転生者はシンフォギア世界でオリジナルシンフォギア装者として生きるようです   作:アノロン在住の銀騎士

93 / 137

ダークライとアベンジャーズは有給取ったのでお休みです。



第八十七話 響 VS 夏休みの宿題 VS ダークライ VS アベンジャーズ

 

 

「ナルくん助けてェッ!!」

 

夏休みもあと少しとなったある日。

響ちゃんに電話で泣きつかれた。

毎年恒例の、()()である。

 

「夏休みの宿題、手伝ってェッ!!」

 

そんな訳で。

いざ立花家。

 

「おじゃまします」

「ナルくん! 待ってた、よ……」

 

響ちゃんが、玄関に立つ俺の後ろを凝視する。

冷や汗がダラダラと流れている。

 

「こんにちは、ひ び き」

 

小日向未来=サンのエントリーである。

 

「み、みく=サン? なんでここに?」

「状況判断だよ、響?」

 

ニッコリ。

恐ろしく美しい笑みであった。

コワイ!

 

「そろそろかな、と思ってナルくんに響から電話来てないか聞いたら教えてくれたよ?」

 

正確には。

「響から連絡あったよね? 正直に言わないと、わかってるよね?」と脅されゲフンゲフン。

口は災いの元。

雉も鳴かずば撃たれまい。

余計なことは、言わないようにしよう。

 

「ねぇ、響? 私言ったよね? 夏休みの宿題早くやらないとダメだよ、って」

「え、えーっとぉ……」

「言 っ た よ ね ?」

「はいッ! ごめんなさ~い!!」

 

そういう訳であった。

未来さんの忠告を聞かずに夏休みに遊びまくったツケが回ってきただけであった。

自業自得である。

響ちゃんはキツイお灸を据えられる事となった。

 

「もうっ、仕方ないから私とナルくんで手伝ってあげる」

「ホント? ふたりともありがとう!」

「その代わり!」

 

未来ちゃんの口から、キツイお灸の内容が告げられるのであった。

 

「響の目の前でナルくんとイチャイチャするから!」

 

そう言って、俺に抱きつく未来ちゃん。

その耳は赤く染まっていた。

 

「ええぇぇぇ〜!!? なんで!!?」

「響が真面目に宿題しないからだよ! だから響抜きでイチャイチャするから!」

 

響ちゃんは未来ちゃんとお付き合いしている。

そして俺ともお付き合いしている。

つまり響ちゃんはハーレムを構築している訳だが、今回響ちゃんへの罰として、響ちゃん抜きでイチャイチャしようという事になった。

なお、言い出したのは未来ちゃんである。

 

「あー、わからないところは教えるから」

 

俺は未来ちゃんの頭をポフポフしながら、響ちゃんにそう告げた。

 

「でも響ちゃんが真面目に宿題しないと更にイチャイチャするんですって(震え声)」

「私は本気だからね、響!」

 

未来ちゃんは頬を膨らませて響ちゃんにそう言った。

 

「そんな〜!」

 

響ちゃんはそう悲しげに俯くのだった。

だが、未来ちゃんはやっぱり響ちゃんに甘いようで……。

 

「その代わりに、ちゃんと宿題出来たら3人でイチャイチャしようね」

「……え?」

 

響ちゃんが顔を上げる。

未来ちゃんは照れてプイ、と顔を背ける。

 

「だから、頑張ってね」

「……うん!!」

 

喜色満面。

響ちゃんは元気を取り戻した。

そんな訳で。

時間を無駄には出来ない。

俺たちは早速響ちゃんの部屋で宿題を見ることにした。

小さな部屋だ。

ベッドと机とテーブルとタンスで占められた部屋。

俺たちはテーブルの周りに座る。

響ちゃんが上座。

その右側に俺。

俺の膝の上に未来ちゃん。

 

「待っておかしくない!?」

 

未来ちゃんにツッコむ響ちゃん。

それに対して頭を傾け、キョトンとする未来ちゃん。

 

「え、なにが?」

「なんでナルくんの上に座ってるの!?」

「イチャイチャする為だよ?」

「ズルい!」

「ちゃんと宿題終わったらね?」

「むー!」

 

とにもかくにも。

響ちゃんの宿題討滅戦が開始された───。

 

 

 

響ちゃんの宿題進捗(1/3)【1D10】

(1〜3でペナルティ。1が出るとスゴイイチャイチャする)

 

1 こっそりソシャゲ周回してるのがバレる響ちゃん

2 自主休憩が増える響ちゃん

3 自主休憩が増える響ちゃん

4 わからない所が多い響ちゃん

5 わからない所が多い響ちゃん

6 わからない所が多い響ちゃん

7 響ちゃんもようやっとる

8 響ちゃんもようやっとる

9 響ちゃんもようやっとる

10 響ちゃんの頭が冴えてきた……!(進捗+1)

 

結果【9 響ちゃんもようやっとる】

 

 

 

現代文教師から出題された、漢字プリントを進める響ちゃん。

漢字プリントは漢字を書くだけだし、サクサク進めてるね。

 

「手が疲れるよぉ」

「サボったらナルくんとイチャイチャするからね」

「もうイチャイチャしてるじゃん!」

「もっとイチャイチャするから!」

 

とまあ、響ちゃんは未来ちゃんはそう言い合いながらも1時間で漢字プリントを終わらせた。

 

「へへーん! 私はやればできる子なんだよ!」

「偉い偉い」

「えへへ……!」

 

響ちゃんの頭をヨシヨシと撫でる未来ちゃん。

よく集中して頑張ってたし、俺もご褒美に撫でてあげよう。

 

「えへへ、二人共ありがとう!」

 

 

 

響ちゃんの宿題進捗(2/3)【1D10】

(1〜3でペナルティ。1が出るとスゴイイチャイチャする)

 

1 こっそりソシャゲ周回してるのがバレる響ちゃん

2 自主休憩が増える響ちゃん

3 自主休憩が増える響ちゃん

4 わからない所が多い響ちゃん

5 わからない所が多い響ちゃん

6 わからない所が多い響ちゃん

7 響ちゃんもようやっとる

8 響ちゃんもようやっとる

9 響ちゃんもようやっとる

10 響ちゃんの頭が冴えてきた……!(進捗+1)

 

結果【8 響ちゃんもようやっとる】

 

 

 

次に手を付けたのは、数学の問題集である。

それなりの分厚さがあり、また、難しい問題もあるので俺たちに質問する事もあった。

 

「ねえ、この問題は───?」

「そこはxの値を───」

「この問題は?」

「そこは───」

 

とまあ、ヒントを与えたらキチンと問題を解いているので地頭は良いのよね響ちゃん。

真面目にやってるしね。

 

「だって私も未来やナルくんとイチャイチャしたいもん!」

「がんばれ♡がんばれ♡」

 

応援する未来ちゃん。

でも、その応援は、股間に悪い。

 

「?」

 

モゾモゾする俺に疑問符を浮かべる未来ちゃんであった。

 

 

 

響ちゃんの宿題進捗(3/3)【1D10】

(1〜5でイチャイチャ。1と4が出ると凄いイチャイチャする)

 

1 こっそりソシャゲ周回してるのがバレる響ちゃん

2 自主休憩が増える響ちゃん

3 自主休憩が増える響ちゃん

4 こっそりソシャゲ周回してるのがバレる響ちゃん

5 自主休憩が増える響ちゃん

6 成し遂げた響ちゃん

7 成し遂げた響ちゃん

8 成し遂げた響ちゃん

9 成し遂げた響ちゃん

10 熱烈歓迎

 

結果【5】

 

 

 

「ふう、休憩……」

 

宿題もあと少し。

英語の問題集だけ。

だが、ここで限界が来たのか休憩が増えてきた響ちゃん。

 

「また?」

「うぅ、だって疲れてきたんだもん……」

 

気持ちはわかる。

ぶっ続けで2時間以上、宿題してきた訳で。

そら、疲れるよなぁ。

でも、未来ちゃんはそれをアウト判定したようで……。

 

「響休みすぎ! だからナルくんとイチャイチャするね♡(無慈悲)」

「え゛!?」

 

 

 

未来ちゃんのイチャイチャ度【1D10】

 

1 向かい合ってのハグ

2 向かい合ってのハグ

3 向かい合ってのハグ

4 向かい合ってのハグ

5 向かい合ってのハグ

6 「ナルくんおっぱい揉んでいいよ?」

7 「ナルくんおっぱい揉んでいいよ?」

8 「ナルくんおっぱい揉んでいいよ?」

9 チュッとした。

10 ねっとり舌を絡めるキス

 

結果【2 向かい合ってのハグ】

 

 

 

「ナルくん!」

 

未来ちゃんが俺に向き直る。

そして。

 

「えいっ!」

 

俺に抱き着いた。

 

「あーッ!!」

 

響ちゃんが叫ぶ。

その声の大きさに比例するように、強く抱き着く未来ちゃん。

俺の首元に顔を埋める未来ちゃん。

髪の毛から、凄くいい匂いがする。

調ちゃんやマリアさん、セレナちゃんとはまた違う爽やかな匂い。

あ、よく見ると耳が真っ赤なのだわ。

 

「は、離れて!」

「ダメッ!」

 

腕を俺の首に回す未来ちゃん。

ドキドキする。

俺に密着するので、小さめながらも柔らかい乳房の感触が伝わる。

ドキドキする。

 

「真面目に、真面目にやるから離れてよお……」

「未来ちゃん、そろそろ、ね?」

 

流石にこれ以上は響ちゃんが可哀想。

俺は未来ちゃんの背中をポンポン叩いて、離れるように促す。

 

「もう……、わかった」

 

渋々と、俺から離れてまた膝の上に座る未来ちゃん。

 

「ほら響、ちゃんとやってね。やらなかったらもっとイチャイチャするからね!」

「わかったよぉ……」

 

眉をハの字にして宿題を進める響ちゃん。

英語は長文読解が面倒くさいけれど、それでもちゃんとやる響ちゃん。

未来ちゃんが目の前で俺とハグしたのが効いたのかしら。

そして。

 

「終わったぁ〜!!」

「お疲れ様、響」

 

響ちゃんは成し遂げた。

夏休みの宿題完了である。

討滅完了!

 

「未来〜〜〜!!」

 

勢いよく未来ちゃんに抱き着く響ちゃん。

だが、よく考えてほしい。

未来ちゃんは俺の膝の上に座っている。

その未来ちゃんに勢いよく抱き着いたなら、その衝撃は俺にも伝わるわけで。

 

「きゃぁ!」

「うぉっ!」

 

響ちゃんに押し倒される俺と未来ちゃん。

 

「響〜!」

「えへへ、ごめん」

 

そう謝りながらも、未来ちゃんへのハグを止めない響ちゃん。

 

「だって二人でイチャイチャするんだもん! 私も混ぜてよぉ!」

「はいはい」

 

そう言って未来ちゃんも抱き着き返す。

 

「ナルくんも!」

「はいよ」

 

二人の下敷きになった俺も、二人を抱き締める。

 

「ナルくん力強いね……♡」

「うん……」

 

二人とも、顔が赤くなる。

初々しくて、可愛いね。

まあ、調ちゃんたちも抱き締めるとこんな感じになって可愛いんじゃがな!

がな!

 

「ぎゅー」

「もう、響変なとこ触らないで」

 

そんなこんなで。

響ちゃんは夏休みの宿題を見事やり遂げたのだった。

 

 

 

 

 

 

後日。

 

「一鳴さん助けて! 切ちゃんの宿題が終わらないの!」

 

と、調ちゃんからヘルプコールが掛かってきた。

 

「ンモー、ちゃんとコツコツやらないからー」

「ごめんなさいデース」

「ちゃんと反省してね?」

「はいデス!」

 

仕方がないので調ちゃんと二人で手伝ってあげた。

 

どっとはらい!

 

 





次回はオオカミ男の話をしようかな。
それが終わったら、久々のパヴァリア三人娘回の予定。
お楽しみにね!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。