転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです   作:アノロン在住の銀騎士

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どんな話をするか思いつかなかったので初投稿です。
色々案はあるけれど、纏めるのは難しい。
だから今回はダイスでなにやるか決めました。



第八十六話 調神社でお祓い

 

 

なにやろっか?【1D10】

 

1 きりしらウェルと調神社で厄落とし

2 ひびみくの一鳴マンション訪問

3 マリセレと大人なデート

4 きりしらウェルと調神社で厄落とし

5 ひびみくの一鳴マンション訪問

6 マリセレと大人なデート

7 きりしらウェルと調神社で厄落とし

8 ひびみくの一鳴マンション訪問

9 マリセレと大人なデート

10 セッ! しないと出れない部屋に迷い込む一鳴とクリスちゃん

 

結果【4 きりしらウェルと調神社で厄落とし】

 

 

 

8月も半ばのある日の事。

二課でお仕事中、ウェル博士がふいにこう言った。

 

「一鳴くん、厄落としに行きませんか?」

「厄落とし?」

 

俺の言葉にウェル博士は頷いた。

 

「ええ。実は僕、きがる様の一件からどうにも、身体が重くて。整体に行っても、効果が出ないんですよ」

「それで厄落とし」

「ええ」

 

ウェル博士は肩をグルグル回しながらそう言った。

 

きがる様、深潟村で信仰された土着の死神。

フィーネと共に日本に渡ってきた渡来人の末裔であり、シュメールの神エレシュキガルを自分たちに都合の良いように解釈して生み出したのが、きがる様である。

そのきがる様に関わったのが、7月の末頃。

そこから半月近くずっと、ウェル博士は身体が重いらしい。

 

「きっときがる様の厄が憑いてるんですよ。間違いありません」

「疲れてるだけだと思いますけどねぇ。俺も調ちゃんも切歌ちゃんもなんともないですし……」

 

と、ウェル博士にそう言ったのだが。

 

「実はアタシも、ちょっと調子悪いデス」

 

切歌ちゃんであった。

調ちゃんもいる。

二人が二課に来ていた。

 

「ドクターに呼ばれて来たデスよ!」

「私達もオバケに憑かれてる気がして……」

 

二人曰く。

きがる様の一件以来、視界の端で黒い影が横切る事があるという。

そちらに目を向けても、何もない。

だけど、しばらくするとまた、黒い影がチラつくのだという。

また、暗闇に視線を感じたり小さな囁き声が聞こえることもあったのだとか。

 

「そうだったの?」

「そうなんデス!」

 

力強く頷く切歌ちゃん。

 

「そっか。……俺はなんとも無かったから、ドクターの気の所為とばかり……」

「恐らくは、一鳴くんの持つシンフォギアのお陰でしょうね」

 

俺の持つスダルシャナはインドの最高神の一人、ヴィシュヌの持つ戦輪。

それは太陽を表し、あらゆる邪悪を焼く聖なる武器でもある。

そのスダルシャナのお陰で霊障が起きないらしい。

 

「そういえば、一鳴さんと一緒だと黒い影は出てこなかった」

「そういえばそうデス!」

 

二人がキラキラとした目で俺を見る。

スゴイのは俺じゃなくてスダルシャナだけどね!

 

「確かにスダルシャナは強力だし、厄落としも出来るかもしれませんが、今回は()()を頼りましょう」

「プロ?」

 

ウェル博士は力強く頷いた。

 

「ええ、もう予約済みです! 早速四人で向かいましょう!」

 

そんな訳で。

二課の社用車に乗り込んで、そのプロの元に向かう事になった。

車で一時間ほど揺られて。

たどり着いたのは、埼玉県さいたま市浦和区。

JR浦和駅の近くにある神社である。

 

「ここですよ! この調神社(つきじんじゃ)の宮司さんが厄除けしてくれます!」

 

そんな訳で連れられたのは調神社であった。

わあ、シンフォギアの聖地!

AXZで出てきた神社よ!

なんで出てきたのかは……忘れた。

なんか、パヴァリアが、なんか、こう、アレしたからアレなんだっけ?(あやふや)

でもこの神社、確か調ちゃんと因縁あったような……。

 

「あ、ウサギさんデース!」

 

と、切歌ちゃんが神社前で向かい合う狛犬を見て歓声を上げる。

狛犬、というか狛兎だけどね。

 

「調神社は世にも珍しい狛犬じゃなくて狛兎がある神社なんだとさ」

 

と、俺はWikipediaを見ながら説明した。

調神社はその名前から月神の使いである兎が守り神になったのだとか。

月神。

月読。

月読、調。

 

「ウサギさん可愛いね」

「可愛いデース!」

 

調ちゃんと切歌ちゃんが、狛兎にはしゃぐ。

可愛いね(二人が)

 

「ほら、3人とも行きますよ!」

 

ウェル博士が神社の中にずんずん入る。

 

「あ、待つデスよ!」

「切ちゃん走ると危ないよ」

 

二人もウェル博士を追いかける。

俺はその後を歩いて追った。

そうして、着いたのは社殿。

その前には一人の男性。

白髪で、メガネを掛けた壮年男性。

 

「ウェルキンゲトリクスさんですかな?」

「ええ、そうです」

 

どうやら、この人が宮司さんらしかった。

 

「お待ちしておりました。ささ、暑かったでしょう中へ」

 

そう言われて、社殿の中に入れてもらう。

中はクーラーが効いてて涼しかった。

 

「さ、そこにお座りになって」

 

社殿の中には椅子。

俺たちはそこに座る。

宮司さんがお茶を持ってくる。

 

「さ、どうぞ」

「ドーモ」

「ありがとうございます」

 

お茶はよく冷えて美味しかった。

 

「……?」

 

宮司さんは調ちゃんをジッと見ている。

 

「えっと、どうしました?」

「ああ、いえ、孫娘に似ていたもので」

「お孫さん?」

「ええ、もう十年も前に事故で娘夫婦共々亡くなったのですがね」

「それは……」

「あ、これはお茶菓子のマドレーヌです」

「マドレーヌ!?」

 

緑茶にマドレーヌ。

事故の話からのボケ。

情緒が乱高下していた。

 

「あ、マドレーヌ美味しい」

「喜んでくれて良かった。私の手作りなんですよ」

「そうなんですか!?」

 

調ちゃんが驚く。

そら、神社の宮司さんがマドレーヌ作ってたらなぁ。

 

「ええ、フランス料理が趣味でして。もしよろしければ、後で作り方を教えますよ」

「本当ですか! お願いします!」

 

調ちゃんが喜ぶ。

 

「調のマドレーヌ、じゅるり」

「切ちゃんにも作ってあげるね」

「やったデス!」

「それよりも、お祓いの方を……」

「ああ、そうでしたね」

 

ウェル博士の言葉に、そうだったそうだったと言う宮司さん。

 

「いや、お若い方とお話するのは楽しくて。申し訳ない」

 

そう言いながら、大幣を手に持つ宮司さん。

大幣、ようはお祓い棒である。

 

「ウェルキンゲトリクスさんからある程度は話を聞いてますが、状況を確認させてください」

 

と、宮司さん。

 

「半月ほど前、とある村に滞在したときに土着の死神と深く関わることがあったとか」

「ええ、そうです」

「ヒドイ目にあったデース!」

 

切歌ちゃんの言葉に俺含めて全員が深く頷いた。

きがる様と深潟村、マジのガチで怖かったわ……。

最終的にはスダルシャナで焼いたけど。

 

「それから、全員身体が重かったり、視界の端に黒い影が走ったりすると?」

「ええ」

「あ、俺はなんともないですけど」

「ほう、それは……」

 

宮司さんは目を丸くして俺を見る。

 

「確かに、あなたからは神秘的な気配を感じます」

「神秘的?」

「ええ。あなたといると、温かい。そんな感じが……。だから霊も寄り付かなかったんでしょう」

 

宮司さんはそう言った。

 

「うん、一鳴さんは温かい人」

「デスね!」

 

調ちゃんと切歌ちゃんもそう言ってくれる。

ウレシイ……ウレシイ……。

 

「まあ、それは一鳴くんの持つペンダントのお陰なんですがね」

「ウェル博士ェ」

 

ネタバラシしないでほしい。

 

「ははは。まあ、そんなペンダントを持つのもあなたの人徳と言うことで。さあ、お祓いを始めましょうか」

 

と、宮司さんが大幣を構える。

 

「皆さんは土着とはいえ死神に見えた。ならば、皆さんは死と縁が繋がったと言えます。その縁を通じて霊が寄ってきたのでしょう。なので、霊を祓うとともにその縁も絶ちましょう」

 

そう言った後、宮司さんの雰囲気が変わる。

厳かで、清らかに。

 

「掛けまくも畏き伊邪那岐の大神。

筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に禊ぎ祓い給ひし時に、生り坐せる祓へ戸の大神───」

 

 

 

お祓いの結果【1D10】

 

1 祓えた!

2 祓えた!

3 祓えた!

4 祓えた!

5 祓えた!

6 手強いぞ……!

7 手強いぞ……!

8 手強いぞ……!

9 手強いぞ……!

10 なんで新皇が憑いてるんですかね……

 

ウェル【3】

調【2】

切歌【7】

 

 

 

「お……!」

「身体が……!」

 

宮司さんが祝詞を唱え終えると、ウェル博士と調ちゃんが声を上げる。

 

「身体が軽い!」

「なんか、スッてした」

 

どうやらお祓いが成功したらしい。

だが……。

 

「デデデ……」

「む、これは……!」

 

切歌ちゃんの背後から黒いモヤが湧き上がる。

そのモヤが人の形を取る。

 

「…………」

 

モヤが切歌ちゃんの首に手を掛ける。

 

「掛けまくも畏き伊邪那岐の大神───」

 

再び宮司さんが祝詞を唱える。

黒いモヤが切歌ちゃんから手を離す。

だが、モヤが消える気配は無い。

モヤはジッと、切歌ちゃんを見ている。

 

「ぐぅ……、手強い!」

 

宮司さんが冷や汗を流す。

 

「デデデ、なんか寒いデース……」

 

ガチガチと歯を鳴らす切歌ちゃん。

 

「切歌さん、頑張ってください!」

「切ちゃん!」

「デース……」

 

ウェル博士と調ちゃんが声を掛けるものの、切歌ちゃんの表情は暗くなっていく。

 

「さっきから、声が聞こえるデス。お前は親に捨てられた。お前は一人だ、お前は誰からも愛されてないって。アタシの、後ろから……」

「そんな事ない!」

 

調ちゃんが切歌ちゃんの手を握る。

 

「私は切ちゃんが大好き! マリアもセレナもみんな切ちゃんが好きだよ! だから、そんな声に負けないで!!」

「調……!」

 

切歌ちゃんの顔に力が戻る。

 

「そうだよ」

 

俺も反対の手を握る。

 

「切歌ちゃんは一人じゃないから。俺や調ちゃん、みんなが一人にはしないから」

「一鳴さん……!」

 

切歌ちゃんの顔に更に元気が戻る……!

 

 

 

切歌ちゃんVS怨霊【1D10】

 

切歌【3】+5(調と一鳴の声援)

 

怨霊【6】

 

 

 

「祓ひ給へ清め給へと、白すことを聞こし召せと、かしこみかしこみと白す……」

 

宮司さんが祝詞を唱え終わる。

黒いモヤが霧散していく。

 

「……なんとか、終わりましたな」

 

そう宮司さんが言うと、黒いモヤは天に消えていった。

 

「切ちゃん!」

「調!」

 

二人はひしと抱き合った。

 

「切歌さん、よく頑張りましたね」

「調や一鳴さんがいたお陰デス!」

 

宮司さんの言葉にそう返す切歌ちゃん。

 

「宮司さん、あのモヤは一体……」

 

ウェル博士が宮司さんに聞く。

 

「迷える霊、にしては切歌さんにとても執着していました。まあ、野生の怨霊という奴でしょう」

「野生ではエンカウントしたくないですね……」

 

切歌ちゃんに執着する霊。

なんか、思い当たる節が……。

深潟村の、歯越さん一家のぉ、母か娘か。

なんか、娘っぽい気が……。

いや、気の所為ね。

きっと気の所為よ……。

 

 

 

 

 

 

お祓いが終わって。

みんな清々しい顔で車に乗り込む。

ウェル博士が運転で、俺が助手席。

調ちゃんと切歌ちゃんが後部座席。

有料道路に乗り込んで早々、後ろの二人は寝息を立てる。

調ちゃんは宮司さんからマドレーヌやらキッシュやらのフランス料理のレシピを教わってたし、切歌ちゃんも境内の中にやたらあるウサギさんモチーフの石像やら絵馬にテンションが上がっていたし。

そもそも、お祓いで大変なことになったし。

疲れていても、無理はないね。

 

「ねえドクター、一つ聞かせて」

 

俺は二人が寝ているのを確認すると、ウェル博士に一つ質問した。

 

「どうして調神社でお祓いを受けようと思ったの」

 

結局の所、ウェル博士がなんで調神社を選んだのかわからないのだ。

調神社がお祓いで有名だという話は聞かないし。

 

「ああ、了子さんにオススメされたんですよ」

「了子さんが?」

「ええ……調さんと切歌さんを連れて行くならそこにしろって。ウサギがいっぱいで喜ぶだろうとのことで」

「へぇ……」

「なにか、気になることが?」

 

気になることはある。

調ちゃんは、たぶん、宮司さんの孫なのだろう。

それは、前世の知識からも参照出来る。

たしか、調ちゃんの名前は持っていたお守りに書いてあった「調」の字が由来だとか。

調ちゃんは、親の付けてくれた名前を知らないのだ。

だから、宮司さんもわからなかったのだろう。

孫だと直感しても、理解できなかったように。

調ちゃんはレセプターチルドレンだ。

アメリカのF.I.S.に攫われた子ども。

フィーネの血を継ぐ、子ども。

そして、了子さんはフィーネの依代でありF.I.S.の設立者である。

当然、調ちゃんのプロフィールもわかっていた筈だ。

 

「贖罪、なのかな」

「え、なんです?」

「なんでもないでーす」

 

俺は窓の外を見る。

空は今日も青かった。

 

 





次回は響ちゃんVS夏休みの宿題!
乞うご期待!
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