愛と真実の悪を貫く!!   作:柴猫侍

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前回のあらすじ

ピタヤ「ジムリーダー、全員集合……できてない」

コスモス「いつジムリーダーと戦えるんでしょう?」


№027:『ジムリーダーじゃない』

 

 

 

「奴ら───ロケット団は、復活した。ここ、トーホウの地でな」

 

 

 

 理事長の言葉で静まり返る視界。

 誰もが神妙な面持ちを湛える中、幾ばくかの沈黙が流れる。

 

「……それで? ただそれだけを伝える為に集めた訳じゃないでしょう」

 

 恐る恐る、といった挙動で手を上げたのはアップルだった。

 彼の顔は怪訝そのもの。わざわざ口頭で伝えなくとも良い話だと訴える瞳は、この議題の隠れた真の目的の方を見据えている。

 

 反応するのはモッコク。

 『その通りだ』と頷き、傍らに佇ませた秘書に資料を渡すよう目配せをする。

 

「無論、それだけの為に多忙な君達を集めるような真似はせん。ここに来てもらったのは盗聴を防ぐにはうってつけだったからだ」

「盗聴? それじゃあ普段からアタシたちが盗み聞きされてるように聞こえますけど」

「それも事実だ」

『!』

 

 動揺が走るが、即座にモッコクが視線で制す。

 

「ロケット団は我々が想像しているよりもこの地に広く蔓延っている。元より水面下で国際警察が調査していてくれたが、思うように足取りを掴むには至らなかった」

「ふ~ん、よっぽど上手く隠れていたってワケね。小賢しいことこの上ないわ」

「シナモンの言う通りだ。だが、奴らが再起した事実に変わりない。諸君らジムリーダーには一層治安維持に努めてもらいたいというのが一点……」

 

 二点目は、とまで言ったところでモッコクが面々を見渡す。

 まるで、一人一人を見定めるかのような鋭い眼光だった。若年を始め、老成しているであろうリックやタバコすらもゾワリと総毛立つ寒気を覚える。

 

 これほどの威圧感をジムリーダーに向ける理由。

 それは、

 

「……リーグ関係者に潜む、内通者を炙りだす為だ」

『!!?』

「これを内通者がロケット団そのものか、はたまた金で雇われた協力者であるかは問わん。だが、どちらにせよ犯罪行為に手を染めている以上、みすみすのさばらせる訳には───」

「ちょっといいかしらぁ?」

 

 理事長の話を遮るタバコは、向けられる眼光にも怯むことなく言葉を紡ぐ。

 

「この話でいうリーグ関係者っていうのは、リーグ職員とかジムトレーナーの他にぃ……ジムリーダー(あたくしたち)も含まれるってことかしらぁ?」

「無論だ」

「そんなっ!? ジムリーダーの中に居るだなんて!」

 

 にべもなく肯定するモッコク。

 これに声を荒げるのはピタヤである。一瞬、周囲から向けられる視線に圧されつつも、最終的には屈することなく自分の意見を言い放つ。

 

「いくらなんでもそんなのありえない……じゃなかった、ありえないです!」

「どうしてそう言い切れる? ロケット団首領だったサカキは他でもないトキワジムリーダーだったのだぞ?」

「うっ……そ、それは……」

 

 残念ながらジムリーダーが悪の組織と結託───否、組織のトップとして君臨していた前例はある。

 トキワジムリーダー・サカキ。

 彼の裏の顔こそが、地方中を脅かしていた悪の秘密結社であるロケット団のボスだ。タマムシシティに存在していたゲームコーナー地下にアジトを構えていた事実は、今でも記憶に残っている。

 

 故に誰が裏で繋がっていてもおかしくはない。

 職員は勿論のこと、ジム運営に携わるジムトレーナー、そして他ならぬジムリーダーすらも内密者である可能性は拭えない。

 

 否定できないピタヤは口を噤み、席に腰を下ろした。

 しかし、彼女の言わんがすることを理解している者達が手を上げる。

 

「ヒマワリ、リック。何か言いたいことでも?」

「はい、まあ。とりあえずリックさん、パス」

「えっ? いや……そこでオレに回すか!? まあ、別にいいんだが……」

 

 こほんと咳払いし、リックは語る。

 

「理事長、オレ達は()()()()()()()()()()()()()()()()でもあります。貴方の言い分も尤もですが、その事実だけではオレ達に信用はないと?」

 

 ジムリーダーの選定基準はまちまちだ。

 それこそリーグごとに基準は変わる。志望者を募り試験を受けさせたり、リーグ関係者からの推薦で選ばれたりする中、トーホウリーグにおいてはモッコク本人がスカウトしたトレーナーがジムリーダーを務めていた。

 ある種、前二つより理事長からの信用が厚いと思ってもおかしくはない経緯だ。にも関わらず、面と向かって内密者疑惑を拭ってもらえなければ、リックのように不信感を抱くのはやむを得ない話だ。

 

 するや、乱暴に席を立つ音が会議室に響いた。

 

「───くだらねえ」

「ちょっと、どこ行くのよ!?」

 

 止めるシナモンも厭わず、不機嫌を隠さないキュウが出口を目指す。

 

「キュウ」

「話は済んだろ、理事長さんよ」

「……分かっているなら構わん」

 

 そのまま鼻を鳴らし、キュウは退室していこうとする。

 てっきり呼び止めるかと思いきや、彼が立ち去るのを認めたモッコクに呆然とするのも束の間。

 

 すぐさま我に返ったシナモンは『ちょっと!』と声を張り上げた。

 

「まだ話は終わってないっての! むしろ、ここからが本題でしょーが!」

「いいや、終わったね。理事長さんが言いたいことは、チルッとズバッとおみとおしよ」

「いや、言ってる意味わかんないんだけど」

 

 至極真面な返答だ。

 しかし、彼女を始めとしたピンと来ていない面々に溜め息を吐いた青年は、仕方ないと言わんばかりに踵を返す。

 

「要するに、行動で示せってこった。御上が今の今まで捜査して見つからなかった悪党を、ぼくらがここで話し込んだところで犯人は見つからめぇ。そんならぼくらはジムリーダーらしく、ジムと町を守れってこった」

「そりゃあ……そうかもしれないけど! もっと、こう……あるでしょう!」

「生憎ないね」

 

 キュウは良い顔で言い切ってみせる。

 その上『もっとも?』と不敵な笑みを浮かべる彼は、ヒラヒラと手を振りながら背中越しで続けた。

 

「悪党がのさばってると知った以上、手をこまねてるつもりはねぇ。ジム……いーや、町総出でとっ捕まえてやらぁ。ぼくの故郷で好き勝手はさせねぇ」

 

 次の瞬間、出入り口の扉から吹き込む突風と水飛沫が会議室を襲う。

 思わず目を閉じる面々だが、ゆっくりと瞼を見開いた先には開けっ放しになった窓と、遥か空高くを羽ばたくペリッパーの姿があった。

 

「……あの地元馬鹿め」

 

「キュウ、地元のポケモン。特性、じもとあい」

「住民の数だけ攻撃を加える」

 

「誰よ、今ふざけた奴」

 

 シナモンのジト目がアップルとヒマワリの方を向いた。当人らはそっぽを向き容疑を否定しているが、近くで聞いていたピタヤが苦笑いしている以上、犯行は確実と思われる。

 

 それはさておきと、彼のおかげで説明の手間が省けたとモッコクは頷いていた。

 

「キュウが言ったように今すぐ君らの潔白を証明しろというのは土台無理な話だ。当然、それは私にも言えるがね」

「理事長……」

「だが、一つ誤解を招いたことは謝らなければならん」

 

 するや、モッコクの口元には薄い笑みが浮かぶ。

 あんなにも巌のように堅い表情に覗いた僅かな柔らかさだ。それを目の当たりにし、空気が程よく弛んだのを見計らい、トーホウリーグを導く男は言い放った。

 

「先に内通者はジムリーダーの可能性もあると言ったな。……あれはあくまで組織を運営し健全なリーグ運営を進める者として、フラットな観点から口にしたに過ぎん」

「つまりぃ?」

「そう心配せずとも、君達以上に信頼も信用もできる人間は居らん。私個人としては、そう思っている」

 

 だからこそ呼び集めた。

 最後に全幅の信頼を確約している旨も付け加え、男は改めて全員を見渡す。

 

「トーホウリーグを設立するにあたって、私はジムを担う強者を己が目で見極めんと各地を渡り歩いたという自負がある」

 

 言い切る声は力強い。

 これも、それだけの期待を8人には抱いているからこそ。

 

「皆の実力は勿論のこと、トーホウに四天王が居ない事実を踏まえても、各々の経歴は勝るとも劣らんものがある」

「そう……ですかね?」

「君は自分を過小評価するきらいがあるな、ピタヤ。それではドラセナの面子も立つまい」

「は、はい!! お師匠の名前を出されると弱いなぁ……たははっ」

「他の皆も同じだ」

 

 ()()の名前を出された途端、おっかなびっくりであったピタヤの背筋がピンと伸びる。

 

 こう言ってしまえば元も子もないが、ポケモンバトルの世界は()()()()狭い。

 とある界隈で活躍するトレーナーが、別の界隈で活躍するトレーナーの血縁や関係者であるケースは少なくない。例えばジョウトジムリーダー・イブキも、セキエイリーグチャンピオン・ワタルとは従兄妹の間柄だ。

 才能が血筋と因果関係がある───とまでは言わないが、優れたトレーナーと共に競い合って過ごす、あるいは師弟関係として過ごすことで、トレーナーとしての才能に芽が出る速さや確率は段違いだ。

 

 そういった筋の推薦を受け、集った精鋭こそこの8人。

 

 

 カロス四天王・ドラセナの弟子───ピタヤ。

 

 

 ホドモエジムリーダー・ヤーコンのライバル───リック。

 

 

 フエンジムリーダー・アスナの兄弟弟子───ヒマワリ。

 

 

 パレスガーディアン・ウコンの弟子───キュウ。

 

 

 サンヨウジムリーダー・デントの先達───タバコ。

 

 

 名門・ジョーイ家出身の元ジム監査官───シナモン。

 

 

 ミアレジムリーダー・シトロンの旧友───アップル。

 

 

 ホウエンチャンピオン・ミクリの弟子───リリー。

 

 

「君達の背負っているものはリーグの威信や地方の安寧だけではない。推薦してくれた者達の信頼と信用がある」

 

 だからこそ、真っ先に内通者の件を告げられた。

 そう語ったモッコクに集められる視線に、最早懐疑的なものは混じっていない。あるのは己が背負う責務と信用に報いらんとする純然たる闘志だった。

 

「さて、ここまで話した上で君達に任せたいことはシンプルだ」

 

 一つ、引き続きの治安維持行為。

 一つ、ジム内部に内通者が居ないかの調査。

 

 この二点が、今回伝えられた大まかな指示だ。内容は単純そのものだが、課せられた任務は重大に他ならない。

 

「リーグ内部に居ると分かったのも、リーグのデータベースから情報を抜き出されたわずかな痕跡からだ。それをロケット団がどう活用するかまでは分からんが、今から用心するに越したことはない」

「国際警察からの情報によれば、他の地方から来訪した組織との接触も確認されているとのことです」

「……大勢の力を合わせることで大きな力を生み出す、それが組織というもの。今こそ我々は一つになって事に当たるべきだ。頼んだぞ!」

 

 力強い声と共に、ジムリーダーは立ち上がる。

 

 ある者は任せられた大役を果たそうと。

 ある者はいつも通りの日常へ帰ろうと。

 

 各々の想いを抱きながら、会議を去るのだった。

 

 

 

 ***

 

 

 

「じゃあ、今から皆でご飯でも行くってのはどぉ?」

「なんで?」

 

 タバコの間延びした提案を聞き返したのはシナモンだった。

 リーグ本部を出て、これから持ち場に帰る矢先の出来事だ。

 

「だってぇ。どうせ今日はジムお休みにしたし、仲を深める意味合いの決起集会的なぁ?」

「いや……流石にあの締め方からのごはんって……」

「嫌ぁ?」

「別に嫌って訳じゃないけど……」

「じゃあ、シナモンは決まりねぇ」

「なんでわたしゃ強制参加なのよ!」

 

 『別にいいけど!』と食事に同行することが決まったシナモンは、半ばやけくそ気味に承諾した。

 

 残るはピタヤ、ヒマワリ、アップルの若者三人と、妻帯者のリックだが、

 

「スマンがオレはパスだ。早く帰れたら家族で飯食いに行く約束してるんでな」

「自分も。先約がある」

「あっ、じゃあアタシも……」

「右に同じく」

 

「ん全員不参加ぁ!」

 

 シナモンの叫びは虚しく空に響き渡る。

 

「ちょっと待って! 一人くらい来ないの?! これじゃいつもの飲みと変わらないんだけど!」

 

「それじゃあな」

「あ、待ちなさいリック! あんた年長者でしょ! これ見よがしに奥さんと娘さんを免罪符にしやがって! わたしを前に許されると思うな!」

 

「お誘いはまた今度で」

「ヒマワリ! あんたは誘ってもこないでしょ! わたしポケスタグラム見て知ってるんだからね! 大抵焼いてるでしょーが、肌を!」

 

「お気持ちは嬉しいんですけど、アタシだけじゃお二人と話が合うか不安で……ごめんなさい!」

「ピタヤ? あぁ……そ、そう? それなら仕方な……え? いや、ちょっと待って。話合わないかもって、そんなに歳離れてると思われてる? だってわたし29よ? そんなに離れてなくない?」

 

「ゲームやりたいんで」

「そこまで正直だといっそ清々しいわ。でもこの拳を振り翳したい衝動を止められない」

「パワハラ反対」

 

 ヒョイとシナモンのマッハパンチを避け、アップルはロトムの電力で動く電動自転車に乗って逃げ去る。

 その他の面子も各々の手持ちに乗っては、ジムのある町へと帰っていった。

 残されたのはシナモンとタバコの二人。やけに虚しく鳴り響く風の音は、シナモンの耳に張り付いていた。

 

「……タバコ」

「なにかしらぁ?」

「今夜は……飲み明かすわよぉーっ!」

「ご注文承ったわぁ」

 

 一致団結には、もう少し時間が掛かりそうなトーホウジムリーダーだった。

 

 

 

 ***

 

 

 

「ガラガラ、“ボーンラッシュ”!」

「ガラァ!」

 

 おどろおどろしい炎を宿す骨を振り回し、暗い体色のガラガラ───アローラ地方に適応したリージョンフォーム───が、ルカリオに肉迫する。

 

「“みずの……」

「キャッハハハ、遅ぉーい! ド派手にぶっ飛ばしちゃいなァ!」

「っ!」

 

 一瞬反応が遅れたコスモスにシンクロするように身動きが止まったルカリオへ、“ボーンラッシュ”の一撃目が叩き込まれた。

 歯を食い縛り、なんとか堪えてみせるルカリオであるがこれは連続技だ。すかさず二撃目、三撃目が守りの薄い箇所を的確に狙ってくる。

 辛うじて四撃目を見切って躱すも、ルカリオの息が上がるのが見えた。弱点とあって、流石に無視はできないダメージを負ったようだ。

 

「ようやく骨のあるトレーナーが出てきましたね」

「バウッ!」

 

 コスモスの言葉に、ルカリオは力強く頷いた。

 今のバトルを含めれば通算5戦目だ。ルカリオ以外も使用しているとは言え、流石に疲労が見え隠れし始めた。それでも一戦一戦を迅速に終わらせてきた分、余力はまだまだ残していると言えよう。

 

 となれば、単純に相手の質が上がってきたと捉えるべきか。

 チラッと目線をずらせば、ガラガラの奥に立つジムトレーナーの姿が窺える。その容姿は紛れもなく受付対応をしてくれた気弱そうな女性だったのだが……。

 

「ガラガラァ!! 燃やせ燃やせ燃やせェ!! 燃えろ燃えろ燃えろぉ!! 熱く熱く焼き尽くせぇー!!」

「ガルルルルルルルルルァアー!!」

()ャッッッハー!!」

 

「……」

 

 いかんせんキャラが違い過ぎる。

 メタモンもびっくりの変貌ぶりに、コスモスでさえ何とも言えない表情でバトルに挑んでいる有様だ。

 

(あんまり見たことないトレーナー……ちょっと調子が崩れたかもしれない)

 

 一呼吸置き、コスモスは現状を再確認する。

 相手のガラガラはリージョンフォームの個体。通常のガラガラがじめんタイプであるのに対し、リージョンフォームとなればほのお・ゴーストと通常種とはまるっきり変わったタイプとなるのが特徴だ。

 幸いにも両方みずタイプが弱点であることに変わりはない。これまで通り“あまごい”からの“みずのはどう”で攻めれば堅実に勝利を掴める───はずだった。

 

「ガラガラ、“ボーンラッシュ”!! “ボーンラッシュ”!! “ボーンラッシュ”ゥッ!!」

「回避!」

「か~ら~の~、“シャドーボーン”!!」

 

 息も吐かせぬ猛攻を繰り出すガラガラに、ルカリオは防戦一方だった。

 回避に徹し、次々に紙一重のところで攻撃を躱し続ける。

 

 しかし、単調なラッシュパターンの合間に割り込まれた渾身の一撃が、ルカリオの立っていた地面を叩き割ってみせた。

 これにより足場は不安定に。

 虚を突かれたルカリオが瞠目する間も、ガラガラは骨を振り回すことを止めない。地面を叩いた反動で跳ね上がった太い骨をキャッチするや、そのまま体を捻った勢いで振るった一撃を相手へと見舞ってみせた。

 

 寸前で腕を交差し、受け止めたルカリオ。

 だが、数メートルほど吹き飛ばされた勢いから見ても分かる通り、ルカリオの体力は確実に削られてきている。

 

(“あまごい”をする暇がない、か……)

 

 事実を客観的に見ていたコスモスが下す結論だった。

 今回のジム対策として覚えさせた“あまごい”であるが、とどのつまり急場しのぎの付け焼刃だ。普段から“あまごい”を使っているポケモンと比べた時、初動の速さで遅れは出る。

 技も慣れているかそうでないかで、繰り出すまでに時間は変わるものだ。

 慣れた技であれば素早く繰り出せるし、逆に覚えたてともなれば少々手間取る場合もあろう。

 

 その二つの内、ルカリオの“あまごい”は後者だ。一日二日で習得したにしては十分な練度でこそあるが、それ以上の速さで攻撃を加えられようものなら、()()()()()()()()()()()()()()

 

 現在の天候は霰。

 タイプ上、双方有利とも不利とも言い難い天候でこそあるが、防戦一方となれば話が違う。じわじわと体力を削られる以上、ダメージレースで負ける光景が目に見える。

 

(下手に固執すれば後手を取る。こうなったら……)

 

 吹き飛ばされ距離を取ったのを機に、コスモスは体勢を立て直したルカリオへ、思念によって今後の展開についての指示を送る。

 正確にはルカリオが波動で思念を読み取る訳だが、それこそ慣れたものだとルカリオの読心は一瞬で済んだ。

 

「───GO」

「バウッ!」

 

 声に出せば、明確な合図を受け取ったルカリオが疾駆する。

 しかし、これにジムトレーナーの女性は笑みを吊り上げた。

 

「真正面から来たところで……飛んで火に入るアゴジムシってねェ!! “かえんぐるま”で迎撃ッ!!」

「ガラァ!!」

 

 吼えるトレーナーに呼応し、奮い立つガラガラが自身の体の前に骨を構え、円を描くように高速で振り回し始める。

 すれば骨の両端に灯った蒼炎が走り出すガラガラの全身を包み、たちまちにバトルコートに焦げた轍を刻む火車となった。

 

 このガラガラに限っては生半可な攻撃では前面で振り回す骨に弾き飛ばされる攻防一体の突進技。降り注ぐ霰も“かえんぐるま”の熱によって小さく溶け、ガラガラに与えるダメージを小さくなっている。ほくそ笑むトレーナーの表情から分かる通り、この技を繰り出して負けたことはないという自信が目に見えるようだ。

 

───だが、それはお互い様。

 

 コスモスの瞳が、勝機を見極める。

 

 

 

「───今!!」

 

 

 

『技は四つ同時に出せる』

『なんですって?』

『だってほら。リザードン見て』

『……ああ、なるほど。そういう訳ですね』

『でしょ?』

 

 

 

 脳裏にレッドとの会話が過るのも束の間、ルカリオの両手には()()()()()()()()()()

 

 その光景を目の当たりにしたジムトレーナーの顔には驚愕が浮かぶ。

 

「なッ!? ……いや、そんな猫騙しでッ!!」

「“みずのはどう”、連結(チェイン)

「“かえんぐるま”は破れない!!」

「───“あくのはどう”!!」

 

 右手から解き放たれた波紋が“かえんぐるま”に衝突し、燃え盛る火勢を削り落とす。

 その間隙を縫うかの如く、悪意に満ちたオーラが炎の壁が突き刺さる。するとゴーストタイプのガラガラはとうとう耐え切れず僅かながら怯み、突進の勢いを殺されてしまった。

 

「ガラガラ!?」

「追撃!」

「やってくれる……!! けど、火力は低ぅい!!」

 

 燃えろ!! とその一言でガラガラは立ち上がり、先ほどを上回る速さで骨を振り回す。

 さながら“ほのおのうず”を纏うが如し。自傷も厭わぬ烈しい火勢を以て守りを固めるガラガラが不敵な眼差しをルカリオへと送る間、トレーナーの女性もまた同様の眼差しをコスモスへと送っていた。

 

「両手を使って技を連発するなんて……!! よっぽど練度を高めなきゃ一発限りの不意打ちにしかならないってのォ!!」

「じゃあ、試しましょうか」

「望むところッ!! ガラガラ、もう一度“かえんぐるま”だよッ!!」

 

 再び火車と化したガラガラがルカリオへと肉迫を仕掛ける。

 すかさずルカリオは、先ほどと同様それぞれの手に“みずのはどう”と“あくのはどう”を準備する。そのまま相手が近づけば、タイミングを見極めて“みずのはどう”から順に繰り出していった。

 

 次も火炎の鎧を剥がし、遅れてやって来る“あくのはどう”がガラガラに叩き込まれる。

 今度は意表を突かれなかった分、その場に踏み止まれこそはしたが、力押しで突破できないと悟ったジムトレーナーの表情は優れない。

 

(付け入る隙が……ないっ!)

 

 想像以上の練度。思わずジムトレーナーも歯噛みする。

 

───『連結技(れんけつわざ)』。

 

 一時期、ポケモンバトル界隈で流行った技術の一つだ。

 簡単に説明すれば、複数の技をあたかも一つの技であるかのように連続で繰り出すというもの。それまで基本的に一つの技を繰り出した後、相手から返しの攻撃が繰り出されていたポケモンバトル界隈では、初めての相手の意表を突ける速攻戦法として多用されていた。

 

 しかし、流行はほんの一瞬で終わりを迎えた。

 

 なにせこの連結技、習得まで多大な時間を要する。中途半端な連結技は威力はお粗末、技の出は遅い、ポケモンのスタミナの減りが早い、それに加えて隙が大きいと来たものだ。

 完全な“技”として昇華させるには、それこそエリートトレーナーやベテラントレーナーレベルの腕がなければ難しい。仮に通用するレベルに至ったところで、ポケモンリーグ級の舞台では分かりやすい大技など事前に研究され、対処されてしまう。

 やがて連結技はバトルとは関係のないコンテスト界隈へと活躍の舞台を移し、ポケモンバトルでは少数の使用者を除き、姿を消すのであった。

 

(けど、なんなのこのルカリオ!?)

 

 依然としてルカリオの動きに乱れはない。

 一糸乱れぬ波動の波濤は、とどまることを知らずにガラガラへと押し寄せる。

 

 “かえんぐるま”と骨の防御のおかげで受けるダメージは最小限に食い止められているが、塵も積もれば山となる、だ。霰のダメージも加えれば、すでに序盤の優勢がチャラになってしまうほどにガラガラの体力は削られてしまっているではないか。

 

「このまま押し切られる!? そんな!!」

「ルカリオ、今!」

「しまっ……!!」

 

 ジムトレーナーの動揺に動きが乱れるガラガラ。

 その隙を見逃さなかったコスモスの合図と共に、トドメと言わんばかりの鬼気迫った形相のルカリオが両手の波動を解放する。

 

 水が炎を剥がし、悪が霊を穿つ。

 技のタイプとポケモンのタイプ。二つの弱点を突いての攻撃がガラガラへと衝突するや、渦を巻いていた炎が爆散する。

 

「ガラガラっ!?」

 

 爆発によって発生した黒煙は、ガラガラの姿を隠すように地表に滞留する。

 未だガラガラの姿は窺えない。トレーナーも審判も、ガラガラがどうなったのか固唾を飲んで見守っている。

 

 黒煙が晴れる、その時まで───。

 

「ガ……ラァ!!」

「よぉぉぉおっしゃ!! よく耐えたガラガラァ!! “ホネブーメラン”をお見舞いだぁぁぁあああ!!」

「ラアアアアッ!!」

 

 自然に煙が消えるのを待たずして雄々しい咆哮で健在を知らしめるガラガラ。

 そんなパートナーの執念に燃え上がったジムトレーナーの指示が飛び、続けて太い骨がルカリオ目掛けて飛んでいった。

 

 当のルカリオはと言えば、事前に攻撃が来るのを察知していたかのように飛来する骨を跳躍で回避する。

 

「避けたか!!」

「ルカリオ!」

「ッ……バウッ!」

「でも、まだまだァ!! “かえんぐるま”で追撃ィ!!」

 

 コスモスとルカリオが意思疎通を図る間、ジムトレーナーは“かえんぐるま”を指示。

 炎を身に纏うガラガラは、身一つでルカリオへトドメを刺さんと突進する。対するルカリオもまた、両手に“みずのはどう”と“あくのはどう”を溜め、肉迫するガラガラを迎え撃たんと身構える。

 これまでの結果を考慮すれば、骨による防御のない分、ルカリオの連結技はガラガラの“かえんぐるま”を突破する可能性は高い。

 

(負ける? ───訳ゃないってのォ!!)

 

 ほくそ笑むジムトレーナーが見据えていたのは、ルカリオの背後に迫る“ホネブーメラン”。

 ルカリオの武器が連結技なら、ガラガラの武器は連続技。遅れてやって来る攻撃は勝利を確信したトレーナー相手ほど虚をつくには持ってこい。

 今、ガラガラが突進している間にも弧を描いて戻ってきた“ホネブーメラン”はルカリオの背後へと差し迫る。ルカリオは完全にガラガラを見据えており、後ろの攻撃に気づいた様子はない。

 

「そこォ!!」

 

 確信を口に出した直後、炎と骨が交差する。

 直後、中心に居たルカリオの両手のエネルギーは弾け飛び、同時にルカリオの体も宙に舞った。

 

「今だ、“ボーンラッシュ”!!」

「ガ……ガラァ!?」

「どうしたの、ガラガラ!? 畳みかけるんだ……よ……?」

 

 困惑して立ち止まるガラガラに声を飛ばしていたジムトレーナーだが、徐々に覚える違和感に声の熱量が冷めていく。

 

 何か、ない。

 何が、ない?

 ()が、ない。

 

「骨……ほ、ね、ぇええええっ!!?」

「ルカリオ」

「バウッ!」

 

 コスモスの声に応じ、宙を舞っていたルカリオは体勢を立て直し、華麗に着地してみせる。

 その手に握られているのは太い骨。両端に灯る炎からして、元の所持者がガラガラであることは明白。

 にも関わらず、ルカリオは使い慣れた得物であるかのように自由自在に振り回している。

 

 そうして感触を確かめられている間、ジムトレーナーはガラガラと骨が交差した瞬間を思い出す。

 

 あの時、爆散した波動エネルギー。

 あれはもしや、攻撃を受けて分散してしまったのではなく、寧ろ予定調和だったのではなかろうか?

 

「まさか……波動で“ホネブーメラン”の勢いを殺したっていうの!?」

「背後からの攻撃だろうが、ルカリオに死角はありません」

「くっ!?」

「これで終わりですね」

「っ……まだ負けてなァい!! “かえんぐるま”で燃え上がれええええ!!」

 

 奪った得物を振り回すルカリオへ、ガラガラは特攻を仕掛ける。

 烈しい炎で降り注ぐ霰を物ともせず、はがねタイプのルカリオへ一発逆転を狙っていくが、静かに骨を高く構えた。

 

 使う技は、

 

「───“ものまね(ボーンラッシュ)”」

 

 ルカリオの、()()()だ。

 

「バウッ!」

「ガッ!?」

 

 上段から喉への突き。

 急所へのヒットに、ガラガラの動きが止まる。

 

「バウッ! バウッ!」

「ガラ、ガッ!?」

 

 そのまま上へ振り上げ、顎にヒット。

 完全に立ち止まったところへ、今度はその場で回転した勢いで振り回し、ルカリオは一撃叩き込んだ。

 流れるような連撃だった。これには分厚い頭蓋骨で頭部を守られているガラガラも、衝撃で脳を揺さぶられ、足元が覚束なくなる。

 

 勝機は今、と。

 時同じくしてコスモスとルカリオの思考はシンクロし、現実も動き出す。

 

 ルカリオの重ね合わせた掌から溢れる漆黒の本流は、たちまちにバトルコートを暗く照らし上げた。

 

「ルカリオ!」

「バウッ!」

「“あくのはどう”ッ!」

 

 渾身の一撃がガラガラの全身を呑み込んだ。

 『ガラガラァ!?』とトレーナーから上がる悲鳴をも掻き消すこと数秒。吹き飛ばされたガラガラは、二、三回ほど地面を後転し、最後にはでんぐり返しの状態で目を回していた。

 

「ガ……ラァ……」

「ぁ……ガラガラ……」

「ガラガラ、戦闘不能! 勝者、挑戦者コスモス!」

 

 審判がコスモス側の旗を振り上げる。

 それこそが明確な勝者の証明。ほのおジムの苛烈な激闘を制した勝利を称えるかの如く、今まで彼女に負けてきたジムトレーナーも観客席から拍手を送っていた。

 

「これで5勝……ルカリオ、よくやった」

 

 額に浮かんでいた汗を拭いながら、コスモスは労いの言葉をルカリオへかける。

 

(流石に疲れてきた……一体いつまで続くのやら)

 

 ここまでの連戦は久しぶりのコスモスは、顔に疲労が浮かび上がっていた。

 すかさずバッグから取り出した一口チョコの包装を破り、口に放り込んで糖分補給を図る。

 

「あ、あのぅ……」

「ふぁい?」

 

 するとそこへ、バトルしたばかりのジムトレーナーがやって来た。

 さっきとは打って変わっておどおどした様子。その温度差には風邪を引いてしまいそうだ。

 

「なんでしょうか?」

「そ、その……ジム戦についてなんですけれども……」

「ああ、そのことについてなんですが、あと何戦くらいしたらジムリーダーと戦えるんです?」

「ひゃ!? い、いえ、実は、そのぉ……これででジム戦は終了で……」

「はい?」

 

 聞き間違えだろうか?

 思わず唖然としてしまったコスモスは、ルカリオと一度見つめ合ってから、今一度ジムトレーナーの方を向く。

 

「今なんて言いました?」

「はぅ! ですので、きょ、今日はジムリーダーが不在で……ぁ……ひ、ひとまず、受付の方でお話しいたします! すみません!」

 

 という訳で場所を移動(テレポート)

 

「お疲れさま」

「とんでもない」

 

 と、観客席で見守っていたレッドとも合流。

 こうして未だ釈然としない受付兼ジムトレーナーの女性への尋問タイムへと突入した。

 

「ジムリーダーが不在とはどういうことですか?」

「すすす、すみませぇん! 最初にご説明するべきだったんですが、私が上手に伝えられなくて……先程お伝え通り、ジムリーダーは今日不在なんですぅ……」

「でも挑戦は受けられると……」

「で、ですので、その代理を私が……」

「……なるほど」

 

 ようやくコスモスは腑に落ちる。

 

(私がさっさと挑戦を催促したせいですね、これは)

 

 自覚はある。

 極端に弱気な性格相手に説明途中でグイグイ挑戦を促した結果がコレだ。

 

 しかし、悪気もなければ反省する様子も見せない。

 何故ならば、

 

(ジムリーダーが居なかったということは、つまり普段より楽にジムを攻略できたということでは?)

 

 合理主義者だ、この少女は。

 現実的な話、いくら代理を任されようがジムトレーナーがジムリーダーを勝るケースはない。その点から言って、ジムリーダー不在が挑戦者にとって有利に働くのは当然と言える。

 

 なんて得をしたのだろう! と真顔の裏で歓喜に沸き立つコスモスは、すかさずジムトレーナーへと問いかけてみた。

 

「では、ジムバッジは貰えるんですか?」

「そ、それはもちろん! こちらにスナオカジムを突破した証である、デューンバッジをご用意いたしまたので……」

 

 

 

「……ジムリーダーじゃない」

 

 

 

「!」

 

 不意に聞こえた声に振り返る。

 そこには普段と変わらぬ無表情ながら、どこか重々しい空気を纏っているレッドの姿があった。

 何かを訴えかけるような様子に、コスモスは嬉々としてバッジへ伸ばそうとした手を一旦止める。

 

「すぅ……はぁー」

 

 深呼吸を挟み、コスモスは自分に言い聞かせる。

 確かにジムリーダーとは戦えなかった。だが、ジムが用意した形式の挑戦を真正面から突破してみせたではないか。バトルには正々堂々打ち勝った。どこにも後ろめたい要素などない。ならばこのジムバッジを受け取る資格が自分にはあるはずだ───。

 

「……ごくり」

「ジムリーダーじゃ……ない」

「!」

 

 ピタッ、と。

 今度は完全に静止するコスモス。ジムバッジを差し出していたジムトレーナーも、何事かと俯いている少女の異変に気が付く。

 

「ど、どうかしましたか……?」

「あの、ここでバッジを受け取らず、後日ジムリーダーに挑戦させてもらうことは可能ですか?」

「え? ……え、えええッ!?」

「お願いします」

 

 深々と頭を下げて頼み込むコスモスに、対応していたジムトレーナーどころか、様子を窺いに来た他の人々も目を丸くしている。

 なにせ挑戦者側からバッジを受け取らない事態など、スナオカジム始まって以来、初めての出来事だからだ。

 

「ど、どどど、どうしましょう……!?」

「規則ということでしたら最初から挑戦し直します。予約も改めて取り直しますので……」

「さ、流石にそこまでは……で、でも分かりました! 貴方のその心意気に私、心に火が……火が点いてきたあああ! なんとかジムリーダーだけに挑戦できるよう頼み込んでおきますんで、ご心配なくッ!」

「ありがとうございます」

 

 痛く感心した様子のジムトレーナーは、これまたバトル中の性格へと変貌を遂げ、コスモスの頼みを快く引き受けた。

 一安心したコスモスは、そのまま背後に立っていたレッドの方を向いて様子を窺う。

 師匠の男の表情に変化は見られないが、どことなく雰囲気から重々しさは消えている……ような気がした。

 

(これでいいんですよね、先生……!)

 

 心でサムズアップを送るコスモスは、レッドからのサインを無事にやり遂げたと言わんばかりの達成感に満ち溢れていた。

 

(ジムリーダーを突破せずしてジムバッジを受け取ることなかれ……近道ばかりに目が向いて、危うく先生を失望させてしまうところでした)

 

 自身にとって最終目的がリーグチャンピオンである以上、通過点であるポケモンジムはさほど重要とは言い難かった。

 

 しかし! レッドの瞳を見て、コスモスは自分の甘さを悔い改めた。

 彼はジムの突破ではなく、ジムリーダーの攻略を望んでいる……と。代理として立てられたジムトレーナーに勝利するのみでは、レッドの望んでいる強者への道のりから大きく外れてしまう。

 

 それをコスモスは自分に向けられた視線から受け取ったのであった。

 

(挑戦はまた後日。その時まで、先生には失望されぬよう特訓しなくては)

 

 コスモスのリーグチャンピオンへの道はまだまだ長そうだ。

 

 

 

 ***

 

 

 

「ジムリーダーじゃないって……もしかして、予約の時に聞き逃してた?」

「ピカァ?」

「いや……うん……説明を聞いたような……気がしないでも……ない」

「チュウ……」

「もしかしてやっちゃったのかも……それにしても、コスモスはよっぽどジムリーダーと戦いたかったんだなぁ」

 

 師弟のすれ違い、未だ改善する気配はない。

 




Tips:スナオカジム
 スナオカタウンに建つポケモンジム。エキスパートタイプはほのお。建物は赤レンガメインに、ところどころにステンドガラスの装飾が施された、一見美術館のような綺麗な建物である。
 ジムのコンセプトとしては『天候への対応』を掲げており、特定の天候に対する挑戦者の対応力に着眼している。その為、バトル開始前にバトルコートの四角に設置されたポワルン像の機能により天候を『晴』、『雨』、『霰』、『砂嵐』のいずれかに変更される。
 ジムリーダーを務めるのはヒマワリ。

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