ハイスクール・フリート ルパン三世暗殺指令   作:サイレント・レイ

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 今回の投稿前に読み込んでいる“ウマ娘シンデレラグレイ”で思い出したレッドアローの1件を、第9話で一言追加しておきました。





 それでは、本編をどうぞ!


第14話 余計な買い物でピンチ

――― 環礁 ―――

 

 

「おう!!!

いかしてる事をしてるねぇ~…」

 

 ルパン達3人が大量の木箱や段ボールにドラム缶と共に『晴風』に戻ってきた時に目に入ったのは、(ルパン達にしてみたら)何故か水着姿の理都子と果代子が息も絶え絶えの状態で甲板マラソンをしていて、そんな2人に他の『晴風』乗員達が各々の形でちゃかしを入れていた。

 此の為、ルパンは軽めの歓声を上げ、明乃と幸子はマラソンの理由を察して哀れんでいた。

 

「…艦長、お帰りなさい」

 

 そんなルパン達3人の所にましろが次元達と共にやってきたが、どうやら此の3人が最後になったらしく、『晴風』をよく見たら積み込み用クレーンを使って大発動艇から魚雷や木箱の移しかえが行われ、手持ちレベルのは『晴風』乗員達がバケツリレー方式で行っていて、五ェ門が艦橋の上に座っていた。

 只、ましろが見るからに不機嫌だった上に左頬に紅葉が出来ているのが気になったが…

 

「あ~あ~…、ガキども共々、またガラクタばっか買ったのか…」

 

「良いじゃねえかよ。

俺は変わったアイディア商品が好きなんだよ」

 

 次元はルパン達3人を無視して3人が持って帰ってきた物々を確認して、作戦や『晴風』の武装群と関連が無い物を大量に確認してルパンに呆れていた。

 

「でも、そう言う次元さんも何かを買ったみたいですよね?」

 

「おやぁ?

お前って、拳銃(コンバットマグナム)以外は信じない(タチ)じゃなかった?」

 

 だが幸子の指摘した通り、次元は右肩に何が入った円柱型のバックを担いでいて、ルパンに小馬鹿にされた。

 

「…タマには、別の女を使いたい気分になるもんだ」

 

 ルパンは買った物を察していたのかもしれないが、次元は笑ってはぐらかした。

 

「それでシロちゃん、弾薬等はどうなった?」

 

「どれもこれも、古かったり、初期型だったりしましたが、全武装の弾薬や主砲の砲身、更に五ェ門が壊した機銃の代わりとして同口径の三連装機銃を確保しました」

 

「へえぇ~…主砲のもあったんだ」

 

「ああ、だが錆がある代物だったら、あんまり使える代物じゃない」

 

 ましろの主砲の砲身確保の報告に、次元の注意事項は無視して、ルパン達は感心しながら第三主砲へ振り向いたら、既に砲身交換が終わっている第三主砲の上で砲術科の小笠原光(通称:ヒカリちゃん)、武田美千留(通称:みっちっん)、日置順子(通称:じゅんちゃん)の3人が最終調整をしながら歩き回っていた。

 まだ積み込み中ではあったが、初の訓練航海の為に弾薬が必要最小限(しかも大半が模擬弾)で『伊201』戦でヴィルヘルミーナが怒る程の見かけ倒しだった『晴風』は戦闘艦としての本来の姿を取り戻したと言えた。

 

「後は幾つかの試射を行う必要がありますね」

 

「それが済んで問題がなかったら、『武蔵』はいつでも盗めるって訳だ」

 

「……よくないですよ…」

 

 明乃とルパンは準備が整いつつある状況を喜んでいたが、ましろが益々、不機嫌になった。

 

「…どったの?」

 

「此れだけの規模だったのに、ショットシェルの情報が一切聞けなかったんです」

 

 ましろは彼女なりにショットシェルの情報を得ようとしたが空振りに終わった事に苛立っていた。

 

「そりゃ無駄な事をしたもんだな」

 

 ルパンと明乃はましろを哀れんだ様だったが、次元が小馬鹿にするかの様な事を言ったので、ましろが彼を睨んだ。

 

「宗谷さんの行為は無駄だと思いませんが?」

 

「ショットシェルは国家を取引相手にしている。

此所は確かに規模はデカイが、相手はせいぜい海賊かテロリストがいい処だろう」

 

「だからこそ、俺達は『武蔵』を盗むって訳!!」

 

 毎度恒例の洋美がましろを思って次元に抗議したが、その次元からの説明で他共々納得せざるをえなかった。

 更に言うと、国家を取引相手にしていたら秘匿性は極めて高かいのだから、ルパンの言った通り盗んだ『武蔵』を撒き餌にする必要はなかった。

 因みに、現在は“ルパン三世の無二の相棒”のイメージが強い次元は、嘗ては用心棒や殺し屋と併用して傭兵をしていた事から、此の手の情報網はルパンより優れていた。

 

「ほんじゃ、『晴風』に戻るか、って?」

 

「メイちゃん、それどうしたの!?」

 

「へへぇん!!!

買ったんだけど良い物だろ!?」

 

「ちょっと、西崎さん!!!…」

 

 ルパンが不意に気づいたが、杵崎ほまれ(通称:ほっちゃん)が双子の妹あかね(通称:あっちゃん)と共に芽依が89式小銃を持っていた事に驚いて、その芽依が89式小銃を自慢していたら駆け寄った不二子に取り上げながら怒鳴られていた。

 更によく見たら、『晴風』乗員の多くが拳銃やマシンガン等々を持っていた為に不二子か銭形に怒鳴って注意されていた。

 

「そう言えば次元、ガキンチョ共々って言っていたけど、『晴風』のガキンチョどもは金無いのに個人購入してたの?」

 

「ああ、だからお前にヤバい事が起きてるぞ」

 

 ルパンが疑問に思っていたら、次元は微笑しながらルパンに請求書を渡した。

 実は明乃達はルパン達が知らない処で話し合った結果(実は不二子にバレていたが、笑顔で承認していた)、ある一言を言って相手を納得させる事を決めていた。

 その一言と言うのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「請求先は、ルパン三世でお願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…此の為、請求書には明らかに“(ゼロ)”が多すぎる額が掛かれていた上、ルパンが思わず明乃に振り向いたら、いつの間にかに明乃は離れていた上に、彼女の周りに『晴風』の幹部乗員達とヴィルヘルミーナが集計していた。

 そしてルパンの近くに取り立て人がいて、次元までがルパンから離れていて、笑っている事から察するにルパンを見捨てていた。

 

「……せ~の…」

 

「ひえぇぇぇー!!!」

 

『ルパンさん、御世話になりまぁ~す!!!』

 

 ルパンが高額請求に絶叫する中で、明乃達は満面の笑みで一礼した。

 

 

 

 

 

 実は此の時に『晴風』の後方の海面に奇妙な気泡が一瞬出来た…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― ????? ―――

 

 

「…いた!!!

『晴風』がいた!」

 

「ルパンもいる!!!」

 

 ルパン達が買い出しをし終わった此の時既に、『晴風』がいるブラックマーケットのある環礁の遥か遠方の沖合いにて、対ルパン三世部隊の旗艦・改インディペンデンス級沿海域戦闘艦『弁天』が身を潜めながら停船していた。

 その艦内のCIC(Combat Information Center:戦闘指揮所)では、司令官兼任の『弁天』艦長・宗谷真冬(真雪の次女)が色々とオペレーターに指令しながら潜水ドローンからの映像が映る画面を注目していて、その映像で『晴風』と(彼女達から見て)何故か頭を抱えているルパンが他共々映ったのを見て、一緒にいた倫子と典子が思わず叫んだ。

 因みに、典子は兎も角として、オーシャンモール・四国沖店での現場責任者だった倫子が此所にいれたのは、現在も警察に拘束中の真霜が全責任を負う事で彼女を庇ってくれた上にブルーマーメイド自体でドタバタが起きた為に査問会云々が無期延期となったからだった。

 

「それにしても真冬、何で『晴風』の居場所が分かったの?」

 

 元々『弁天』は随伴艦艇共々、『晴風』がオーシャンモール・四国沖店から逃げた方角を頼りに捜索を行っていたのだが、『弁天』はある時点を機に、以前から海賊多発海域としてブルーマーメイドが注意していた此の海域に直進して、現時点で『晴風』をルパン共々発見するに至った。

 当然ながら、此の事を倫子が疑問に思って真冬に尋ねたら、当人はポケットから取り出した銀色の腕輪を見せ付けた。

 

「…いやね、呉の能村って娘の話だとね、『晴風』の右舷錨に、此のブレスレット型の発信器を付けてくれたらしくてね………まぁ、ある程度は近付かないといけないけど、『晴風』の居場所を特定する事が出来たのよ」

 

「なるほど、首輪ならぬ腕輪が既に『晴風』に付いていたって事」

 

「だけど、そのマメさが気に入らないわね」

 

「……そんな事言ってるから一生男に縁がないのよ、アンタ…」

 

 真冬に典子が睨んだ為に倫子が2人の間に入った事は兎も角として、此の3人が階級や役職を無視しての砕けた会話をしていたのは、彼女達が数多の戦場を乗り越えた戦友との間柄だけでなく、横須賀女子海洋学校の同級生だったからだ。

 

「ま、しかし、あの環礁にルパンや『晴風』がいるのなら踏み込んでもいいんじゃない?

もうすぐ艦隊が集結するんだし…」

 

 『晴風』発見によって『弁天』は既に分散捜索に向かっている随伴艦艇の集合命令が秘匿通信で発せられていて、更に『弁天』自身も戦闘体勢へ移行し終えていたので、典子が環礁への突撃を進言した。

 

「…踏み込んでみる?」

 

「止めた方がいいんじゃない?

今行ってもオーシャンモールの二の舞になるでしょう」

 

 だが典子の進言は真冬と倫子に却下となったが、真冬の却下理由は倫子とは少し違った為に部下に命じて潜水ドローンの配置を変えさせた。

 

「…あ、銭形警部!!?」

 

 新たな映像では、『晴風』の第一魚雷発射管左舷で、銭形が摩侖に怒鳴っているのを苦笑するルパンに押さえられていた。

 音が無い上に誰も読唇術を心得てないので何を言っているかは分からないまでも、ルパン三世専任捜査官である筈の銭形にルパンを逮捕する気が無い事だけは分かった。

 

「…面妖ですね」

 

「やっぱり、とっとと乗り込んでいった方がいいんじゃない?」

 

 オーシャンモール・四国沖店の一件に加えて、その直後からの警察の手早い動きに疑問を感じていて、『晴風』甲板上での銭形で警察への違和感が確実になったので、今度は倫子が怪しんでる典子と共に突撃を再進言したが、真冬は乗り気でない顔をしていた。

 

「もう少し待ってみない?

どうせ、今行ってもルパン達には逃げられるだろうしね」

 

 真冬は何故か旧世代の女番長と言うべき風貌な上、お淑やか傾向の宗谷家の女性(実際に真雪、真霜、ましろの3人はそう)の突然変異体なのか性格が真逆の体育会系なのだが、その2つに反する冷静に見極めようとする判断に倫子と典子は素直に頷いた。

 

「…それに、怪盗ルパン愛読者のましろと違って、私は一世だろうが三世だろうとルパンなんてどうでもいいんだけど、かのルパン三世がリトルマーメイド(ましろ達学生)を大量誘拐してまで手に入れようとするお宝ってのを知りたくない?」

 

「きっと、警察の目的もそこにあるだろうしね」

 

 真冬に同意しながらの倫子の言葉には、此の数日間に起きたブルーマーメイドと警察のいざこざが発起となっていた。




 感想または御意見、或いは両方でもいいので宜しくお願いします。

 今回にて宗谷親子の最後の1人たる次女・真冬が他共々登場となりましたが、彼女達は暫くは道化に近い役になる予定です。
 因みに分かる人には分かる筈ですが、真冬達3人の会話場面は、腐女子歓喜の次元と五ェ門の人工呼吸で有名な“愛のダ・カーポ”の1場面を元にしてます。

 次回の予定は、“警察による真雪と真霜の親子への仕打ちで東京で何が起きている”かです。
 まぁ一言で言ったら、人によっては阿呆臭く感じるかもしれない“警察とブルーマーメイドの覇権争い(内輪揉めとも言える)”からです。

貴方にとってのルパン三世は?

  • 1世たる“山田康雄”
  • 2世たる“古川登志夫”
  • 3世たる“栗田貫一”
  • 実写版1世たる“目黒裕樹”
  • 実写版2世たる“小栗旬”
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