転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです 作:アノロン在住の銀騎士
最近バトル展開ばっかりだったので、気軽な日常回です。
藤尭さんは、何やら悩みがあるようです……。
6月某日。
梅雨に入り、雨の降りしきる深夜のこと。
地下深くにある特異災害対策機動部二課のオフィスは、雨音は届かずクーラーの効いた快適な職場であった。
なのだが。
梅雨のようにジメッとした雰囲気を漂わせた夜間勤務の男が一人、休憩室でコーヒーを飲んでいた。
冷たい缶コーヒーであった。
「はぁ……」
ため息が一つ。
今ため息をついた男は、藤尭朔也という。
二課のオペレーターの一人であり、若いながらも多くの仕事を任されている男である。
「はぁぁ……」
その藤尭がまた、ため息をついた。
と、そこに一人の少年が現れる。
ぴっちりインナーに首からタオルを提げた少年、我らが一鳴である。
「藤尭さんお疲れ様です。休憩ですかぃ?」
缶コーヒーを買いながら、一鳴が藤尭に話しかける。
「うん、まあね。一鳴くんも休憩?」
「ええ、訓練プログラムは終わったんで、あとは朝まで待機デスネー」
ラーヴァナとネビロスとベリアルの三人がかりはいやーキツイっす、と口にしながら、一鳴は藤尭の対面のベンチに座る。
一鳴もまた、今夜は夜勤であった。
夜の間、特異災害であるノイズの発生に備えて二課に待機しているのである。
ただ待機しているだけでなく、その間も訓練を課されているが。
今日も、トレーニングルームにてバーチャルラーヴァナとバーチャルネビロスとバーチャルベリアル相手に戦ってきたのだ。
ちなみに、今夜も一鳴の寵愛を賜わろうとしたマリアとセレナはガックリと肩を落としたが、それはそれとして。
「はぁぁぁ……」
藤尭の深いため息である。
流石に一鳴も無視はできなかった。
「どうしたんです、そんなため息なんてついて」
「ああ、ごめん」
「悩みがあるなら聞きますよ?」
と、一鳴。
藤尭は、ポツリポツリと話し出す。
「実は……」
藤尭の悩み【1D10】
1 仕事がうまくいっていない
2 友里さんと喧嘩した
3 友里さんの性欲が強い
4 仕事がうまくいっていない
5 友里さんと喧嘩した
6 友里さんの性欲が強い
7 仕事がうまくいっていない
8 友里さんと喧嘩した
9 友里さんの性欲が強い
10 友里さんがたまごクラブを読み出した
結果【8】
喧嘩の原因は?【1D10】
1 友里さんを名前で呼べない
2 内緒で高価な調理器具買っちゃった
3 女性職員に告白された所を見られちゃった
4 友里さんを名前で呼べない
5 内緒で高価な調理器具買っちゃった
6 女性職員に告白された所を見られちゃった
7 友里さんを名前で呼べない
8 内緒で高価な調理器具買っちゃった
9 女性職員に告白された所を見られちゃった
10 飲む、打つ、買う! が酷すぎて……。
結果【6】
「───実はさ、友里さんと喧嘩しちゃって」
一週間前の事である。
その日も仕事をしていた藤尭。
聖遺物のデータを纏めたり、事件のデータを収集したり。
藤尭は元ハッカーである。
高校卒業後は、ハッカーとして活動していたのだ。
ハッカーたちの間ではヤバイ級ハッカーとして、名を上げていた。
だが、二課のセキュリティを突破してシンフォギアの情報を盗み見た事がバレて拘束され、そのまま二課にスカウトされたのであった。
なのでインターネットを使った仕事は得意である。
そんな藤尭でも、仕事が膨大なら定時を超えて仕事することになり、遅くまで残ることになってしまった。
「残りは明日にするか……」
藤尭は帰宅することにした。
二課内には職員は残り少ない。
オペレーター陣もほとんど帰っている。友里も定時頃に帰宅した。
責任者である弦十郎に挨拶し、エレベーターに長く揺られて外に出る。
その日は晴れていて、星空が見えていた。
普段は生徒で賑わっているリディアン音楽院も、前衛的な校舎を静かに夜に横たえている。
「センパイ!」
外に出たところで、後ろから来た人間に声をかけられた。
最近二課に、入った後輩の女性である。
元々は、警察のサイバー対策室にいた才女であるらしかった。
そのバストは豊満であった。
その後輩が、藤尭の後を追ってきたのである。
「一緒に帰りませんか?」
走ったのだろうか、少し息を切らしながら藤尭にそう言う後輩。
さて、藤尭には美人の恋人がいる。
名を、友里あおいというその女性は、美人で性欲旺盛であり、その友里と恋人である藤尭は世の男性から羨望の眼差しで見られること間違いない。
なので、後輩からそう言われた時、藤尭の脳裏に浮かんだのは友里である。
が。
(浮気するわけじゃないから、いいか)
と軽く考え、後輩の提案に同意したのだ。
だが。
その後輩が距離を詰めてくるのだ。
最初は後輩の女性もそれなりに距離を離して歩いていたのだ。
だが、歩いていく内にだんだんと、距離を詰めだし、今ではもう腕が触れ合うほどの距離である。
「俺は恋人がいるから離れてくれないか?」
と、強気で言えるほど藤尭は豪胆ではなく。
距離が近いな、と思いながら家まで歩いていたのだ
「じゃ、俺はここだから」
と、藤尭が自宅マンションの前で後輩に告げる。
後輩の家もここまでであり、恋人でもない女性の家まで送って行くのもはばかられる。
しかし、その後輩女性は動かなかった。
下を見ていたかと思うと、覚悟を決めたように顔を上げ、藤尭の目を見る。
「ワタシ、藤尭センパイの事好きですッ!」
一瞬。
藤尭は言葉の意味がわからなかった。
少しの間の後、言葉の意味を理解した藤尭は仰天した。
「ええッ!?」
「本気ですッ! 本気で藤尭さんの事が好きなんですッ!」
後輩の女性に告白された藤尭。
しかし繰り返すが、藤尭には美人の恋人がいる。
そして、えてして美人は怒ると怖い。
なので藤尭は即座に断ることにした。
「ご、ごめんッ! 俺恋人いるから」
「友里先輩ですよね。知ってますよ」
と、後輩。
「でも、友里先輩より私の方が若いですよ。それに……」
後輩が、藤尭に抱きつく。
豊満なバストを押し付ける。
「おっぱいだって、友里先輩よりも大きいんですよ……♡」
「だ、駄目だって離れて……!」
藤尭は赤くなりながらも、後輩を引き離そうとする。
が……。
「あら、藤尭くん。遅いと思ったら」
声が響く。
マイナス5100度の指向性エネルギー波が放たれたかのようである。
緊張感で空気がヒリつく。
「と、友里=サン……!」
友里あおい=サンのエントリーであった。
友里は、藤尭のマンションから出てきた。
藤尭の部屋で待っていたのだろう。
仕事終わりの藤尭と愛し合おうとして……。
「随分と、楽しそうねぇ……?」
「アイエエ……」
友里の笑顔に藤尭は小さく失禁した。
笑うという行為は本来攻撃的な物であり、獣が牙を剥く行為が原点である。
凄まじい、迫力であった。
「ヒエエ……」
後輩女子は失禁しながら藤尭から離れ、逃げ出した。
残された藤尭!
「と、友里さん。違うんです(震え声)」
「ええ、もちろんわかってるわ」
ニッコリと、笑う友里。
「若い女の子の巨乳の感触堪能していたのよねぇ?」
「ち、違うよ!」
「若い女の胸は、柔らかかったかしら?」
「友里さん、話を……」
「悪かったわねぇ、貧乳のおばさんで!」
フン、とそっぽを向いて去る友里。
なお友里の胸は世間一般的に見ても大きい。
「ま、待って友里さん。友里さーん!」
腰が抜けた藤尭は、友里を追うことが出来なかった。
風が一陣吹き抜けて、哀れな藤尭を撫でていった。
◆
「それから、友里さんと話そうとしても無視されて。ずっと話せていないんだ……」
ずーん、と肩を落とす藤尭である。
一鳴は、缶コーヒーを一口飲む。
「藤尭さん、失敗しましたね」
一鳴は言葉を続けた。
「その時、無理に立ってでも友里さんを追って抱き締めるべきでしたね」
友里からしてみれば、彼氏である藤尭に若い女が抱き着いていたのである。
プライドを大いに傷つけられたに違いない。
なので藤尭のやるべきことは、そんな友里を抱きしめて「君が一番だ」と囁くことであった。
「一鳴くん、どうしよう。俺友里さんと別れたくないよ」
付き合いの始まりが酒の勢いの逆レであったとはいえ、藤尭にとって友里は初めての恋人であり、愛する女性であった。
そして、一鳴もそんな藤尭の力になりたいと思った。
「やるべきことは一つしかありません」
一鳴は人差し指を立てて教授した。
一鳴のアドバイス【1D10】
1 抱けーッ!
2 抱けーッ!
3 抱けーッ!
4 抱けーッ!
5 抱けーッ!
6 抱けーッ!
7 抱けーッ!
8 抱けーッ!
9 抱けーッ!
10 このフィーネ印の媚薬を飲んで抱けーッ!
結果【2】
「友里さんを抱きませい」
一鳴は断言した。
「えっ?」
藤尭は聞き返した?
「友里さんを抱きませい」
一鳴は2度、断言した。
「いいですか藤尭さん? 友里さんは大いにプライドを傷つけられたと同時に、藤尭さんに裏切られたと思っている筈です」
「う……」
図星を突かれた藤尭である。
「なので抱きませい」
「だからなんで!?」
「激しく抱きませい」
「激しく!?」
一文追加されて驚く藤尭。
「友里さんもきっと、藤尭さんと仲直りしたいと思っています。でも、同時に藤尭さんに裏切られて信用出来ないと、思っているのです」
「うん」
一鳴の言葉を静かに聞く藤尭。
「なので激しく抱くのです。友里さんが好きだ、友里さんが欲しい、そういう思いを込めて激しく激しく抱くのです。藤尭さんには友里さんしかいない、友里さんだけだ。そう思わせるのです」
一鳴の言葉には実感が籠もっていた。
というか前世で経験済みであった。
なので一鳴の言葉は自信が込められていた。
その自信に中てられる藤尭。
「そ、そうか。わかったよ、やってみる。……でも、そもそもどうやって誘えばいいか」
友里は藤尭を無視していた。
藤尭が「ヤらないか?」と誘っても乗ってこない可能性が高い。
「んなもん「ちゃんと話がしたい」って腕掴んででも伝えてアポ取ってホテル連れ込め」
アドバイスが雑になる一鳴であった。
それぐらい自分で考えろ、という意思の現れであった。
「家でもいいですよ。とにかくふたりきりになれる空間に連れ込んで抱きませい」
「わかったよ。ありがとう、話を聞いてくれて」
藤尭は立ち上がる。
もうジメッとした雰囲気は纏っていなかった。
「どういたしまして。吉報待ってるデスよ」
そうして。
一鳴は仕事に戻る藤尭を見送ったのであった。
◆
6月某日。
梅雨の合間の晴れの日、日中のこと。
地下深くにある特異災害対策機動部二課のオフィスは、夏を思わせる日差しは届かずクーラーの効いた快適な職場であった。
そんな職場の休憩室で美少年が一人、コーヒーを飲んでいた。
冷たい缶コーヒーであった。
「バーチャル弦十郎さんとバーチャルキャロルちゃんとリアル訃堂司令はキツすぎて草も生えねぇ」
一鳴である。
今日も今日とて、トレーニングルームでの訓練プログラムを行っていた。
気分が乗った訃堂がトレーニングに乱入して、ボコボコにされたのだが。
「お疲れ様、一鳴くん」
そこに、友里が現れる。
そのまま、一鳴の座るベンチの隣に座る。
「一鳴くんのお陰で藤尭くんと仲直り出来たわ、ありがとう」
「どういたしまして。藤尭さんから聞きました?」
「ええ」
花のように笑う友里。
「久々に熱い夜を過ごせたわ」
「良かったですねぇ」
友里の肌はツヤツヤしていた。
「仲直り出来てなによりです」
「そうね。私も、あのまま終わりじゃイヤだったから」
「ところで友里さん」
「なぁに、一鳴くん?」
「藤尭さんを、どれだけ搾り取ったんですか?」
友里は、ニッコリと笑った。
藤尭は本日病欠であった。
「10から先は数えてないわね」
「えぇ……」
「気づいたら朝で、ベッドの上で藤尭くんがゲッソリしていたわね」
途中から攻守交代していたらしかった。
「まあ藤尭くんにしては頑張っていたわね」
「もっと労ってあげてください(懇願)」
漢藤尭、人間の限界に挑んだらしかった。
なお友里に敗北した模様……。
「今夜も藤尭くんには頑張ってもらうわね」
「……その前に性の付く物を食べさせてあげてくださいね」
一鳴は藤尭の運命に密かに悲しんだ。
が、それを表に出さず、友里に性の付く食材とその料理法を色々教えたのであった。
少しでも、藤尭が楽になるように……。
今回はダイスが暴走しなかったわね。
力を貯めている……!
ちなみに、藤尭さんに告白した後輩女性は友里さんに恐怖して、サイバー対策室に出戻りしました。
てったい、てったーい!