ハイスクール・フリート ルパン三世暗殺指令   作:サイレント・レイ

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 今回の投降前に、前話で明乃達の前に立ち塞がったブルーマーメイド達3人の内の1人を平賀倫子として、誤字だった“美柑”を正しい“美甘”に訂正しました。

 そして長くなりすぎたので、予定していたカーチェイスは次回に持ち越しとなりました。(オイ!!!)




 それでは本編をどうぞ!


第3話 ルパン三世でピンチ

――― 教育艦『晴風』 ―――

 

 

「なんじゃなんじゃ!?」

 

「何が起きた?」

 

 太陽が西の水平線の下に沈んで、夕焼け空が夜空に変わろうとしていた時、ましろは戻ってこない明乃達4人を時間面で怪しんでいた事から『晴風』乗員に配置に着かせるかで悩んで、思わずヴィルヘルミーナに振り向いた直後、前方の水平線の微かに見える先のオーシャンモールから警報が響いてきた為、他の乗員共々驚き戸惑いながら前方を凝視した。

 

「オーシャンモールで探照灯が多数投射開始!!!」

 

 更に艦橋のほぼ真上のマストに存在する見張り台にいる野間マチコ(通称:マッチ)が伝声管越しに叫んでの報せで嫌な予感を感じずにはいられなかった。

 

「きっと艦長達が捕まったんですよ!!」

 

 当然『晴風』クラスに取っての悪い予感は納沙幸子(通称:ココちゃん)が叫んだ通り、明乃達4人が捕らわれてのブルーマーメイドの襲来でしかなった。

 だからと言って、幸子は記録員・書記としての『晴風』幹部の1人である以上は、知床鈴(通称:リンちゃん)が涙目で怯えた通りに先のは少し不謹慎としか言い様がなく、そのまま妄想による“立て籠った明乃達4人をブルーマーメイド達が説得する”との1人劇を演じていた事もあって、ヴィルヘルミーナに注意されていた。

 

「……やっぱり、私が行くべきだった…」

 

 まぁそんな幸子は兎も角、ましろは艦橋前方に寄ってオーシャンモールを睨んでいたが、此れは後悔からではなく、理想の艦長像等で“水と油”状態の明乃を非難しているからであった。

 

『宇田です!!

電探(レーダー)にスキッパーや警備艇と思われる小型艇を多数確認しました!』

 

 そんな時に、『晴風』の電測員(レーダーマン)である宇田恵(通称:メグちゃん)の報告が伝声管を通じて艦橋に伝えられた為に、全員が“来た!”と思った。

 

「白兵戦をするか!?」

 

 此の報告に、西崎芽依(通称:メイちゃん)が過激と思わせる意見を出しながらサブマシンガンを構える真似をしたが、直ぐにましろとヴィルヘルミーナに却下された。

 

「宇田さん、スキッパーの接近数はどれだけなの!?」

 

『それがおかしいんです!!

周辺海域に存在するスキッパーと警備艇の全てはオーシャンモールを目指しているんです!

『晴風』に向かってくる気配がありません!』

 

 だが彼女達の予想に反して、ブルーマーメイドが搭乗しているだろうスキッパー群は『晴風』を無視してオーシャンモールに全速で向かっている事が伝えられて、ましろ達は素っ頓狂な声を漏らしていた。

 

『八木です!!

ブルーマーメイドの通信を傍受しました!

此の海域にいるブルーマーメイド全員にオーシャンモールへの集合が発信され続けられています!』

 

「……オーシャンモールで何が起きた?」

 

 更に電信員の八木鶫(通称:ツグちゃん)が傍受した通信内容が伝えられて、もはやブルーマーメイドの行為に疑問しか感じられなかった。

 現にましろは学生4人にしては異様に騒いでいるオーシャンモールを疑問に思うだけでなく、ブルーマーメイドが自分達『晴風』にも傍受出来る程に混乱しているのを察していた。

 

「八木さん、通信でオーシャンモールに何が起きているか分からない!!?」

 

『いえ、通信で怒鳴り合いが起きていますから、そこまでは………え!!?』

 

 ましろは駄目元で鶫に質問して本人も否定的であったが、彼女は何かを聞いて伝声管越しでも分かる程に驚いていた。

 

『…副長、ルパン三世です!!!

此の騒ぎはルパン三世がオーシャンモールに現れた為です!!!』

 

 鶫に騒ぎの元凶は伝えられ、ましろ以下の艦橋要員どころか『晴風』乗員全員が揃って「ルパン(三世)!!?」と叫んでしまった。

 

「ルパン三世ってあの!!?」

 

「何故じゃ!!?

何故、アヤツがこんな所にいる!!?」

 

 ただ、ルパン三世の存在に騒ぎの原因を納得していたが、オーシャンモール・四国沖店にはルパンに狙われる程の宝石店や大手銀行が無いのに現れた理由を分からずにいた。

 特にヴィルヘルミーナは『アドミラル・グラーフ・シェアー』が母港出港前に、ルパンがドイツで騒動を起こしていた事を知っていたから、尚更であった。

 現にましろとヴィルヘルミーナはお互いの目線を合わせて驚き戸惑っていて、現実逃避の1つとして“ルパン出現はガセ”か“現れたルパンは偽者”と思っていた。

 だが実際問題、ネット社会による情報の獲得し易さもあってルパン(稀に仲間の次元か石川五右衛門のどちらか)の偽者や模倣犯は極めて多く、“ルパン三世は空想の人物で実際は存在しない”との極論もあるが、近年の日本だけでもルパンを犯人に仕立あげた盗難や強盗殺人がそれなりに起きていた。

 尤も“本物のルパン出現”との稀なケースがあるも、此れ等全てはICPOに出向しているルパン三世専任捜査官・銭形幸一警部によって偽装を見破られての真犯人逮捕で終わっていた。

 

「いえ、確かにルパンはオーシャンモールにいます!」

 

 だが、そんな思いは幸子の叫びで否定され、彼女は普段から持っているタブレットをましろ達に差し出した。

 タブレットには動画サイトが展示されていて、映像はスマホとかでの素人撮影の生中継がされていて…

 

「「「「ルパンだ!!!」」」」

 

…ほぼ一瞬であったが、車道の両脇に人集りが出来ている中を、ハイエースが猛スピードで駆け抜け………今までは反射して内部が見えなかったフロントガラスの奥にルパンが次元と共に強気の笑みの浮かべながら運転していた。

 動画が此れ1つだったらフェイク(偽装映像)と思ったかもしれないが、残念(?)ながら他にも別の場所で撮られた動画が多数、しかも中にはオーシャンモール・四国沖店の監視カメラをハッキングしたと思われる危ない物までが存在していたので、オーシャンモール・四国沖店にルパンがいる事は確実となった。

 

「…ルパンが此方に来たり、しないよね?」

 

「だとしたら、ルパンは艦長達を狙うかもしれません!…」

 

 鈴がルパンの存在だけでなく、そのルパンが『晴風』に来る事を予想して怯えていたが、幸子が悪乗りして“ルパンが明乃達4人を人質にしての『晴風』襲撃”との1人劇を演じていたのは無視して、艦橋要員全員が「無い無い」と言って否定した。

 まぁ此れは後々になって思い返したら、根拠の無しでの楽観論であったが…

 

「ルパンが派手な騒ぎを起こしているのなら、此の隙に戻ってこれたらいいんだが…」

 

 まぁルパンの存在にブルーマーメイドが気を取られているのなら、此の隙に明乃達が戻ってくるのを望まざるを得なかったが、直ぐに幸子のらしくない悲鳴で否定される事となった。

 

「副長、此れを見て下さい!!!」

 

 どうやら幸子は色々とオーシャンモールでのルパンの映像を確認していたらしく、彼女がその1つを展示させてタブレットを持ち返してましろ達に展示したら、“ルパンがハイエースしてダンケダンケ(要するに、幼女誘拐)!?”と書かれていたタイトルで………タイトルの意味を理解出来ないでいても、嫌な予感がしたが…

 

「「「…艦長!!?」」」

 

…撮影者の前をハイエースがドリフトで曲がる時、ルパンが座る運転席にしがみついた明乃が、急旋回の反動で若干吹き飛ばされながらも、ルパンに近付こうとしていた。

 更によく見たら、(ましろ達にとっては)何故かトイレットペーパーが満載された車体後部にて、美甘の手、美波の頭、媛萌の足、のと各々に思われるのがトイレットペーパーと共に転がっていた。

 

「まさか、納沙さんが言った通りに…」

 

「い、いえ、私は、そんなつもりで言ったつもりじゃ」

 

 まさかの自分が言っての1人劇が現実になった事に、鈴が怯えながら、ヴィルヘルミーナが睨んで、幸子に振り向いたが、当の幸子は驚き戸惑っていた。

 そんな幸子の罪状(?)は兎も角として、明乃達4人がルパンと共にして逃げ回っている事は衝撃でしかなく、ましろ達は動画に釘付けになっていた。

 

「10時の方角からスキッパーが1隻向かってきます!」

 

 此の為、マチコが『晴風』に向かうスキッパーに気付いて直ぐに報せ、更に恵もレーダー観測でスキッパーを同じように報せたが、ましろ達は全く反応しなかった。

 それでもマチコと恵は各々に怒鳴って報せ続けていたが、当のスキッパーは第一煙突部分左舷に豪快に接舷、搭乗者はスキッパーから飛び降りて『晴風』に降り立つとそのまま艦橋へ走った。

 

「何をしているの、貴女達!!?

危機的状況の艦長達を助けに行かないの!?」

 

「「「「…み、峰教官!!?」」」」

 

 扉を勢いよく開けて艦橋に駆け込んだのが、豊満な胸の谷間を晒す程に胸元を開いたウェットスーツを着た不二子であり、更に突撃銃(サブマシンガン)の定番に成りつつあるH&K MP5を肩に掛けてパンツァーファウスト(携帯式対戦車擲弾発射機)を多数下げたホルダーを腰に巻いていた事もあって、ましろ達は彼女の方に振り向くも、驚き戸惑うしかなかった。

 

「……峰?」

 

 只、ヴィルヘルミーナのみは不二子の容姿と性から何かのを思い当たろうとしていたが、不二子がましろ達の状況に溜息を吐いて諦めると、彼女達を無視して伝声管に張り付いた。

 

「両舷、前進ぜんそーく(全速)!!!

オーシャンモールに向け、急速発進!!!」

 

『え、え!!?

教官!!?』

 

 ましろ達がそうであった様に、突然の不二子の登場に機関長・柳原麻侖(通称:マロンちゃん)が他共々驚き戸惑っていたが、他の科を者達も同じ反応をしていた。

 

「待ちなさい、峰不二子!!!」

 

 更にましろ達を追い込む事態として、『晴風』が前進を始める直前、『晴風』に接近してきていたスキッパー3台が新たに現れ、どうやらマチコと鶇は此のスキッパー群を不二子の仲間と勘違いして艦橋に報告しなかった様だが、そのスキッパー群に搭乗するブルーマーメイド達が不二子に敵対している事が分かった。

 

「もう、しつこいわね!!!」

 

 だが不二子は直ぐにスキッパー群に反応、艦橋から飛び出し………本来命中精度が低い突撃銃なのにMP5の銃弾をスキッパー群に殆ど当てて牽制し、ブルーマーメイド達が怯んだ隙を突いてパンツァーファウストの1個を放って、スキッパー3台をまとめて吹き飛ばした。

 不二子の行為にましろ達は硬直してしまったが、ヴィルヘルミーナは不二子の事で何かを思い出して、不二子が艦橋に戻ると同時にすぐ脇の救助用の斧を手に取って彼女に走り酔ると、背後から不二子の左肩を掴んで斧を身構えた。

 

「……峰不二子、何故お主がブルーマーメイドとなっている」

 

「あら?

私が此所にいるのがおかしいの?」

 

「惚けるな!!!

ルパンの愛人と言われとる(ヌシ)が、ブルーマーメイドの教官なわけがなかろう!」

 

 ヴィルヘルミーナの言葉にましろ達は益々驚き戸惑っていたが、当の不二子は露骨に溜息を吐てから微笑んだ。

 

「何が可笑しい!!?」

 

「まだまだお子様だからよ!!」

 

 ヴィルヘルミーナが怒鳴った直後、不二子はしゃがんでヴィルヘルミーナの拘束を外すと、そのまま手を床に着けてのサマーソルトシェル(逆サマーソルトキック)で驚いて硬直したヴィルヘルミーナのの斧を蹴り飛ばした。

 ヴィルヘルミーナが蹴られた事に驚きつつ天井に突き刺さった斧に一瞬振り向いた隙を突いて、不二子はリンカーン大統領暗殺に使われた事で有名な小型拳銃デリンジャーを身構えた左手を向けた。

 更に、ましろ達がヴィルヘルミーナに同調する事に備えて下ろしていたMP5の引き金に人差し指を添えながら銃把(グリップ)を右手で握って即応可能にしていた。

 

「信じてとは言わないけど、今の私は貴女達を悪いようにしないわ。

先ずは岬さん達を助けに行くわよ!!!」

 

 不二子がデリンジャーを下ろした事もあって、ヴィルヘルミーナが不二子に歯軋りをしながら了解したと思われるが、ましろ達は状況を理解出来ずに硬直したままだったので、不二子が怒鳴って命令したら無意識のままに自分達各々の職務に入った。

 だが此の時、やる事が無くて黙って突っ立っている砲術長の立石志摩(通称:タマちゃん)がいつの間にかに握っていた、昼間五十六に追われていた鼠の存在だけでなく、その鼠が両目を怪しく光らせている事に気付いていなかった。

 また同時に、幸子のタブレットに映る動画では、ルパンが懐のホルダーから愛銃ワルサーP38を取り出すと安全装置を外してからスライド(銃上部)を大きく咥えて前後に動かして弾を装填、不適な笑みを浮かべながらハイエースの運転席の窓から身を乗り出して画面(自分を映す監視カメラ)に向けて発砲していた。




 感想またはご意見、或いは両方をお願いします。

 不二子って存在だけでなく世間的な知名度が謎と思っていて、“ルパン暗殺指令”でF1レーサーをやってた通りに突っ込み処満載な役職に着いてる事が多いですが、本作では不二子は上手く立ち回っている為に世間的な知名度は極めて低いとしています。

 只、此の事に関しては、現時点でルパンだけでなく五右衛門や次元の偽者が現れた“銭形警部”で、不二子の偽者(現時点ではまだ未登場)が現れたら変えるかもしれませんがね…

 最後に此の作品を書く事で致命的になりかねない問題として、本作ではルパンの声(とキャラ?)山田康雄にしないといけないと思われますが、世代的な問題でどうしても栗田貫一でイメージしてしまい、気を抜いたら栗田ルパンだったってのが多発しています。
 只、山田ルパン作品を見続ける等をして、頑張って山田ルパンにしようとしていますがね…

貴方にとってのルパン三世は?

  • 1世たる“山田康雄”
  • 2世たる“古川登志夫”
  • 3世たる“栗田貫一”
  • 実写版1世たる“目黒裕樹”
  • 実写版2世たる“小栗旬”
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