転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです   作:アノロン在住の銀騎士

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ワクワクワクワクチンチンチンチンしたら身体がしんどいでゴザルの巻(瀕死)
そんな訳で一鳴お引越し編の後編でございます。



第116話 一鳴、引っ越す(後編)

 

 

俺のお引越し先候補の一つである武家屋敷めいた豪邸に魔法陣があったでござるの巻。

しかも、魔法陣の周りには悪魔召喚の呪文が書かれていて、悪魔はすでに召喚されてる可能性があるとかないとか。

 

ふぇぇ(白目)

 

そもそも。

その、魔法陣のあった家は5年ほど前に建てられたものらしかった。

最初のオーナーが冬木で見た衛宮邸を気に入って建てたもの。

だが。

二課の調べによると、最初のオーナーは家が建って半年ほど経って失踪したのだという。

理由は不明。

それから5、6人ほど持ち主が変わっているのだとか。

 

そんな訳で緊急二課呼び出し。

キャロルちゃんとお話タイムである。

 

「それで、ここからが問題なのだがな……」

 

その衛宮邸(偽)の歴代オーナーたちは、ほぼ全員住んで一年以内に死んでいるらしい。

それも不審死ではなく、老衰などの自然死で。

 

「それ、瑕疵物件じゃないの?」

「不審死ではないから、通告義務は無いそうだ」

 

故にマリアさんに伝えられたのは、「蔵の中に魔法陣がある」という一点のみであったそうな。

とんでもねぇ不動産屋だ。

 

「その不動産屋には後日、風鳴に通じる公正取引委員会に踏み入られるだろうよ」

 

悪徳不動産屋は(法的に)爆発四散!

 

「さて、一鳴。問題の悪魔だが、まだ屋敷にいる可能性が高い」

 

キャロルちゃんが話を戻す。

 

「その根拠は?」

「最初のオーナー以外のオーナーが、自然死している事だ。まず間違いなく、呼び出した悪魔が生体エネルギーを吸い取っている」

 

そもそもの話、悪魔とは。

人々の口に乗った神話や伝承から生まれた情報生命体、生きる哲学兵装の事だそうな。

 

そもそも、神話や伝承の怪物の殆どの正体が、ノイズか聖遺物である。

なのだが。

長い歴史の中で、神話や伝承が人々に口承にされると、その口承が形を成すのだ。

ノイズや聖遺物とはまた別の災害。

概念災害とも言うべき情報生命体、悪魔が生まれるのだ。

 

今回呼び出されてのは、そんな情報生命体である悪魔である。

彼ら悪魔は、人の言の葉、人の信念が形を与えた。

故に人の発するエネルギーこそが彼らを形作り、強くするのだという。

だから、今回呼び出された悪魔は衛宮邸(偽)に暮らすものから生体エネルギーを吸い取っていたのだ。

その生体エネルギーの事を生体磁気、即ち生体マグネタイトというのだとか。

 

つまりは女神転生ということやないの!

 

それはそれとして。

それで、今回呼び出された悪魔だが……。

 

 

 

呼び出された悪魔の種族(女神転生準拠)【1D10】

 

1 悪霊

2 幽鬼

3 邪鬼

4 死神

5 妖獣

6 邪竜

7 妖樹

8 邪神

9 魔王

10 魔人

 

結果【4 死神】

 

 

 

悪魔のレベル【1D10】

 

結果【3】×10代(最低保証40代)

 

 

 

「さて一鳴。現場に行こうか。響と未来も待っているからな」

 

先に黒服さんたちと共に衛宮邸(偽)に向かっている。

不測の事態に備えるためだが、待ちわびてるだろうなぁ。

 

「時間が惜しい。テレポートジェムを使うぞ」

 

キャロルちゃんは懐からテレポートジェムを取り出した。

そして、それを地面に落とす。

赤い結晶が壊れる。

その瞬間、辺りの風景が二課から閑静な住宅街に切り替わる。

 

「うわぁ! キャロルちゃん!? ナルくん!?」

 

びっくりした響ちゃんの声。

声の方を見ると目を丸くしてる響ちゃんと未来ちゃん。

 

「テレポートしてきたの?」

「うん」

 

未来ちゃんが聞き、俺が答えた。

 

「お疲れ様。状況は?」

 

キャロルちゃんが黒服のリーダーに聞く。

 

「お疲れ様です。現場では動きなし、周辺住民の避難は完了しました」

「よし。響! 未来! 一鳴! 邸内の蔵に向かうぞ! 黒服は現状維持!」

「わ、わかったよキャロルちゃん!」

 

そんな訳で。

黒服さんたちの敬礼を背中に受け、俺たちは邸内に足を踏み入れた。

 

邸内は広い。

眼の前には武家屋敷のような荘厳な和風邸宅。

なのだが、人が住んでいないからかどこか寒々としている。

 

「問題の土蔵は、敷地の奥だな」

 

キャロルちゃんはズンズン進んでいく。

俺たちはその後ろを着いていく。

壁際を歩いていき、邸内の奥地にたどり着く。

土蔵は高さ5m以上はありそうな大きなものだ。

壁は漆喰で塗られているみたい。

 

「一鳴、開けろ」

 

と、キャロルちゃんに言われたので土蔵の扉を開ける。

ギギギ、と建付けの悪い音がするが無理やり開ける。

中は埃っぽく、雑多なものや段ボール箱が積まれている。

それでも、土蔵の中心にはスペースが開けられている。

魔法陣の書かれているスペースだ。

 

「……ふむ。呼べるな」

 

と、キャロルちゃん。

 

「お前ら、シンフォギアを纏っておけ。これからおの邸宅内に隠れている悪魔を再召喚する」

「そんな事出来るの?」

「電話のリダイヤルのような物だ」

 

そういう訳であった。

多分それ出来るの天才って呼ばれる人たちだけだと思うんですけど?(名推理)

まあ、それはそれとして。

キャロルちゃんに纏えと言われたのだから、纏いましょう。

 

「───── Sudarshan tron」

「Balwisyall nescell gungnir tron」

「Rei shen shou jing rei zizzl」

 

俺と、響ちゃんと未来ちゃんが聖詠を唄う。

俺は赤銅色のスダルシャナを。

響ちゃんは黄色いガングニールを。

未来ちゃんは紫のシェンショウジンを。

 

それぞれ纏う。

 

「二人とも、覚悟はいい?」

「う、うん……!」

「大丈夫……!」

 

俺が問うと、響ちゃんと未来ちゃんが少し緊張気味に答える。

仕方ないね、これが初実戦だもの。

 

「大丈夫、俺とキャロルちゃんが付いてるから」

「うん、ありがとナルくん」

 

胸をドンと叩いて頼れるアピールをする。

二人とも、少しは緊張がほぐれたようだ。

 

「よし、始めるぞ!」

 

キャロルちゃんがそう言うと、指をぱっちんと鳴らす。

瞬間、魔法陣から青白いエネルギーが稲妻のように迸る。

それと同時に魔法陣の中心から光が放たれる。

ひときわ強く輝くと、光とエネルギーが消える。

 

魔法陣の中から放たれる威圧感。

すべてを凍てつかせるような死の気配。

悪魔が呼び出されたようだ。

 

「ワシを再び呼び出したのは貴様らか?」

 

嗄れた、老婆のような声。

その声は、土蔵の高い天井から聞こえてきた。

そいつは胡座をかいて座りながらも、天井に頭がつきそうだ。

座ってなお、5メートル近い大きさだった。

下半身の殆どは凍りついており、肌は腐敗したかのような黒。

長い髪は老人のように白く、瞳は凍てつくように青い。

そして、口元が凍りついている。

 

こいつ、俺の女神転生知識が正しいなら……。

 

「死神、ヘル……!」

「ほう……、ワシを知るものがいたか」

 

死神ヘル。

女神転生においては大体レベル40代に設定されている、北欧神話の死者の国ヘルヘイムの女神である。

その名前の語源は英語の地獄と同じであるとか。

ロキの娘であり、フェンリルやヨルムンガンドとは兄弟である。

そして見た目の通り氷雪系魔法を得意とする。

 

「北欧神話の冥府の女王だと……!」

 

キャロルちゃんが慄く。

 

「そう恐れるな。全盛の力は取り戻せておらぬがよヒヒヒ」

 

ヘルが笑う。

 

「おヌシらはマグネタイトたっぷり詰まってて美味そうじゃ。おヌシらを喰らえば、少しは全盛に近づけるか?」

「来るぞ!」

 

キャロルちゃんが叫ぶ。

 

「ヒヒヒ。全員凍らせてバリバリ喰ろうてやるわ!」

 

ヘルがその手をこちらに伸ばしてきた。

 

 

 

VSヘル【1D10】

 

一鳴【3】+13+3(マリア補正)+3(セレナ補正)

響【6】+5(錬金術補正)

未来【5】+5(錬金術補正)

キャロル【10】+20(錬金術補正)

合計【73】

 

ヘル【6】+40(レベル補正)+5(マグネタイト補給)

合計【51】

 

 

 

「一鳴、土蔵ごと燃やせ!!」

 

キャロルちゃんがそう叫びながら錬金術で炎を生み出す。

俺もそれに習い、戦輪を高速回転。

生み出される炎をまき散らす。

 

 

──燎原火・紅──

 

 

「ギャアアア!!!」

 

半身が凍ったヘルには炎はよく効く。

しかも、足が凍ってるので逃げられない。

 

「おのれ、よくもワシの黒絹の如き肌を焼いたな!」

 

と、ヘルが怒り心頭。

土蔵内に吹雪を吹かせる。

 

「響! やれ!」

「うん、キャロルちゃん!」

 

響ちゃんが猛然と、吹雪に突っ込む。

風雪が響ちゃんを止めようとするが、響ちゃんを守るように鏡が飛んできて盾となる。

未来ちゃんのシェンショウジンだ。

 

「響!」

「未来、ありがとう!」

 

響ちゃんが走る。走る。走る。

そして、吹雪を抜ける。

鏡を足場にして、響ちゃんが跳び上がる。

 

「うわあああ!!」

 

響ちゃんが叫びながら、ヘルの横っ面をぶん殴る。

 

「うぐ、これはあの大神の槍か……!」

 

ヘルが頬を抑える。

北欧神話出身だからか、ガングニールを知っていたか。

 

「一鳴、合わせろ!」

「うぃ!」

 

俺とキャロルちゃんが跳ぶ。

目標はヘルの頭。

俺は戦輪を振り降ろし、キャロルちゃんが錬金術で作った超高温カーボンロッドを射出する。

戦輪とカーボンロッドがヘルに衝突。

ヘルの頭が弾け飛ぶ!

 

「無念……」

 

頭が弾けてなお、そう思念を飛ばしたヘル。

だが、ヘルの身体はほどけるように消えていく。

そして、ヘルは完全に消滅した。

魔法陣の中に入る、人の白骨死体。

 

「この人は……」

「最初のオーナー、だろうな。ヘルに生体マグネタイトを奪われてヘルと一体化したのだろう」

 

その白骨死体も、パラパラと砕けて粉となった。

 

「これで終わり?」

「だな」

 

こうして。

割りと新築の武家屋敷に潜む悪魔、死神ヘルの討伐は完了した。

代償として、焼けた蔵は建て替えないといけないけど、まぁ仕方ないネ!

 

 

 

 

 

 

2041年3月。

俺は衛宮邸(偽)に引っ越すことになった。

死神ヘル討伐から色々物件を探してみたんだけど、他にいいところ無かったのよね。

狭かったり、高かったり、心霊現象起きてたり。

 

それなら、安くて広い衛宮邸(偽)で暮らそうと、みんなで話し合って決めたのであった。

引っ越し前にこの家で死んだ人の為に慰霊を兼ねてお祓いはしておいた。

まあ、魔法陣のあった蔵はスダルシャナの炎で浄化されてるから大丈夫だろうしね。

 

そんな訳で。

現在俺は土日はここで暮らしてる訳である。

マリアさんとセレナちゃんもここに引っ越してきた。

それでもまだまだ部屋は余ってるから衛宮邸(偽)ってしゅごい(小並感)

 

そして今日。

中学校を卒業して、孤児院から独り立ちした少女が、家にやって来る。

 

「お、お邪魔します……」

「はーい」

 

クリスちゃんの事であった。

モジモジと恥ずかしそうにカバンを持っている。

 

「カバン持つね。それと……」

「それと?」

「お邪魔します、じゃなくて〜?」

 

クリスちゃんのカバンを持ちながら、俺はクリスちゃんにニヤリと問いかけた。

クリスちゃんは恥ずかしそうに答える。

 

「……た、ただいま」

「おかえりなさい、クリスちゃん。さ、部屋に案内するよ」

「……おう」

 

俺はクリスちゃんの手を取る。

クリスちゃんはぎゅ、と手を握った。

 

 

 





出てきたのが死神ヘルで良かった。
魔王ルシファーが出てくる可能性もあったから、ネ……。
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