転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです   作:アノロン在住の銀騎士

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◆とうこうが遅れたりゆう◆

ヒスイ地方でポケモンと死闘を繰り広げてました(震え声)


そんな訳で遅れて申し訳ないです。
ここからライブ編です。

そういえばXDU新章始まりましたね。
楽しみですねぇ!
アマテラスギア切ちゃん、アマテラスに縁あるからって伊勢神宮の関係者説出回ってるデスよね。
……ロマノフ王朝関係者にして伊勢神宮関係者切ちゃん。
ちょっと盛りすぎやね……。





第103話 序曲

 

 

 

2041年1月6日。

ツヴァイウィングニューイヤーライブ当日。

ライブ自体は16時から行われる。

のだが、ツヴァイウィングの二人やスタッフ、そしてライブの裏でネフシュタンの鎧の起動実験を行う二課のメンバーは昼過ぎから現場入りしている。

もちろん、俺もネ!

 

今は奏さんと翼さんがライブでの動きを確認しているところ。

会場の天井からステージに舞い降りて歌うという、派手派手なもの。

いやホント紐なしバンジーのハズなのになんであんなにフワッと浮遊感あふれる登場が出来るのかしら。

 

「あれは最新の重力制御装置と慣性制御装置を組み合わせているのですよ」

 

と、いつの間にやら側にいた緒川=サンが教えてくれた。

 

「それ、異端技術では?」

「異端技術ですよ? 翼さんのお父様である八紘様が無理を言って用意したものです」

「うーん親ばか!」

 

八紘さんは翼さんに甘すぎでは?

俺は訝しんだ。

 

「ところで一鳴さんは非常時の動きは大丈夫ですか?」

 

と、緒川=サンが聞く。

 

「ええ、問題なく。ライブ会場の間取りと避難経路、敵が侵入するときの予測経路も頭に入ってますよ」

 

今回のライブ会場、観客のキャパシティが10万人。

その10万人の観客を逃がすための避難経路は20にも及ぶ。

その全てがどこにあって、どう通じるのかを覚えるのは俺の仕事の一貫である。

もし、異常が発生した時、その異常をどうにかこうにかするのは俺だからだ。

例えば、会場の避難経路をノイズに抑えられたら、そのノイズを撃破するのは俺である。

もっとも、ノイズを人工的に呼び出すことは日本においては不可能だが。

2年前から稼働しているアンチ・ノイズ召喚プログラムは現状異常なしだからだ。

なので、出てくるとしたら、アルカ・ノイズかカルマノイズだが……。

まあ、その時はその時である。

 

「……一鳴さんは、ライブが襲撃されるとお考えですか?」

 

そう、緒川=サンに問いかけられる。

その顔は、今もリハーサル中であるツヴァイウィングに向けられている。

 

「充分、ありえるかと」

 

神ならぬ身では、未来も運命も見えはしない。

だが、本来の歴史なら今日この日は奏さんが死んで響ちゃんがガングニールの融合症例となる日だ。

なんらかの作用が働いて、異変が起こる可能性を俺は無視できなかった。

 

「もし、その時、僕の身になにかあったとして」

 

緒川=サンは続ける。

 

「僕のことよりも、翼さんと奏さんを最優先に助けて欲しいのです」

「緒川=サン……」

 

それは、忍者としての矜持だろうか。

自分よりも、主を。その娘、孫を。

あるいは、ずっと見てきたツヴァイウィングというアイドルを、翼さんと奏さんという少女二人を敬愛しているからか。

でも、緒川=サン。

貴方が命よりも優先する翼さんは、貴方を愛しているのですよ。

 

「助けますよ。翼さんと、奏さんも。そして、緒川=サンも」

「一鳴さん……」

「ええ、俺はヨクバリなので、全員助けてみせますよ」

「……そうですか」

 

緒川=サンが僅かに微笑んだ。

 

「その時は、お願いします」

「ハイヨロコンデー」

 

 

 

 

 

 

15時。

ライブ一時間前。

ライブ会場の入り口が開かれて、長蛇の列を築いていた観客たちが中へ中へと入っていく。

俺はライブ会場のエントランスホールで、観客たちを眺めていた。

 

サボってないよ?

怪しい人たちが居ないか見てるだけだよ?

 

「あ、一鳴さん!」

 

と、声をかけてきたのはセレナちゃんである。

その横にはマリアさん。

セレナちゃんは可愛らしくも大人っぽいワンピース。

マリアさんは、なぜか樫原理子めいたパンツスーツだ。

 

「私も4月からはツヴァイウィングと共に働くもの。だから仕事という意味でスーツなのよ」

 

と、マリアさん。

気合が入っているなぁ。

 

「一鳴さんは、お仕事ですか?」

「うん、そうなのよね」

 

セレナちゃんはナスターシャ院長から、ネフシュタンの鎧について聞いているのだろう。

すこし、心配そうだ。

 

「聖遺物の起動実験なんて、大丈夫なの?」

 

マリアさんが小声で聞いてくる。

 

「大丈夫だと思いますよ。優秀な科学者や技術者が揃っているので」

 

了子さんナスターシャ院長キャロルちゃんというチートなラインナップである。

これならネフシュタンの鎧も暴走しないでしょ。

……しないよね?

 

「ま、何かあった時の俺なので。二人共安心してね」

「はい、わかりました……」

「その時はよろしくね」

 

そう言うと二人は俺の頬にキスをして、人波に消えていった。

関係者席に向かったのだろう。

あと美女二人からキスされたのを見て、「リア充爆発しろ」と叫ぶ時給が255円そうな人が居たり。

 

それはそれとして。

5分ほど人波を見ながら、怪しい人物チェックしていると、見覚えある人たち。

 

「あ、一鳴さんデス!」

 

その内の一人が手を振る。

切歌ちゃんだ。

孤児院メンバーも現場入りである。

 

「やっほー」

 

俺も小さく手を振る。

孤児院の皆も手を振ってくれる。

俺は皆に近付いた。

 

「一鳴さんはお仕事ですか?」

 

調ちゃんが聞く。

 

「そうなのよね。二課って人が居ないから」

 

シンフォギア装者は俺一人だし。

あれ? 原作は翼さんと奏さんの二人だから、半分に削減されとるな(震え声)

だから忙しいのね(気付いてはいけない真実)

 

「お前も災難だなぁ、楽しい楽しいライブを楽しめないなんて」

 

と、クリスちゃんだ。

皮肉げに言い放つがその目は寂しそう。

一緒に見たかったのね。

 

「クリスちゃんとのデートはまたの機会ね。今度小さな箱のライブ行きましょ。クリスちゃんロックとか好きでしょ?」

「素人バンドじゃねぇだろうな?」

()()()()()のライブはどう?」

「カノープス!? 人気爆発のバンドじゃねーか! 行く行く! 絶対行く!!」

 

カノープスはコピーバンド中心のバンドグループだ。

メンバーはナイスネイチャ、ツインターボ、イクノディクタス、マチカネタンホイザの四人。

なぜか史実の有名馬の名前で活動している美少女バンドグループだ。

つぼ八で突発ライブしたのがきっかけでじわじわと人気に火が付きつつある。

ついたあだ名はつぼ八バンド。

あとマネージャーが緒川=サンに似ている気がする。

立ち振舞とか、雰囲気とか……。

 

「じー……」

「ずるいデース……」

 

調ちゃんと切歌ちゃんのジト目だ!

 

「私欲しい洋服があるんだけどなー」

 

調ちゃんがそう言う。

 

「アタシも行きたい所いっぱいあるデス」

 

切歌ちゃんがそう言う。

 

「はい、一鳴二人ともデートします……」

 

俺はそう言った。

 

「楽しみにしてるね♡」

「いっぱい連れ回すデス♡」

「その、あたしも楽しみにしてるからな……!」

 

そんな訳で。

孤児院のメンバーを見送った。

 

それから更に8分ほど。

見覚えのある二人組がエントランスホールに入ってくる。

 

「あ、ナルくん!」

「あ、本当だ」

 

響ちゃんと未来ちゃんだ。

そっか、未来ちゃんもライブに来たのね。

 

「やっほ」

「ナルくんやっほ!」

「ナルくんお仕事?」

「お仕事ですねぇ……」

 

未来ちゃんの問いに俺はそう答えた。

 

「大変だね……」

「お賃金いっぱい貰えるし、仕方ないね」

 

俺のお賃金は父の年収を遥かに超えている。

その分父より忙しいのだぁ(悲哀)

 

「聞いてよナルくん! 今日未来休むところだったんだよ!」

 

と、響ちゃん。

 

「未来のおばさんが怪我したとかでお見舞いに行かなきゃいけなくなりそうだったんだけど」

「無理言って来ちゃった」

 

未来ちゃんはそう告げた。

本来なら今日のライブは行けなくなっていた筈。

だが、未来ちゃんは無理矢理来たのだ。

原作よりもアグレッシブになってるのかな?

誰のせいかしらね(すっとぼけ)

 

「その代わりライブが終わったらお父さんが迎えに来てすぐにおばさんの入院してる病院に行かないと行けないんだけど……」

「そこは仕方ないネ……」

「未来と一緒に帰りたかったなぁ」

 

響ちゃんの眉がハの字になった。

 

「ライブの後、一時間ぐらい待っててくれたら一緒に帰れるけど?」

 

俺はそう、響ちゃんに提案した。

今回、二課組が撤収するのがそれぐらいの時間なのだ。

 

「え、いいの? 待つよ、うん! 私待ってるから!」

 

ニッコニコの響ちゃんであった。

 

「いいなぁ……」

 

未来ちゃんは唇を尖らせた。

 

「……あ、響! 急がないと物販売り切れちゃうよ!」

「そうなの?」

「そうなの! ツヴァイウィングの物販は大人気なんだから! サイリウムは持ってきたから、ライブ限定グッズを……」

「あ、未来待って!」

 

未来ちゃんはツヴァイウィングガチ勢であったか……。

道を急ぐ響ちゃんと未来ちゃん。

響ちゃんが振り返る。

 

「ナルくん、また後でね!」

「……あ、ナルくん! それじゃまたね!」

 

響ちゃんにつられて未来ちゃんが手を振る。

二人は去っていった……。

 

「一鳴さん」

 

客足が落ち着いた頃、緒川=サンがやって来る。

 

「そろそろ時間です。舞台裏に待機しましょう」

 

そういう事になった。

 

 

 

 

 

 

ライブが始まった。

ツヴァイウィングの二人が逆光のフリューゲルの伴奏と共に舞台に舞い降りる。

会場の観客たちが、オレンジ色のサイリウムを炊く。

あの中に、皆が居るなんて不思議だなぁ。

 

そんな事を、スタッフさんが忙しく動き回る舞台裏で考えている。

何かあったら、すぐに飛び出せるように緒川=サンと共に待機しているのだった。

 

「それにしてもすごい熱気ですね」

 

俺は緒川=サンに話しかけた。

ライブ会場はツヴァイウィングの歌と観客の応援による熱気が凄まじかった。

それらがうねり、一体となって舞台裏に流れ込んでいた。

 

「ええ、これこそライブの醍醐味です。翼さんと奏さんも、これが癖になると言っていましたよ」

 

緒川=サンが笑う。

ライブは最高に盛り上がる。

ライブ会場の天井が花開くように展開していく。

夕日が会場に注がれて、暗かったライブ会場を照らす。

陽の光が、ツヴァイウィングの二人を照らす。

天然の、スポットライトだ。

 

「こりゃ会場もヒートアップだ」

「ネフシュタンの鎧の起動実験も、順調なようですよ」

 

緒川=サンが教えてくれた。

それは何よりである。

このまま、何も起こらないことを祈るばかりだ。

いや、本当に。

こんな素敵なライブ、最後まで見ていたい。

皆もおんなじ気持ちだろう。

そうだと、いいな……。

 

 

 

 

 

 

「始めようか、ツァバト。ここならフォニックゲインも充分だ」

「ああ。シェム・ハの依代に相応しき、巫女の選定を」

 

 

 






歌鳴り響く中、天使は舞い降りる。
天使たちは残酷を手に人々を天へと返す。
夕日に染まる会場は、
血と塵で彩られた恐怖劇と塗り替えられた。

次回、『福音曲ーゴスペルー』

逃げ惑う人々の中。
黄金の太陽は昇る。
人々を防人る為、そして。
立ちふさがる幾万の天使たちを、
ただ……塵へと返す為に。
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