転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです 作:アノロン在住の銀騎士
(『4.5部は仕事が忙しすぎてやる気でなくて、まだ出来ていません』の札を首から提げる作者)
キャロル・マールス・ディーンハイムは二課の司令である風鳴訃堂と技術部の櫻井了子と共にとある警察署の署長室に来ていた。
とある男性の不審死について、訃堂が了子とキャロルに協力を求めた為である。
とある男性が数日間職場にも来ず、玄関ポストには数日分の新聞が詰め込まれていた為、様子を見に来た職場の同僚がマンションの管理人に鍵を開けてもらって中に入った。
だが住人の男性はどこにもおらず、大量の灰だけがリビングの床に残されていたのであった。
「十中八九、ノイズの仕業であろうよ」
訃堂が言う。
人を炭素変換し、灰へと変える特異災害ノイズ。
それが、マンションの一室に現れたのだ。
人生で通り魔に出会うよりも低い確率で。
「問題は、何故ピンポイントでマンションの一室に現れたか、だ」
「だからオレたちを呼んだか。これを見せるために 」
そう言って男性の部屋から押収されたパソコンを指差すキャロル。
液晶には、逆さの五芒星が映されていた。
「デビルスター、悪魔召喚だな」
「ええ。そして先史文明では『小さな空間』『穴』という意味を持っていた。……バビロニアの宝物庫を限定的に開けるための紋章よ」
訃堂が頷く。
「うむ、この紋章が男性の部屋のパソコンに残っていたそうだ」
「なるほど。パソコンを使って呼び出して、ノイズに灰にされたか。……むぅ」
「訃堂司令、この男性は異端技術者だったのかしら?」
「……否。勤めている会社も真っ当な商社、部屋にもそういった異端技術に関わる物は見つからなかった」
それはおかしな話だとキャロルが突っ込む。
「ノイズ召喚は異端技術中の異端技術。素人がおいそれと出来るものではないぞッ!」
「ええ、そうね。ノイズ召喚は先史文明期に喪われた技術の一つ。現代では不完全な技術を用いて一か八かでやるか、アメリカの持つ【ソロモンの杖】を使う他ないわよ。でもソロモンの杖はアメリカで厳重に封印されている。素人じゃ絶対に召喚出来ないわ」
現代で、完全なノイズ召喚を行えるのは先史文明期を知るフィーネ/櫻井了子か、完全聖遺物である【ソロモンの杖】だけである。
トップクラスの力を持つ錬金術師であるキャロルでも、ノイズの召喚は難しいのだ。
あるいは、召喚術に特化した異端技術者なら呼び出せるだろうが、死亡した男性はそうではないらしかった。
「だが、この逆さ五芒星だ。これでノイズが召喚されたのは間違いないのであろう」
「それは確かだ。ノイズ召喚には魔法陣が用いられる。逆さ五芒星はもっともポピュラーな物だ」
「でも男性はノイズを召喚することは出来ない……どういうことなの?」
その疑問に答えるように、訃堂は言った。
「この五芒星、どうやらメールで送られたものらしい」
「は、メール?電子メールか?」
「ああ。タイトルは……『夫がドスケベサキュバスに殺されました』、だ」
「スパムメールじゃないの……。……え、まさか、誰かが遠隔で呼び出したというの!?」
了子が叫ぶ。
「可能か?」
「……不可能ではないわ。私もたぶん同じ事出来るし。でもそれは先史文明期の完全なノイズ召喚方法を知っていること前提よ」
「じゃあ何か?まさかお前以外に先史文明期から生きている誰かがいるというのか!?」
「可能性は高い。あるいは、ノイズ召喚の方法を記録した物があるか……」
しばらくの沈黙。自体は深刻である。遠隔地からのノイズ召喚は、一種のテロであるからだ。
キャロルが口を開く。
「これ、送信元は辿れるのか?」
「藤尭にやらせる」
「アイツは元ハッカーだったな。なら遠からず探れるだろう」
「それとは別に二人にやってもらいたい事がある」
「なんだ?」
「この五芒星を用いたノイズ召喚を妨げる方法を見つけてほしい」
「これ以上被害者を増やさん為か」
「無論、そうだ」
了子が悩ましげに口を開く。
「それ、相当難しいわよ。しばらくはその研究に時間を費やさないといけないかも」
「なら一鳴の訓練はどうする。オレが居ないんじゃ訓練も糞もないだろう」
キャロルが突っ込んだ。
訃堂が答える。
「研究の間は儂や弦十郎が面倒を見よう」
「……ほどほどにしておけよ。アイツは我慢強いがそれでも限度があるからな」
心配するキャロル。
それをニヤニヤと見る了子。
「なんだそのにやけ面はッ!」
「別に~?ただ、随分と彼の事気にしているのね~?」
「当たり前だろうがッ!アイツはオレの弟子のようなものだぞ!」
「その弟子が今日デートだって聞いて、少し拗ねてたじゃないの」
「しかも女の子三人と。……若い頃の儂を思い出すのぅ」
「チィッ!!!!!忌々しい!!!!」
とても、大きな舌打ちをするキャロル。
「そんなにイライラするなんて……もしかして、本当にあの子の事が好きなの?」
「む、そうなのか」
「そんな訳ないだろうがッ!!ただの弟子だ弟子!」
実際どうなのキャロルチャン?【1D10】
1 弟子だッ!
2 弟子だッ!
3 弟子だッ!
4 弟子だッ!
5 弟子だッ!
6 弟子だッ!
7 弟子だッ!
8 弟子だッ!
9 弟子だッ!
10 ……………………好きだ
結果、【9】
「ただの弟子、それ以上でも以下でもないッ!!」
「そういう事にしといてあげるわ」
「だから違うと言っているだろうがッ!!」
そんな訳で。
櫻井了子とキャロルはノイズ召喚の妨害方法を探る事になった。
そして一鳴の訓練は更なるハードモードに突入した。
◆
2039年8月6日。
土曜日、9時45分。
快晴で、今日も暑くなりそうな日差しの中、駅前の忠犬ボナパルト像前。
俺、渡一鳴はとても緊張していた。
今日はデートである。
月読調ちゃんと、マリア・カデンツァヴナ・イヴさんと、セレナ・カデンツァヴナ・イヴさんとの。
どういうことなの?そういうことだ。
待ち合わせは10時。デートは20分前集合なのは常識なので、バッチリ九時半に来て更に余裕を持たせた。
ところで一鳴くんの前世の女性遍歴は?【1D10】
1 素人童貞
2 普通に生きてりゃ彼女は出来るよ
3 普通に生きてりゃ彼女は出来るよ
4 素人童貞
5 素人童貞
6 普通に生きてりゃ彼女は出来るよ
7 普通に生きてりゃ彼女は出来るよ
8 普通に生きてりゃ彼女は出来るよ
9 素人童貞
10 コイツ前世でもハーレム作ってやがった
結果、【10】
緊張しているが、同時に懐かしいと思う。
前世でもこうして複数の女の子たちとデートに出掛けたものである。
もちろん、未だに多数の女の子たちと恋人になるのは抵抗があるのだが。
でも、誰か一人だけを選んで、それ以外の女の子を選ばず悲しませる、というのは嫌なのである。
まあ、つまり、優柔不断で欲深いのは前世から変わらないという事なのだけれども。
「お待たせ」
と、マリアさんの声が聞こえた。
声の方を見ると、薄桃色のシャツとミニスカート姿のマリアさん。
そして白いワンピース姿の調ちゃんと、薄い青色のシャツとロングスカート姿のセレナさん。
駅を行く男だけでなく、女性も視線を投げ掛ける美しさであった。
思わず、見とれてしまった。
三人とも、肌の色が白く、今日は夏日だ。
とても、夏の日差しに照らされて輝いて見えた。
「……どうしたの?」
「ああ、その。見とれてたんだ、みんなに」
「あら……」
「ふふっ、嬉しいです」
思わず見とれてしまった俺の様子を調ちゃんに不審がられ、正直に答えた。
その言葉に照れる三人。
その可愛らしさよ。
「じゃあ、行きましょう」
マリアさんがそう言う。
と、同時に右手を調ちゃんに、左手をセレナさんに掴まれる。
両手に花の形である。
「……行こ」
「えへへ、照れちゃいますね」
二人とも顔真っ赤である。
かわいい。
◆
今回のデートは、三人がそれぞれ俺と行きたい場所に一回ずつ行くというものだ。
それで、自分達の事を俺に知ってほしいということなのだそうな。
その代わりお昼ご飯は俺のチョイスしたお店である。昨日、司令に教えてもらったリーズナブルで美味しい寿司屋である。
と、いう訳で最初はマリアさんの行きたい場所に行く事になった。
マリアさんのチョイスしたデートスポット【1D10】
1 映画館
2 水族館
3 ブティック
4 ゲームセンター
5 映画館
6 水族館
7 ブティック
8 ゲームセンター
9 美術館
10 ランジェリーショップ
結果、【9】
最初に向かう事になったのは美術館。
「今、私の好きな絵の展覧会をやっているのよ」
そう語るマリアさん。
なんでも、動物の絵を洋の東西を問わずに集めた展覧会で、マリアさんの見たい絵は展覧会の目玉であるらしかった。
美術館は大盛況であった。
皆、展覧会の絵を見に来たようであった。
「この絵、面白いね」
「ウサギとカエルと……いっぱいいますね」
「コミカルでいいわね」
調ちゃんとセレナちゃんは鳥獣戯画が気に入ったみたい。
「お、この絵は見たことある」
「あ、私もあります」
「ラッセンね」
「凄い……本物みたい」
月夜に照らされる海と跳ねるイルカが特徴的な絵を見たりもした。
そしてマリアさんの見たいと言っていた絵である。
「はぁ……可愛い」
「マリア姉さん、もう5分は見てますよ」
「どれだけ見たかったの……?」
「絵は確かに可愛いけどネ」
それは赤ちゃんペンギンと子猫と子ウサギが寄り添って眠っている絵であった。
新進気鋭のとある女性画家が描いているらしかった。
現実では寄り添うことのない動物たちを、モフモフしているからという理由で集めて描いた、絵でしか見ることの出来ない光景であった。
「マリアさんは、モフモフした動物が好きなんですか」
「ええ。モフモフ良いわよね、モフモフ」
「……可愛い」
「そうね、可愛いわよね」
(今、マリア姉さんを見て言ったよね?)
(うん)
二人の手を握る力が強くなった、気がする。
しょうがないじゃない、モフモフ言う時のマリアさんニコニコ笑うんだもん。可愛いって言っちゃうよそれは。
そんな訳で、美術館デートではマリアさんの可愛らしさを確認出来た。
◆
お昼は弦十郎さんに紹介してもらった、リーズナブルなお寿司屋である。
回らない、お寿司屋である。
「ほ、本当に大丈夫なの……?」
「値段、高そうですよ?」
「お金、大丈夫?」
カウンターに座る三人が心配する。
奥からマリアさん、セレナさん、俺、調ちゃんという順番である。他にお客さんは居なかった。
「大丈夫でさぁ、お嬢さん方。ここはあっしが趣味でやっているお店。採算度外視で寿司を提供してるんでさぁ」
と、お店の大将。
弦十郎さん曰く、元々政府のエージェントだったが仕事の関係で寿司屋に潜伏した時に寿司の魅力に取りつかれて、定年後この店を開いたらしい。
波乱万丈な人生である。
「だから、お金は大丈夫。それに俺、稼いでますから」
「そ、そう?」
「そうですよ、だから遠慮しないで好きなの食べて!大将、マグロ大トロ四人前!」
「大トロあいよぁ!」
恐るべき速度で大トロ寿司を握る大将。
あっという間に寿司が俺たちの前に並べられる。
「早い!」
「さ、食べましょ。いただきます。……うまぁい!」
「そんなに?」
「食べてみて、美味しいよ」
「なら、いただきます。……美味しい!」
「大トロって、こんなに美味しいんだ……」
「口の中で溶けちゃう!凄い」
俺が寿司を食べるのを見て、おずおず食べる三人。そして大トロに舌鼓を打つ。
「あの、大将さん。海老って、あります?」
「あるよ、海老」
おずおず注文するマリアさん。
即行で海老を握る大将。
「早い、そして美味しい!」
「あ、私も海老食べたいです」
「海老あいよぉ」
もむもむ美味しそうに食べるマリアさんを見て、セレナさんも海老を注文する。
「……美味しい!」
「……一鳴さん、こういう店ってハンバーグのお寿司は無いよね?」
「あるよ、ハンバーグ」
「あるの!?」
なんでもハンバーグ屋にも潜伏していた時期があったので、美味しいハンバーグを作れるらしかった。
冷蔵庫から、ハンバーグの種を取りだし焼く大将。
「ハンバーグあいよぉ!」
「美味しそう、…………ん~~美味しい!」
肉汁が溢れるハンバーグでとても美味しいらしった。
「大将、オススメは?」
「カリフォルニアロールですね」
「カリフォルニア!?」
「海外のお客様も多く来るんでさぁ」
「なるほど……一つください」
そんな訳で。
手広くやっててグローバルなお寿司を堪能した俺たちであった。
ちなみに、値段は回るお寿司と大して変わらなかった事を明記しておく。
◆
午後一番は調ちゃんの行きたいデートスポットに行く事になった。
調ちゃんのチョイスしたデートスポット【1D10】
1 映画館
2 水族館
3 ブティック
4 ゲームセンター
5 映画館
6 水族館
7 ブティック
8 ゲームセンター
9 映画館
10 ランジェリーショップ
結果、【5】
向かったのは映画館。
調ちゃんの見たい映画とは……。
調ちゃんの見たい映画は?【1D6】
1 アイアンシャークVSキャプテンワニ
2 Faith / star knight
3 猫鳴村
4 となりのどろろ
5 マリー・アントワネットと賢者の石
6 マッドサマー 怒りのデスビレッジ
結果、【3】
「私、この映画が見たくて」
そう言って調ちゃんが映画館で指差す先には【猫鳴村】のポスター。
おどろおどろしい文字で、『この先人間の法律通用せず』という躍り文句。
「……ホラー?」
「に、見せかけた感動巨編らしいよ」
そんな訳で映画を見る事になった。
席は真ん中より少し後ろ。スクリーン全体を無理なく見れる位置だ。
席順は、左からマリアさん、俺、調ちゃん、セレナさん。
マリア姉さんも一鳴さんと手を繋ぎたいでしょ、と俺の隣を譲ったのであった。
そんな訳で左手をにぎにぎされている俺であった。
あ、右手も握られた。
~映画視聴中~
「ぐすっ」
「うぅ、良かった、猫鳴村が無事で」
「思った以上に感動巨編だしファンタジーだった」
「にゃんこ、可愛かった」
猫鳴村を見た俺たちは皆感動していた。
周りの人たちも涙ぐんでいたり、感動しているようだった。
「まさかホラーに見せ掛ける事にあんな意図があったなんて……」
「この作品、アカデミー賞は確実よ」
「ストーリー、カメラワーク、猫ちゃんの可愛さ。百点満点です……!」
「私の目に狂いはなかった」
そんな訳で。
俺たちは映画に大満足したのであった。
調ちゃん、センス良いのね……。
◆
本日最後はセレナさんセレクトのデートスポットである。
セレナさんのチョイスしたデートスポット【1D10】
1 ブティック
2 水族館
3 ブティック
4 ゲームセンター
5 ブティック
6 水族館
7 ブティック
8 ゲームセンター
9 ブティック
10 ランジェリーショップ
結果、【9】
「ここでーす!」
と言って連れてこられたのはブティックであった。
「ここで、私たちに似合う服を一鳴さんに見繕って貰おうかなって」
「良いけど、俺女性向けの服ってよく分からないよ?」
「ある程度は此方で絞るから大丈夫よ」
「こっちとこっちどっちがいい、って聞くだけだよ」
「なら俺でも選べそうね」
そんな訳で。
三人に似合う服を選ぶ事になりました。
一鳴のセンス力【1D6】
1 あるよ
2 ないよ
3 あるよ
4 ないよ
5 あるよ
6 前世の経験もあるのでセンスめっちゃある
結果、【3】
「一鳴さん、こっちとこっちどっちがいいかなぁ?」
「うーん、こっちのシックな方かなぁ。そっちは肌の露出が大きくて可愛らしいセレナさんとは合わない気がする」
「かわ……っ、もう、そんな事しれっと言わないで!でもありがとう!」
「どういたしまして」
俺は己のセンスをフル動員して服を選んだ。
どうやら、気に入ってくれたらしい。
サンキューマイセンス。
「今度のデートには、この服を着ていきますね!」
「うん、楽しみだ」
さらっと、次のデートが有ることを知らされる。
「一鳴、私の服も選んで欲しいんだけど」
「あ、私もスカート見てほしいです」
「あっはい。良いですよ」
マリアさんと調ちゃんも服を持ってくる。
二人のセンスは如何に【1D10】
(低いほど宇宙猫シャツ、高いほどセンス◎)
マリア【5】
調【6】
二人とも普通のセンスであった。
宇宙を背景にした猫のシャツ持ってこられたらどうしようと思ったけども。
「マリアさんは、こっちの白いシャツが良いかも。そっちの柄物はマリアさんには合わない気がする」
「うん、私もマリア姉さんはそっちの方が可愛いと思うな」
「わかったわ!」
「調ちゃんは、こっちのピンクのスカートが合うかなぁ。そっちのはちょっと短すぎてワカメちゃんみたいにパンツ見えちゃうと思う」
「うん、わかった。パンツ、見られると恥ずかしいもんね」
「そうよダメよ。はしたないから」
「マリア姉さんお母さんみたい」
そんなこんなで。
三人の服を選びまくりました。
◆
時刻は早いもので、もう18時である。
俺たち四人は待ち合わせ場所の忠犬ボナパルト像近くの広場に居た。
「一鳴さん、どうでした今日のデート?」
「すごく、楽しかったです」
調ちゃんにデートの感想を聞かれる。
とても、楽しかった。そう言えるデートだった。
マリアさんも、調ちゃんも、セレナさんもとても可愛らしくて。でも、それだけじゃなくて相手を思いやれる素敵な女の子である事を知ることが出来た。
最高のデートであった。
「そ、そう言って貰えると嬉しいわね」
「……ありがとう」
「一鳴さんは恥ずかしい事をしれっと言うの癖なんですか!?」
「感情と感想はキチンと言語化して共有した方が良いからね」
三人とも顔真っ赤であった。
照れる女の子はかわいいね。
「私も、最高の誕生日デートだったわ。ありがとう」
「……そんなマリアさんに誕生日プレゼントがあります!」
俺はカバンからマリアさんへのプレゼントを取り出す。
30センチほどの細長い箱だ。
昨日、弦十郎さんに無理を言ってお店に連れていってもらったのだ。
「いいの、ありがとう!ここで開けても良いかしら?」
「もちろん、どーぞ」
「よかったね、マリア姉さん」
「おめでとう、マリア」
箱を開けるマリアさん。
中にはネックレスが入っていた。
蝶を象った、シルバーのネックレス。可愛さとシックさ、何年経っても使えるものを贈らせてもらった。
マリアさんの優美さに合うと思って買ったのだ。
「わぁ……」
「キレイ」
「えぇ、とてもキレイね。…………どう、似合うかしら?」
ネックレスを着けたマリアさん。
「自分で言うのもなんですが、とても似合ってますよ」
「本当!?ありがとう、嬉しいわ!本当にありがとう!」
「いいなぁ」
ふと、そんな事を言うセレナさん。
「ふふ、セレナさんにも有るのよ」
「えっ!?本当、一鳴さん?」
「うん。誕生日のマリアさんのより小さめだけどね。調ちゃんの分もあるよ!」
「ありがとう、一鳴さん」
「ありがとうございます」
更に二人にプレゼントを渡した。
マリアさんだけにプレゼントを渡したら二人が羨んでしまうだろう、と予測していたのであった。前世のハーレム経験は伊達ではないのだ!
そんな訳で俺が贈ったネックレスは、セレナさんのネックレスは花を象ったもの。調ちゃんのネックレスはウサギを象ったものだ。
「わぁ、可愛い」
「うん、スゴく可愛いね」
「喜んでもらえて嬉しいよ」
「うん、スゴく嬉しい!ありがとう一鳴さん」
花も恥じらう笑顔な二人。
あぁ、本当に。可愛らしい女の子たちだなぁ。
「……あのね、一鳴さん」
「なに、セレナさん?」
「私たち三人の事、素敵な女の子って言ってくれたよね?」
セレナさんが神妙な顔をして聞いてくる。
期待と不安、恐怖と祈りを内に秘めた、そんな表情。
気付けば、マリアさんと調さんも同じ表情をしていた。
「私たち三人とも貴方が好きなの」
「一鳴さんは、どう?私たちの事好き?」
そうだった。
今日のデートは三人とお付き合い出来るかどうかの試験でもあったのだ。
三人の内の一人じゃなくて、三人とも。
そういう、デートだ。
まあ、俺の答えは既に決まっていたんだけども。
「好きだよ、大好き。困った事にね、三人ともが大好きなんだ」
「……!」
「今日デートして、その思いを自覚したよ。俺は調ちゃんも、マリアさんも、セレナさんも大好きみたいだ」
「一鳴さん!私も、私も好き!」
「私もよ一鳴!」
「私もです一鳴さん!」
四人でひしと抱き合う。
暖かい、人の温もり。
心が解け合い、伝わり合う。そんな気がした。
……いや、夏だから暑いわ。
しかも周りから生暖かい視線が注がれている。
「こ、ここからどうしましょうか……」
「……恥ずかしい」
「か、一鳴さん!」
「今日のところは一気に帰ろう。後ろを振り返らずに!」
そんな訳で、俺は三人とお付き合いする事になった。
そういう事になった。
執筆前ワイ「あかん、ワイ素人童貞やからデートした事ないわ。デート回なんて書けへん!!どないしよ」
執筆後ワイ「ワイの書いたデート回めっちゃ面白いやん!天才かワイ!」
だいたいそんな感じのテンション。
次回こそ戦闘回です。
ガンバルゾー!