ビキニ環礁のある島では
「伏せろっ!撃ってくるぞ!!!」
一方、ゾルたち武装親衛隊の潜伏する島に強襲上陸をしたブルーマーメイド、ホワイトドルフィンの部隊は、ホワイトドルフィンや、洗脳を解いたビスマルクや鳥海などの学生艦などの艦砲射撃の支援により、上陸に成功、敵アジト内部に突入したが、相手の㎎42やMP44、MP40などの攻撃で苦戦していた。
「連中を近づけさせるな!血祭りにあげろ!」
「ヤボール!!!」
バリケードを築き、隙間から㎎42機関銃を撃ちまくる武装ssの兵たちにブルーマーメイドやホワイトドルフィンの隊員たちは物陰に隠れながら、89式小銃を撃って応戦していた
「くそっ!連中しぶといぜ!!」
真冬も最前線で戦っていた。通常のテロリストや海賊相手なら、素早い動きで素手でも倒せるのだが、今回の相手は実戦経験をしたプロの軍隊である。隙を窺おうにも一糸乱れぬ攻撃と射撃で動けずにいた。敵は数十名倒したが、その分こちらの仲間も大勢、死傷者を出していた。
「これが戦争ってやつか・・・・・」
真冬はボソッとつぶやく。弟分である守もこんな思いをして戦っていたのだろうかと・・・・・
今、守は安全な場所に待機させてあると真霜から言われたがどうも真冬は心配であった。それと同時に武蔵と今交戦しているという妹のましろのことも気がかりであった
「(とにかく、今はこいつらを何とかしないと!!)」
そう胸に秘めつつ真冬は持っていた89式を敵に向けるのであった
「ふふ・・・どうだ?わが大隊の力あればあんな奴らたやすい」
一方、部隊の指揮を執っていたヘル大尉はモニターで本部と連絡を取っていた
『それは結構だが、ヘル大尉。任務を忘れるなよ?』
「わかっているブランク大尉。奴らをどれだけ殲滅させるか、このヘル大尉の力見せてやりましょうあははh!!」
『ん?ちょっと待て!?お前の任務は・・・・』
ブランクが何か言いかけた時、ヘルは通信を切ってしまうのであった
そして本部では
「ヘル大尉のやつ・・・・通信切りやがった」
ブランクがあきれたように言うと隣にいるフォラーもあきれながら
「あの人…自分の任務が時間稼ぎだとわかっているんでしょうか?」
「多分わかっていないだろうな…あいつそそっかしい性格だから、少人数で連中を倒すことしが任務と思い込んでいる・・・」
「あの性格何とかならないんでしょうか?…大佐に知らせます?」
「もうほっとけあのバカは・・・・あいつある意味悪運強いから、ちゃんと帰ってくるだろう」
「「はぁ・・・・・・」」
と、二人はため息をつくのであった
一方ゾル大佐は
「総統・・・・いかがでしょうか?新たなるフロンティアは?今現在作戦はすべて順調。あと数分もすればこの世界の日本は毒ガスギラードガンマーによって包まれることでしょう。さらにアーネンエルベが開発した生物兵器による『ヴェアヴォルフ作戦』も極めて大きな戦果をもたらせております・・・・・」
司令部に飾れてある鷲のレリーフに話しかけていた。するとレリーフの胸についたランプが怪しげに点滅し
『まだだ…まだ足りぬぞゾル大佐・・・・その程度の器で余が満たされるとでも?』
ランプから中世的な声が発せられ部屋の中に響く、それを聞いたゾルは
「ふふ・・・・そうでなくては面白みがありません。総統。お見せしましょう・・・あなたの好奇心を満たすことのできるこの世界を・・・・・」
「何とか間に合ったか・・・・・」
決戦海域についた守。彼の乗る航空機は、ほかの航空機とは比べ全く違うものであった
艦上攻撃機流星改
逆ガル翼と呼ばれるw字の翼が特徴の大戦末期に日本海軍が作り上げた幻の怪鳥のような万能艦上攻撃機。雷撃、爆撃はもちろん急降下爆撃も可能であり、その高速は560キロ以上。戦闘機並みの速さであり狂的な性能を持ち、
戦後、アメリカ軍のダグラスADスカイレーダーの先駆けともうべき高性能機であった
この機体は信濃艦内に一機だけ残された機体であり、信濃が大破したときは奇跡的に無傷だったのを、守が現在操縦しているのだ
「ついたのはいいが・・・・・」
守は、燃料系を見たが燃料は残りわずかであった。燃料は満タンに搭載したのだが、信濃からここまではさすがに距離が遠すぎたようだ。
「まあ、本土も近いし、今は自分の任務に集中するか・・・・」
守はゴーグルをつける。風防を閉めた状態では意味がないと思うが守は気合を入れるためにつけたのだ
すると・・・・・
『守君!応答しなさい!!守!!』
無線から真霜の声が聞こえ、守は無線機を取った
「こちら森」
『守君!あなたは待機命令が出ているはずよ!何でここにいるの!!』
「ええ・・・・確かにブルーマーメイドの臨時隊員である森守なら待機命令が出てました。ですので、ブルーマーメイドの臨時隊員の資格書と手帳などのブルーマーメイド一式の装備は信濃に置いてきました。今いるのは日本国防海軍少尉としての俺です」
『何バカなこと言っているの!すぐに引き返しなさい!」
「そうしたいのはやまやまですがここに来るまでに燃料を使いすぎてもう帰りの燃料はないですよ……真霜姉さん。それに今引き返したらここに来た意味がない。今俺の乗る機体には魚雷を積んでいます。その魚雷で武蔵の足を止めます」
『・・・・マーちゃん・・・・あなた死ぬ気なの?』
「・・・・・・」
『駄目よ!あなたは死んじゃ駄目よ!あなたの人生はまだこれからなのよ!』
「・・・・・・・」
『答えてマーちゃん!!』
真霜がそう訊くが、守は答えず、無線を切るのであった。
『マーちゃん!?返事して!!・・・・・通信を切っている?』
いくら呼び掛けても応答しない守に真霜は不安を感じるのであった
挿入歌「鋼鉄ノ鳥」
「守!!」
ましろは艦橋から空を飛ぶ、守の姿に声を上げる
「守…やっぱりお前は」
別れの際、真白は薄々感じていた彼がここに来ることに、だが本当に来るとは・・・・
「野間さん!・・今飛んでいるのは、味方だって皆に伝えて!!」
明乃は、直ぐに今飛んでいるのは、味方だと増援部隊に伝えてとマチコに命じる
「各艦に伝えて!!」
野間の手旗信号を見て古庄も各艦に伝える。そして
「守君・・・・・」
古庄は上空を飛ぶ守を見守っていた。
そして守は急旋回すると武蔵の機銃や速射砲は守の乗る流星に一斉に攻撃を仕掛けたが、500キロ以上の経験のない速さの相手に前段交わされるばかりであった。そして守は翼内にある20ミリ機関砲を撃ち、牽制し、発射された20ミリ弾は高射装置や主砲の測距儀のレンズに命中し、射撃側は正確な距離を測れなくなる。
また目視での射撃では高速で飛ぶ流星を撃ち落とすのは困難であった
武蔵は流星のほか、周りの艦艇を近づけないように砲撃を続け、周りに多数の水柱が上がる
「射撃精度は落ちているのに、まだ撃ってくるのか!?」
「何とかして隙を作らないと・・・」
晴風艦橋で見ていたましろと明乃。射撃精度は、落ちているのにまだ武蔵は、砲撃している。
これでは、武蔵には近づけない。
何か方法は、無いのか
そんな時
「あ!マー君の飛行機が!!」
「っ!?」
幸子の言葉にましろたちは外を見ると、先ほどまで上空を飛んでいた守の流星は高度を下げ、素面ギリギリの状態で飛んでいた
「守…何をする気だ?」
ましろが疑問を抱くと芽衣が
「ねえ、マー君の乗っている飛行機につるされているの魚雷だよね?」
「え?」
芽衣の言葉にみんなが双眼鏡で見ると確かに流星の腹に何やら細長いものがつるされていた。そうあれは紛れもなく魚雷であった
「雷撃は始めただからもっと接近するしかないな・・・」
守は高度を低くし雷撃体制を取りながらそうつぶやく、彼はもともと戦闘機乗り、雷撃は生まれた初めての経験だったため、守はぎりぎりまで近づくことにした。その間、武蔵後部の機銃が守の流星めがけて撃ってくる。
魚雷を発射するまでは回避行動はとれないため守はまっすぐ目標である武蔵の艦尾…スクリューと舵に向かっていた
「よし!この距離ならいける!!」
魚雷を発射しても確実に命中させられる距離についた守は魚雷を投下した・・・・・その瞬間
パァリィン!!
「っ!?」
ガラスが割れるのと同時に視界が真っ赤に染まるのと、腹部に激痛が走った。武蔵の一発の弾丸が流星の窓ガラスを割り割れた窓ガラスは守の額を切り、銃弾は守の脇腹を貫通した
そして、もう一発の弾丸が流星の右翼に被弾し、炎が上がり高度が下がる
「くそっ!上がれ!!」
このままでは武蔵と衝突する。守は高度を上げようと痛みに耐えながら操縦桿を思いっきり引っ張るが武蔵は目の前にいた
「駄目だっ!ぶつかる!!!」
守がそう言った瞬間、流星の被弾した右翼が武蔵の艦体に当たり、守の乗る流星はバランスを崩し、宙返りをし、海面に落ちる。
そしてぶつかった武蔵はぶつかったときにもげた流星の翼に入っていた燃料が甲板にぶちまけられ、被弾したときに燃えた炎が引火して甲板に火が上がる。
それと同時に守の放った93式酸素魚雷が、武蔵のスクリューと舵に命中、武蔵の艦尾に大きな水柱が上がり、武蔵はわずかながらその巨体を宙に浮けせたのだった
そしてこの守の決死の攻撃により武蔵は航行不能となった
海面に不時着した守の脳裏にまた昔起きたように走馬灯が駆け巡る
話に聞けばいつも最後に浮かべるのは母親か大事な人の顔なのだが、守が最後に見えたのは
「(ああ・・・・最後に見える顔はお前たちか・・・・・)
最後に彼が見えたのはあの戦争で死んだ親しい戦友たちであった
「守!!!」
ましろたち晴風はその後、航行不能となった武蔵に近づき、万里小路達が武蔵に乗り込む
明乃も行きたかったが、艦長として離れたいけないと思った。しかし・・・
「艦長!いいえ、岬さん行ってください!わかってますから・・・・」
「シロちゃん・・・・ありがとう・・・・シロちゃんもマー君のところに!!」
「ええ!!」
明乃は親友であるもえかのところへ、そしてましろは勝田聡子の乗るスキッパーで、守のいる流星のもとへ向かった
「(守・・・守!!無事でいてくれ!!)」
そしてましろは流星のもとへたどり着いた、流星は今にも水没しそうであった
「守!!」
ましろはコックピットにいる守に声をかけるが守は気絶しているのか、返事がなかった
その瞬間、流星は海中へと守とともに沈み始めた
「飛行機が!?」
「守!!」
「あっ!副長!!」
聡子が言い終わるや否やましろは海中へと飛び込み、流星から守を引っ張り出そうとするしかし、シートベルトのせいか、なかなか彼を引っ張り出せなかった。するとましろは守が守刀として渡した軍刀を抜き、シートベルトを切断。守を引っ張り上げることに成功した
そしてましろは守を引っ張り上げ海面へと顔を出した
「はぁ!!!守!!守!!」
ましろは必死になって彼の名を呼び続けるが彼は答えないそれどころか、ましろはあることに気が付いてしまった
「・・・・・・・息・・・・してない・・・・・・」