「久しぶりだな、霊斗」
「…そうだな。つか人数多すぎだろ」
霊斗は到着した面々を見て呟く
一人運転手は汽車の中だが、それ以外の八人は駅…といってもアイリスの急ごしらえのものに立っている
「鉄道会社のレールに編入させてもよかったんだが、連絡するのが面倒でな」
「そこじゃねぇよ」
「とりあえず、こっちの六人を頼む。二人ずつにグループ分けしてあるから、一人ずつ着いてくれればいい」
「…本当に過激派対策か?」
「一応な。街を見回りつつ観光」
「さては観光がメインだな!?」
霊斗が叫ぶとほぼ同時に、首筋に佐久間の機械翼でできた剣が
頭蓋に奏音の銃がつきつけられ、アイリスがレッドタブレットを起動した
「イッツジョーク…」
「なら許すわ。次は撃つけど」
「左に同じだよ」
「私もー」
夜斗はため息混じりに目線を逸らし、魔族側の女子と仲良さげに話す紗奈を見た
(少なくとも、すぐに暴走はしなそうだな。したら《管理者》で止めるしかないが、いけるか…?)
「お兄様…?私の顔に何かついてますか?」
「いやそんなことはないが…。まぁいいや、そこの女子借りるぞ霊斗」
「お持ち帰りはできないからな」
「するか!」
夜斗はそう言ってその女子に話しかけた
「つーことで、観光案内頼むわ」
「わかった。よろしくね、管理者さん」
「夜斗でいい。こっちは妹の紗奈だ」
「よろしくお願いします」
夜斗はアイリスと佐久間、奏音にアイコンタクトで指示を送り、雪音、桜音、愛音をそれぞれ護衛につかせる
そしてアイリスには霊斗、佐久間には霊斗の弟、奏音には天音がつくことになった
(アイリス。わかっているな?)
(了解。まぁ、襲われたら殺すでいいよね?)
(構わん)
夜斗はそれだけ伝えて、二人と共に歩き出した
それぞれがそれぞれの案内で歩き始める
それを見計らって、夜斗は少女に尋ねた
「そういえば、お前の名前は?」
「緋月桃香。お兄ちゃんがお世話になってます、ってね」
「…お兄ちゃん…?霊斗の妹か!」
「うん。お兄ちゃんは夜斗たちと争う気はないみたいだから、安心していいよ」
「争う気があったらこうも仲良くしねぇよ」
夜斗はそういって紗奈を横目に見た
いつも通り、半歩遅れてついてくる
夜斗はそんな紗奈の肩を抱き寄せるようにして隣に立たせた
「シャンとしろ、紗奈。この子だってお前をとって食おうとはしないししても紗奈だけは守ってやるさ」
「…わかりました。お兄様の護衛に徹しようとしていましたが、私も楽しみます」
紗奈はそう言って笑った