転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです 作:アノロン在住の銀騎士
画面が写らなくなったのでお店に持っていって修理してもらいます。
でもそうなったらデータ初期化からのFateGOとシンフォギアXDUのデータも消えちゃう……!
俺のエリちゃんlevel100とエリちlevel90、グレビッキーlevel70とバーニングXD響level70とファウストローブ未来さんlevel70とヘキサクエストセレナlevel70がぁぁぁ……。
俺の努力と課金の結晶が消える、消えてしまうファンタズマ……。
ディライトワークスとポケラボに問い合わせたらデータ復活しないかなぁ……。
阿礼邸の廊下を女中軍団に連れられて進む俺とプレラーティ。
……まさか、潜入がバレていたなんて。
「あのー……」
「なんでしょう一鳴様」
と、先頭を歩く一番偉そうな女中さん。
「いつから俺たちが来るのバレてたんですかね?」
「さぁ、私にはわかりかねます。ただ、貴方方の来る一時間前にはアレイスター様から知らされておりました」
「それ、作戦会議やってた時間帯なんですけれどぉ」
つまりアレイスター・クロウリーにこっちの作戦筒抜けだったという事かよぉ。
「帰ったら、ホテルの中総浚いしてやるワケダ……!」
「着きました、こちらの部屋に星乃様とアレイスター様がお待ちです」
女中リーダー(仮)がそう言う。
目の前には襖。
女中リーダーは膝をついて、襖を開けた。
襖の向こうには、畳敷きの大広間の中央に写真で見た女性、阿礼星乃とその側に立つ禿頭の男。アレイスター・クロウリー。
「久しいなプレラーティ。そして、はじめまして渡 一鳴くん」
「アレイスター・クロウリー……!」
アレイスター・クロウリー。
金色の瞳と獣じみた眼光の、錬金術師にして異端技術者。
かつて黄金の夜明け団とパヴァリア光明結社に所属し、それぞれから追放された異端者。
その男が目の前にいた。
「そう緊張するな。ふふ、まあ座れよ二人とも」
アレイスター・クロウリーが促す。
目の前には座布団が2枚。
俺とプレラーティは顔を見合わせて、座ることにした。
「ふふ、足は崩せよ。……菊江、チャを淹れてくれ」
「かしこまりました」
アレイスターは星乃の隣に乱雑に座ると、菊江と呼ばれた女中リーダー(仮名)にそう言った。
菊江は襖を閉めて去っていった。
茶を淹れに行ったのだろう……。
「さて。……取って食ったりはせんよ。フレンドリーに行こうじゃないか。プレラーティ、一鳴くん?」
「お前、なんのつもりなワケダ?」
「なんの?」
「なんで私達をここまで連れて来させたワケダ?」
プレラーティがそう聞く。
「なんで攻撃してこない?お前は、私達と旧交を温める、そんな男じゃないワケダ」
「……面白くないな。貴様らとは色々と話してみたかったんだがな」
「こっちにはそんなつもりはないワケダ」
「つれない女だ」
つまらなそうに、アレイスターはそう言った。
「一鳴くん、君もそうかい?俺は君とも話をしたいのだがな?」
「一鳴、止めとくワケダ。コイツ、真性の教祖体質で、話してたらいつの間にか信奉者にされるワケダ」
と、俺を嗜めるプレラーティ。
でも、これって情報集めるチャンスなのよね。
「なら、いくつか聞きたい事が」
「おう、良いぞ」
「おい!」
「大丈夫っすよ、二課でそういう対洗脳訓練はやってるんで」
キャロルちゃんによる対洗脳訓練……思い出したくない厳しさ。でも、それが役に立って良かった。
「で、アレイスターさん。俺たちが来る事、なんで知っていたんですか?」
「ああ、詳しくは言えないが俺のスキルでね。インターネットとかWi-Fiとかが通じる場所なら何でも見る事が出来るのさ」
「千里眼?」
「似て非なる、さ。フフ、博識じゃあないか」
アレイスターこいつアンドロイドか?
と思ったが、ネットワークに関係する力ならシェム・ハ疑惑が高まってくるねぇ。
「次は俺に質問させてくれよ」
「……どうぞ」
「君、シンフォギアっていうノイズと戦う戦士なんだろ?」
「ええ、そうですね」
……シンフォギアの事まで知られてるのか。
二課の情報も抜かれている可能性があるな。
「警戒するなよ。俺が知っているのは触りだけ。それぐらいさ。で、だ。君、怖くないのか?その歳でノイズなんておっかない物と戦うなんてさ」
「……正直、怖さがありますよ。でも、俺にはノイズと戦う力があって、ノイズから人を助ける事が出来るなら戦いますよ」
「それは、正義感?それとも義務感かい?」
「両方……いや、色々と混ざってますね。自己肯定感高めたいとか。使命感とか。……でも、一番近いのは
「ほう……ふふ、つまり。それがキミの【法】という訳か」
愉快そうに微笑むアレイスター。
「法?」
「汝の欲する所を為せ、それが汝の法とならん。知らんか、俺が本に書いたんだが」
「法の書、なワケダ」
「聞いたことはあります。読んだことはないですけど」
「本は読み給えよ。知は力さ。なぁ、星乃」
「はい、クロウリー様」
阿礼星乃が初めて口を開く。
背筋をピン、と伸ばした姿はとても四十路には見えない力強さを醸し出している。
「よし、次は君の番だ一鳴。なんでも聞いてくれ」
「そこの星乃さんは貴方の子孫と聞きました。日本で暮らしていた事があるんですか?」
「ああ。短い間……太平洋戦争終結間近に密入国してな」
堂々と密入国を告白する男が目の前にいた。
アレイスター・クロウリーであった。
「その時に聖杯を手に入れた?」
「ああ。恐ろしいサムライが壊した聖杯の欠片を密かに盗み取ってな。俺の子孫がここで少しずつ修復して、なんとか形にしたのがついこの前らしい。なぁ、星乃」
「はい。……アレイスター様は私の曾祖母と恋人で、別れ際に聖杯の欠片を渡したのよ」
恐ろしいサムライ……訃堂じいじの事だな。
太平洋戦争末期に行われた聖杯戦争は訃堂じいじがハチャメチャにしたって聞いたし、そのゴタゴタにまぎれて欠片を盗んだのか。
そしてそれを阿礼星乃の曾祖母に渡した。修復させて使うために。
なんの為に使うのか……。
「それとアレイスター様、喋りすぎです」
「そうか?まあいいだろこのぐらい」
「……わかりました」
冷静でしっかりした星乃と割とテキトーなアレイスター。いいコンビ?
「……そもそも、聖杯ってなんなんです?」
「聖杯か?簡単に言えば、イエス・キリストが最後の晩餐で用いたコップのことさ。このコップに注がれた飲み物を飲めば立ちどころに傷や病が癒えて不老長命になると言われる聖遺物だ」
「ここの聖杯が、キリストのコップなんです?」
「いや違う、ここの、というか世界中にある聖杯はほとんど後世に造られた贋作さ。本物はバチカンが保有している筈だ」
「聖杯は錬金術師なら多用する概念なワケダ。だから、聖杯のパチモンを作ってそれを使うワケダ」
「パチモンでも、名のある錬金術師が作れば立派な聖遺物さ」
「じゃあ冬木の聖杯は……」
「かつての名のある錬金術師が作ったもの……なのだがな」
「アカシックレコードへのアクセス能力、サーヴァントの召喚なんて奇妙な機能が付与されているのです」
と、星乃が語る。
「本来の聖杯はいわゆる一つの魔力タンク。杯の内側に魔力を溜めてそれを使うのですが、この聖杯戦争用の聖杯はその魔力の使用を聖杯戦争の勝者に限定しているのです」
「つまり、俺たちが聖杯の魔力を使うためには七面倒な聖杯戦争なんてやらないといけない訳だな。誰が作ったか知らないが、なんでこんな仕掛けを施したのやら……」
そんな七面倒なことをしてまで魔力を欲する理由はなんだろうか……。
きっと聞かれても教えてくれないだろうけど。
あと、アカシックレコードへのアクセスとサーヴァントの召喚なんて仕掛けを施したの、絶対Fate知ってる転生者だろ。
「それと一鳴、君今2回質問しただろ。聖杯手に入れたか、ってのとそもそも聖杯はなんだ、っての」
「え、今の2回カウント?」
「俺の田舎じゃそうなんだ。だからコッチも2回質問するぜ」
と、意地の悪い笑顔のアレイスター。
「……そうだなぁ。君、恋人が居るらしいじゃないか。それも三人!」
「は?」
「え?」
アレイスターの発言に目を大きく開かせるプレラーティと星乃。
まあ、ビックリするわなぁ。
「……ええ、居ますよ」
「警戒するなよ。何もしないさ。俺が聞きたいのは、その中で誰を一番愛しているんだ?年下の娘と、年上の娘。年上の娘の妹!なぁ、教えてくれよ」
と、アレイスター。
いつかはこういう質問されると思っていたが、まさかこんな所で聞かれるとは……。
でも、俺の答えは決まっているのだ。
「全員一番なんですけれど?」
「そんな難しく考えるなよ。『ゴジラとガメラどっちが強い?』、『今日は赤と青どっちの靴を履こうかな?』、それぐらいの気楽ささ。なぁ、それなら答えられるだろう?」
「全員一番なんですけれど?」
「あの……?」
「全員一番なんですけれど?(半ギレ)」
俺の剣幕にアレイスターも困惑していた。
でもこれ、譲れないところなのである。
「アレイスター・クロウリー、複数の女の子と付き合う時にはね、序列とか順番を作っちゃダメなのよ」
「あ、ああ……」
「本妻側室愛人妾なんて序列作った日には、私は貴女より上だからより愛される資格がある、なんて言い出す娘が出てくるのです」
「はい」
「俺は俺が愛する人たちがギスギスになるのを見たくないし、俺が愛する人たちもギスギスしたくないだろうし。だから誰が一番、なんて気楽に言えないのです」
「はい」
「複数の女の子と付き合う時はね、全員と本気で向き合う覚悟と全員を本気で愛する決意が必要なのです。わかりますね?」
「ああ、よくわかったよ」
俺の熱弁に気圧されたのか、素直に頷くアレイスター。
プレラーティと星乃は眼を丸くして俺を見ていた。
「……喋りすぎましたね」
「いや、いいさ。君は信念を持って複数の女の子と付き合っているのだな。敬服するよ」
「ドーモ……」
「他には複数の女の子と付き合う秘訣はないのか?」
と、アレイスター。
「女の子同士も仲良くしてもらう事ですかね。彼女同士で仲悪いとやっぱり喧嘩したり足の引っ張り合いになりますし」
「協調性というやつか。……あるいは、昨今流行りの『百合』とかいうヤツか?」
「協調性、そうですね。それが大切です。百合もそうですね。アレ、広義の意味では女性同士の感情の向け合いらしいので」
でも百合は、憎しみ向け合うのも百合になっちゃうので、ちょっと違うかしら。
今のところ、調ちゃんもマリアさんもセレナちゃんも同じレセプターチルドレンで同じ孤児院出身ということもあり仲良しである。
でも、もし。か細い可能性の先に彼女が増える事があったら仲良く出来るかしら。
「彼女同士で仲良くしてもらう努力をするのも、俺の役割だと思ってますし。まあ、必要経費というヤツですかねぇ?」
「そうかそうか。複数の女の子と付き合える男はそこら辺も気にしないといけないという事か」
なるほど、と顎を撫でるアレイスター。
「失礼致します。お茶をお持ちしました」
と、ここで菊江さんが入ってくる。
「待っていたぞ菊江。さぁ、お前たちも飲み給え」
菊江さんが湯呑と急須を置く。
瞬間、アレイスターがお茶をガブ飲みする。
「日本の茶は旨い。特に菊江の淹れた茶は絶品だ」
「恐れ入ります」
「さぁ、お前たちも飲め。毒も薬も入っていないさ」
俺とプレラーティは一瞬顔を見合わせると、お茶を飲むことにした。
渋みと苦み、そして確かな甘み。
「美味しい……」
「確かに、旨いワケダ」
「恐れ入ります」
俺たちの感想に、そう返す菊江。
「さて、茶も飲んだし次の質問にいこうか」
菊江さんが去るのを見送ると、アレイスターがそう発言した。
「まだやるのか?そろそろ私達を連れてきた目的を話して欲しいワケダ」
「慌てるなよプレラーティ。まだ昼にもなっていない」
「昼飯まで食うつもりは無いワケダ」
「はぁ……わかった。なら、これで最後の質問にしよう。その後、本題だ」
「……わかった。それでいいワケダ」
警戒を続けるプレラーティ。
それを見て気付いた、俺はもうアレイスターを警戒していないことに。
目の前にいるのが意地の悪いハゲたオッサンとしか思っていなかったことに。
……気が抜けていたようだ。
「なら、最後に一つ聞かせてください」
「ああ、なんでも聞いてくれよ」
「昨日、サーヴァントとマスターが攻めてきましたよね」
「ああ。カルマ・リーとアヴェンジャーだな」
え、カルマ・リー、アヴェンジャー呼んでたの!?
それなのに負けたんか……。
「アヴェンジャー……はひとまず置いといて、そのアヴェンジャーを貴方は銀に変えて倒したとか」
「ああ。そうだな」
「どういうカラクリなんです?プレラーティさんたちは錬金術ではない、と言ってますし」
ニヤリ、と笑うアレイスター。
「埒外物理学」
「アレイスター様!」
アレイスターの発言に被せるように、星乃が叫ぶ。
「喋りすぎです!」
「星乃、良いじゃないか。それだけで真実には辿り着けないさ。落ち着け」
「……はい。大声を出して申し訳ありません」
二人のやり取りを尻目に、俺はプレラーティに話しかけた。
「埒外物理学って?」
「よくわからない何か、なワケダ。錬金術でも異端技術でもない、現代物理学にケンカを売るような現象を起こす学問……とも呼べない与太話なワケダが……」
星乃の言動からアレイスターが埒外物理学を使うのは間違いない。
そしてそれは、
これは、シェム・ハとツァバト関係者で確定やね。
「さ、ナイショ話はそこまでだ二人とも。最後はこちらの質問さ」
「……どうぞ」
「渡 一鳴。君は何者だ?」
アレイスターの眼が獣めいて鋭くなる。
「何者、とは?」
「今こうやって話をしたが、君、小学生とは思えない冷静さだぜ?」
「……シンフォギア装者として鍛えられていますから」
「違う。君のその冷静さ、しっかりとした受け答えが出来る知能の高さは、訓練によるものじゃあない。……長年の、経験によるものさ」
……この男。
俺が転生者であることを見抜きやがった。
俺が渡一鳴だけでなく、前世の記憶を持っていることを───!
「お前、子どもに化けた悪魔か?───それとも、噂に聞くフィーネとやらか?」
「ッ!?」
フィーネ。その名前が出た時、プレラーティの顔が強張った。
確か、フィーネとパヴァリアは長年相争う関係だったか。
「……悪魔、の方。と、言うべきなんですかねぇ?」
「フィーネではない、か」
「ええ。フィーネなんて聞いたことは……一度だけありますけれど」
ツァバトが言ってたよね、確か。(第十八話参照)
「悪魔、と言うより木っ端な雑霊。輪廻転生なんて荒唐無稽を経験したただのクソガキですよ」
この男の前で、嘘をつく事はできない。
きっとすぐに見抜かれるだろう。
それほどの洞察力、観察力、推理力!
なら、仕方がないけど、転生者である事は話すしかない。
死後精霊さんと出会った事とか、この世界をアニメとして知っているとかは話さず隠しておかないといけないけれど。
嘘はつかないが隠し事はさせてもらおうか。
「なるほどなるほど。時々は君みたいな前世の記憶を持った人間が現れるものだ。フィーネの輪廻転生、そのシステムのバグか暴走か?興味深いな」
「ちなみに、どこで気付きました?」
「君のハーレム論を聞いた時に確信した。ローティーンがあんな真剣に愛を語れるものかよ」
自分で蒔いた種が原因であった。
でも、仕方ないわね。自分は曲げられないもの。
「プレラーティさん、この話、皆には───」
「言わんから、安心するワケダ。……本当にフィーネじゃないよな?」
「ないです(断言)」
「なら、良いワケダ」
俺はプレラーティに念押しした。
流石に二課の人たちに中身オッサンである事がバレると二課に居辛くなるかもしれないしね。
……でもアレイスターにバレたなら、訃堂司令にもバレてると考えるべきだよなぁ。
訃堂司令には話しておくかなぁ。
「ふむ。楽しく会話も出来たし、本題に入るか」
と、お茶を飲みながらアレイスター。
やっと本題か。
何故、俺たちをここに呼んだのか。殺すことも出来たというのに。
「話というのは他でもない。お前たちと同盟を組みたいのだ」
同盟。
すなわちセイバー陣営であるこちら側と不戦、あるいは協力関係になりたい、と言うことか。
なかなか、難しい提案である。
「同盟内容は、サーヴァントが残り【3騎】になるまでの間、俺達とそちらの不戦及び協力。どうだ?」
と、アレイスター。
「いくつか質問が有るワケダ」
「ああ、なんでも答えよう」
「なぜサーヴァントが【3騎】残るまでの同盟なワケダ?」
「俺、そちらのセイバーとアサシン。この3騎だ」
「なぜ、私達と同盟を組む事にしたワケダ?」
「簡単なことだ、お前たちがここに来た。それだけ」
「それだけ、なワケダ?」
「ああ、それだけ。それ以上でも以下でもないさ。カルマ・リーが来たならカルマ・リーと同盟を組むし、郷田が来たなら郷田と同盟を組むつもりだった」
「誰でも良かったワケダ」
「ああ。俺たちには聖杯に溜まった魔力が必要でな、最後まで残りたいんだ」
「…………」
アレイスターが言うことに変なところはない……と思う。俺は戦術とか戦略とかわからないし。
「質問は以上か?」
「いや、もう一つあるワケダ。……私たちが同盟を断ったら、どうするつもりなワケダ」
プレラーティの質問に、アレイスターは笑顔で答えた。
酷薄な嘲笑でもって。
「殺す」
「……ッ!」
「星乃の屋敷は落ち着いているが華美な装飾が無くてな。お前達を銀像にして、門に飾るとしよう。少年少女で、バランスも良いしな」
アレイスターから、濃密な殺気が放たれる。
首筋がチリチリとする。
隙を見せれば、殺される。
それほどの、殺気。
「どうする、プレラーティ。同盟か死か。ここで決めろ、ホテルのサンジェルマンへの相談も許さん」
アレイスターの最後通告だろう。
更に濃密な殺気を放つ。
冷や汗が垂れる。
チラリ、とプレラーティを見る。
プレラーティも此方を見て、ほんの少しだけ頷いた。
そして、プレラーティは口を開いた。
プレラーティの決断【1D10】
1 同盟
2 同盟
3 同盟
4 決別
5 同盟
6 同盟
7 同盟
8 決別
9 決別
10 話の途中ですまないが襲撃だ!
結果【6】
「……、…………わかった。同盟を結ぶワケダ」
プレラーティは絞り出すように、そう言った。
恐らく、一人だけなら決別し戦ったのだろう。
しかし、この場には隣に俺がいた。
だから、同盟を結ぶという選択をしたのだろう。
「ああ、嬉しいよプレラーティ。短い間ではあったが、お前とは仲間だったからな」
「……いいから、さっさと証文を寄越すワケダ」
「ああ、勿論。ほら、これだ。内容はしっかり確かめろよ」
ぽい、とアレイスターが紙の束を渡す。
そして、俺を見て笑って言った。
「錬金術師、というか魔術をかじる異端技術者はな、自分たちの契約を紙にしたためて互いにサインを残すのさ。契約を破れば死の呪いが降り掛かる、異端技術の刻まれた証文にな」
と、説明してくれた。
そして、その間にプレラーティはサインを終えたのだろう。
ぽい、とアレイスターに投げ渡していた。
「ほら、書き終えたワケダ」
「うむ、確認した。これで俺たちは同盟相手だ。握手でもしようか」
「しないワケダ。一鳴、さっさと帰るワケダ」
「もう帰るのか、ホテルまで送っていくが?」
「いらんワケダ!」
プレラーティはそう叫ぶと立ち上がり、そして、俺の手を引っ張って立ち上がらせる。
そして、そのまま出口まで引っ張っていく。
「渡 一鳴、また会おうぜ」
アレイスターがそう俺の背中に声を掛ける。
その声に振り向こうとしたが……。
「一鳴、放っとくワケダ!」
プレラーティの剣幕によって、振り向くことはなかった。
◆
一鳴とプレラーティが阿礼邸を去った後。
「くく……」
アレイスターは笑っていた。
「くはははは!あはははは、は」
「同盟締結、そこまで嬉しかったのですか?
」
星乃が聞く。
アレイスターは笑顔のままでこう答えた。
「星乃、お前に謝らなければならない」
「はい?」
「俺はアイツにとんでもない情報を渡してしまった!」
星乃にはアレイスターの言葉の意味がわからなかった。
「どういう、意味でしょう?」
「【
「は……は!?」
星乃は最初、アレイスターの言葉が理解出来なかった。
数瞬後、言葉の意味を噛み砕いて理解した時、驚愕が沸き起こった。
「あの、転生者の子どもの、一鳴くんがですか?」
「そうだ!アイツ、気付いていたんだ!わからないフリして、言葉の意味をプレラーティに聞いていたが、俺の眼は誤魔化せんぞ! 」
笑いながら叫ぶアレイスター。
哄笑し、天を仰ぐ。
「なにが木っ端雑霊の転生者か!なにがクソガキか!真に警戒するべきは、お前だ、一鳴!」
叫ぶアレイスターを怯えた眼で見る星乃。
こんなにも笑い叫ぶアレイスターを、星乃は初めて見たからだ。
「お前こそ悪魔だ!神を殺す悪魔!お前こそ、俺の好敵手!!待っていろ一鳴、エイワズにすべての力を捧げた時、俺は貴様を打倒するのだッ!!」
アレイスターは叫ぶ。
覚悟のように、
決意のように、
そして。
愛のように。
一鳴くんはアレイスターに気に入られたようです。
ちなみにもう一組の陣営にも気に入られる(意味深)予定なので、モテモテやね。