愛と真実の悪を貫く!!   作:柴猫侍

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前回のあらすじ

コスモス「先生、何をされてるんですか?」

レッド「……『はどうだん』の練習……」

コスモス「私もお付き合いします」

村長「おぬし達は何を目指しておるのじゃ?」


№051:石ってとってもワンダフル

 

 静穏な時が流れていたはずの森。

 そこは今や、激戦の予感を覚えさせる戦場へと移り変わろうとしていた。

 

(ストライクに似た見た目……でも違う)

 

 対峙する相手を観察するコスモスが判断を下す。

 眼前のポケモンはストライクであり、ストライクではないポケモン。1000種を超えるポケモンの中には当然似たような見た目をしている者達も居り、理由も様々だ。

 

 たとえば、図鑑上の分類が同じである為。

 たとえば、似たような環境で収斂進化を遂げた為。

 だがしかし、もっともシンプルな理由が一つある。

 

(このポケモンはストライクの進化形? あるいは進化前か……どちらにせよ、生物学上近い種であるには間違いないはずです!)

 

 ストライクの進化形は現在ハッサムだけとされているが、ポケモンは得てして環境の影響を受けやすいポケモン。イーブイなどがその最たる例である。

 長年特殊な環境に身を置いている内に独自の進化を遂げた可能性はゼロではない。それこそリージョンフォームのようなケースもあるだろう。

 

 そして、眼前の敵をストライクの近縁種だと仮定した場合───。

 

「むしタイプである可能性は高いはずですね。GO、ゴルバット」

「ゴルバッ!」

「『つばさでうつ』!」

 

 むしタイプに有利なのはひこうタイプ。

 コスモスは繰り出したゴルバットに迷いなく『つばさでうつ』を指示した。

 ゴルバットもまた、信頼できる主人の命令ならばと颯爽と動き出し、刃物のように鋭利な翼を閃かせる。いかに堅牢なむしポケモンの甲殻であろうとも、この攻撃を前には無傷では居られまい。

 

「───!」

「バッ!?」

 

 が、しかし。

 

「後ろ!」

「ゴ? ───ルバッ!?」

「ゴルバット!?」

 

(ッ、速い!!)

 

 予想をはるかに上回る俊敏な動きを前に攻撃が空振りに終わる。

 そう思ったのも束の間、背後に回った襲撃者の斧がゴルバットの背中へと叩きつけられた。鋭く重い一撃。ビュオ! と風を切る音が鳴り響けば、すでにゴルバットの体は地面に叩きつけられていた。

 

(素早さはストライク譲り? いや、そう決めつけるのは尚早です。ストライクの近縁種である可能性も、まったく別種の可能性も考慮して立ち回らなくてはっ!)

 

 ゴルバットが一撃で地に沈むも、冷静な思考を務めようとするコスモス。

 そんな彼女は『やはり』と言った面持ちで身構えていたパートナーを呼んだ。

 

「GO、ルカリオ!」

「バウッ!」

 

 どれだけ素早い相手であろうと『波導』を前には形無しだ。

 信頼と実績の相棒・ルカリオであるならば、未知のポケモンであろうと良い勝負を演じてくれるはずだ。

 そんなコスモスの信頼の波動を感じ取るルカリオは、気炎を吐くような息遣いと共に躍り出た。

 

「たとえ“未知”が相手だろうと、それが負けていい道理になることはありません。その正体を暴いてやる……!」

「ワフッ!」

「まずは『はどうだん』!」

 

 小手調べに繰り出す技は『はどうだん』。

 先の一撃は容易く切り裂かれてしまったが、あれは不意打ちに対応した最低限の威力だけの代物。しかしながら、今回は正真正銘の最大威力。両手の掌で押さえ込むようにして限界までエネルギーを押し固め、凝縮する。

そうして今にも弾け飛びそうな力の奔流を光弾へと昇華させれば、後は照準を相手に定めるだけ。

 

「やれッ!」

「グォオウ!」

 

「───!」

 

 迫りくる波動の光弾を前に、襲撃者は目を見開く。

 流石に先ほどと威力がけた違いであることは見抜いたのだろう。険しい表情を浮かべたまま、両手の斧の交差させるように防御態勢を取る。

 

 そして、

 

 

「───ッ」

 

 

「なっ……!」

 

 着弾。しかし、霧散。

 盾のように構えられた斧に命中した途端、シャボン玉でも弾けるかのように飛び散った光余りにも呆気ない光景であった。

 

(『はどうだん』が効いていない? そんなっ)

 

 思考が一拍遅れる。

 その間にも『はどうだん』を無傷でやり過ごした襲撃者は、その鋭利な斧を軽々と振り回しルカリオへと迫る。

 

「くっ! 木の陰に隠れて!」

 

 後手に回ったことを自覚しながらも、コスモスは回避を指示した。

 ルカリオはすぐさま言われた通り、あちこちに生い茂る木陰へと回り込む。これで一安心───と済むはずもなく、盾となるはずだった木は切り倒される。

 こうなってしまうといつまでも同じ場所に佇んでいる訳にもいかない。今度はコスモスの指示も待たず、ルカリオは次々に繰り出される鋭い一閃を躱していく。

 その度に長い月日を思わせる木が倒れていくが、そちらに気を配るほどの余裕はない。

 

「話は聞いていましたが、ここまでとは……!」

「ウヒョー! すごいすごい、大迫力のバトルだよ! 未知のポケモンとのバトルなんて、こんな歴史的瞬間はしっかりカメラに収めなくては! コスモス氏、そのまま続けちゃってー!」

「そっちは呑気でいいですね」

 

 少女が大敵を前に苦心する一方、欲望に忠実な女博士と言えば平常運転の暴走機関車であった。まだトロッゴンの方が安全に配慮してくれるだろう。

 そんなこんなで激闘の最中忙しなくシャッター音が鳴り響く状況が続く。

 

「うほほほほ! いいぞーいいぞー! これは学術的にも大発見だぞー! ワタシの中の探求心が火を上げて唸っているよ、うおォン!」

「……」

「どうしたんだい、赤先生!? もっとはしゃいでくれたまえよ! キミは今、歴史的瞬間に立ち会っているのかもしれないんだぞー!?」

「……いや」

「なんだいなんだい一体どうしたっていうんだい!?」

 

 平時にも増してローテンションなレッドに、カメラを構えたままのテリアは怪訝な声色を上げる。

 すると、これまた怪訝な面持ちで目の前のバトルを眺めていたレッドは、細めた瞳で何かを凝視したままこう答えた。

 

()()()……()……?」

「? 何が変だって?」

「うーん」

 

 やけに歯切れが悪い。

 まるで自分でも確信が持てていない、そう言わんばかりの様子だった。

 

「なるほど! 赤先生が不審に思う点も気にはなる……だ・け・れ・ど・も! 今はこのカメラの容量がはち切れんばかりに写真を撮るので忙しい! 赤先生は赤先生で観察を進めてくれたまえ!」

「わかった」

「いい返事だねぇ! さぁて、ワタシはワタシでと……にゅるふふふふ! あ、やべ。涎垂れてきた。いかんいかん、流石にそれは女としてどうかと……いや、今はそれどころではないぞぅ!」

 

 涎を垂らしながらシャッターを切るテリア。

 彼女は未知のポケモンの全体像を撮影すべく、バトルフィールドとなっているエリアを中心に歩き回る。

 

 バトルを繰り広げるコスモスやルカリオからすれば堪ったものではないが、今は注意を飛ばす時間も惜しかった。

 

「『みずのはどう』!」

「バウッ!」

 

「───!」

 

「ッ、これも……」

 

 繰り出した波濤も襲撃者の斧に切り裂かれる。

 

(このポケモン、一体何タイプだ? 私の見立てではむしと……それからいわのはずだったんですがね)

 

 チャンピオンを志すトレーナーとして、本来相手ポケモンのタイプなど既知でなければならないはず。

 しかし、相手は今まで眺めてきたどのポケモン図鑑にも載っていない存在。それならばと身体的特徴からタイプを推察したはいいものの、今の今まで芳しい結果は得られていない。

 

(そんなにも私と相手の力の差が隔絶している……? そんな馬鹿な!)

 

 一瞬脳裏に過った考えを、かぶりを振って否定する。

 真に隔絶した実力者と対峙したからこそ知っている。本当に相手と力量差が離れていれば、ここまで喰らい付けていられるはずもない。

 

(何か理由があるはず。それこそ特性か道具か……)

 

「その為にも、まずは可能性を一つずつ潰す! 『あくのはどう』!」

「バウァ!」

 

 ルカリオより解き放たれる漆黒の波濤。

 おどろおどろしい力の奔流は真っすぐ襲撃者の下へと突き進む。威力としては『はどうだん』や『みずのはどう』とはそこまで大差ない威力だ。コスモスとしてもこれまでの経験上、これが相手に防がれるのは織り込み済み。

 相手がどのように動いても対応できるよう、カチョウジムに向けて鍛えた動体視力で見逃さぬよう集中する───が、しかし。

 

「!? ───ッ!」

 

 斧で防ぐ訳でもなく堅牢な甲殻で受け止める訳でもなく、()()退()()()

 

(避けた?)

 

───どうして?

 

 それまで抱いていた格上の相手というイメージに綻びが生まれた瞬間だった。

 

(やはり()がある。相手は無敵でも、遥か格上の相手でもない。どうにかして私達の攻撃を受け流していたと見るべき……)

 

「おおおおッ!?」

「!? 今度は何事……ッ!」

 

 突然の悲鳴に視線を移すコスモス。

 そこではカメラを持っていたテリアが、今まさにポケモンに襲われようとしているところであった。

 見覚えのあるシルエットだった。ジョウト地方ではさほど珍しくもないポケモンだ。

 

「あれはオドシシ……じゃ、ない?!」

 

 しかし、現れたポケモンはオドシシとは少し違っていた。

 全体的な色合いもそうであるが、胸元の豊かな体毛や立派に生えている角の角度が、どうにもオドシシのそれとは違う。オドシシであり、オドシシでないポケモン。これもまた襲撃者と類似している点である。

 

「なんだいなんだい! 今日は新発見が山ほどやってくるねぇ~! ぬほほほほッ!」

「圧倒的危機感の欠如ッ」

 

 傍に居れば張り倒してでも黙らせたいところであるが、いかんせん手を放せない状況だ。

 

「危ないのでさっさと離れてください!」

「なんの! こういう時の為の戦力はしっかり用意しているよ!」

 

『出てきたまえ!』とボールを放り投げるテリア。

そこから飛び出てきたのは研究所で見たシャドウポケモン、フシギソウ、リザード、カメールの三体であった。

 

「さあ! シャドウポケモンの強さ、とくとご覧あれ!」

「「「……」」」

「……あれ? おーい、みんな! キミ達の強さをあのジェネリックオドシシに見せつけるんだ!」

 

 そうは言うものの、繰り出された三体は一向にオドシシ擬きに立ち向かおうとしない。

 一貫して無視の態度を取り、あろうことかテリアの下から去っていくではないか。人望、いや、ポケ望0である。

 

「フム、なるほど。これはワタシの言うこと聞いてないな!」

「今すぐ博士号返上してきてくれませんか?」

「アッハッハ! アーッハッハッハッハ!」

「笑って誤魔化そうとしないでくださいそれ以上笑おうものならいかりのみずうみに投げ捨てますよ」

「ぴえん」

 

 子供に怒られる大人の図である。子供怖いね。

 これにはテリアの掛けているゴーグルにもしょんぼりした顔文字が映し出される。

 

そんな機能が付いているなど初耳のコスモス達であるが、馬鹿博士が戦力に数えられないと見るや、レッドとピカチュウが助太刀に入る。

 

「『10まんボルト』!」

「ピッカァ!」

 

「───!」

 

「チャア!?」

 

 はあ!? とでも言わんばかりに顔を顰めるピカチュウ。

 それもそのはずだ。確実に電撃が直撃したと思しきオドシシ擬きが、まったくの無傷でピカチュウを睨みつけているのだ。

 

 これにはトレーナーのレッドも目を見張った。

 自身の相棒の強さは彼が一番よく知っている。野山で鍛え上げた相棒の攻撃を受け、無傷で居られる存在などありはしない。これは傲慢ではない、純然たる事実だ。

 しかしながら、現に眼前のポケモンは無傷。

 電撃を受けても無傷となれば、それこそタイプや特性で無効にしていると考えられるが───。

 

「コスモス、これは……」

「一旦退きましょう、先生」

 

 何かを察した様子のレッドに対し、コスモスは先読みした上での答えを告げた。

 

「先生の手をお借りすれば強引に突破するのは容易いでしょうが、それではこの場が更地になってしまいます」

「流石に更地にするのはちょっと……」

「私としてもこの場が荒れるのは本意じゃありません。ですので、態勢を整えます。今ある情報を整理する……それが現状を打破する正道です」

 

 本来ここには遺物調査にやって来た。

 それを更地にする規模のバトルでも繰り広げてみるのを想像しよう。折角の遺物がバトルの余波で破壊されてしまっては元も子もない。

 

「……わかった。任せる」

「ありがとうございます、先生。……テリア博士!」

「うん? なんだいなんだい!?」

 

 依然として激写を続けているテリアへ、コスモスがありったけの声量で呼びかける。

 

「三体をボールに戻してください、撤退します!」

「えーーーッ!!?」

「そのゴーグル、『かわらわり』の練習にちょうどよさそうですね」

「やめたまえェエ!? ワタシのスペシャルなカスタムを施したシルフスコープを壊すのはぁ!」

「じゃあ帰りますよ!」

 

 これではどっちが保護者か分からない。

 

 何はともあれカプ・レヒレ。

 

 渋々ながらもテリアに撤退案を認めさせたコスモスは、この場から背を向けて逃げ始める。

 同じくレッドもであるが、

 

「おれが背を向けて逃げるなんて」

「すみません、先生。こんなことを強いてしまって……」

「博士の研究所で高そうな研究道具壊して以来だ」

「あ、はい」

「あの時の博士、めちゃくちゃ足速かった……」

 

 このポケモントレーナーの背に、一切の逃げ傷なし。

さりとて、拳骨なら何度も落とされた過去があったのもまた事実。

 

 いや、それはどうでもいい。

 

「ぜぇ! それに、しても……向こうも……はぁ、しつこいですね……ッ!」

「大丈夫?」

「い、胃の中の紅茶とクッキーが……マリアージュしてます……うっぷ!」

 

 このままでは『ゲップ』ではなく『はきだす』が繰り出されそうな様子だ。

 けれども野生のポケモンがこちらの事情を汲んでくれる道理はない。剥き出しの敵対心を放ちながら追いかけてくる。

 

「何か気を逸らせる道具があればいいんだけど……あっ」

「せ、先生? なにかいい道具がっ……?」

「ピッピにんぎょうがあった」

 

 乱雑にリュックから取り出したのは、トレーナーなら一度は見かけたことのあるお役立ちアイテムことピッピにんぎょうを取り出した。

 

 用途は至って単純だ。

 

「そーれっ」

「「───!」」

 

 適当に後ろへ放り投げられるピッピにんぎょう。

 それに追走していたポケモン達が気づき、ピタリと足を止める。どうやら効果はあったようだ───が、しかし。

 

「「───!」」

 

「……また来た」

「せ、先生……他に似たような道具は?」

「ちょっと待って……あっ」

 

 今度レッドが取り出したのはポケモンの尻尾のような道具であった。

 

「エネコのしっぽなら」

「そ、それを投げてくだ、さ、ぃ……早くっ……」

「うん」

 

 弟子の顔色が悪くなってきたのを目の当たりにし、レッドはその強肩を以てエネコのしっぽを放り投げる。自然界では中々お目に掛かれない主張の激しいピンク色だ。追いかけてきていたポケモン達の視線も、一瞬はエネコのしっぽに釘付けとなる。

 

 だが、やはりそれも少しの間。

 

「「───!!」」

 

「……まだ来る」

「せ、せんせぇ……!」

「待って。まだ何か……あっ」

 

 と、今度レッドが取り出した代物は黄色くて愛くるしいあのポケモンを模した一品。

 

「ピカチュウのぬいぐるみなら」

「赤先生、どうやってそのリュックにそんな体積の物体が収納されていたんだい?」

「……気合い?」

 

 気合いがあればなんでもできる。

そう、この窮地だって気合いさえあればなんとだってできるのだ!

 

「いけ、ピカチュウのぬいぐるみ!」

 

「「───!!!」」

 

 

 

 ザンッ!!!

 

 

 

「ピガヂュァアルルルァァアアアアア!?!?!?!?!?」

「ピカチュウ、ステイ! ステイッ!」

 

 先の道具同様囮に使われたぬいぐるみであったが、なぜか今回に限ってはストライク擬きの方に両断された。中身の綿も飛び散り、上下に分かたれたぬいぐるみは無惨に風に吹かれていく。

 

 そんな自分にそっくりなぬいぐるみを切り裂かれ、レッドの肩に乗っていたピカチュウ(本物)は大激怒であった。今にでも切り裂いた張本人を殴りに行きかねない剣幕で牙を剥き出しにするが、そこは主が全身全霊を以て制止に入る。

 

「は、早く逃げよう。ピカチュウがあのポケモンを倒しに行く前にびりびりびりッ!?」

「わ、わかりまひたッ……ひぃ……!」

「アッハッハ! キミ達と居ると退屈しないねぇー! アーッハッハッハ!」

 

 懸命に逃走を図る三名(内一名は電撃を浴びながら)は何とか森の外を目指す。

 

 侵入者を拒む未知のポケモンの洗礼をその身で味わいつつも、どうやって先へ進むか───それだけを頭に置いて。

 

 

 

 ***

 

 

 

「いやぁ~、今日は災難だったねぇ!」

 

 嬉々とした声色でテリアは語る。

 ここはテリア研究所、もといジーの家の離れだ。

 

 結果的に森から逃げ帰ることとなった三人だが、研究キチとマサラ人は別として、コスモスは今にも倒れそうな顔色でテリアに訴えかける。

 

「……調査は明日にしましょう。もう日が暮れてきていますし……」

「そうだね。今日のところは撮影した写真の整理に勤しむとするよ、ぐふふふふ!」

「ふぅ……」

 

 今日のところはこれ以上振り回されることはないと分かり、思わず安堵の息が漏れる。

 しかし、ここに来てコスモスは思い出す。

 

(お世話にならなきゃいけないのがあの不愛想な男の人でしたね……)

 

 ここはあくまでテリアの家ではない。家主は別に居る。

 これが優しそうなおばあちゃんなどであれば気苦労など持たずに済んだであろうが、生憎と家主は気難しそうな中年男性。気安さとは程遠い相手だ。

 

(……何事もなければいいんですが)

 

 だが、そんな心配も杞憂だった。

 

「……夕食は作っておいた。勝手に食べるといい」

「寝床はこの部屋を使え。誰も使っていないのでな」

「薪風呂は使ったことがあるか? ……それならいい」

 

 不愛想には違いなかったが、これといったトラブルはなかった。

 現在、コスモスは初の薪風呂体験中だ。余りにも古いタイプの風呂に最初はおっかなびっくりではあったが、途中からはしっぽりと湯船に浸かっていた。

 

「ふぅ……いいお湯加減でした」

「そうか」

 

 浴室から寝床へ向かう際、すれ違った家主にペコリと頭を下げるコスモス。

 これにもジーは不愛想ながら反応を返すも、さっさと自室へと向かって行ってしまった。

 

「さてと」

 

 入浴も済ませ、寝巻に着替えたコスモス。

 このまま寝床に入ればさぞ心地よく眠れるであろうが、そんな睡魔の誘惑に負けず、コスモスは誰も居ない縁側へと向かう。

 ロクに電気も通っていない田舎では、夜中は月の光が光源だ。テリアが整備した離れならば電気は通っているであろうが、あのマッドサイエンティストの隣では落ち着いて調べ物もできない。

 

「まずはストライクの論文から攻めてみますか」

 

 結局のところ、スマホロトムの画面自体が光っている為、さほど気にする問題でもなかったかもしれない。

 そうは思いつつも、火照った体を撫でる夜風の心地よさは代えがたいものがある。

 

「うーん、これも当てが外れた……目新しい方は全滅。むしろ古い方に手掛かりがあるのかも……」

「何してるの?」

 

 調べ物に没頭していれば背後から呼びかけられた。

 その声からも分かる通り、声の主はレッドである。湯上りだった為か、濡れた髪をタオルで吹いている最中であった。隣では同様に体を拭いているピカチュウが、どこから持ってきたのかフルーツ牛乳の瓶を手にしていた。

 

「ごくり……ごほんっ。昼に戦ったポケモンの情報収集です。何か手掛かりがあると思いまして」

「どうだった?」

「今のところは何も。ポケモン図鑑に反応しないところを見るにまったくの新種と見るべきでしょうか……」

 

 そう、新種。

 学術的には大発見であっても、実際に戦わなければならない立場としてはこの上なくやり辛い相手だ。

 珍しさで言えば、スナオカジムで戦ったエースバーンの特性の件もある。しかしあちらはエースバーンが現存種ということもあり、海外の論文であろうが情報を探すことはそれほど難しくなかった。

 

 しかしながら、今回ばかりは情報を集め得るだけの取っ掛かりもない状態。

 流石にお手上げか───と、半ば諦めかけていたコスモスであるが、湯上りホカホカで頭もしゃっきりしていたレッドは、唐突にこんなことを言い出した。

 

「……これって昔のポケモンにも対応してる?」

「いえ、対応してないと思いますが……どうしてですか?」

「結構前に山で石に詳しい山男さんに会ったことがあって」

「???」

「その時、化石について教えてもらったんだけど───」

 

 

 

『いやー、石って本当に素晴らしいものだよ。古代のロマンが詰まっている! これはまさしく太古からのタイムカプセルと言ってもいいね!』

 

 

 

 と、当時山籠もりしていた際、偶然出会った山男は熱く語っていた。わざわざシロガネ山にまでやって来るとは生粋のアルピニストだと思ったが、実際には山に眠る石の蒐集が目的のストーン変人らしく、それから半日以上石トークに付き合わされたものだ。

 途中、記憶がおぼろげにはなったものの、中でもレッドの心をくすぐった話題こそポケモンの化石だ。

 

「今の技術だと化石の復元もできるみたいだし、あれって……」

「……なるほど、そういうことですか」

 

今の話から天啓を得たように目を見開くコスモス。

 次の瞬間、師弟の視線が交わった。『目は口程に物を言う』というが、この時見つめ合う師弟の瞳には一切の混じりけがなかった。

 真に通じ合う間柄に言葉は不要。そう言わんばかりの沈黙が数秒流れた後、答え合わせをするようにレッドの口が開かれる。

 

「ストライクの化石を復元したらあんな感じに───」

「分かりました、先生。今から絶滅種について片っ端から調べてみます!」

 

 おや?

 

「それにしても盲点でした。絶滅種にまでは気が回らないとは私もまだまだのようです。となると、調べなくちゃならないのは古生物学でしょうか?」

「……」

「ともあれ、方針が決まって重畳……折角先生に気づかせていただいた以上、今日は寝る間も惜しんで調べ上げてみせます。ご期待ください」

「……うん。頑張ってね」

「?」

 

 どこか悲しい眼差しを浮かべるレッド。

 その瞳は真っすぐなコスモスの視線とやや逸れた方を向いていたが、目は口ほどに物を言う。言いまくっている。

 

 その後、とぼとぼと寝室へと向かうレッドを見送り、調べ物を再開するコスモス。

 師からの期待もある今、彼女の内心のテンションはシビルドン上り。眠気など、ミナモシティに沈む海の夕日よりも彼方へと飛んでいく勢いだ。

 

 ホー、ホーとホーホーの鳴き声が深夜のカイキョウタウンに響く。

 夜の静寂は心地よい。気に留まらない程度の環境音が集中力を増してくれる。冷えた空気に撫でられた木々のざわめき、漂う淡い青臭さも、都会とは違った雰囲気に一役買っている。

 

「ふーむ。流石のポケモン図鑑と言えど、絶滅種までは網羅してない……それもそうか。むしろ昔のポケモン図鑑を参考にした方がいいかも?」

「……」

「図鑑は図鑑でも古過ぎない方がいいですか。となると……これか。『ヒスイポケモン図鑑』。著者は……ラベン博士?」

「……おい」

「ん?」

 

 時間も忘れてレポートをまとめていた途中、不意に背後から呼びかけてきた声に振り返った。隣に座っていたルカリオも気づかなかった辺り、敵意は感じられなかったらしい。

 それでも驚いたようにコスモス達が視線を向ける先……そこに立っていたのはこの家の家主だった。

 

「こんばんは、ジーさん。どうかされましたか?」

「……こんな夜中まで何をしている?」

 

 暗がりの為、よく表情は窺えない。

 

「すみません。迷惑でしたでしょうか?」

「いや。だが、子供はもう寝る時間だ」

 

 『連れの方は寝ているぞ』と言われ、時刻を確認すれば22時を回ったところだった。

 

「もうこんな時間でしたか」

「他人の就寝時間にとやかく言うつもりはないが、勉強するならせめて明るい場所でするといい」

「ですが……」

「居間ならテリアの奴が電気を通している。電灯ぐらいは付けられるはずだ」

 

 そう言って少女を案内したジーは、後付けしたのが丸分かりな配線で繋がっている電灯の紐を引っ張る。

 次の瞬間、古ぼけた居間が明るい光に満ち溢れた。

 今の今まで縁側に佇んでいたコスモスにとっては眩しい光だった。思わず細めた目が順応した頃、ようやく彼女は自分を招き入れてくれたジーに問いかける。

 

「いいんですか? ここだと電力を用意するのも大変でしょうし……」

「構わない。()()が太陽光やら小水力やらで発電したのをバッテリーに溜めているらしいからな。宿賃としていくらか使わせてもらっているが、わたしはそこまで使う機会がない」

 

 要するに宝の持ち腐れになってしまっている。

 しかし、それにしても慣れたような口振りだった。電気とは無縁そうな暮らしをしているというのに、ジーの説明には言い淀みというものがない。

 ともすれば、電気や機械の造詣が深いように思えるが、コスモスにとってはわざわざ訊く程もない違和感でしかなかった。

 

「それでは、お言葉に甘えて」

「寝る時には消せ。虫ポケモンが寄ってくるからな」

「分かりました」

 

 淡々とした受け答えの後、ジーは踵を返して居間から去ろうとする。

 それから早速と調査に戻ろうとするコスモスであったが、すぐ背後の足音がピタリと止まったことに気づく。

 

「どうかしましたか?」

「いや……」

 

 そうは言ったものの、奥歯に物が挟まった声色だった。

 僅かな逡巡の後、落ち窪んだ目元を上げたジーはコスモスの方をジッと見つめる。

 

「……なぜ、そこまで熱心になる?」

「と言うと?」

「キミにとってあの森はそれほどまでに重要なのか?」

 

 あの森、というと時間の森を指すのだろう。

 

(そう言えばジーさんも森に行ってオーパーツを集めてるという話でしたね……)

 

 彼がこうも興味を示している理由はそこにあるのかもしれない。

 どのような理由があって遺物蒐集に勤しんでいるかは不明だが、下手に隠して疑わせるのも後々の関係に不便が生じる可能性がある。

 そこまで考えたコスモスはサカキの姿を見た点だけ隠し、ありのままを告げることにした。

 

「重要と言えば重要です。私も過去を知りたくなりました」

「テリアのようにか?」

「はい」

「だが、キミの様子からどうにも別の感情が混じっているようにも見える。本当に過去を知りたいだけか?」

「……」

 

 意外と機微に敏い人だ、と直接口にするのは失礼だろう。

 けれども、サカキに繋がる手掛かりを得られるかもしれないこと以外のモチベーションがあるのも事実だった。

 

「まあ、他に理由があるとすれば……先生の期待に応えたいからです。先生の期待に応えるのは、生徒の私にとっては当然のこと。失望させたくはありませんので」

「先生とは、あの連れの青年か?」

「ええ」

 

 すると、またジーが落ち窪んだ目元を伏せる。

 今度は随分と長かった。長考だ。

 再び面を上げた時、その目元に掛かる影は先ほどよりも暗かった。

 

「……どうして期待に応えたいと思う?」

「は?」

「キミにとって期待に応えることは、それほどまでに重要なのか?」

 

 声色もどことなくトーンが落ちていた。

 気分が落ち込んでいることは明白だった。けれども、コスモスにとってはその理由がさっぱり分からなかった。

 精々何か気に障ったのだろうと推測を立てたところで、少女は心なしかカッカと身体を火照らせながら口を開く。

 

「───はい。先生は私にとって、ただ一人を除いて唯一尊敬に値するポケモントレーナーです」

「……ほう?」

「これが赤の他人だったら期待に応えようなんて思いません。期待に応えたいと思える相手だからこそ、私も全霊を尽くして努力するんです」

「……期待に応えたいと思える相手、か」

「ジーさんにはそういう相手はいらっしゃらないんですか?」

 

 言ってからムキになっていたとコスモスは気づく。

 ジーの問いかけに、レッドという尊敬する人間を貶されたと感じたからだ。

 ならば、と記憶喪失の相手にとっては意趣返しとなる質問を投げ返してしまった。それからジーはただでさえ険しい顔つきに深い皺を刻み長考を始める。

 地雷でも踏んでしまったかと剣呑な空気が漂い始めるが、部屋を照らしていた電灯がチカリと点滅したところで、ジーの硬く結ばれていた口が開いた。

 

「そう言えば……いなかったかもしれないな」

「え?」

「わたしの人生に期待に応えたいと思うような人間は……いなかったと思う」

「それは……」

「はっきりとは思い出せんがな」

 

 その言葉にコスモスは思わず目を見開く。

 次の瞬間、彼女は目にした。

 

()()()……?)

 

「だが、ポケモン相手なら居た気がする」

 

 コスモスが驚くも束の間、瞭然とした口ぶりのジーは僅かな微笑みを湛えたままに続けた。

 

「……私はキミが羨ましいよ」

「羨ましい、ですか」

「何故だろうな。はっきりと言葉にできないはずなのに、そう思わずにはいられないのだ」

 

 自分の掌を見つめるジー。

 まるで、手から零れ落ちてしまった“何か”を思い出しているようにも見えるが、コスモスにその心の中を見つめる術はない。

 

「ジーさん……」

「……済まない。感傷に浸っていた。記憶もない癖に、わたしらしくもなかった」

「こちらこそすみません。不用心でした。過去なんてデリケートなことを」

「気にする必要はない。先に仕掛けてしまったのはこちらの方だ」

「……重ね重ねすみませんでした」

「だが、納得した」

 

 優しい声音だった。

 

「期待に応えたいと思える存在が居ればこそ直向きになれる。そういう理論があることに」

「人によるとは思いますが」

「それでもだ」

 

コスモスに頭を上げるよう促すジーは、憑き物が落ちたように晴れやかな雰囲気を纏うようになっていた。

 

「……そうだ、礼と言ってはなんだが手を貸そう。わたしにできる範囲で構わないのであればの話だが」

「本当ですか?」

 

 話が軟着陸を済ませたところでジーが切り出す。

 こんな申し出に遠慮するコスモスではなく、すぐさま『それなら』と質問を投げかける。

 

「ジーさんは何度も森に出向いてるんですよね? そこに棲んでいるポケモンについて知っていることを教えて欲しいです」

「ポケモンについてか。具体的にはどのポケモンだ」

「斧を持ったストライクのようなポケモン。それとオドシシに似たポケモンを」

 

 手に持っていたスマホロトムにストライクとオドシシを映し出し、ジーの前に差し出す。

 

「ふむ……」

「心当たりはありますか?」

「ある」

「!」

「だが、相手にしない方が賢明だ」

 

 しかし、期待とは裏腹な答えが返ってきた。

 

「……どういう意味でしょう?」

「キミ達の実力を軽んじている訳ではない……が、倒そうにも倒せないのだ」

「倒せない?」

 

 ジーはこう語る。

 

「煙に巻かれたような感覚だ。いくら攻撃を加えたところで手応えがない」

「そんな……でも、あの時は確かに手応えはありました」

「戦っている最中はな。だが、一時その場から離れれば奴らは消える。精々、己が何者かに抗おうとした痕跡が残るだけだ」

「ふぅむ……」

「わたしから言えることは『目に頼るな』……それくらいだ。あの森で視覚ほど役に立たないものはない」

 

 含蓄のある重みの声色が耳朶を打つ。

 散々彼も悩まされたのだろう。苦労が滲み出ているのを感じ取ったコスモスは、その話にしばし黙り込んだ。

 

「……いや、待ってください。ルカリオならもしかしたら……いいえ、だからこそ……?」

「どうした? 何か分かったか?」

「分かったというと語弊はありますが、手掛かりは得られました。それとジーさん、もう一度お伺いしますが、確かに現場に残された痕跡は自分らが残した戦闘痕だけなんですよね?」

「? ああ、そうだが」

「なるほど。となると……ぶつぶつ」

 

 改めて確認を取った後、独り言を始めるコスモス。

 その姿に呆然と立ち尽くすジーであったが、申し訳なさそうに頭を下げるルカリオの姿に意識を引き戻される。

 

「……何か役に立てたのなら幸いだ。わたしは寝る」

「ぶつぶつ……あっ。おやすみなさい、ジーさん。色々とありがとうございました」

 

『また何かあれば言え』と言い残し、ジーは就寝へと向かった。

それからコスモスはと言えば、時間の森について唯一の有識者からの情報も元手にした調査を始めていた。

情報とは、パズルで言えばピースに値するもの。いくつものピースを組み合わせることで、ようやく正解の全体像が見えてくる。

察しの良い人間であれば空白が点在しようが、途中の段階で正解を導き出せる。少々小賢しい手法ではあるが、途中式を求められる証明問題でないのだから問題はない。

 

 必要なのは『この推理が有力だ』と一つでも仮説を立てられることだ。

 

(その為にもまずは一つ確証を得たいところですが……)

 

「おー、コスモス氏! 児童にはディープな夜中に勤勉だねぇー! キミも調べ物の最中かい?」

「テリア博士ですか。ちょうどよかったです」

「うん?」

「写真の確認はすみましたか? よければ見せてほしいんですが」

「もちろんさ! とっくにパソコンにデータは取り込み済みだからね!」

 

 一度口にすれば話はとんとん拍子だ。

 研究経過も成果を披露したくてたまらないテリアの案内に従い研究所へと踏み入り、パソコン画面に映し出された戦闘中の風景を確認する。

 そこには確かに敵対したポケモンと、倒れた木々に抉れた地面といった戦闘痕が映し出されていた。とても隠蔽はできるとは思えない規模である。

 

「ふむ……」

「何か気になるところでもあるかい?」

「いえ、これだけでは。それより博士、この写真を私のスマホロトムにも転送してくれませんか?」

「データでいいのかい? 必要なら現像もしてあげるけど」

「いえ、データで十分です。現場で見比べたいだけですから」

 

 ものの数秒で送られてきた写真データを眺めながらコスモスは言う。

 そんな少女の様子を面白そうに眺めていたのは他でもない、目の前の女博士だ。

 

「ほうほう……コスモス氏、キミの知的探求心が並外れていることは既知の事実だが、今回もズバッとチルッとゴルバッと解決する算段がついたという訳だねっ!?」

「クロバッと解決するかは知りませんが、あの正体不明ポケモンの化けの皮を剥がせるかもしれない、とだけは」

「うーん、なんという頼もしい言葉の響き! つまるところ、ワタシは明日の調査を楽しみに待てということだね!?」

 

 危険なテンションとなるテリアだが、最早制止の言葉は届きそうにない。

 『あの計測器が必要だな……そうだ! あれも持って行こう!』と自分の世界に入り込んでしまったテリアは、この場に居る少女の存在など忘れてしまったかのように背を向けて機材の物色を始めてしまう。

 

 しかし、コスモスもコスモスで自分の用は済んだ為、さっさとその場から立ち去った。背後から何かが崩れ『ぎゃー!?』という悲鳴が聞こえてきたような気がするが気にしない。気にしたら負けだ。

 

(謎のポケモン……消える戦闘痕……そして、この写真……)

 

 一見不自然な点はないように見える写真。

 だが、コスモスは見逃さない。

 倒れた木に刻まれた切れ口に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……明日が待ち遠しいですね」

「ワフッ」

 

 準備というものは大切だ。

 不十分であれば不安を煽るが、逆に万全を期せば楽しさを感じさせる。

 

 そしてコスモスは今、眠れぬほどに心が浮足立つのを自覚していた。

 バラバラだったピースがカチリと嵌った幻聴が聞こえる。

 

 

 

 不完全なパズルの全体像が、おぼろげながら見えた気分だった。

 

 

 

 




*オマケ*
 めあり愛子(TwitterID:meariako)さんよりコスモスのイラストを頂戴いたしました!


【挿絵表示】


Tips:波導使い
 波導を扱う力を持った人を指す言葉。特に有名な波導使いが知られているのは、『ロータ』と呼ばれる地であり、『波導の勇者』伝説がその最たる例である。
 物には元よりそれぞれ固有の波動を放っており、波導使いはそれを感じ取り、あるいは操ることで目を使わずとも周囲の地形や存在を感じ取れたという。また、ロータにて目撃される時間の花も波導の力を使うことで『時の奇跡』と呼ばれる現象を引き起こし、過去にその場所で起こった事柄を映し出すことができる。
 波導使いとなるにはある程度生まれ持った才能が必要ではあるが、一人前の波導使いとなるにはそれ以上に鍛錬が重要と見なされている。
 しかし、時には鍛錬せずとも十分に波導を扱える人間も生まれることもあるとされている。

 波導使いと同一かは定かではないが、トキワ出身の人間には周囲の気やオーラを操りポケモンを癒す能力者が生まれるとされているが、これは持ち前の波導の力で『いやしのはどう』を発動しているのではないかとテリアは推測を立てている。
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