イノベイター壊滅RTA ガンダムマイスターチャート【参考記録】 作:ナマステ
(天使再臨)〜(ツインドライヴ)
じゃあ、今までのちかえしをたっぷりさせてもらおうじゃねーか、なRTA、はーじまーるよー!(仕切り直し)
前回はハマーン様への溢れる忠義のように爆発しましたが、辛うじて生き延びたところからです。生きてるぅー! 帰ってこれたー! アーッハッハッハッハッハ! 帰ってこれたー! ハッハッハッハッハ! 生きてるぅー! 帰ってこれたーハッハッ生きてる! ハッハッ! あー生きてるよー!
さて、ここからはいよいよ第二部が始まります。ソレスタルビーイングが壊滅した四〜五年後ですね。連合軍もとい、地球連邦政府から発足した独立治安維持部隊アロウズによって、反連邦組織に限らず、連邦に参加しない中東の国々を弾圧するとかいうヤリたい放題されています。これも全てアロウズを裏で操っているイノベイターとかいう奴らのせいです。もう許せるぞオイ!(寛容)
第二部はこのアロウズとイノベイターたちが敵になります。ソレスタルビーイングが変革を起こした故に生まれた歪みならば、その歪みを正すために再び武器を取りましょう。もう許さねぇからなぁ?(豹変)
では、我らがホモくんの様子を見てみましょう。
第一部で爆発してから危篤状態のままですが、昏倒エンドで第二部を迎えた場合、起きるタイミングはランダムになります。検証はしていませんが、最も長く寝ていたのは、ダブルオーライザーの初戦闘時のトランザム時に起きた時くらいですかね。遅い遅い遅い。
今回はどうなりますかね。祈りましょう。
おはよー!
こんちは!
こんばんは!
おやすみ!
おきてえええええええ!!!
……起きるまでの間、話すこともないですし、み な さ ま の た め に ぃ
あっ起きた。
チッ、上映会はまた今度になります。
さて、長い眠りから醒めたホモくんですが、一体今の時系列はどのあたりになるでしょうか。原作開始前だったらまた寝ればいいので微ロス程度に済みますが……クォクォウワ……? 誰かーっ! 誰かいるーっ!?
……駄目みたいですね。
では、ベッドから起きて誰かとエンカウントしましょう。行きますよ〜、イクイク──────ヌッ!(起床)
……ウッ(転倒)
ハァ、
ハァ、
ハァ、
ハァ、
ハァ、
……ヌ゛ッ! (起立)
ハァ、
ハァ、
ハァー……(転倒)
駄目みたいですね。
まあ、当然です。さすがに数年間寝てたのに、いきなり歩行なんてできるわけがありません。満足に動けませんが、誰かと会話しないとイベントが進まないので這って移動しましょう。バブバブ。
ふわっ!?(浮遊感)
重力が無いですね。つまりここは宇宙のようです。内装はトレミーと似ていますが……今回のリスポーン地点はラグランジュ3ですね、間違いない。
運については……悪くはないけど、まあ普通って感じです。昏倒エンドで初期トレミースタートは滅多にないため、順当と言ったところでしょう。
では、誰かに遭遇するまで探索です。平衡感覚がガバなので操作には気をつけましょう。
「ちょっ、ちょっと何をしてるんですか!?」
第一村人発見!
ではこの人から情報収集をしましょう。
「こちら、アニュー・リターナーです! 只今、昏睡から目覚めたマイスター・北斗を確保しました! モレノ先生は至急──────」
ドーモ。アニュー=サン。イノベイター=スレイヤー、です。
ハイクをよめ。カイシャクしてやる。
冗談です。アニューはイノベイター側のスパイですが(クソデカビッグネタバレ)、覚醒していない間は特に何もしないです。大人しく捕まっておきましょう。オギャオギャ。
そして、チラッと聞きましたが、モレノ先生が生存してますね。特別何かしたわけではないですが、家族補正で好感度が高めだったことと、第一部最後にフェルトが医務室から遠ざけてくれたおかげで助かったようです。
モレノ先生は突発的な事故に対する保険としてウマ味なので良かったねーって思いました。
じゃあ早速親子の感動の再会を……って、ちょっと人が集まり過ぎじゃないですかね? そんなに騒ぎになってます?
「あっ、本当に起きてる!!」
「シェリリンさん!」
「もー、だから手足拘束しておけーって言ったのに、モレノ先生ってば、北斗に甘いんだからー」
何だこの巨乳!?誰だお前!?
「はい確保〜」
何しやがる! どこ触ってんでい!(江戸っ子)
冗談はさておき、未プレイのホモたちのために簡単に説明しますと、この金髪褐色巨乳メカニックとかいう属性ペガサス盛りの女はシェリリン・ハイドです。イアンのおっさんの弟子で、本編でも活躍したGNアーチャーとかGNHW装備の開発に関わってます。本作終了後の話になりますが、粒子貯蔵タンクでもトランザムができるようになったのはこの娘のおかげでもあります。
一部の視聴者ホモにも予想されていましたが、彼女もモレノ先生の養子なので、ホモくんとも一応家族になるみたいです。1stシーズンではあんなにちんちくりんだったのに、ここまで成長するんですね。はぇ〜……、すっごい大きい……。
ホモらしく振り払う入力操作したんですけど、受け付けないで拘束されてしまいましたね。ホモくんも驚きの成長に本気で動じていたみたいです。お可愛いらしいよ♡
ちなみに、なんでシェリリンの紹介をしたかというと、今後イアンのおっさんと同じく色々と無茶をお願いすることになるからです。覚悟の準備をしておいてください!
おっと、そんなこんなしている間にモレノ先生も来ましたね。先生オッスオッス! パッツンの髪より伸ばした方が似合うって、それ一番言われているから(自社調べ)
「……随分寝坊したわりには、騒がしい朝じゃないか」
キェェェェェェェェェェアァァァァァァァァァシャァベッタァァァァァァァァァァ!!!
まあ会話シーンの間ずっとバックグラウンドで作業していたから多少はね? このままモレノ家感動の再会シーンを流したいところですが、RTAなので我慢してやることをやってしまいましょう。
現状把握のために、病室まで連れ戻される間に色々と質問していきます。
あ、アロウズ関連の話は別にいいです。
アイツラ、テキ。
オレサマ、アイツラ、タオス。
それで終わりで良いんじゃない?
今年も申年なのでしょうがないね。
で、色々と話を聞いたところ、時系列としては今はトレミーと刹那が合流したあたりらしいです。今日の日付を見てみると、本編よりも約半年ほど短縮してますね。やったぜ。そうと決まったら更なる短縮のために、さっさとホモくんもトレミーに合流しましょう。
「待ってください! 合流するのはちゃんと動けるようになってからです! 今のままではとても許可できませんっ!」
しょうがねぇな……(野菜人)
アニューに止められてしまいましたが、バカ正直にリハビリしていたら半年以上かかります。もろちん、そんな悠長なことは言っていられないため、ここは裏技を使う必要があります。
ここでステータスの育成画面を開きます。
なんかステータスが軒並み下がっていますが、これは昏倒エンドによる弊害です。空白期のイベントをカットできますが、第二部初期のステータスにデバフがかかります。そりゃあ、何年も寝てれば色々と鈍るに決まってますよね。リハビリや時間経過次第でデバフは回復しますが、RTA的には行動が制限させられる原因になるためマズ味です。
ですが、ここで第一部終盤の撃墜数がいっぱいいっぱい裕次郎……だったことによる成長点をドバーッと一気に使います。ホモくん自身の
これで無駄なリハビリ時間をかけずに済みます。だから第一部最終戦直前に能力上昇作業を行わなかったんですね。
ただ、不具合なのか仕様なのかわからないんですが、このタイミングでデバフがかかっている能力を上げると、デバフ解除された後には上乗せされたりしないんですよね。いつまでも修正されないので多分仕様です。ぼったくりやろ、これ!
通常プレイの際は、育成タイミングに気をつけよう!
でも、よく考えたら突然ビルドアップするホモくんとか、モレノ先生たちにとってはホラーですよね。さっきまでハイハイでオギャっていたヤツが突然立ち上がれるようになったせいで、周りがドン引きしていますが……ま、まあ見た目がいきなりマッチョになっているわけではないから気にしてはいけない(戒め)
とにかく、これで現状把握とリハビリを終えました。
じゃあ俺、新しいガンダム貰って帰るから……。
「ですから、駄目ですって! しばらくは経過観察しますから、大人しくしていてくださいっ!」
当たり前だよなぁ? (掌返し)
RTA的には遅延になりますが、常識的に考えて普通ですね。ここはアニューの言うとおりです。お体に障りますよ……? 癪にも触りますよ……?
なら、どうするんだよ似非ホモ野郎、だって?
まあまあ、そう焦らないで。
まずはホモくんの新しいガンダムでも見に行きましょう。コンテストで入賞した、この素敵な機体を見せてよ(棒読み)
シェリリンにお願いして格納庫に案内してもらいます。快く承諾してくれます。ムフフ。
「はい、ここが私達のドックよ!」
着きました。
いやぁ、格納庫ってワクワクしますよね。第二世代のガンダムもチラホラありますし、特にあの赤いアストレアとかいい感じに魔改造し甲斐がありますねぇ! パイロットには会いたくないですけど!
そして、他のモビルスーツたちとは別区画にわけられているヤツがいます。あれがホモくんの後継機になります。ワクワクしかしねぇー!
「で、これが新しい機体! 0ガンダムの後継……じゃないや原型のヤツ! 名付けて“ゼロ”!」
はぇ〜……すっごいどこかで見たことあるガンダム……!
何がなんだかわからないホモのために、ざっくりと説明しておきましょう。
第二部の機体は、第一部で使用していた機体やプレイスタイルによって変わります。例えば、砲撃系の武装ばかり使っていれば砲撃主体の機体に、接近戦ばかりしていたら格闘主体の機体に、ゲテモノ使っていればゲテモノになったりします。
では、我らがホモくんはどうなのかと言うと……ちょっと特殊です。魔改造していたとは言え、終始0ガンダムくんを使い、最初期は接近戦、フルアーマーになってからは射撃戦が主体でした。まあ普段の行動で細かい調整をしていましたが、結果、この“ゼロ”という機体がホモくんの後継機に選ばれました。
メタ的な観点で見れば、ウイングガンダムプロトゼロです。決定打になったのは最後の自爆です。ハハァ……。
ただ、理論とか機体コンセプトとかはこの世界に合わせたものになっています。武装も機能も皆様ご存知のウイングゼロとは若干ゃ差異が生じています。ガンダニュウム合金なんてあるわけないだろ!いい加減にしろ!
まあ、それらについてはこれからのミッションで徐々に見せていけたらと思います。見たけりゃ見せてやるよ!
「……せっかくだし、コクピットに乗ってみる?」
えっ、いいんすか!?
じゃあ、お言葉に甘えてのりこめー!
Worm! これがコクピットですかぁ(棒読み)
色んな武装がありますねぇ、こんなに揃ってるとは思わなかったぁ(棒読み)
『で、でしょっ!? この機体、師匠と私の合作なの! このバスターライフルなんて、砲撃と狙撃両方できるし、二丁とも合わせれば理論上はセラヴィーのハイパーバーストモードと同等の出力だって出せるんだから!』
やりますねぇ!(惜しみない称賛)
これは第二部ではそこまで廃材集めに執心する必要はありませんね。やったぁ!
『ゼロは、エクシア、デュナメス、キュリオス、ヴァーチェの特性をひとつの機体に集約したもので、さっき言ったバスターライフルの砲撃モードはヴァーチェで、狙撃モードはデュナメスの要素なの! あとあと、ネオバード形態っていうキュリオスの可変機構を引き継いでいるから機動力も既存の太陽炉搭載モビルスーツなんか目じゃないし、運動性能もエクシア特有の広い関節稼働で接近戦も充分に活躍できること間違い無しなんだから! いやあ、初めて師匠と設計図見たときは理論も構想もさっっっっっぱりわからなかったけど、こうして形にしてみると、逆に今までのガンダムはこのゼロからデチューンされたーって言われても納得しちゃうくらい各機体の長所を押し込んでいる機体に仕上がったの! ただ、ちょっと機体スペック的に太陽炉一つじゃあ出力が足りないんじゃないかーっていうところと、ゼロ専用のバックアップ機能があるけど人道的にアウトみたいなことを師匠がチラッと言っていたようだけど──────』
あーもう一回言ってくれー(生返事)
シェリリンってこんなに関係性を語る時のオタクみたいに早口になる性格でしたっけ? こわい……やめて……。
まあいいや、そんなに素晴らしい機体なら、ちょっと動かしてもいいっすか?
『ちょっと待ってね! 今ロック外すから!』
ゼロの固定具が外されます。
適当に足踏みすると、0ガンダムくんよりずっと運動性能は高いです。これこそガンダムだな!
……それはそうと、あのさ、俺、そろそろ……
『はーい、行ってらっ──────えっ?』
ありがとナス!
じゃあ、ちょっと
『えっ? えっ? …………えっ?』
えっ、経過観察しろって言われたのに何やってんだ、って?
関係ねぇんだよそんなこと!!!(思考放棄)
できるだけ基地は壊さない範囲で、無理矢理出撃します。マップはあらかじめ頭に叩き込んでおけば迷うことはありません。頭を使いながら、適度に猿になりましょう。
申年!!! ウッキー!!!!
『ちょっ、何やってんの──!?!?!』
またしばらくしたら戻ってくるから、それまではさよならですね。じゃあな!
さて、これで作戦成功です。当初はもう少し手荒な真似をするつもりでしたが、なんか上手くことが運びましたね。
では、このままトレミーへと合流しましょう。
というか、このタイミングが合流するのにベストなんですよね。連邦とアロウズ兵の配置から、地上での合流は無駄戦闘を誘発させてイベントの進行を妨げてしまうためリスキーです。アレルヤの奪還作戦で地上へ降りた後、今度宇宙に上がってくる時は中盤間近になってしまうため、その前に合流するには今がギリギリだったりします。おっぶぇっ!
大体体感ですが、このタイミングなら、変形してトランザムを連続して使って移動すれば、ダブルオー起動までには間に合うでしょう。では、そこまでトランザムしましょう。速いぞォ!?
これは目覚めたばかりの生まれたて子鹿状態なら間違いなくミンチになってしまいますわ。体力上げておいて良かったですね。トランザムの限界時間が来たら、再チャージまでそのまま運航して、完了したらトランザム起動の繰り返しです。大体三回くらい繰り返せば到着します。
おっ、三回目のトランザムが切れたあたりでトレミーとアヘッドの部隊が見えましたね。前はジンクスでも苦戦していましたが、ここからはそうは行きません。デバフを差し引いても、機体性能もパイロットの能力もイノベイター勢力には引けを取りません。では、初めてのバスターライフルで、セラヴィーが撃ち漏らしたジンクスたちを仕留めましょう。ンソッゲキッ!
『この粒子ビームの色──────まさかっ!』
動くな! 俺はホモだ!(自己紹介)
はい、一撃で仕留めました。
残りは起動したダブルオーが片付けてくれるでしょう。
トレミーへ戻って、仲間と感動の再会を果たす前に、お決まりの反応をしておきましょう。
せーのっ、ロックオン・ストラトス!? 生きて──────
ということで今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。
◇◆◇◆◇
プトレマイオス2。
宇宙だけでなく、地上での航行も可能になった新生ソレスタルビーイングのトレミーの中はいつにも増して騒がしかった。
行方不明であった仲間の一人、刹那・F・セイエイと合流を果たしたからだ。
彼との再会を喜ぶことができたとともに、エクシアの太陽炉を用いたツインドライヴのマッチングテストを前進させることができるようになった。
そして、もう一つの朗報が彼らにやって来た。
「北斗が目覚めたぁ!?」
いつにも増して大きいイアンの声がブリッジに響く。ブリッジ全員──────スメラギと新たなマイスター候補を迎えにいった刹那を除き、全員の視線が、映像に写ったJB・モレノへと釘付けになる。
『ああ、簡易的な身体スキャンをしたが、後遺症も残っていないようだ』
「ったく、あの野郎、ようやく起きやがったか!」
「良かった……良かった、北斗……!」
ラッセとフェルトから次々と安堵する声が出る。
活動を再開する前から、彼らもずっと気がかりだったのだ。特にイアンやフェルトは、自爆後に回収されたばかりの変わり果てた姿を目の当たりにしている分、回復したことに一層嬉しさを見出していた。
元々あったトラウマがさらに深く刻まれたスメラギも、彼の姿を見て少しでも傷を回復してくれるといいのだが。
「で、アイツは今どこにいるんだ? 病み上がりだろうから、また寝ちまったか?」
『シェリリンと一緒に格納庫へ行ったよ。はやく自分のガンダムを見たかったらしい』
また0ガンダムのように魔改造をするつもりなのかと戦々恐々しているイアンがいたが些事としておくとする。ともかく、彼はまだ戦う意志があることを一同は確信した。
『何にせよ、リハビリを終えたら……いや、その必要もなさそうだ。少なくとも二週間は診断のためにこちらで経過を観察しよう。その後、そっちと合流する段取りを──────』
……きっと、皆も度重なる朗報続きで、気持ちが緩んでいたのだろう。
『大変、大変大変!!!! ど、どうしようモレノ先生!!!!!』
「その声……シェリリンか?」
『あっ、師匠! ちょうど良かった! ねえどうしよう、北斗が!?』
「シェリリン!? 北斗に何かあったの!?」
通信に乱入してきたのは、彼と一緒にいるはずのシェリリン・ハイド。その慌てようにいち早く反応したのは、彼女の親友であるフェルトであった。
……度々であるが、気持ちが緩んでいた。だからこそ、北斗という存在への予想を低く見積もりすぎていたのだ。
『ゼロに乗って出撃しちゃったの!』
「は、はあああああ!?!?」
今度はイアンだけでなく、ティエリアとこの場に居ない刹那を除いた全員から発せられた大声がブリッジを支配した。
「なにやってんだこのバカ弟子! あいつをガンダムに乗せたら絶対やらかすってわかってただろ!」
『う、だってお兄……北斗と話したの久しぶりだし、初めて褒めてくれたんだもん! ゼロの話にも前より三割増しくらい食い付いてきたし、つい……』
『……当初の見立てとしては、少なくとも半年はロクに動けないはずだったんだがな。ものの数時間で歩けるようになったあたりから可能性を考えるべきだったか』
「本当にお前らアイツに甘いなっ! だから目覚める前でも後でも全身拘束させておけと何度も──────」
やんややんや、と空気が一変するトレミー。
騒ぎから一歩引いたところでは、一瞬でこんな混沌な状況を作り上げた男にドン引きする
そして、ゼロは彼らの前に現れた。
四本のアンテナと、胸部に取り付けられたコンデンサーとは異なる意匠の深緑のコア。そして、背部に背負う四つに開かれた翼のようなスラスターから流れ出るGN粒子。
再臨した天使は何なくアロウズのジンクスを仕留め、ゼロのマイスターとなった彼が戻ってきた。
「久しいようだな」
ヘルメットを外した北斗の姿は、数年前のあの時のままであった。コールドスリープの影響もあり、身体的な成長が遅くなっているとは聞いていたが、まるで過去の人間がそのままやってきたような錯覚を覚えてしまう。
しかし、寝たきりではなく、こうして地面に立って会話ができるようになっているということに、仲間たちの胸にはこみ上げてくるものがあった。
感動の再会を果たしたクルーの皆が近づいていき──────
「何が久しいようだな、だ! この野郎!」
「今までの心配を返せ、このアホンダラ!」
「もう……二度とあんなことしないでねっ!」
「僕は二発行かせて貰おう」
一発ずつ北斗の頬をぶった。
ティエリアは二度ぶった。
されるがまま受けた北斗の頬は、皮肉にも数年前の最終決戦前よりも赤く腫れてしまった。一応言っておくと、彼は数年間にわたる昏倒から起きたばかりである。
その様子を見て、戸惑うのはロックオン・ストラトス──────否、ライル・ディランディだった。
「お、おお……なんというか、結構殺伐としてんのな?」
「ああ、気にするな。単にコイツが戻って来たら、全員で一発殴ってチャラにするって決めていただけだ。スメラギさんもやっておくか?」
「…………」
「スメラギさん?」
まるで亡霊を見たかのように呆然としたまま動かないスメラギを置いて、北斗に手を差し伸べたのは刹那であった。
互いに、あの時の戦闘の顛末を知らないままで別れた彼らが、ここに再会した。普段は無愛想な二人だが、不思議とどこか口元が緩んでいるように見える。
おかえり、というのは皆が言うべき言葉だろう。
刹那は、己の手を取った北斗を起き上がらせた後に口を開く。
「無茶のしすぎだ。少しは周りの心配を考えたらどうだ」
「お前が言うんじゃねぇ! トランザムは使うなって言っただろ!」
返ってきたのは、イアンの正論だけであった。
次は、今も地球で閉じ込められている彼の番だ。
羽あるじゃねぇか、だって?
そうだったかなぁ?(すっとぼけ)