イノベイター壊滅RTA ガンダムマイスターチャート【参考記録】 作:練り物
コロナ関係でバタバタしてました……。
始まるよ、イノベイター。今度は国が燃えるどころか蒸発してしまうRTAを。
前回は本当の敵と対面し、戦いの舞台は宇宙へと移ったところです。敵側のモビルスーツも厄介な新型が出てきて、こちらも補給や装備を整える必要があります。ラグランジュ3へ全速前進DA!
そんな道中で、トレミーに高速で近づいてくる反応があります。はい、ブリブリちゃんことブリング・スタビティのガラッゾの初顔合わせになります。
単騎での強襲なので、整備中のアリオスとセラヴィー以外でフルボッコにして差し上げたいところですが、ブリングは新型の性能を見せつけるだけで、武装をひとつ犠牲にすれば撤退していきます。何やってんだアイツ……?
倒そうと思えば倒せますが、敵はGNフィールド持ちなのでクッッッッソ時間かかります。はっきり言って、この場で倒すメリットはほぼないため、ここは本編どおり刹那のGNソードⅡを犠牲にして撤退してもらいましょう。帰ってくれ〜!
牽制と警告のつもりなんでしょうかね。トレミー側は気とお尻を引き締めてラグランジュ3へと急ぐことになります。緊迫感感じるんでしたよね?
既にダブルオーライザーのぶっ壊れ性能を知っている身としては、大した脅威に思えないのは感覚が麻痺してますね、間違いない。
このイベントの後、何事もなくラグランジュ3へ行くことができます。
あっ、説明し忘れていましたが、イノベイターのことは報告しなくていいです。決別の意味をこめて、ティエリアの口から告げてもらいましょう。
さーて、第二部冒頭ぶりのラグランジュ3です。只今戻りました! 本編ではイアンの嫁さんの初登場になるんですかね。
「ワシの嫁だ!」
「リンダ・ヴァスティです」
「わ、若い……」
「犯罪ですよ?」
「どういう意味だ!?」
ここのアレルヤの冗談すき。
冗談はその辺にして、この宙域に敵が展開している可能性があるので急いで補給と整備を整えましょう。
「ですが……補給と整備には最短で5日を要します」
「貴女は?」
「はじめまして、活動再開と同時にソレスタルビーイングにスカウトされたアニュー・リターナーです」
「王留美に紹介された。アニューはすごいぞ? 宇宙物理学、モビルスーツ工学、再生治療の権威で、操船技術や料理に長け、おまけに美人だ! どうだ、なかなかの逸材だろ!」
咥えて無自覚ですが、敵側のスパイです。ペッ。
ここからはアニューもトレミーに搭乗します。能力的には無茶苦茶有能ですが、彼女が一緒にいるせいで常にアロウズから現在位置を把握されてしまいます。何度も言いますが、あの元ツインテチャイナは敵ではないですが味方でも──────
「あと、どこかの誰かさんの検査入院でも時間がかかりますね。無理矢理ここを出てしまったせいで、やらないといけないことが一杯あるんですから」
マジかよ、誰だよそんなことしたやつ最低だな。
なんかホモくんへ視線が向けられていますが……後ろにいるライルくんのことですかね? (すっとぼけ)
「貴方のことです!」
「お前だよ!!!!」
ンオォオ!? アニューとイアンから総ツッコミをくらってしまいました。アァ……アァ……(図星)
はい、そんなことでタァイム短縮による弊害が出てきました。ラグランジュ3にいる間、ホモくんの自由はほぼありません。基本は医務室で検査、行ける場所は限定的、もろちんドッグは出禁と中々に酷い扱いです。当たり前だよなぁ?
まあ、ゼロの修理と改修はイアンたちがやってくれますし、本来のチャートでもステータスの経験点配分するタイミングはもうちょっと先ですし、はっきり言ってやることがないんですよね。
他の皆はダブルオーのテストとか行ってますし、なんか同じく手持ち無沙汰でお見舞いに来た絹江とでも適当に会話していましょう──────ん?
漂うだけだ。
記憶も生い立ちも──────
なんかイベント挟みましたね。スキップできるみたいだったのでスキップしましたが。
辺りに粒子が舞っているので、どうやらダブルオーライザーのトランザムが起動したみたいです。マリーが衛星兵器の照射を察知したり、アレルヤの中で眠っていたハレルヤが目覚めたり、と、その時不思議なことが起きたみたいです。どうやらそれ関連のイベントのようですね。まあ内容はどうでもいいですが。
「…………えっ、何で、どうして貴方が?」
なーんか絹江が信じられないものを見るかのようにホモくんを凝視しているのは何なんすかね。俺また何かやっちゃいましたぁ?
そんなこんなで終わりましたトランザムライザーイベントです。ポジに冒されているわけでもなし、ホモくん自身に影響はないです。
「おお、今回は大人しくしていたみたいだね。感心感心」
おっ、モレノ先生オッスオッス!
そういえばお出迎えがないと思ったらどこか行っていたんすね。先生の後ろにいる黒髪の男の人は……あー、なるほど。
「紹介しよう。ソレスタルビーイングに来る前、私の弟子だったテリシラ・ヘルフィ君…………いや、今はDr.テリシラって言ったほうがいいかな?」
「先生! か、からかわないでください!」
「はは、すまない。で、こっちが僕の息子の北斗だ。血のつながりはないけどね」
テリシラは外伝で出てくるキャラです。彼は四十代なんですが、二十代って言われても通用するくらい外見が若いです。
というのも、彼はイノベイドです。ただ、リボンズみたいにイノベイターを自称するやべー奴ではない、人間視点で見てもかなり真っ当な人格者です。本RTAでは抹殺対象にはならないため、皆様ご安心ください。
時間軸的には外伝では6人のイノベイド探しをしている最中ですか。なら一緒に行動していたシェリリンも戻ってきてますかね。
「ああ、シェリリンは真っ先にゼロのところに行ったよ。何でも、ゼロの性能を格段に上げる武装を考えたらしい。後で会ったら、しっかり褒めてあげなさい」
ん、おかのした……あれ、新武装の件はイアンだけに頼んで、シェリリンには連絡してないはずなんですが。イアンが中継して頼んだんですかね? まあ誤差でしょう。
「さて、ならこっちも手短に診察しよう。ここに来た本来の目的とは違うけど、テリシラ君も手伝ってくれるかい?」
「はい、勿論です!」
「頼もしいね。ただ、北斗の体は色々とトンデモだから、驚かないよう……ん? 何を震えているんだ?」
「いえ、その、また先生と現場に立てる日が来るとは思ってなかったので……」
「……全く、君も名医なんだから、もうちょっと胸を張りなさい」
ああ〜堪らねえぜ!
最近マリナ姫やらマリー姉貴みたいなノンケ要素しかなかったから感覚が麻痺してましたけど、やっぱダブルオーはホモが好きなんすねぇ! 俺も仲間に入れてくれよ〜。
これから診察(意味深)が始まるから、絹江は出ていけ! 出ていけと言っている!
「……ええ、そうね。邪魔したわ」
やけに物分りいいっすね姉貴。
ふむ、ようやく改心して変にしつこいマスコミ精神を改善したみたいですね。さすが先生、学習能力あるじゃん。
密室に男三人、何も起きないはずはなく……といった感じで診断は終わりました。まだ少しぎこちないですが、能力上昇と度重なる実戦でブランクのデバフもほとんど解消されました。
これなら、イノベイターたちの戦闘でもパイロット性能は並び立つことができます。元々が天才型のステータスで、更に序盤の0ガンダムくんのボーナスがかなり効いてますよ〜。
というわけで、二人の医者にお礼言ってブリッジへブリーフィングに行きます。行きますよ。イクイクコンプレックス。
何やら穏やかじゃない話が出てきましたね。アロウズの衛星兵器──────メメントモリによって反連邦国家の中東スイール王国が文字通り消滅しました。ぶっそうだよ(戦慄大先輩)
こんな兵器開発に投資したやつ正気じゃないわね……あなたもそう思いませんこと、王留美?
当然、これはソレスタルビーイングとしては無視できるわけないですね。あまりのヤリたい放題に、血管がヒクヒクしてる……!
次は衛星兵器撃墜ミッションを開始することになります。この宙域に展開している部隊を切り抜けて地球へ戻りましょう。さっさと準備して、裏方の人たちに避難してもらいましょう。
「気をつけてね、ミレイナ。貴方も」
「もちろんですぅ!」
「わかってるさ」
ヴァスティ家が別れの挨拶をしていますね。
じゃあモレノ先生もさよならになります。テリシラ先生との外伝での括約にご期待ください。
「それなんだが、実はこのままトレミーに乗船することになったんだ。彼の容態が芳しくないからな」
嘘だよ。
本編と違う展開になりましたが、まあいいでしょう。船医を兼任するアニューが裏切る以上、モレノ先生がいれば心強いですからオーケーです。医務室ごと撃たれないように、これからもよろしくな?
「えーっ! 先生もトレミーに行くのー!? ずるいずるい! 私も一緒に行きたい!」
「シェリリンは別にやるべきことがあるだろう」
そうだよ(便乗)
シェリリンは外伝の方が終わるまで別行動です。いや、これから一緒に行動する予定があるわけではないんですけど、きっと出番はまだ残っているでしょう。
「……まあ、トレミーだと開発もできないからしょうがないね──────あ、そうだ! ゼロの調整と新武装の取り付け、やっておいたよ!」
そうなんだ。シェリリンくんはお利口だね。
モレノ先生にも褒めてあげろと言われているので、ホモくんの貧弱な語彙力でもきちんと褒めてあげましょう。玉も竿もでけぇなお前(褒めて伸ばす)
……ん?
なんか武装の更新リストを見ると、何かコクピット周りも弄られている感じありますね?
「あ、それ? ゼロの設計図と今の機体の構造比較したら、足りない機能とか色々見つかったから、友達と協力して付け加えておいたんだー! 師匠のド忘れもフォローしないといけないのも、弟子の辛いところだよね!」
足りない機能……?
ちょっ、義妹さん!?
何やってんですか!? まずいですよ!
「聞こえとるぞ、バカ弟子……いや待て? それより、ゼロに足りないやつって、もしかしてワシがわざと──────うおっ!?」
おお、揺れる揺れる!
予定通りアロウズからの攻撃が始まりましたね。色々と確認したいことはありますが、シェリリンの腕ではあの武装は実装できないでしょうし、多分誤差でしょう! あとでゆっくり確認しましょう!
とにかく、後方部隊にはさっさと避難してもらます。シャトルの中に隠れるのよ!
ホモくんたちもトレミーに乗り込んで緊急発進しましょう。出撃ィィィィ!!!!
はい、既に敵の部隊は潜伏していました。そんな青い布纏う必要があるのかはわかりませんが、とにかく戦闘開始です。
以前よりも敵の数が多いため、初っ端から最大出力でツインバスターライフルで一掃しましょう。ブリングがデブリに紛れてGNフィールドで防いできますが、セラヴィーと合わせて砲撃すれば、さすがに防ぎきれません。
ドリヤアアアアアっと出してきたアアアアアアアアア!!!!!
後続の部隊にまで攻撃が届きました。心なしか、火力が広がってないか?
なるほど、これがシェリリンの調整ですか。ありがたいですねぇ! お前の整備技術気持ちいいよ!(褒める)
そんなこんなで、ある程度撃墜できましたが、ここからは波状攻撃を仕掛けてくるので乱戦になり、事故も多発します。なので、新装備を用意して貰いました。テレテテッテテ〜!
『なっ、マントだと!?』
悪いなのび太! このマント一人用なんだ!
はい、これが新装備のヒラリマントこと“GNビームマント”です。GNフェザーの応用で、形状を変えることができるので汎用性の高い兵装です。まあセラヴィーのフィールドのように範囲は広くない上に、防御性能も下位互換ですが、それはそれ。
戦闘が過激になるにつれて、ただのシールドでは防げない攻撃もボコスカ飛んでくるようになります。つまりは安定ゆえの実装でございます。TDNは後輩を守る盾だった……?
そんな感じで、マントを駆使してバスターライフルでなぎ払いながら敵の数を減らしていきます。いや〜乱戦乱戦。乱戦にはやっぱりMAP兵器……なんですけど、やっぱり物量の差は埋め切れませんね。もう待ちきれないよ! はやくオーライザーを出してくれ!
おっ、ガデッサの砲撃でトレミーの格納庫が撃たれました。イアンが被害を受けてしまいますが、命に別状はないのでご安心を。
とにかく、これがオーライザー出撃前の合図になります。では、刹那をフォローしてドッキングまでの時間を稼ぎましょう。
小熊! 射的しようぜ! お前的……ん?
『不死身のコーラサワー! 只今参上!』
(鉢合わせるなんて)聞いていません。
ま、まあまあまあ、第二部始まってから順調ですし。適当に追い払っておけばいいでしょう。迂闊に近づかず、バスターライフルで迎撃しましょう。てぇー!
『へ──────』
ヨシ!(撃墜確認)
パトリック・コーラサワー! 爆★殺!
機体は無くなりましたが、まあ不死身なので生きているでしょう。でも今回の戦闘で無力化できたのは大変ウマ味です。では、変形して小熊たちの部隊へ強襲しに行きます。
『刹那!』
『な──────沙慈・クロスロード!?』
ここで来たか!
ベストタイミングです。予定通り、小熊たちの相手を引き受けましょう。あく合体(意味深)しろよ!
『助かる──────ドッキングセンサー!』
お約束の合体シーンを邪魔しやがって! 許さんぞお前ら!
ビームライフルとか色々と飛んできますが、おマントで受け止めます。
無駄だよ、このビームマントは、私の「どうぞ」という言葉にしか反応しないのだ。
小熊! ちゃんとバスターライフル二本咥え入れろ〜!
ルイス姉貴はマシンキャノンで牽制して差し上げろ。バァァルカン!!
バラック隊長……タイチョウ! オカラダノホウハ……?
『この──────ガンダム!!』
フハハハ怖かろう!
ダブルオーライザーができるまで翻弄し続けます。そもそも、小隊ひとつ相手に撃墜される要素なんてありませ──────ん?
なんでジンクスが一機多いんですか?
『よくもやりやがったなああああああああ!!』
ペ○シメェェェェェェェン!?!?!?
お前さっきバスターライフルに巻き込まれただろおおおおおおお!!!!!
え、しかもこいつ被弾してないじゃん!?
こいつの無敵判定バグだろ量子化も真っ青──────ってランス突撃きたよおおおお!!!!
待って待って流石にランス直撃は防げない無理無理お願い待ってお願い待ってお願い──────お、おマントおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
おマント壊れるうううううう!!! おマント壊るるうううううう!!! おマント壊れちゃうううううう──────って壊れたあああああああああああああ!!!
『大佐ぁ! 見ていてください! ガンダムを墜とすところ!』
し、死ぬっ!!! 今コクピットの表面の装甲掠った!!! この吸い込み性能だよおおおおだからこいつの相手嫌なんだよおおおおもおおおおお!!!
──────ッピ! ッピ! (現場監督)
ハァー……ハァー……落ち着け……アラートが鳴りまくってる……ええい、トランザム!!! 変形して離脱!!! 離脱します!!!!
『あっ、このやろう! 逃げんじゃねぇよ!!』
うるせえ!!!!(声だけ迫真)
お前いつかタイマンしてやっから覚えてろよ……!
いや、本当に危なかったです……前から懸念してましたが、とうとう起きましたね。
奴は幸運値がカンストしているのと、エースパイロットに恥じない腕をしているとありますが、最も厄介なのが、“専用機を与えられていないこと”という点です。これの何が厄介かというと、他のいっぱんへと反応が同じで、通信でしか見分けがつかないのです。
おそらく、さっきのガバはそれが原因で、撃墜を確認したジンクスはモブだったんでしょう。いやあ、生き残ったから良かったものの、危うくNewガンダムブ○イカーのCMを流さないといけなくなるところで──────
「君も大変だね。こうも面倒臭い──────」
それどころじゃねぇよ!!! イベントなんて悠長に観ている暇なんてあるか!!!
そんなことより、ようやくダブルオーライザーがトランザムしたみたいです。
ウェーイ! リボンズくん見てるぅ? 今から君が大したことないとか言ったツインドライヴシステムのガンダムに量子化してもらいまーす!
──────ッピ! ッピ! ッピ! (現場監督)
さっきからアラート(?)がうるさいですね……!
まあ、敵もトランザムライザーの無双っぷりにビビって撤退していきましたね。今回あまり撃墜数稼げませんでしたけど……。
乱戦になるとパターン化が難しくなる以上、こんな事故もあります。主にウィルキ○ソン野郎関係です。一対一なら負ける要素ないんですけどね。
モビルスーツ同士タイマンしようぜ。投稿者:HM (3月30日(土)19時27分13秒)
むしろ、今まで炭酸事故が無かったのですから、全然幸運な方です。仕方ありませんが、こういうRTAだと割り切りましょう。切り替えていく。
「冗談じゃない! 僕はお前らとは違うんだ! 一緒にするな!!」
おお、沙慈くんも全裸空間でルイス姉貴と再会しましたか。本編通り、言葉足らずの刹那が殴られていますね。いや、甘んじて殴られたんでしょうけど。
これも全てトリニティってやつらの仕業なんだ(責任転嫁)
この後、沙慈くんは勝手にオーライザーでルイス姉貴を追おうとします。本編だと、カタロン虐殺事件と同じ轍を踏むと考えて踏みとどまります。ただ、ここではそんな事件起きていないので、放っておいたら本当に出ていってしまうので、絹江姉貴に止めてもらいましょう。
「……わかったわ。
ただ、そのかわり、今度貴方のことを取材させてくれないかしら?」
ホモを取材……つまり恒例のインタビューですね。
じゃあまず年齢を教えてくれるかな? 身長体重はどのくらいあるの? 彼女とかいる?
RTA的にはロスですが、ブレイク・ピラー事件後から三機目のメメントモリ攻略戦まで時間が開く予定です。その間で済ませるのであればロスにはなりません。むしろこのまま沙慈くんを行かせて回収する方がロスになりますし、それで手を打ちましょう。
「絶対だから! 忘れないでよ!」
念押しされました。これはホモは嘘つきなのがバレてますね……ああ逃れられない!
絹江姉貴がしっかりと仕事を果たしてくれたことを、同じく沙慈くんの様子を見に来た刹那と見届けます。泣いている弟に寄り添う姉。姉弟愛感じるんでしたよね?
まあ、アロウズと戦う以上、これからもルイス姉貴とは何度も相手する機会あるから安心し──────というところで、今回はここまで。次回もよろしくお願いします。
◇◆◇◆◇
漂うだけだ。
記憶も生い立ちも、己の在り方すら曖昧で空っぽな男ができることなぞ、それしかない。
どこから生まれ、どこに行くのかもわからない。
こうして漂っているのは川なのか海なのか、それとも宇宙なのかすらわからない。麻酔でもかけられているかのように、あらゆる感覚が曖昧だ。
ただ、体の中に積み重なったものが、外へと洗い流されているような気がする。それが悪いものなのか、大事なものなのかはわからないし、その基準すらも流されていく。
最後に残るのは、こうして自分は“まっさら”になっていくんだな、という考えのみ。
怒りも悲しみも諦観もない。ただの認識でしかないそれも、すぐに流されていく──────
──────目を醒まして、初めに覚えた感覚は“眩しい”だった。刺すような光に視界が眩み、反射的に腕で目を覆う。
「……目覚めたばかりで、そこまで動くとは驚きだ」
低い声が聞こえる。
目が開けられないため、何が起きているわからない。お前は誰だ。ここはどこだ。自分は何だ。わからないことが多くて疑問だけが先立つ。
「声は聞こえるのか。意識が戻ったばかりで混乱しているように思える。まずは体を休めることだけを考えなさい」
錯乱する自分とは対照的に落ち着いた声で制される。二、三、呼吸して、心臓が動いているを確認する。
……とにかく、自分は生きているようだ。生きていることに安堵するなんて、不思議と懐かしい感覚だ。そして、そのまま再び意識を手放すことに時間はかからなかった。
突然、絹江の頭に情報が入ってきた。
記憶……いや、記録と称する方が適切かもしれないが、自分ではない誰かの経験を何の予兆もなく、追体験させられたのだ。
初めての感覚に、頭が眩んでしまう。
状況を飲み込めないまま、辺りを見渡す絹江。
そうだ。自分は地球にいるのではない。
宇宙にあるソレスタルビーイングの基地に居て、手持ち無沙汰だったので医務室へと足を運んでいた時に、それは起こった。
「これ、は」
同じ空間にいた北斗も、絹江と同じ体験をしたようだ。互いの目と目が合う。あの機械のような鉄仮面が、目を大きく見開いていた。
診察の邪魔にならないように医務室を後にしたが、絹江は先ほどの現象について頭の中が一杯だった。得体の知れない体験に気味悪さを覚え、他の人たちにも同じようなことが起こらなかったか聞いてみた。
「……実は私も、さっき大佐──────お世話になった人が光に包まれる光景を目にしたんです」
「そういえば、僕も少し意識が遠くなったような……ああ、倒れたわけじゃないし、体調は良いから気にしないでいいよ。心配かけてごめん、マリー」
同時刻、ドックではガンダムの起動テストを行なっていたらしい。それとほぼ同じタイミングで不思議な体験をした者が何人かいたようだ。理屈はわからないが、おそらくその起動テストと因果関係があるのだろうと絹江は推測した。
つまり、戦闘になれば再現性はあるはず。
アロウズとの戦闘で、弟がオーライザーに乗って出撃したと聞いて心臓が止まりそうな思いもしたが、無事にドッキングしたダブルオーライザーがトランザムを発動した瞬間に、再びそれは起きた。
「君も大変だね。こうも面倒臭い人間の相手は疲れるだろう? 聞くところによると、何度も体を弄られたそうじゃないか」
濃い緑という珍しい髪色の男はそう言いながら、目の前にある盤面へと手を伸ばし、駒を動かす。
ここに流れ着いてから療養ついでに教えてもらったボードゲームを、完治してからも続けていた。
「……人聞きの悪いことを言わないでほしい。ほんの少し遺伝子の情報を調べさせて貰っているだけだよ」
少し離れた場所でモニターとにらめっこしている眼鏡の男がこちらを振り向いて訂正が入った。
この男こそ、身元も記憶もない俺を拾った者である。
話を聞くと、どうやら俺は男が隠居する島に流れ着いていたらしい。前日は酷い嵐で、流木やらゴミやら、何かの廃材のようなものに押しつぶされるようにいたとのことである。
通常の人間なら死んでいてもおかしくなかったらしいが、幸いにも俺の体は頑丈にできていたらしい。とはいえ、それなりに骨折や裂傷はあったため、治療を受ける必要があったが。
その一環で採血諸々の検査は受けているが、男が主張するような非人道的とされるような臨床実験などは受けていない。
遺伝子がどうのこうの言っていたが、俺にはどうでもいい話だ。調べたければ勝手に調べればいい。そんな程度の認識だ。
「自分が面倒臭い人間なのは否定しないんだね。君らしいというか、何というか──────っと、前より筋は良くなったけど、まだまだ負けてあげられないよ」
そして、この緑髪の男との勝負には負け越している。眼鏡の男とはこのボードゲーム関係の交友と聞いたため、ルールを教えてもらった。
で、そろそろ百戦目ほどになるが、恥ずかしいことにまだ一度も勝てたことがないのだ。
経験の差はあるだろうが、それにしても初心者相手に大人気ないのがこの男──────なかなかに良い性格をしている。
当面の目標は、まずこの緑髪の男に一勝することである。
別に負けて悔しいわけではないが、何でもいいから目標を持っていないと、どうしても“自分という存在”がまたどこかへ流れていってしまうような予感がするのだ。
根拠のない話だが、眼鏡の男に相談してみると、常に目標を持つといいと言われた。不思議と納得してしまったため、大して興味のないこのゲームに目標意識を持つことにしたわけだ。
「まだやるかい? 構わないかい、イオリア?」
「好きにすればいい。こちらの作業もまだ時間がかかる」
「わかったよ。ふふ、僕は強いぞ?」
……この得意げな顔が目障りなのもある。
次こそはと、盤面の駒を再び規定の位置に並べ直し、目の前でふんぞり返る男に返事する。
「……望むところだ」
……気がつけば、既に戦闘は終わっていた。
絹江はスメラギや他のクルーから声をかけられるまで、呆然と流れてきた情報を反芻することしかできなかった。
緊迫した状況下でもそうなってしまうほど、彼女を驚愕させるに値する要因があったのだ。
登場した三人──────緑髪の男はわからなかったが、眼鏡の男は“イオリア”と呼ばれていた。彼女にとってこの名で思いつく男は、イオリア・シュヘンベルグひとりしかいない。
それと、もう一人の名前は明かされなかったが、その声には心当たりがあった。数年前、耳元で囁かれたあの声と同じだったから。
それが指し示す事実は、つまり。
「──────これは、貴方の記憶なの?」
北斗・モレノ。
理由はわからないが、記憶喪失の男の記憶──────仲間すら知らない事実を絹江は垣間見ているのかもしれない、と言うことであった。