかりですから…」

 

 ルパンは一瞬信じた様だが、幸子の指摘でまた疑って揉み手をする店主を睨んだ。

 

「此れもオマケしますんで買ってヨ」

 

「なんでぇ、ガムじゃないの」

 

「…確かにガムですね」

 

「『晴風』の購買部でも、もう少し良い物がありますよ」

 

 店主がルパンの右掌に置いたのがどう見てもコイン形のチューインガムだった為、ルパンは覗き込んだ明乃と幸子と共に怪訝な顔をした。

 

「此れにネ、湿り気少ぉし与える。

10秒後に爆発ネ」

 

「どれどれ…」

 

 まぁ疑ってはいたが、ルパンは店主の言われた通りにガムを口に入れ、明乃と幸子が不安そうにルパンを見詰めていたものの、ルパンは10秒後に近くの土壁へガムを吐くと、ガムは爆発して土壁に小さな穴を開けた。

 此のガムには、ルパン達3人は感心の声を出した。

 

「此れはお試し品だから、火力を抑えてるネ。

完成品はもっと強力ヨ!」

 

「「「…此のガムと催眠ガス、有るだけ全部ちょ~う、だぁーい!!!」」」




 感想または意見、或いは両方でもいいので宜しくお願いします。

 ちょっと小話、元々の第13話は前回の後半を切り離す形で出来ていた投稿時には出来ていたのですが、前回の感想での山さんの要望に答える形での追筆で変更、また長くなったので後半は第14話として何事も無ければ近い内に投稿します。

 実は追筆部分は骨組みは比較的早くに出来て、救援の2番手は五ェ門にしていたのですが、救援1番手が物凄く悩んだんです。
 当初は“不二子が助けに来て、立て続けて五ェ門が来る”としていたのですが、書き始めで“不二子より銭形の方が良いかなぁ~…”と思ってしまって悩み続けていましたが、結局は出したいが場面が決まらないでいた“銭形は実の娘を重ねていた事もあって、彼なりに『晴風』クラスを思っている”としたかったので本編通りになりました。
 初期の初期から決めてましたが、気紛れや予定変更に読者の反応次第では本作の終盤にて、ルパン原作では“銭形は独身”として抹殺されてますが、“ルパンvs複製人間”や“風魔一族の陰謀”の2作で僅かに出た銭形の娘・トシ子(予定漢字表記は“歳子”)を出します。
 そして明乃達の好意と企みで、銭形は十何年間会ってない娘(故に親子関係はランスロット&マシュ並みに最悪)と久し振り(或いは初めて)に出会う事になる予定です。

貴方にとってのルパン三世は?

  • 1世たる“山田康雄”
  • 2世たる“古川登志夫”
  • 3世たる“栗田貫一”
  • 実写版1世たる“目黒裕樹”
  • 実写版2世たる“小栗旬”
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