転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです   作:アノロン在住の銀騎士

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今回のお話書いてる内に、一鳴くんがだんだんマリンフォード頂上戦争編のルフィみたいになったので初投稿です。
これは最終的に「二年後に!!!シャボンディ諸島で!!!」するしかないわね。




第106話 聖譚曲 −オラトリオ−

 

 

シェム・ハの分霊、ツァバト。

初めて存在が確認されたのは2039年10月20日に発生した大規模ノイズ災害である。

街でノイズを倒していた一鳴の元に現れて戦闘となり、一鳴を敗北寸前まで追い込むがツァバトの肉体となっていたエンジェノイズが耐えきれず崩壊。

その後は今の今まで存在が確認出来なかった。

同時に現れたエンジェノイズ共々……。

 

それが今、目の前にいる。

無数のエンジェノイズと共に。

 

「ツァバト……ッ!」

 

俺は観客との壁になるようにツァバトの前に立つ。

ネフシュタンの蛇がツァバトを睨む。

シュルシュルと、舌を出し入れしている。

 

「ふむ……、シンフォギアだけでなく無限再生の蛇も居るか」

 

ツァバトはネフシュタンの蛇を一瞥する。

 

「我が契約者よ、あの蛇を釘付けにせよ」

 

ツァバトがそう言うと、イガリマ融合型とシュルシャガナ融合型の異形パーフェクトソルジャーがネフシュタンの蛇の元に向かう。

刃を閃かせる2体に対し、ネフシュタンの蛇がエネルギー弾で応戦する。

 

「さて、シンフォギアよ……」

 

ツァバトがゆっくりと歩み寄る。

 

「あの日の続きといこうか」

 

ツァバトの姿が消える。

否、消えたのではない。瞬時に加速したのだ。

そして、どこに行ったかと思えば。

俺の、背後……!

 

「イヤーッ!!」

 

両手に持った戦輪を持って旋回。

背後からツァバトが振りかざした両手の光剣を防ぐ。

 

「喝采であるッ! 我が一撃、防ぐとはッッ!!」

「少しは成長してるのよ、俺もッッッ!!!」

 

理由はわからないけど、今回のライブの襲撃の犯人はツァバトみたい。

だから、まあ。

 

「お前を倒せば事態も収束するかッッ!!」

「やれるものなら、やってみせよッッ!!」

 

俺とツァバトは一瞬、距離を取る。

その直後、互いに縮地めいて踏み込み武器をぶつけ合う……!!

 

 

 

一鳴VSツァバト【1D10】

(負けたら一鳴くん絶唱)

 

一鳴【1】+13+3(マリア補正)+3(セレナ補正)

 

ツァバト【10】+20(分霊補正)

 

 

 

ツァバトが背中の六翼を羽撃かせ、加速。

両手を突き出しドリルめいて回転。

俺はその攻撃を戦輪で防御。

ギャルギャルギャル、と嫌な金属音と共に火花が散る。

このまま戦輪からビームを出して攻撃を、そう思ったが……。

 

「甘い」

 

ツァバトが戦輪の隙間に右手を突っ込む。

その右手の光が強くなり、閃光が放たれる。

閃光は俺の胸部に命中。

 

「グワーッ!」

 

痛みと衝撃で戦輪から手を離してふっ飛ばされる。

瓦礫の山に直撃。

背中を殴打された気分だ。

 

「一鳴ッッ!?」

 

そう叫ぶ、少女の声が聞こえる。

たぶん、マリアさんかしら?

俺は瓦礫の中から立ち上がる。

 

「弱いぞシンフォギア……。落胆である」

 

戦輪をこちらに投げつけながら、ツァバトが言う。

俺は戦輪を掴み取りながら、言葉を返した。

 

「げふッ、うるさいよ……」

 

咳と共に血が漏れる。

口の中を切ったみたい……。

さて、それはそれとして。

目の前のツァバトは強い。

流石は【万軍の主】を意味する名を持つ神霊であると言うべきだ。

戦闘センスがピカイチである。

シェム・ハの分霊、シェム・ハの戦闘部分を司っていたのかな。

 

……、こちらも出し惜しみは出来ないね。

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal……」

 

俺は絶唱を口に乗せる。

 

「ほう……」

 

ツァバトはそんな俺を興味深げに見る。

 

「Emustolronzen fine el baral zizzl……」

 

チラと、横を見ると顔を青くするセレナちゃんが見えた。

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal……」

 

そっか、セレナちゃんはアガートラームの正規装者だったから、絶唱のこと知ってたなぁ。

去年も、あのオートスコアラー軍団の時も絶唱使って心配させたっけ。

 

「一鳴さん、歌っちゃダメッッ!!」

 

セレナちゃんの叫びが聞こえる。

また、心配させちゃうなぁ……。

 

「Emustolronzen fine el zizzl……」

 

俺は絶唱を歌い終える。

エネルギーの奔流がシンフォギアから溢れる。

 

「あ、あぁ……一鳴さん……」

 

セレナちゃんが泣いているのが見える……。

マリアさんが口を手で覆って泣いているのが見えた。

二人共、心配させてごめんね……。

 

「知っているぞシンフォギア。それは絶唱、ある種のリミッター解除。命を削る諸刃の剣だと」

 

ツァバトが笑いながら問いかける。

 

「そうだよ、ツァバト」

 

俺はツァバトに歩み寄る。

 

「お前を確実に殺すという事さ」

 

瞬間、シンフォギアのスカートアーマーから小型戦輪が光速に迫る速度で放たれた。

 

 

 

一鳴VSツァバト【1D10】

(負けたら観客に被害)

 

一鳴【10】+13+3(マリア補正)+3(セレナ補正)+20(絶唱補正)

 

ツァバト【8】+20(分霊補正)

 

 

 

小型戦輪はツァバトに反応させる事無く、ツァバトの両手足を切り落とした。

 

「これほどか、命がけの歌というものはッ」

 

ツァバトはどこか嬉しそうにそう言う。

ツァバトの頭に小型戦輪がぶつかる。

ツァバトの頭は爆ぜた。

ツァバトの胴体が地面に落ちる。

 

絶唱のエネルギーを小型戦輪に乗せた一撃、神を屠る程であった。

絶唱により、小型戦輪から吹き出る炎の熱と勢いは通常時より遥かにパワーアップしていた。

小型戦輪が亜光速で飛ぶほどに。

 

それはそれとして。

これで終わりとは言えないのだ。

地上にはイガリマ融合型とシュルシャガナ融合型、それと戦うネフシュタンの蛇。

天には空を飛ぶエンジェノイズ軍団。

とりあえず、エンジェノイズ軍団を吹き飛ばそうかしら。

そう思って空を跳ぼうとした、その時だ。

また、何かが降ってきた。

 

それは白い人だ。

身体も髪も、全てが白い。

身体つきから女性だと思われる。

背中から翼が三対、6枚生やしている。

身体も、翼も、手足も。

全てが美しいもの。

ツァバトであった。

 

「復活早くなぁい?」

「お前と戦うのが楽しみだったのでな、熾天使級の肉体は無数にストックしてあるのだ」

 

ツァバトはクツクツとそう笑ったのであった。

 

「ああそうだ。先に使命を終わらせねばな」

 

ツァバトは手を叩いてそう言ったのだった。

 

「使命?」

「しかり。我らも遊びに来たのではない」

 

ツァバトは観客をジロジロと眺めた。

 

「ふむ、残った観客は───」

 

 

 

ライブ会場の避難状況【1D6】 

 

結果 【6】+6割ほどの観客が避難出来た!

(最大9割)

 

 

 

「一万人ほどか」

 

確かに、残った観客はそれぐらいに見える。

九割は逃がせたのか緒川さんと黒服軍団。

実際スゴイ。

その緒川さんはツヴァイウィングの二人を守るように側に控えつつ、避難路を塞ぐエンジェノイズを伺っている。

スキあらば、エンジェノイズを倒して観客を逃がすつもりかも。

 

「少し多いが、まあ良いか」

 

ツァバトが右手を挙げる。

 

「我らの目的はな、神の復活。その為の依代の選定よ」

「神……、依代……?」

「そうとも。偉大なる神、統一言語の中で眠りたる我らの母たるシェム・ハ・メフォラシュ。その復活の為には穢れなき肉体が必要でな」

 

空から光が溢れる。

神獣鏡融合型の両手の砲塔から、紫色の光が漏れている。

……まさか。

 

「神獣鏡の光で、観客を浄罪するつもりかッ!?」

「そうとも」

 

ツァバトは笑って答えた。

 

「しかし、一万のルル・アメルから巫女を選ぶのは面倒よな。……()()()()()()()()

 

ツァバトが右手を振り降ろす。

空を旋回していたエンジェノイズが、一斉に降り注いだ。

 

「生き残ったものを、巫女としようか」

「ツァバトォォォッ!!!」

 

10mはあろうかという巨大なもの。

獅子、牛、鷲、そして人の頭から直接翼の生えたもの。

巨大な眼球から、無数の小さな眼球がついた翼が生えたもの。

無数の天使たちが降り立ち、人を殺そうとする。

 

それと同時に、神獣鏡融合型が浄罪の光を放つ。

 

俺は、それを止めるためにアームドギアを振るう。

絶唱のフィードバックが来る前に、エンジェノイズを殺し尽くすために。

人々を守るために。

 

 

 

一鳴VSエンジェノイズ軍団【1D10】

(負けたら観客に甚大な被害)

 

一鳴【8】+13+3(マリア補正)+3(セレナ補正)+20(絶唱補正)−5(絶唱のフィードバック)

 

エンジェノイズ軍団【4】+10

 

 

 

──燎原火・紅──

 

 

両手を天に向けて、手に持ったアームドギア戦輪を高速回転。

戦輪から溢れる炎が、天から降り来るエンジェノイズたちを焼き尽くす。

 

だが、神獣鏡の光が炎を掻き消して、観客に降り注ぐ。

 

「きゃあああああッ!」

「助けてくれぇ!!」

「神様ッ!」

 

観客の間から悲鳴が溢れる。

 

「一鳴さんッ、避難路を防ぐエンジェノイズを倒してくださいッ!!」

 

緒川さんがパニック寸前の観客を纏めようとしながら、こちらに叫ぶ。

避難路を防ぐエンジェノイズをどうにかしたら、観客を逃がせるという事か。

 

「それはつまらぬなぁ」

 

そう言いながらツァバトが突撃してくる。

俺は攻撃を中断し、ツァバトを迎撃する。

 

 

 

一鳴VSツァバト(二体目)【1D10】

(負けたら一鳴のフィードバック加速)

 

一鳴【6】+13+3(マリア補正)+3(セレナ補正)+20(絶唱補正)−10(絶唱のフィードバック)

 

ツァバト【4】+20(分霊補正)

 

 

 

───紅蓮一閃───

 

 

突撃してきたツァバトが両手から光を剣のように伸ばして、十字切りしようとする。

だが、その前に燃え盛る戦輪をツァバトに叩きつけ、ノコギリ刃と炎でツァバトの肉体を破壊し尽くす。

 

「おお、強い強い」

 

新たなツァバトが天から降り立ちながら言う。

 

「だが、先程より元気はないか? ん?」

「うるさいよ……!」

 

俺は、ごふり、と血混じりの咳をしながらそう答えた。

ツァバトの言うとおり、絶唱のフィードバックはジワジワと俺の身体を蝕みつつあった。

だが、ここで倒れるわけにはいかない。

 

 

 

一鳴VSエンジェノイズ軍団【1D10】

(負けたら観客に甚大な被害)

 

一鳴【4】+13+3(マリア補正)+3(セレナ補正)+20(絶唱補正)−15(絶唱のフィードバック)

 

エンジェノイズ軍団【5】+10

 

 

 

───紅鏡光線・乱───

 

 

小型戦輪の面の部分から、細い光線が射出される。

それらは空から降り注ぐエンジェノイズを切り裂きいていく。

さながら、スタークジェガンを破壊していくクシャトリヤのファンネルの如し。

 

「緒川さんッ!」

 

俺は避難路に立つエンジェノイズも破壊して、緒川さんに観客を逃がすように叫ぶ。

 

「逃げられたらつまらんなぁ」

 

それを阻もうとするツァバト!

 

 

 

一鳴VSツァバト(三体目)【1D10】

(負けたら一鳴のフィードバック加速)

 

一鳴【1】+13+3(マリア補正)+3(セレナ補正)+20(絶唱補正)−20(絶唱のフィードバック)

 

ツァバト【5】+20(分霊補正)

 

 

 

「動きが悪いなシンフォギアッ!」

 

そう言ってツァバトが俺の首を狙って光剣を閃かせる。

 

「させるかッ!」

 

俺はそれをアームドギアで受け止める。

ギチギチと、互いの武器が鳴る。

俺はツァバトの背後を狙い、小型戦輪から光線を放つ。

 

「見え見えだ」

 

ツァバトが身体を閃かせて光線回避。

その動きのまま、ツァバトが身体を倒す前傾姿勢。

両手を地につけ、片脚を軸に蹴りが放たれた。

 

「ぐあッ!!!?」

 

メイアルーアジコンパッソ!

カポエイラの技だ。

その蹴りが、俺の腹にもろに命中。

思わず、片膝をつく。

 

「シンフォギア、敗れたり」

 

にや、とツァバトが笑った。

 

「ナルくんッ!」

 

響ちゃんが、叫ぶ。

未来ちゃんが、泣いている。

 

人々が、泣き叫んでいる。

神獣鏡の光が降り注いでいる。

エンジェノイズが降り注いでいる。

 

このまま倒れることは、出来ない。

 

「もう終わりだシンフォギア。絶唱のエネルギー増強は終わり、バックファイアが貴様の身体を蝕んでいるな」

 

ツァバトの言うとおりだ。

ダメージフィードバックは甚大、肉体はずたずた。

もはや戦うことは出来ないだろう。

でも。

 

「関係、ないね」

 

俺は立ち上がる。

諦めない。

諦めたら、後ろの観客たちはどうなる?

響ちゃんや未来ちゃんは?

マリアさんやセレナちゃんは?

調ちゃんや切歌ちゃん、クリスちゃんは?

 

だから、諦めない。

絶対に、諦めない。

 

「なら、終わらせてやる」

 

ツァバトが右手を挙げ、光を伸ばす。

あれで俺を斬り殺すつもりか。

 

「すぅー、ふぅー……」

 

呼吸を整える。

一瞬、たったの一瞬。

ツァバトが右手を振り下ろし、俺を斬り殺そうとする一瞬。

そこを狙い、回避する。

それを、狙う。

ツァバトから目を逸らさず一瞬を狙う。

 

ツァバトが右手を振り下ろす。

その瞬間。

銀色の巨体がツァバトを喰った。

ネフシュタンの蛇だ。

大蛇がツァバトを喰い殺した。

 

「ネフシュタン……」

 

グチャグチャとツァバトを噛み砕くネフシュタンの蛇。

俺を一瞥すると、シュルシュルと舌を出し入れする。

ふと、気付く。

 

身体が軽い。

 

絶唱のフィードバックが無くなっている。

傷が治っている。

 

「お前が治してくれたのか?」

 

蛇はシュルシュルと舌を出し入れするばかりだ。

だが、その目は優しかった。

 

「ありがとね」

 

ネフシュタンの蛇、元はネフシュタンの鎧。

無限再生の能力を持つ完全聖遺物。

そして、聖書においては神が遣わした燃える蛇からイスラエルの民を守るためにモーゼが作った青銅の蛇。

燃える蛇がイスラエルの民を噛んでも青銅の蛇を見れば生きながらえたという。

青銅の蛇を見る。

青銅の蛇が見る。

だから俺は生きながらえたのか。

 

「さて、と」

 

戦輪から炎を出して空から来るエンジェノイズを焼き払う。

地上に降り立ったエンジェノイズは小型戦輪で切り裂く。

ネフシュタンの蛇はイガリマ融合型とシュルシャガナ融合型を相手取る。

その間に観客の避難を急がせようとした、その瞬間。

 

ネフシュタンの蛇に、神獣鏡の光が降り注いだ。

 

「■■■■■■■■■───ッッッ!!!」

 

ネフシュタンの蛇が叫ぶ。

巨体を揺らして、地に倒れ伏す。

身体中に穴が空き、そこから塵へと変わっていく。

 

「さしもの蛇も、浄罪の光に曝されては身を保てぬか」

 

四体目のツァバトが地に降り立つ。

 

「これでもう、回復は出来ぬなぁ」

 

ツァバトがそう言って笑う。

 

「さて、しかしもう飽きてきた。夜も近い。

選定を終わらせよう」

 

ツァバトがそう言う。

 

「契約者よ、神獣鏡を暴走させよ」

 

ツァバトがそう言うと、天に浮かぶ神獣鏡融合型異形パーフェクトソルジャーの様子が変わる。

苦しみ悶えながら、身体中から光が漏れる。

光の中から、鏡面の棘が生える。

その棘から更に光が溢れる。

神獣鏡との融合が進んでいく……。

 

「させるかッ」

「遅いよ、もう」

 

俺は神獣鏡融合型に向かって跳ぶ。

溢れた光が俺に向かう。

俺はシンフォギアの脚部から炎を吹き出し、その光を回避していく。

 

投擲すれば戦輪が届く、その距離に至った時。

神獣鏡融合型の肉体が弾け飛び、

浄罪の光が放たれた。

 

 

 







光と光がぶつかり合う。
絶望と希望、その重奏の最中に浄罪は人々を焼く。
響と未来、二人の少女は光の中に男の背中を見た。

次回
鎮魂歌 −レクイエム−

倒れ伏した人々、少女たち。そして、少年。
戦場にたどり着いた少女が見たものの名は、地獄───


2041年から2043年の間の展開について

  • 二年後に!!!シャ(ry(時間を飛ばす)
  • それなりに描写して♡(3〜4話分ほど)
  • ちゃんと書け♡(話数が嵩む)
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