白黒主 短編集   作:鳳という名のケモナー

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 ども、金剛です!
 今回は、少し真面目な話を書いてみようと。
 ちな、この世界線には、黒ちゃんは居ません。
 では!


白主 ずっとそばに

 そこは、広い、ただ広い場所だった。

 目を凝らせば草原のようにも見えるし、星空の下のようにも見える。

 何をしていいかも分からぬまま、ただ立ち尽くす。

 すると、少し離れたところに、君が居た。

 手を大きく振って呼ぶと、君もこちらに気付いてくれた。

 そのまま駆け寄って、君と話す。

 なんてことはない、他愛の無い話だ。

 それでも、それだけで、楽しかった。それなのに…

 …君の身体が「ほどけて」きた。

 そのまま風に流れて行ってしまいそうな気がして、思わず君の腕を掴もうとする。すると…

 それが仇となったかのように。

 まるで水面を整えようとして、余計に波立たせてしまったかのように。

 君の身体が歪み、霧散していく。

 「君」が視界から消え去り、だだっ広い場所に独りぼっちになる。

 恐怖でも悲しみでもなく、ただ、身が(よじ)れるような虚しさだけを感じていた。

***************

 途端、目が覚める。

 半ば本能的に、彼の姿を視界に探す。

 居ない。昨日は一緒に寝たはずなのに。

 瞬間、部屋を飛び出し、彼の部屋に向かう。居ない。

 頭の中は真っ白だった。

 階段を数段飛ばしで駆け下り、リビングの扉を乱暴に開ける。そこには…

 

 「あ、フブキちゃんおはよう!…って、どうしたの?そんなに息を荒くして。」

 居た。彼がそこに居た。それだけで、安堵と歓喜が湧き上がってくる。

***************

 「う、うぅっ…」

 「ど、どうしたの!?」

 泣いてしまった。急にドアを開けて、何の一言も無しに泣き出したら、彼だって意味が解らないだろう。

 でも、涙が止まらないのだから仕方がない。

 「独りぼっちにっ、なる夢を見てっ…!もう会えないって思うと、怖くて、悲しくてっ…!」

 そう、たどたどしく零す。

 今になって、彼が消えた時の感情がやって来る。

 すると、彼は優しく抱き寄せ、頭を撫でてくれた。

 「よしよし、大丈夫。居なくなったりしないよ。」

***************

 「ずっとそばに居るから。」

***************

 そう、声をかけてあげる。

 「ずっと、そばに…」

 彼女が、意味を噛みしめるように反芻する。

 「えへへ、ありがとう…♪」

 彼女が泣き止み、一転、笑顔になる。

 そうだ。彼女にはその顔が一番似合うのだ。

 

 「ところで…」

 彼女がそう切り出し、

 「い、今のって、プロポーズ、だったり…」

 そう、顔を赤らめながら言う。

 さりげなく出た言葉だったが、確かにそうかもしれない。

 …言うなら今しかないだろう。

 

 「…白上フブキさん。」

 「は、はいっ!」

 「僕と、結婚してもらえませんか?」

 「…!」

 

 「…はい!」

 

 そんな朝のことだった。

 




 いかがでしたか?
 いやぁ、真面目に書いても甘くなるのが世の常…しょうがない…
 まぁ、気に入っていただければ幸いです!
 では、おつこーん!
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