転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです   作:アノロン在住の銀騎士

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コヤンスカヤ討伐の合間に初投稿です。
ウチのメリュ子が大活躍!
さすが恋人や!

そんな訳でクリスちゃんのデート回。
クリスちゃんの過去で凄惨な設定を捏造しました。
こう、原作に忠実にしようと思ったら、そこのリアリティを妥協したら駄目かなって。
ようは戦場で女の子がどういう扱いを受けるか、という話です。

無理な人はブラウザバックを。




第九十八話 これまでよりも、これからを

 

 

 

事の始まりは、クリスちゃんが学校で告白された事らしかった。

相手の男は、クリスちゃんの通う学校でも評判の美男子らしい

たが、クリスちゃんはその告白は断った。

まあ、その男は女遊びが激しいらしいし、クリスちゃんをイヤらしい目で見ていたようなので断られるのは当然らしいのだが。

 

まあ、それはそれとして。

 

クリスちゃんが告白された事を聞いたマリアさんが、クリスちゃんに恋バナを吹っかけたらしいのだ。

やれ、好みの男はどうだとかどんなシチュエーションで告白されたいのかとか。

 

だが。

だがである。

クリスちゃんは哀しげにこう言ったのだ。

 

「あたしは、恋とか出来ねぇよ。穢れた女だからな……」

 

クリスちゃんはバルベルデで奴隷であった。

弦十郎さんが保護した時は聖遺物研究所で聖遺物を起動させるための備品として扱われていた。

だが、その前は。

口には出せない、壮絶な体験をしたらしい。

 

「だからね、クリスを幸せにしてあげてほしいの」

 

涙ながらに、マリアさんはそう言った。

 

「恋の幸せを、教えてあげてほしいのよ」

「それは、クリスちゃん自身が見つけるべきものだと思うよ」

 

俺はマリアさんにそう言った。

マリアさんの気持ちもわかる。

幼少期に壮絶な体験をして、恋が出来なくなったクリスちゃん。

恋をすることを恐れているクリスちゃん。

 

だからこそ、俺がクリスちゃんを墜とすというのは違う気がする。

そういうのは、きっとゆっくりゆっくりと、クリスちゃん自身が見つけていくものだと思う。

 

「わかってるわ、一鳴の言いたいこと」

 

マリアさんは俺を背中から抱きしめる。

いつの間にか、セレナちゃんも調ちゃんも俺の膝から降りて、こちらを見ていた。

哀しげに、縋るように。

 

「でも、私はクリスに一歩だけでも踏み出して欲しくて……」

「一鳴さん……」

「……」

「恋することを、恐れないでって伝えたいの……」

 

ぎゅぅ、とマリアさんの俺を抱きしめる力が強くなる。

 

「……クリスちゃんには、マリアさんの気持ちを伝えたの?」

「ええ、お節介だって言われちゃった」

「そっか」

「でも。一度だけなら、デートしてくれるって約束してくれたわ」

 

来週。

一日だけ俺とデートをしてもいい、とクリスちゃんは言ったらしい。

あとは、俺が乗り気かどうか。

 

「……いいでしょう」

「一鳴!」

「ええ、ええ。そんな話を聞かされて、クリスちゃんが一度だけでも乗り気というのなら俺は断りませんとも。全身全霊でデートさせてもらいます!」

「一鳴、ありがとう……!」

 

そういう事になった。

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでクリスちゃんとデートの日。

12月二週目の休日。

いつもの忠狼シフ像の前である。

 

「……待たせちまったな」

 

ポケーッとクリスちゃんを待ってると、約束の時間の15分前に彼女は来た。

赤くてファーのついたフワフワモコモコのコートを着ての登場である。

靴はおろしたての、ピカピカの赤いハイヒール。

ハイソックスはシミひとつない白。

透けるような美しい脚が冬の街に映える。

顔には薄く化粧をしている。

総じて大変カワイイ。

 

「今来たところよ、クリスちゃん」

「嘘つけもっと前から居たんだろ。……今日のこと。マリアから、なんて聞いてるんだよ」

「クリスちゃんとデートしてこいって言われただけよ」

「……そうかよ」

「あと、楽しませてこいって」

「……そうかよ」

 

それきり、クリスちゃんは黙ってしまった。

あからさまに乗り気じゃないね。

まずはノリノリになってもらわないと(使命感)

 

「じゃあ、行きましょクリスちゃん」

「ああ。……で、どこに行くんだよ」

「カラオケ」

「カラオケぇ?」

「クリスちゃん、あんまり今日乗り気じゃなさそうだし、まずはノリノリになってもらう為に、思いっきり歌いましょ!」

「……まあ、いいけどよぉ」

 

俺が免許を持っていたら、ランボルギーニガヤルドの助手席にクリスちゃんを乗せて高速道路をかっ飛ばすんだけどね。

中学生だし無理よ。

免許持ってたらなー、海老名サービスエリアに行ってエンジョイしてたんだけどなー。

無いものは仕方ないネ!

 

そんな訳で、いざカラオケ。

 

 

 

クリスちゃんのノリノリ具合【1D10】

 

1 ノリノリになった

2 ノリノリになった

3 ノリノリになった

4 くぅーん……

5 すごくいい雰囲気になった

6 ノリノリになった

7 すごくいい雰囲気になった

8 ノリノリになった

9 くぅーん……

10 熱烈歓迎

 

結果【5 すごくいい雰囲気になった】

 

 

 

「〜♪」

「〜♪」

 

カラオケ屋さんでクリスちゃんと逆光のフリューゲルをデュエットする。

点数は……。

95点!!

 

「よっしゃ!!」

「やったね、クリスちゃん!」

 

二人でハイタッチ。

いぇーいと、盛り上がる。

 

「一鳴はやっぱ歌ウメェな!」

「クリスちゃんこそ俺より上手じゃない! 俺に合わせてくれてたもんね」

「まあな!」

 

俺が翼さんパート、クリスちゃんが奏さんパート。

クリスちゃんは明らかに俺に合わせて歌ってくれていた。

 

「次、何歌おっか」

「アタシずっと歌いたかった曲があって───」

 

と、クリスちゃんがソファから立ち上がって曲を入力する端末を取ろうとした時、クリスちゃんが足を滑らせる。

 

「あっ……!」

「危ない!」

 

倒れるクリスちゃんを抱き締めて受け止める。

クリスちゃんにソファに押し倒される形になる俺。

クリスちゃんの顔が近い。

乳香のような香りがする。

 

「大丈夫?」

「あ、あ、ああ……」

 

クリスちゃんにそう聞くと、クリスちゃんが顔を真っ赤にして答える。

目と目が合う……。

 

 

 

目と目が合う瞬間どうした?【1D10】

 

1 意識しちゃった

2 意識しちゃった

3 意識しちゃった

4 気まずくなった……

5 好きだと気付いた〜

6 意識しちゃった

7 好きだと気付いた〜

8 意識しちゃった

9 気まずくなった……

10 熱烈歓迎

 

結果【1 意識しちゃった】

 

 

 

「わ、悪い!」

 

バッ!

と音がするように俺から離れるクリスちゃん。

 

「別にいいよ? 怪我はない?」

「ああ、ありがとな」

 

顔を真っ赤にして答えるクリスちゃん。

恥ずかしさを誤魔化すためか、髪を整えたり服の裾を直したりする。

 

「怪我が無くてよかったよ」

「ああ、うん。……鍛えてるんだな」

「まあね、可愛い子を助けるためによく働く筋肉よ?」

「かわっ……!? バカッ!」

 

ぽふぽふ殴られる。

可愛いと言われたのが照れくさいみたい。

 

「言葉が過ぎるぞ色男!」

「色男は言葉と行動を尽くして女の子を口説くのよ」

「うっせぇバカッ!!」

 

そんな訳でカラオケでクリスちゃんと仲良くなった。

なった!!(強調)

 

 

 

そういえばもうすぐお昼ごはんですよ【1D10】

 

1 無難にファミレス

2 無難にファミレス

3 無難にファミレス

4 カレー屋(!?)

5 料理に自信アリな純喫茶

6 無難にファミレス

7 料理に自信アリな純喫茶

8 無難にファミレス

9 カレー屋(!?)

10 ラ ッ コ 鍋

 

結果【9 カレー屋(!?)】

 

 

 

さて。

多少のトラブルはあったものの、カラオケを堪能した俺たち。

そろそろお昼でお腹すいたね、と話をしているとクリスちゃんがあるお店を見つけた。

 

「お、あの店いいんじゃねえか?」

 

指差す先にはカレー屋さん。

カレー屋さん。

食べ方が汚いクリスちゃんがカレー屋さん。

お、試練か?

 

「……行くかァ!」

「よし! アタシ何食べようかな。けっこうガッツリ食べたいんだよな」

 

そんな訳でカレー屋さんである。

二人でテーブル席に向かい合って座る。

俺はコロッケカレー。

クリスちゃんはカツカレー。

5分ほどで運ばれてくる。

刺激的な匂いが食欲をそそる。

茶色いルーは粘性があるが、クリスちゃんが食べると絶対散る。

散って服につく。

どうする、俺!

 

 

 

一鳴の策【1D10】

 

1 あーんで食べさせる!

2 あーんで食べさせる!

3 あーんで食べさせる!

4 あーんで食べさ「恥ずかしいんだよ!」

5 あーんで食べさせる!

6 あーんで食べさせる!

7 あーんで食べさせる!

8 あーんで食べさせる!

9 あーんで食べさ「恥ずかしいんだよ!」

10 熱烈歓迎

 

結果【10 熱烈歓迎】

 

 

 

ここは、あーんで食べさせるしかない。

絶対恥ずかしがるだろうけど、デートだからでゴリ押すしかない!

と、口を開こうとしたら。

 

「なあ、一鳴……あの……」

 

と、もじもじするクリスちゃん。

さらにこう続けた。

 

「その……、食べさせてくれ、よ……」

 

頬を染めて、そう言った。

そう言った。

 

「……ふぇ!?」

「しょうがないだろ! アタシは、その、食べるの下手なんだからッ!!」

 

そう言うと、スプーンをこちらに付き出す。

食べさせろ、という事であろう。

恥ずかしがりやのクリスちゃんが、何を思ってこう言い出したのかは、わからない。

デートだからか、服を汚したくないからか。

それでも、恥を忍んで頼んできたのだから、俺としては否やはなかった。

 

「ええ、ええ! わかりました。食べさせてあげる!」

 

クリスちゃんからスプーンを受け取り、クリスちゃんのカツカレーを掬う。

そして、それを、クリスちゃんのお口に。

 

「はい、あーん」

 

俺がそう言うと、クリスちゃんは控えめに口を開ける。

白く並びの良い歯が見える。

 

「あ、あーん……」

 

その口の中にスプーンを入れる。

パクッ、とカレーを食べるクリスちゃん。

スプーンを抜く。

……うーん、エッチ!

 

「美味しい?」

 

と、俺が聞くとクリスちゃんはコクリと頷いた。

 

「アタシも、食べさせてやるよ……!」

 

クリスちゃんが別のスプーンを持ち、俺のコロッケカレーを掬い、付き出す。

 

「あーん」

「恥じらいなく食うのかよ……。美味いか?」

「美味しいよ」

 

そんな感じで、二人で食べさせあった。

 

 

 

カレー屋で食事を済ませた後。

 

「少し、歩かねぇか?」

 

と、クリスちゃん。

俺は頷き、クリスちゃんの隣を歩く。

街の中、クリスマスソングが鳴り響く中をゆっくりと二人で歩く。

 

「……なぁ、一鳴」

「うん、どうしたの?」

 

クリスちゃんに話しかけられる。

 

「アタシとデートして、楽しいか?」

「うん」

 

即答する。

考えるまでもない、クリスちゃんとのデートは楽しいから。

 

「クリスちゃんは?」

「あぁ、楽しい。……最初は、乗り気じゃ無かったんだけどな」

「ふふ、こちとらプロですので」

「ドン・ファンだな、本当……」

 

クリスちゃんは呆れ顔だ。

 

いつの間にか、街中から自然あふれる公園にたどり着いていた。

 

「あそこのベンチで、少し話さねぇか?」

 

クリスちゃんが、二人で座れるベンチを指差す。

俺は頷くと、二人でベンチに並んで座る。

 

「……なぁ、アタシの事どう思う?」

 

と、聞かれる。

 

「うーん、可愛い女の子? あと優しくてしっかり者? それと恥ずかしがりやさん」

「……アタシの事、好きになれるか?」

「クリスちゃんの事好きよ?」

 

と、言う。

クリスちゃんは俯いてしまった。

 

「…………お前は、アタシの過去知ってるのかよ」

「バルベルデでひどい扱いされてたんだよね」

「ああ。アタシは、奴隷だった」

 

ポツリポツリと、言葉を紡ぐ。

クリスちゃんは2035年から2038年の三年間、バルベルデで奴隷として扱われていた。

最後は聖遺物研究所でフォニックゲインを高めるための備品として捕まっていたが、それ以前は……。

9歳から12歳の間、クリスちゃんは奴隷だったのだ。

 

「バルベルデは内戦状態でな、そんな国で女の奴隷がどんな扱いされるかわかるか?」

「……」

「初体験は9歳だ。嫌がるアタシを、男たちは無理矢理犯したんだ」

「……」

「痛かった、怖かった……。自分が穢されていくのが、辛かった」

 

クリスちゃんが、静かに涙を流す。

 

「アタシの身体で、男に犯されなかった所はないんだよ……。口も、アソコも、尻の穴も。なぁ、そんな女でも、お前は、好きって言えるのかよ」

 

俺は、クリスちゃんの涙を指で拭った。

 

「言えるよ。言えるとも」

 

とめどなく溢れる涙を拭う。

悲哀に暮れて泣く少女の頬を撫でる。

 

「辛かったね、クリスちゃん。辛い思いをしたね」

「……」

「男の俺に、その辛さは共感出来ないけど、クリスちゃんの涙を拭うことはできる」

「……うん」

「君のそばに居る事は出来る」

「……うん」

「だから、自分をそういう風に言わないで。貴女は魅力的な女の子だから」

 

クリスちゃんは顔をくしゃくしゃにして、泣き続ける。

俺の胸に顔を押し付けて、くぐもった声で泣く。

俺はただ抱き締めて背中を撫で続ける。

 

 

 

「……アタシは、恋をしていいのかよ」

「いいよ、勿論!」

 

しばらくして。

少し泣き止んだクリスちゃんが、そう問いかけた。

 

「クリスちゃんは、今好きな人いるの?」

「……気になる人は、今日出来た」

「あら、その人はとんだドン・ファンで、このご時世にハーレム作る遊び人よ」

「でも全員と真剣に向き合う男だろ?」

「そうじゃないと、女の子から相手にされないわ」

「なら、アタシとも向き合ってくれるだろ?」

「勿論ですとも」

「なら、アタシはお前がいい」

 

そんな訳で。

クリスちゃんが恋人になった。

 

 

 

 

 

 

次の日。

俺は部屋で正座していた。

膝の上にはセレナちゃん。

更にその上に切歌ちゃん。

更にその上に調ちゃん。

石抱きならぬ、美女抱き。

先週より一人増えていた。

世界一幸せな拷問であった。

足が痺れてタイヘンだぁ。

 

「増やしたんだね」

「増やしたんデスね」

「増やしたんですか」

「増やしたのね」

 

上から調ちゃん、切歌ちゃん、セレナちゃん、マリアさんである。

マリアさんは俺の後ろで足の裏をツンツンしている。

 

「うひぃん! 今回はマリアさんが持ってきた話でしょ!」

「それはそれ、これはこれよ」

 

マリアさんの64連打!

 

「ふぇぇ……、助けてクリスちゃん」

「その、みんな許してやってくれよ」

 

そばにいるクリスちゃんに助けを求める。

が。

 

「クリス、ここで甘い顔を見せたらまた増えるわよ」

「そうなのか?」

「ええ、だから一緒につっ突きましょう」

 

なぜかつっ突く人が増えた。

なんで?(水柱感)

 

「オォン! アォン!!」

 

悶る俺。

みんな笑顔である。

じゃあ、いいかな。

よくねぇわ脚が限界よ!

 

「一鳴、これからよろしくな!」

 

笑顔のクリスちゃんがそう言った。

 

「はい、よろしくねクリスちゃん。ぎゃおん!!」

 

最後にマリアさんに思いっきりツンツンされた。

 

どっとはらい。





対ダイスの女神必勝法。
そもそも不利な出目を減らせば良い。
でも今回はダイスの女神が味方してくれました。

そんな訳でクリスちゃんデート回でした。
この結末にはソネットさんもニッコリ。
クリスちゃん幸せにおなり……。
一鳴きゅんは死力を尽くせよ……。
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