転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです   作:アノロン在住の銀騎士

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一鳴くん修行編、始まります。
なお命の保証はない模様……。

あ、あと目次に一鳴くんの立ち絵貼っ付けました。
良かったら見てください。
立ち絵メーカーとやらで、一鳴くんっぽい髪型とか色々選んで作りました。
結果美少女になった。なんでさ?




第五十五話 殺戮迷宮霊廟 前編

 

 

3月後半。

春休みである。

ツクシが生えて、モンシロチョウが宙を舞う春うららな日。

皆さんどうお過ごしですか?

 

俺?

俺は、訃堂司令に拉致されて風鳴本邸に連れてこられました(震え声)

 

どういうことなの……。

 

「修行よ」

「修行?」

 

俺をお米様抱っこする訃堂司令がそう言う。

 

「一鳴くん、君はよく頑張っておるが、敵は強大。故に、修行よ」

「なるほど。でもなんで突然拉致したんです?」

「これから修行する所、極めて危険な所でのう。八紘や弦十郎にバレたら面倒だからじゃ」

 

そんな危険地帯に連れて行かれるのね……(遠い目)

どうやらここで俺の第二の人生は終わりのようです。

 

「ほれ、あそこじゃ」

 

と、訃堂司令の視線の先。

そこには注連縄で仕切られた、黒い穴。

石造りの階段が、闇の奥に続いている。

 

「なんです、あれ……」

「大昔、まあ、先史文明期に片足突っ込んだ時代に造られた遺跡よ。さる貴人の墓、霊廟という奴じゃな」

 

霊廟。

たしかに、なにか厳かな雰囲気というか、注連縄の向こうは別空間みたいだ。

 

「で、その霊廟で修行ですか?」

「そうじゃ。その霊廟、墓荒らし対策でおかしな程の罠が仕掛けられておってな。それが、修行にちょうど良い」

「ちょうど良い、にしては危険地帯なんですね」

「一般人には危険地帯、なのでな」

 

そうこう言いながら、穴の中に入って行く訃堂司令。

内部は石造りの遺跡である。

人の手で丁寧に作られた、霊廟か。

石造りの柱が、規則正しく並び、奥に続く。

壁には不可思議な文字やレリーフが描かれている。

そして、それらを照らすように蝋燭の炎が燃えている。

 

「ついたぞ」

 

そう言うと、お米様だった俺は降ろされる。

俺が降ろされた場所は、学校の教室程の広場であった。

祭壇が部屋の中央にあり、その奥に開かれた石造りの扉。

 

 

「この奥に、一鳴くんは向かってもらう」

「奥……」

「無論、一人でな」

「えっ?」

 

訃堂司令着いてこないの?

 

「いや、ワシ仕事あるし」

「えぇ……。俺がサボったらどうするんですか?」

「ハッハッハ、それは無理じゃな」

 

呵々と笑う訃堂司令。

そのまま、俺を突き飛ばした。

石扉の向こうに転がってしまう。

 

「アイエエエ!?」

「出口はそこから先にしかない! サボるなんて出来んぞ!」

 

訃堂司令が叫ぶ。

と、同時に石扉が閉まりだす。

 

「ちょ、嘘でしょ!?」

「嘘ではない。では、頑張れ一鳴くん!」

 

俺が立ち上がり、扉に向かおうとするも。

石扉はさっさと閉まってしまった。

 

「───── Sudarshan tron」

 

聖詠を唄う。

瞬間、シンフォギアがプロテクターを形成。

 

と、同時にアームドギアの大戦輪を振り回し、扉にぶつける。

轟音が鳴り、火花が散るも扉は健在だ。

これ、見た目が石なだけで実際は謎鉱物だ!

 

「マジで出られねぇ……」

 

訃堂司令はガチらしい。

ガチでここを抜けて出口に辿り着かないと、生きて出られない。

これは、そういう修行だ。

俺は石扉から眼をそらし、道が続く先を見る。

そこそこ長い廊下の突き当りが、左右に別れるT字路だ。

 

「迷宮というか、ダンジョンというか……」

 

どうやら、道は曲がりくねっているらしい。

……着の身着のまま攫われたから、スマホしかない。

スマホで地図作れるかな……。

無理だな、入ってるアプリにそんな便利なものはない。

しかも圏外なので、新たにアプリをダウンロードすることも出来ない。

…………自力でやるしかない。

 

「行くかぁ……」

 

とりあえず、右から行こうかな……。

なんか、迷宮に挑むときは右折だけでいけとかどうとか、聞いたことがある気がする。

……うん、臨機応変でいいかぁ。

 

 

 

一鳴くんの霊廟挑戦!その1【1D10】

 

1 罠だ!

2 罠だ!

3 罠だ!

4 殺意の高い罠だ!

5 休める場所だ!

6 骸骨だ!?

7 攻略のヒントだ!

8 休める場所だ!

9 殺意の高い罠だ!

10 宝箱だ!

 

結果【4】

 

 

 

訃堂司令に迷宮めいた霊廟に放り込まれて2時間。

俺はウロウロと迷宮をさまよっていた。

いや、少しは進んでいるはずだ。

 

進んでる、というか行く先行く先が行き止まりで行ったり戻ったりしているというか。

まあ、とにかく少しは前に進んでいるのだ。

だが。

 

「これは……」

 

俺の目の前には一本の通路。

長さは百メートルほどだろうか。

真っ直ぐに伸びている。

 

「絶対なにかあるよなぁ」

 

今まで曲りくねった道ばかりで、こんな直線通路なんて無かったし。

 

俺は腰アーマーから小型の戦輪を取り出し、通路に向かって投擲。

戦輪はしばらく飛んでいたが、突如として何かに撃ち抜かれて落下。

 

「やっぱり……」

 

罠が仕掛けられていた。

もう一度戦輪投擲。

また、撃ち落とされる。

 

「見えた……」

 

戦輪はレーザーのような光によって撃ち落とされている。

そしてそのレーザーは、石造りの通路のほんの僅かな石と石の隙間から発射されていた。

 

「次は一斉に……!」

 

腰アーマーを二枚貝めいて開放、中から小型戦輪を一斉に射出!

一気に通路の奥に向かって飛ばす。

が。

 

撃ち落とされる。

撃ち落とされる。

通路から一斉に発射されたレーザー光によって、戦輪が撃ち落とされていく。

 

「うそぉ……」

 

戦輪が全て撃ち落とされたのを見て、思わずそうぼやいてしまう。

いや、マジでどうしよう。

引き返そうにも、たぶんここ以外に道無いだろうし……。

少し、考えるか……。

 

 

 

一鳴VSレーザートラップ【1D10】

 

一鳴【3】

レーザー【7】+3

 

 

 

駄目だった。

一気に走り抜いたら問題ないかなって、禁月輪のパクリスペクト技の日輪航路で一気に通り抜けようとしたら、思いっ切りレーザーに撃たれた。

めっちゃ痛いわこれ……。

 

でもなんとか通り抜ける事に成功した。

ダメージは受けたけれども。

肉を切らして骨を断つ、という奴である。

 

 

 

一鳴ダメージロール【1D10】

(10以上で……)

 

結果【8】+3(レーザー被弾補正)

 

 

 

痛い。

痛い。

痛い。

なにが肉を切らせて骨を断つだ。

肉どころか骨まで撃ち抜かれてる。

血が止まらない。

思考が定まらない。

足に力が入らない。

 

そのまま崩れ落ちる。

受け身を取ることも出来ない。

目の前が霞む。

真っ暗になる。

もう、なに、も……。

 

見え、な…………───

 

 

ザリ、とナニカの足音が聞こえて。

俺は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

「グ……」

 

ナニカの音が聞こえて。

俺は目を覚ました。

 

「あれ……?」

 

俺は生きていた。

遺跡内の床、敷かれた毛布の上に寝かされていた。

先程いた場所とは別の場所、小さな部屋に居るようだ。

シンフォギアは解除されているものの、レーザーに撃ち抜かれた箇所は包帯が巻かれている。

そして、痛みもほとんどなくなり、力も入るようになっている。

誰かが、治療してくれたのか?

 

「グ……ギギ……」

 

ナニカがこちらにやってくる。

ザリ、ザリ、と足音を立てて。

歩み寄ったナニカの姿が、蝋燭の炎に照らされる。

 

それの姿を俺はよく知っている。

歴史の教科書に載っている姿を知っている。

ゲームのマスコットキャラクターでもある。

茶色い円筒状の身体に、それぞれ天地を指す両腕。

丸い目と口。

 

それは、埴輪であった。

全長2メートルの埴輪がザリザリと、床をこすって移動しているのだ。

いや、え? 埴輪!?

埴輪!?

 

「ギギギ……ダメージスキャン開始」

 

埴輪の目から緑色のレーザー光が発射され、俺の身体をなぞる。

思わず両手で、顔を庇う。

 

「スキャン終了…………異常ナシ」

 

ダメージスキャン、異常ナシ……?

もしかして、この埴輪が治療してくれたのか?

埴輪が?

その腕動きそうもないのに?

 

「ググギ……音声再生」

『一鳴くん、聞こえるか?』

 

埴輪の口から訃堂司令の声!

 

『この音声を聞いておると言うことは、一鳴くんは一度致死量のダメージを受けた、ということじゃな』

 

どうやら、この訃堂司令の声は録音されたもののようだ。

 

『一鳴くんが致死量のダメージを受けた時、この埴輪のハニーちゃんが一度だけ治療してくれるようにセッティングしておいた。ワシに感謝するんじゃぞ?』

 

そうか、俺が助かったのは埴輪のハニーちゃんのお陰か。

埴輪のハニーちゃん……、彼女は一体……。

 

『──この霊廟内での油断は死を意味する。それを、努々忘れるな。暗く寂しい中、一人で死にたくないであろう……』

 

訃堂司令の諭すような声。

そうだ、俺は油断していた。

あのレーザーの通路も、死ぬようなダメージじゃないと思っていたから、あんな無茶をしたのだ。

シンフォギアと同等以上の強度を持つ小型戦輪をたやすく破壊したというのに……。

 

『どうせ死ぬなら、布団の上で子どもと孫に囲まれて死ぬのが良いじゃろ?

一鳴くん、いいか、忘れてはならんぞ。埴輪のハニーちゃんが助けてくれるのは一度きり。ここから先はもう、彼女は助けてくれん。次に致死量のダメージを受けた時は、冗談抜きで一鳴くんが死ぬ時じゃぞ』

 

そうか、もうハニーちゃんは助けてくれないのか。

ならもう、油断は出来ないな。

 

『霊廟の第1階層の奥に辿り着き、生きて脱出するのじゃ。次に地上で会う時を楽しみにしておるぞ』

 

第1階層の奥。

そこが出口か。

でも、第1階層があるという事は第2階層もあるという事か。

気になるね……。奥に一体何があるというのか、祀られた貴人とは一体誰なのか。

 

『貴人の正体は一鳴が脱出したら教えてやろう』

 

さらっとこっちの思考を先読みしないでください訃堂司令。

 

『ああ、そうじゃ。埴輪のハニーちゃんじゃが、実は先史文明の───』

「音声終了」

「ええッ!?」

 

ハニーちゃんの正体が明かされそうになった所で音声が終わってしまった。

なんなんだハニーちゃんの正体! 

先史文明の何!?

 

「任務終了。……グググ、さっさとデテケ」

 

ハニーちゃんがそう言うと、背後の壁から轟音が鳴る。

 

振り向くと、壁が天井へと登っていく。

その向こうに別の部屋。

隠し扉だったのか。 

 

「デ、テ、ケ!」

「ちょ、押さないで!」

 

ハニーちゃんに身体で押される。

やっぱ手動かないのね。

 

「デテケ! デテケ!」

「わ、わかったから!」

 

仕方がないので、部屋から出る。

ハニーちゃんは部屋から出た俺をジッと見ていた。

 

「グググ……、検討をイノル!」

 

そう言うと、壁が一気に落ちて隔てられた。

 

「ハニーちゃん、ありがとう」

 

俺は、壁の向こうに向かってそう言った。

 

 

 

 

 

 

俺が治療を施されていた部屋は、訃堂司令に突き飛ばされた場所のすぐ近くであった。

閉ざされた扉がすぐ側にあったのである。

 

俺は記憶を頼りにまた、道を進む。

そして、直線通路に辿り着く。

通る者をレーザーが歓迎する通路、俺が死にかけた通路である。

 

「───── Sudarshan tron」

 

俺はシンフォギアを纏った。

と、同時に腰アーマーから、小型戦輪大量射出。

さらにアームドギアの大戦輪を地面に立てて、その内側に乗る。

 

 

日輪航路

 

 

アームドギアが回転し、タイヤめいて走り出す。

と、同時に小型戦輪を俺の周りに纏わりつかせる。

通路を爆走する。

炎の轍が残る。

通路からレーザー射出!

小型戦輪破壊!

しかし、俺には届かない。

 

「よしッ!」

 

更にレーザー射出!

小型戦輪破壊!

レーザーが網のように発射されるが、その全てを小型戦輪で受け止める。

俺には届かせない。 

 

俺は一度失敗した。

レーザーに射抜かれて、死にかけた。

だからこそわかった。

このレーザーはシンフォギアのアームドギアを破壊する威力を持っているが、()()()()()()()()()()()()()威力は持っていない。

俺の身体は貫いたが、シンフォギアの装甲は貫けなかったのだ。

 

だから、小型戦輪でピンポイントに防げば、こっちにまではレーザーが届かない。

 

そうして。

俺は無傷で通路を突破した。

あんなにダメージを受けた罠を無傷で突破したのだ。

……もっとよく考えたら良かった。

 

「……先に進もう」

 

ここに仕掛けられた罠、殺人級のエゲツなさではあるが、キチンと考えたら突破出来るのだ。

冷静に、ビークールよ俺!

 

 

 

一鳴くんの霊廟挑戦!その2【1D10】

 

1 罠だ!

2 罠だ!

3 罠だ!

4 殺意の高い罠だ!

5 休める場所だ!

6 骸骨だ!?

7 攻略のヒントだ!

8 休める場所だ!

9殺意の高い罠だ!

10 宝箱だ!

 

結果【4】

 

 

 

レーザー通路を突破し、辿り着いたのは学校の教室程の広さの部屋だ。

四角い部屋で、俺が入ってきた通路とその対面にのみ、出入り口が空いている。

そして。

部屋の中には鎧を着た人間。

否、土人形。……埴輪だ!

身長約2メートルか。

その手には鈎の生えた剣、七支刀。

埴輪の目が光る。

そして、此方に歩きだす。

 

「敵かぁ……」

 

俺はアームドギアを構える。

さらに、小型戦輪射出。

俺の周りに浮遊させておく。

さて、本気で勝ちに行くとしようか。

 

 

 

一鳴VS武装埴輪【1D10】

 

一鳴【7】+5(本気補正)

武装埴輪【5】+3

 

 

 

武装埴輪が七支刀を振りかざす。

そして、俺めがけて振り下ろす。

俺はそれを紙一重で避けた。

 

「……ッ!」

 

速いッ!

歩くスピードは遅いのに、攻撃は速く鋭い。

……だが。

それだけだ。

 

「イヤーッ!」

 

俺はアームドギアの大戦輪をぶつける。

鈍い音と共に、武装埴輪の胴体が少し凹む。

 

「イヤーッ!」

 

大戦輪を回転させる。

火花が散る。

武装埴輪は逃げようとする。

 

「逃がすかッ!」

 

俺は小型戦輪を武装埴輪にぶつける。

脚や関節部分に集中して。

その結果、武装埴輪が怯む。

 

「そこだッ!」

 

俺は大戦輪を一気に押し込んだ。

武装埴輪の胴体にヒビが入る。

そして。

武装埴輪が砕け散った。

 

「……勝った」

 

ガランガラン、と音。

武装埴輪の持っていた七支刀だ。

埴輪と違い、青錆びた青銅で出来ているようだ。

 

「聖遺物かな。……一応貰っとこうか」

 

俺は七支刀を拾い、腰に佩く。

シンフォギアって便利ね。形状が自由だから、腰アーマーの一部を改装して七支刀引っ掛けられるように出来るんだもの。

 

「それにしても」

 

今になって気付いたが、部屋の四隅に人骨が積み上げられていた。

あの武装埴輪の犠牲者だろうか。

鎧を着たり、布製の服を着た者も。

かなりの数の人間があの武装埴輪の餌食になったらしい。

もしかしたら、俺もあの中に入っていたかもしれない。

……背筋に怖気が走った。

 

「先を急ぐか……」

 

俺は足早にその場を去った。

 

 

 

 

 

 

次回に続く…………

 

 





Q.どうして一鳴くんは危険な罠にピンポイントで引っかかるんですか……?

A.苦難の道を歩むのは転生オリ主の特権だから(ダイスの女神様による返答)


俺、修行編が終わったら、一鳴くんと女の子たちのイチャイチャイベント書くんだ……(無事に終わるとは言っていない)
一鳴くんをねぎらうのだ。
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