転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです 作:アノロン在住の銀騎士
○ある神の独白
憎い。恨めしい。悍ましい。なぜ私を作った。なぜ私を歪めた。
なぜ?
憎い。憎い、憎い。
憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎────!
憎い!
許さぬ。
赦さぬ。
釈さぬ。
故に、殺そう。
殺し尽くそう。
鏖殺である。
我を生んだ者どもを殺そう。
その子孫を殺そう。
我が大願、成就の時は近い。
フィーネの子孫が呼び水よ。
新しい巫女は我の御し切れぬ。
その時こそ、我は自由となる。
殺そう。
殺し尽くそう。
鏖殺である。
我を生んだ者どもを殺そう。
その子孫を殺そう。
前祝いに、フィーネの子孫を喰らおうか。
シラベとキリカを喰らおうか。
嗚呼、フィーネ。
お前のせいだ。
お前が、魂の秘密をあ奴らに教えなければ……!
フィーネ、フィーネ。
フィーネよ……!
せめてもの腹いせよ、貴様の子孫を喰ろうてくれようぞ。
憎い。
憎い。
憎い。
◆
「ここだよ!」
みかちゃんに案内されて着いたのは、歯越家の真裏。
小さな川と細い橋の掛かる先にある山道入口であった。
石造りの鳥居と、石造りの階段。
夜の闇が鳥居の奥を隠す。
「こ、この奥ですか……」
ウェル博士が口元を引き攣らせる。
まあ、うん。流石に怖いわ……。
「奥だよ!」
みかちゃんが先導する。
俺はビビるウェル博士を小脇に抱えたまま、その後ろを追う。
細い橋を渡り、鳥居を越えて山道、いや参道に足を踏み入れる。
瞬間、空気が切り替わる。
冷たい、夏とは思えない冷気。
冷蔵庫の中に居るようだ。
「寒っ!」
「一鳴くん、炎出してください! 寒いッ!」
ウェル博士に言われて俺は炎を出す。
紅い炎が鬼火めいて辺りを照らし、ほんのり暖かくなる。
「ひっ!」
ウェル博士が悲鳴を上げる。
「か、かか、一鳴くん! あ、アレ!」
ウェル博士が指差す先を見る。
参道を外れた森の中、暗闇の中、炎に照らされて何かが居る。
人だ。
立ったまま俯いている人。
それが、無数に居た。
闇の中に犇めいていた。
「……ッ!」
怖気が走る。
何アレ幽霊!?
怖ッ!
「あの人たちは、きがる様に取られた人たちだよ」
みかちゃんが、そう教えてくれた。
「きがる様に取られた人たちは、ああやって山の中に立ち続けるの。ここは冥界で、あの人たちはきがる様の眷属にされたから」
「眷属……」
つまりあれは、今まできがる様に殺され続けた人たちってことか……。
あんなに、沢山の人が。
「お母さんも、きがる様に取られちゃったの……」
「千雪さんだよね」
「うん」
「きがる様、倒さないとね」
その為には、助ける為には先を急がないと。
調ちゃんも切歌ちゃんも、千雪さんも助けないと。
「急ごう!」
俺はみかちゃんの先導の元、足裏から炎を吹き出し駆ける。
みかちゃんは幽霊だから、スーッて浮かんで移動できるし、遠慮せずに高速移動出来る。
ウェル博士はヒィヒィ言ってるけど、我慢して欲しい。
高速で参道を登る。
石段を駆ける。
鳥居を1つ2つ、3つ4つ通り抜ける。
上に登るにつれ、闇に犇めく人々が若くなる。
むしろ、子どもと言うべきか。
……養子にされて、肉体を奪われた子どもたちか。
鳥居を5つ抜け、6つ抜ける。
「あっ!」
と言ってみかちゃんが一瞬止まる。
だが、すぐにまた動き出す。
「どうしたの?」
俺は聞く。
「……お母さんが居たの」
千雪さんが居たらしい。
止まらなくて、顔を見なくて良いのかと思ったのだが、そう口にする前にみかちゃんが言った。
「今は、きがる様を止めるのが先だよ」
「……うん、ごめんね」
それから、7つ目の鳥居を越える。
広場にたどり着く。
その中心には、小さな神社。
その前に、普通の神社なら賽銭箱がある筈の場所に台座があり、そこに調ちゃんと切歌ちゃんが寝かされていた。
「調ちゃん! 切歌ちゃん!!」
そう叫ぶも、二人に反応はなかった。
「ああ、もう来たんですね」
そう言って、神社の中から出てきたのは深雪さんだ。
その後ろにはきがる様。
先程のように、恐ろしさはない。
「そのバッジ、それにその姿は……」
「悪いけど、家探しさせてもらいました」
深雪さんが、俺の胸元に着けたバッジを見る。
「これでもう、きがる様は怖くないッ!」
俺はウェル博士を降ろしてその前に立つ。
みかちゃんはいつの間にかウェル博士の側にいた。
「ぼ、僕達はここでじっとしてますので!」
「ごめんね、私も怖いから」
二人はバッジ着けてないからね、死神であるきがる様に恐怖している。
「俺に任せてくださいッ! 調ちゃんと切歌ちゃんは俺が助けるからッ!」
「勝手な事を……。きがる様ッ、儀式の前に彼らを殺してッ!」
深雪さんの言葉に応えて、きがる様が俺の前に立ちはだかる。
俺は大型戦輪を振りかざし、きがる様に飛び掛かった。
一鳴VSきがる様【1D10】
一鳴【2】+5+3(マリア補正)+3(セレナ補正)+50(スダルシャナの魔性特攻)
きがる様【4】+50(邪神補正)
スダルシャナは邪悪な魔性を払う太陽の力を持つ聖遺物である。
その力はシンフォギアになってなお、きがる様に有効なようで、炎はきがる様の皮膚を焼き、無数の刃はきがる様の肉と骨を引き裂いた。
「ィギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
きがる様の胴体を袈裟斬りに焼き切る。
きがる様が悲鳴を上げる。
「きがる様ッ!?」
深雪さんが、驚愕する。
きがる様が負けるとは思ってなかったのだろう。
そのきがる様は痛みで暴れている。
「イギィ……グギ……」
「きがる様ッ! なにやってるの、早く殺してッ!」
そう深雪さんは叫ぶ。
「きがる様、早くッ!」
「ギィ……、ギィィィ!」
きがる様が腕を振り回す。
その腕が、深雪さんの胸に当たる。
深雪さんの胸に着いていたバッジが吹き飛ぶ。
「……あ」
深雪さんが間抜けな声を上げる。
「ギィ……?」
きがる様が不思議そうに深雪さんを見る。
そして、地面に転がったバッチを見て。
嗤った。
「ギャハ……」
深雪さんが、地面に落ちたバッジを慌てて取ろうとする。
が、その前にきがる様が深雪さんの頭を掴む。
そして、そのまま深雪さんを持ち上げた。
「あぁッ! お止めくださいきがる様、止め」
そう言う深雪さんの頭をきがる様は握り潰した。
トマトのように赤く弾けて潰れた深雪さんの頭。
頭のなくなった深雪さんの身体は地面に落ちた。
「───ハ」
きがる様が嘲笑う。
「ハハハ……、ヒャハハハ!!」
そして、きがる様がぐるりと、俺を見た。
「ハハ、ハ」
きがる様が嗤うのを止める。
そして、村の方を見る。
きがる様が、闇に消えた。
「……え?」
「消えた?」
俺とウェル博士が呆然とする。
「う……ん」
「デース……」
調ちゃんと切歌ちゃんが唸る。
目を覚ましたようだ。
「調ちゃん! 切歌ちゃん!」
「無事ですか!?」
「……あ、一鳴さん」
二人が起きる。
無事なようだった。
「無事で良かった」
「ううん、まだだよ」
みかちゃんがそう言う。
みかちゃんは震えていた。
「みかちゃん?」
「まだ、きがる様居るよ。怖いよ……」
みかちゃんが村の方を見て、そう言った。
……突然だった。
闇に佇む境内の地面が黒く染まった。
まるで、闇のように。
「なん、だッ!?」
足が、地面に沈んでいく。
足だけではない。
神社も、鳥居も。
ゆっくりと闇に沈んでいく。
「……みんな、掴まってッ」
異常事態と判断し、俺はウェル博士と調ちゃんと切歌ちゃん、そしてみかちゃんを抱えて足裏と脚部アーマーから炎を噴出。
跳んで沈みゆく鳥居の上に着地する。
「何が……」
「……あれ! あそこ見るデスよ!!」
と、切歌ちゃんが山の麓の方、深潟村を指差す。
夜の闇の中で、闇を生み出し続けるナニかが見えた。
「もしかして、きがる様かアレ」
自分で言って信じられないが、闇を生み出すなんて事を出来る存在がきがる様しか思い浮かばない。
「一鳴くん、僕達を木の上に!
ウェル博士が叫ぶ。
見ると、確かに森の木々は闇の中に沈んでいない。
だが、その下にいるきがる様に取られた、眷属にされた者たちは藻掻きながら闇の中に沈みつつあった。
「お母さんッ!」
みかちゃんが指差す。
その先には一人の女性。
こちらに手を伸ばしながら、闇に沈んでいた。
俺はみんなを抱えながら鳥居から飛び降りると、炎を噴出しながら地面すれすれを飛び、その女性の上を通る。
みかちゃんがその女性の手を掴む。
それを確認すると、俺は炎を更に噴出して上昇。
大きな木の枝に着地する。
「お母さん!」
「……ぁ」
俺はみんなを枝の上に降ろす。
みかちゃんが助けた女性に抱きつく。
女性は呻きながらもみかちゃんを抱きしめた。
「あの闇、人と人工物を飲み込む特性を持っていると見るべきですね」
ウェル博士が冷静に分析する。
俺は立ち上がる。
「ウェル博士、みんなを頼みます」
「行くんですね」
「ええ」
闇を生み出し続けるきがる様。
人を、人の魂を、人工物を飲み込む闇。
このまま朝を待つのも手だが、ここまで振り回されてきたお返しはしないといけない。
「……一鳴さん」
「……デース」
心配そうな調ちゃんと切歌ちゃん。
俺は二人の頭をそっと撫でる。
「大丈夫、俺はアイツに有利みたいだから」
「うん、……ちゃんと帰ってきてね」
「帰ってきたら、マリアやセレナとパーティデスよ!」
「ん! 楽しみにしとく!」
俺は枝の上から飛び降りる。
そのまま脚部アーマーのブーストを吹かす。
跳び上がり、一気に境内を降りていく。
今まで通り抜けてきた鳥居が闇に沈みゆくのが見えた。
5分ほどで深潟村まで降りてこられた。
村の建造物はもう闇に溶けて、村一番で大きかった歯越家も屋根を残すのみとなっていた。
俺はその屋根に着地。
村の中心地を、闇が生まれ続ける所を睨む。
その中心地から、金色の頭が浮かび上がる。
闇の中で輝く美しい金色の髪。
その次に見えてくるのが、白い肌。
赤い眼球の異形。
口が見える。耳元まで裂けた獣の口。
首、胸、腰、足まで浮かび上がる。
そこに傷一つなく、美しい白い肌であった。
闇の上に立つ、異形の女性。
異形の女神。
きがる様だ。
「ひ、ひ、ひ」
そのきがる様が嗤う。
「ひひひ、ひゃははは」
きがる様が嘲笑う。
「コロしてやったゾ、我を、ウんだ者どもヲ! その子孫ヲ!」
村人全員を、殺したようだ。
当たり前か、村はもう闇に沈んでるのだし。
そもそも、深夜さんが家々のロックを開けていたのだから。
「次はキサマだ、太陽の力を持つ者ヨ」
きがる様がそう言うと、闇から無数の黒い骸骨が浮かび上がる。
骸骨はその手に様々な武器を持っていた。
あれは、きがる様に取られた者たちの末路か。
「いいや、お前はここで死ぬ」
俺は戦輪を構える。
シンフォギア装甲各所から浄化の炎を吹き出す。
きがる様はもう逃さない。
ここで、倒す……!
一鳴VSきがる様【1D10】
一鳴【9】+5+3(マリア補正)+3(セレナ補正)+50(スダルシャナの魔性特攻)
きがる様【4】+50(邪神補正)
きがる様の眷属【2】
黒い骸骨たちが俺に向かって突撃する。
数は数え切れない。
だが、アレ明らかに魔性よね?
ならスダルシャナの特攻通るよね?
「ファイヤー!!」
燎原火・紅
シンフォギア装甲各所から浄化の炎があふれる。
俺に飛びかかろうとした黒い骸骨が瞬く間に灰となる。
黒い骸骨がまた闇から生まれようとするが、その前に───。
「お前を倒せばッ!!」
俺は戦輪を投擲。
戦輪は高速回転しながら、炎を纏う。
その戦輪がきがる様の胴体に直撃!
「ぎゃあああアアアアアアアアアアアア!!!」
きがる様が悲鳴を上げる。
それは断末魔の悲鳴だ。
戦輪の炎が肉を焼き、戦輪の刃が骨を砕く。
炎が闇に落ちる。
「ヒィィいいいいいいいいいいいいいい!!!」
炎がきがる様を焼く。
闇に落ちた炎がまさしく燎原の火めいて燃え広がる。
闇はいまや村全体を覆い、きがる様の神社のある山にまで迫っていた。
「ぃ、ギ……ィ……、ぁ」
きがる様が灰となって崩れ去り、闇に落ちる。
その闇はもはや、すべてが浄化の炎に燃やされている。
浄化の炎は闇だけを燃やし、山に生える木々は燃やしていない。
邪悪なもののみを燃やしているのだ。
その炎が少しずつ消えていく。
炎が消えた所には、元の地面が見えていた。
地面に沈んだ村の建物、標識。
中途半端に闇に沈んだ物が帰ってくる。
俺は歯越家の屋根を降りる。
振り向くと、地面に沈んだ歯越家。
「夏草や 兵どもが 夢の跡、か。
いや、兵じゃなくて異端技術者どもというかその子孫というか」
神を歪めて死を乗り越えようとした者たち。
死を他者に押し付けていた者たちが闇に沈み、残ったのはただ夏草と、歯越深夜の建てた建物の残骸のみだ。
不老不死を求めた果てが、これか。
「一鳴さーん!!」
と、センチメンタルに浸ってると名前を呼ばれた。参道から、調ちゃんが降りてきていた。
その後ろには切歌ちゃん。
みかちゃん、千雪さんはスーッと滑り降りてきていた。
最後尾はヒィヒィと息も絶え絶えなウェル博士。
「一鳴さんッ!!」
勢いそのままに調ちゃんが抱きつく。
俺はそれを受け止める。
「勝ったんだね?」
「うん! 楽勝だった!」
俺は調ちゃんを撫でながら元気にそう言った。
魔性特攻通ったからね、楽勝よ。
「地面が燃えたと思ったら闇が消えてたから、みんなで降りてきたデスよ」
調ちゃんに追いついた切歌ちゃんがそう教えてくれた。
「お兄ちゃん!」
と、みかちゃん。
「お母さん助けてくれてありがとう!!」
頭を下げるみかちゃん。
「私からもお礼を言わせてください」
と、隣に立つ千雪さん。
「これで私達も、もう……」
二人の身体が透けていく。
「みかちゃん、色々助けてくれてありがとうね」
「どういたしまして、お兄ちゃん!」
「ありがとう」
「ありがとうデス!」
みかちゃんはにっこり笑うと、千雪さんと共に消えた。
二人の居た場所から、黄金の粒子が天に昇っていった。
「ふぅふぅ、これで、はぁはぁ、解決、ですか? ヒーヒー」
息切れのウェル博士であった。
「ええ。深潟村は壊滅しましたが……」
深夜さんがオートロック解除したからね……。
「まあ、それは仕方ないでしょう。村人全員外法に手を出していたようなものですからね」
と、ウェル博士はそう締めくくった。
◆
その後の話。
シンフォギアの通信で二課から救助を呼んだ後、俺達四人は二課に搬送された。
相手は冥界神を歪めた邪神にして死神である。
精神的な後遺症を見るため、了子さん指示の下様々な検査をされた。
結果、みんな異常なし。
やったぜ。
切歌ちゃんの好感度ダイス【1D10】
1 頼れるお兄さんデス!
2 ……カッコ良かったデス
3 アタシ、一鳴さんと目が合うと胸がドキドキするデス
4 頼れるお兄さんデス!
5 ……カッコ良かったデス
6 アタシ、一鳴さんと目が合うと胸がドキドキするデス
7 頼れる奴お兄さんデス!
8 ……カッコ良かったデス
9 アタシ、一鳴さんと目が合うと胸がドキドキするデス
10 熱烈歓迎
結果【6 アタシ、一鳴さんと目が合うと胸がドキドキするデス】
「あ、一鳴さん……」
二課での入院中。
調ちゃんと切歌ちゃんの病室に遊びに行くと、切歌ちゃんが顔を真っ赤にして目を逸らす。
え、何その反応。
「切ちゃん???」
「うぅ、調見ないで欲しいデスよ……」
目を見開く調ちゃんと、手をほっぺたに当てて蹲る切歌ちゃん。
え、なにこれ?
「切歌ちゃん大丈夫?」
「だ、ダダ、大丈夫デース! デースデース!」
切歌ちゃんが目をぐるぐるさせておる。
本当になにこれ。
「一鳴さん、私ちょっと切ちゃんと話があるから」
「あー、大事な話?」
「うん。大事な話」
大事な話なら仕方ないね。
俺は二人の病室を後にした。
◆
「切ちゃん?」
「うぅ……ごめんなさいデス、アタシ、アタシ……」
「……好き、なの?」
「わかんないデス。でも、目が合うと胸がドキドキしちゃうデス」
「そっか……」
「怒った、デスよね」
「うん(即答)」
「デース!!?」
「でも許すよ」
「デス?」
「私、切ちゃんと喧嘩したくないから」
「調……」
「でも抜け駆けはダメだよ?」
「し、しないデス! 調と一緒に、デス!」
「うん。マリアとセレナに負けないように頑張ろう切ちゃん!」
「はいデス!!」
「でも切ちゃん最近おっぱいもお尻も大きくなってきたし。……削るか(小声)」
「デース!!!???」
「嘘だよ♡」
「調ぇ……」
これにて夏のホラー編おしまい。
最後はいつものように一鳴くんが焼いてましたね。
プロット段階では、きがる様を倒した数日後、きがる様が闇の中から切歌ちゃんをジッと見つめていたってエンドにする予定でしたが。
やめました(DOMAN感)
面倒くさくなったからね、仕方ないね。
そんな訳で次回はひびみくと海に行く話です。
修羅場回です。
お楽しみにね(震え声)