転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです 作:アノロン在住の銀騎士
お待たせして、申し訳ありません。
5月病と、ブラボの血晶マラソンドハマリ症候群を患ってました。
ちまちまリハビリして、少しずつ前みたいに週一投稿に戻そうと思うので、宜しくお願いします。
そういや女神転生V発売日が決まりましたね。
楽しみね。
アリスちゃんは出るのかしら。出てほしい。出て♡
生まれたのは、欧州の小国だった。
貧乏な国の、貧民窟。
そこに、
母は娼婦だった。
父親の顔は知らない。
ろくでもない母親だった。
泣いたら叩く。
粗相をしたら叩く。
お前なんて生むんじゃなかった、お前のせいで生活が苦しい、何度もそう言われた。
6歳の時、みんなが学校に通う中、私は一人で家の中にいた。
母親は私を学校に生かせるよりも、家事をさせたほうが良いと考えたのだ。
そんな訳で掃除をしていると、テレビが騒々しくなった。
見ると、なにかのニュースをやっていた。
ギリシャ、欧州全土に宣戦布告なんて言っていたっけ。
母親は、テレビを見る私を打って、早く掃除を済ませろと怒鳴った。
その母親の後ろにある窓から外が見えて。
稲妻が降り注いで、そして。
───私は死んだ。
『ああ、可哀想な少女だ。愛を知らず死ぬとは』
『ならば我らで育てようではないかベリアルよ』
でも、死んでから私は親切なおじさんに助けてもらった。
赤おじさんと黒おじさん。
二人とも優しくて、頼もしい。
でも、私にはずっと足りない物がある。
だから、二人にワガママを言う。
「私、パパとママが欲しいわ」
とってもカッコよくて頼れるパパ。
とっても優しくて歌の上手なママ。
そして、赤おじさんと黒おじさんが連れて来たのは───
◆
「……ぁ」
なにか夢を、見ていた気がする。
「起きたか、カズナリ」
隣に座るビリー大尉が声をかける。
「すみませんビリー大尉。何分ぐらい寝てました?」
「HAHAHA、構わないさ。深夜だからな。それに寝てたのは30分ほどだ。むしろその図太さは頼りになるよ」
ビリー大尉は笑いながらそう言う。
「で、見たのはどんな夢だい?」
「どんな……? 悪夢なような、そうじゃないような?」
なんかこう、悪夢は悪夢なんだけど、こっちはそう思ってない。少なくとも自分は楽しい、そんな夢であった。
「悪夢か、まあ仕方ないよな」
ビリー大尉が俺の言動を深読みする。
「俺たちはこれから悪魔とゾンビを相手取るんだからな」
そう言ってビリー大尉は持っているライフルを撫でる。
そう、俺たちはこれからベリアルとネビロスの討伐とアバドンの奪還の為に六本木ヒルズに向かう軍用ヘリに乗っているのだ。
二課で話し合った日の深夜。
ビリー大尉率いる精鋭部隊が日本に到着した。
アバドンを破壊する任務の為である。
アバドンを破壊するために来た彼らは二課と合流すると、早速情報共有を行ったらしい。
ベリアルとネビロスが六本木ヒルズに潜伏している事。
六本木ヒルズにいた千人単位の人間がゾンビとなって使役されている事。
民間人が攫われ、アバドン起動の為の歌を歌っていること。
そして、アバドンの起動にはもう幾ばくもないこと。
二課からの情報は米軍精鋭部隊を動揺させた。
そして、即座に行動を開始しようとした。
それを止めたのは八紘さんだ。
「ベリアルとネビロスは強大であり、米軍だけでは倒し得ない」
と言ったのだ。
それと同時に、俺やキャロルちゃんを例に出して二課は対抗しうる戦力がある事と、多少の猶予がある事を伝えた。
結果、二課と米軍の共同作戦は翌日の深夜となった。
六本木ヒルズ周辺を完全封鎖するには、それだけの時間が必要だったというのもある。
人を封じて、ベリアルとネビロスの被害を抑えるのと同時に、ゾンビを追加させないという狙いもある。
そして、今。
俺たちは米軍精鋭と共同作戦を実行する事になった。
作戦は簡単だ。
ヒルズの一階にあるアバドン(アウフヴァッヘン波形が確認された)を破壊するチームと、ヒルズの屋上から侵入してヒルズ上層のホテルに居るとされるクリスちゃんの救出に動くチームに分かれて同時に攻めるのである。
アバドン破壊チームは弦十郎さん、キャロルちゃん、自動人形の四人、米軍精鋭部隊の半数。
クリスちゃん救出チームは俺とビリー大尉率いる精鋭部隊の残り半数だ。
人質救出は難度が高いらしい。
なので精鋭部隊の中でも凄腕のビリー大尉が俺と共に向かうことになった。
実際頼りになる兵隊さんである。
コミュ力もあるし気配りも出来るし、部下の人たちからも信頼されている。
「あと少しで作戦開始時間だ」
そのビリー大尉がそう告げる。
深夜0時。
それまであと1分。
ヘリは既にヒルズの屋上の上空にたどり着いていて、俺たちはヒルズの屋上に降りている。
ヘリは一時退却した。
「よし……5、4、3」
大尉の部下が扉に手をかける。
「2、1。突入!」
扉が開かれる。
大尉以下数名が銃を内部に向ける。
ヒルズ内部は電気が灯り明るい。
そして誰も居なかった。
「GO!」
俺はは大尉たちと共にヒルズに侵入する。
同時に、ヒルズが揺れる。
「下も派手にやってるな」
ヒルズ一階、アバドン破壊チームも作戦を開始したらしい。
「ゾンビは下に行ってるのかもな」
「ベリアルとネビロスも下に向かってると良いが」
精鋭部隊の隊員たちがそう言いながらヒルズ内を進む。
「生体反応は?」
俺は二課と通信を取る。
友里さんが返信する。
「ヒルズ内21階、プレジデンシャルスイートよ」
「了解!」
俺はその情報をビリー大尉に伝えた。
「OK。早くお姫様を助けに行こう」
と、ビリー大尉。
そうやってプレジデンシャルスイートに向かうのだが……。
「アバー!」
突如としてゾンビ襲撃!
ホテルの扉から!
「ファック!」
部隊員たちが銃撃。
ゾンビはハチの巣にされて停止した。
だが。
「アバー!」
「ウゴー!」
「uuuuuuu……!」
ホテルの扉という扉からゾンビが飛びててくる。
騒ぎに誘われてきたのだろうか。
俺たちは迎撃を開始した。
一鳴&米兵VSゾンビ軍団【1D10】
一鳴【2】+5+3(マリア補正)+3(セレナ補正)
+米兵戦力10
ゾンビ軍団【7】×2(軍団補正)
「くたばれゾンビ!」
「墓場に帰りな!」
「ファッキンファッキンファーック!」
精鋭部隊の銃撃でゾンビ軍団は殲滅された。
俺、いらんかった……。
「HAHAHA、カズナリは対ベリアル・ネビロスでの切り札さ。雑魚は俺たちに任せておけ」
ビリー大尉が笑顔で背中を叩く。
優しい……。
そんな俺たちの前に、声。
「来たか、シンフォギア」
振り向くと、赤いローブを着た白い肌の悪魔。
ネビロスだ。
「ネビロス」
「ふん、こんな深夜に騒ぎおって。アリスが起きてしまった」
ネビロスは怒っている。
ゾンビたちが影から現れる。
「礼儀のなっていない客人には死んでもらおう!」
「クリスちゃんを返してもらうぞ悪魔!」
一鳴&米兵VSネビロス【1D10】
一鳴【8】+5+3(マリア補正)+3(セレナ補正)
+米兵戦力10
ネビロス【8】
+ゾンビ軍団10
「撃てッ!」
「ゾンビの銃に負けるな!」
精鋭部隊がゾンビと戦闘。
敵の兵隊ゾンビを次々に倒していく。
「知性のないゾンビより、賢い俺たちってな!」
「ゾンビの相手は俺たちがやるッ! カズナリはネビロスをッ!」
「了解ッ!」
精鋭部隊がゾンビの注意を引いてくれている。
「ネビロスッ!」
「来るか小僧!」
俺の戦輪と、ネビロスの手から放たれた闇色の炎がぶつかり合う。
戦輪から溢れた炎が闇色の炎を消し飛ばす。
「舐めるなッ!」
ネビロスが影からゾンビを召喚する。
そのゾンビは拳銃を持っていた。
警官のゾンビだった。
「アバー」
ゾンビが俺に向けて銃を撃つ。
俺は咄嗟に顔を背けた。
銃弾が俺の頬を掠める。
「お返しだッ!」
戦輪から炎を溢れさせる。
その炎はフロア内に広がる。
炎がゾンビたちとネビロスを飲み込む。
「ガア……ッ! 焼ける……! 消える……!」
「ア、ババ」
ネビロスが膝を付く。
ゾンビが灰となる。
弱ったネビロスに精鋭部隊が銃を向ける。
勝った。
そう、思ったのだが。
「ねぇ、死んでくれる?」
精鋭部隊たちが血を吐く。
銃が床に落ちる。
倒れていく。
「みんなッ!?」
倒れた米兵たちを助けようとした。
が、その前に。
米兵たちは身体が崩れて死んでしまった。
呪殺された精鋭部隊【1D10】
【10】−1人
「あ……」
ほぼ全員、死んでしまった。
生き残ったのは、ビリー大尉ただ一人だ。
そのビリー大尉も血を吐いて、辛そうだ。
「もう、うるさいわ。せっかくぐっすり寝てたのに」
廊下の奥から現れたのは、アリスだ。
その後ろには、雅律さんとソネットさん。
そしてクリスちゃん。
みんな、パジャマを着ている。
「回復してあげるわ、黒おじさん」
「う、すまぬアリス」
アリスが治癒魔術を使う。
異端技術である。
炎が消え、傷の癒えたネビロスが立ち上がる。
「うるさい人たちには死んでもらったけど、いいわよね」
「ああ、無論だアリス」
事も無げに言うアリスとネビロス。
「あら、あなた……クリスお姉ちゃんと一緒にいた方ね。クリスお姉ちゃんを迎えに来たのかしら?」
クスクスとアリスが嗤う。
「でも、クリスお姉ちゃんはあなたの事忘れたんじゃない? ね、クリスお姉ちゃん」
「……」
クリスちゃんは雅律さんの後ろに隠れる。
「アイツなんて知らない」
「だって」
アリスが嗤う。
クリスちゃんは、俺を見て怯えている。
「クリスちゃん? 本当に忘れたの? 俺のことも、みんなの事も?」
「……知らないッ! あたしはアンタなんか知らないッ!」
クリスちゃんはそう叫ぶ。
おそらく、ネビロスに何かしらの洗脳を受けている。
「無駄だ小僧。雪音クリスはもう、お前を思い出さないさ」
「黙れ」
戦輪の炎を飛ばす。
ネビロスはマントで防御。
ネビロスを黙らせる。
「クリスちゃんッ! 孤児院のみんなもクリスちゃんの事を心配してたッ!」
「孤児院なんて知らないッ!」
「クリスちゃんッ! 思い出してッ!」
「知らない知らないッ!」
頭を振るクリスちゃん。
だけど、その顔からは冷や汗が流れている。
洗脳が解けかけてるのだろう。
ならば。
俺は声をかけ続けるだけだッ!
「クリスちゃんッ! 思い出してくれ、俺や弦十郎さん。マリアさんやセレナちゃんに、切歌ちゃんや調ちゃんと過ごした日々をッ! ナスターシャ院長の居る孤児院をッ!」
「う、あぁ、あ……」
クリスちゃん催眠判定【1D10】
1 ネビロスの洗脳魔術はしぶとい
2 洗脳が解けた、けど
3 洗脳が解けた!
4 ネビロスの洗脳魔術はしぶとい
5 洗脳が解けた、けど
6 洗脳が解けた!
7 ネビロスの洗脳魔術はしぶとい
8 洗脳が解けた、けど
9 洗脳が解けた!
10 熱烈歓迎
結果【8】
「うぅ……、かず、なり……」
クリスちゃんが呻く。
その口からは俺の名前。
「クリスちゃん! 洗脳が解けたのね!」
「あぁ。……うぅ」
クリスちゃんが頭を押さえる。
フラフラとしていて、調子が悪そうだ。
「今助けるよッ!」
俺は駆け出そうとしたが。
「させないわ」
アリスが手から闇の玉を射出。
戦輪で迎撃、防御する。
「雅律パパ、ソネットママ。クリスお姉ちゃんが悪いオトコに騙されそうになってるわ。引き止めて」
アリスがそう言う。
すると、クリスちゃんの側にいた雅律さんとソネットさんがクリスちゃんの腕を掴む。
「ダメだよクリス。僕達から離れないで」
「そうよクリス。あの男の子は女泣かせな気がするわ」
「パパ! ママ! 離して!」
俺の方に向かおうとするクリスちゃんを雅律さんとソネットさんが引き止める。
「パパ! ママ!」
「駄目よ、クリスお姉ちゃん。クリスお姉ちゃんは私達とずっとずっと一緒に過ごすんだから」
アリスがクスクスと嗤う。
雅律さんとソネットさんがクリスちゃんを掴んで離さない。
彼らの洗脳は、どうにか解けないだろうか……。
そう考えていた時、ヒルズが揺れた。
「なんだッ!?」
揺れはどんどん大きくなる。
「……アバドンが目覚めたか」
とネビロス。
「アリス、往こう。ベリアルが待ちかねている」
「ええ、そうね」
ベリアルがアリスの側に立つ。
アリスの口が三日月のように歪む。
「それじゃあねお兄ちゃん」
ベリアルとアリス、クリスちゃんと雅律さんとソネットさんが闇に消える。
「カズナリ……」
ビリー大尉の声。
弱々しい声だ。
「下に、アバドンの所に行け……」
「……ビリー大尉」
「俺はもう戦えん。だが、面倒はかけんさ。自力で脱出する」
「……わかりました」
呪詛で弱ったビリー大尉を置いていくのは心配だが、さっきから連絡の入らない一階チームもまた心配だ。
なので。
「ビリー大尉、少し失礼」
「カズナリ?」
俺はビリー大尉を背負う。
ビリー大尉と共に、脱出する。
俺は近場の窓から飛び降りた。
目指すは一階。
安全な場所にビリー大尉を下ろした後、アバドンの元に向かうのだ。
そして、クリスちゃんを救出する。
しなければ、ならない。
サクシャは六本木ヒルズに言ったことがありません。
だから六本木ヒルズがビルの名前じゃなくて町の名前だなんて知らなかったんです。
でもこの作品の六本木ヒルズはビルです。
スゴイ高いビル。
だからビルの中にオフィスやホテルがあるんです。
あるんです!!!!!