密封指示書
「航海日誌・・・6月9日、晴風乗員一同が前代未聞と言える海洋実習から生還し、およそ1ヶ月・・・この間、ブルーマーメイド、ホワイトドルフィン及び国土保全委員会が、ラットと呼ばれる生命体の引き起こした、事件の全容解明、及び背後処理にあたっていた・・・そして、また、万一再度の感染があった場合の対策は、海洋医大で編成された特別チームの主案により、確立されつつあり、そして今回の主犯である異世界から来たアーネンエルベもといナチスの対策もまた、ブルーマーメイド、ホワイトドルフィン指導のもと厳重な警戒態勢をとっていたのだった・・・・・・一方、晴風乗員は、この時・・・中間考査を終え・・・今雅に・・・試験休みに入ろうとしていた・・・」
あの事件から既に1ヵ月、既に事件に関しては、全容解明、及び背後処理を終えつつあった。
更に万が一の再度感染に備え、海洋医大で編成された特別チームの主案で対策が講じられ、そしてゾル大佐らナチスに対し、全世界のブルーマーメイドが警戒態勢を取っていた
それと同時にブルーマーメイド日本支部は今回の事件で活躍した航空機の実用性に再び目をつけ、現在国土保全委員と会議の結果、前向きな検討がされた
やはり飛行船よりも速度、旋回性能に勝り、何より大和型を大破させた性能性に今後のブルーマーメイドの救助活動や偵察において不可欠だと判断されたからだ。
そのため日本支部、支部長である真霜は航空母艦信濃、および艦内にある航空機の研究や資料などの提供を所有者である山口章香少将に交渉しているところであった
そして守も無事退院し、海洋学校の警備員として復帰はしているもののたびたび山口提督ともども呼び出され、航空機についてのパイロット育成などの参考意見をブルマーに教えていた
そしてナチス空軍のハルカ・メルダースは今なお、ブルマーにて事情聴取されていた
「仁義の無いナレーション風と・・・はぁ・・・」
幸子は記録係としての今までの癖なのか、実習後も航海記録と言う名の日記をつけていた。
そして今日もそれを書いていると、
「なあにをしとるんじゃ?」
幸子に声をかける人物がいた。ドイツからの留学生のミーナだった。
「ん?ああ、航海日誌をつけているんですよ」
「航海しとらんじゃないか?」
「してなくても付けるんです!」
幸子にとっては、航海してもしなくても日誌を付ける癖何だろう。
「お主らしいな‥‥」
ミーナも幸子の癖に納得しつつ
「ところで!」
「おう、今夜も仁義なき上映会をやるけぇのう!」
今夜もまた任侠物の映画をみる約束をする。
『フフフ・・・・』
相変わらずの仁義好きの2人であった。
そんな時
『楽しそうに会話している最中すまない・・・』
ミーナの親友であり、アドミラル・グラフ・シュペー艦長のテアがミーナにドイツ語で声を掛けてきた。
「「ん?」」
『昼休みが終わったら会議室に来てくれ。』
テアは、ミーナに何かの打ち合わせの為、昼休みが終わったら、会議室に来るようミーナに言う。
『分かった、テア。』
ミーナは了承する。ドイツ語が分からない幸子には、2人が何を言っているのか分からない。
「ん!」
すると、テアがチラッと幸子を見る。
「あっ!?」
幸子は一瞬ドキッとする。
そして、テアは手をシュッタと上げるとその場を去って行く。
「ん・・?」
幸子は、テアとミーナの会話の内容が気になる様子でミーナを見るとミーナは、それに気づき
「2学期から如何するか、カリキュラムの組み直しをするそうじゃ」
幸子に2学期の、カリキュラムの組み直しの事を説明し
「例の事件のせいで‥‥」
そういうとミーナは湾内にある晴風が収容されているドックを見る。
「噂で聞いたのじゃが・・・」
「ん?」
「晴風クラスの生徒は、このままでは実習が出来ん・・・その為、学校側は何らかの対策を行うと・・・」
それは、晴風クラスの今後についてだった。
「え・・へ!?・・そ、それって・・・もしかしたらクラスが解隊されるてことですか!?・・・私、この後艦長に呼ばれているんですけど・・・雅か、その件で・・・」
それを聞いた幸子は、脳裏にクラス解散の最悪の事態を予期してしまう。
「あまり悪い予想ばかり、せん事じゃ!・・・それに今回の事件は、晴風乗員の団結能力で解決したようなものだ!・・・そう簡単に解隊などさせんじゃろう!」
不安になる幸子にミーナは、励ますが
「で、ですよね‥‥」
幸子は、不安を完全に拭い去る事が出来なかった。
横須賀女子海洋学校、図書室
一方、晴風艦長の明乃は、図書室で副長のましろ、武蔵艦長のもえかと一緒に今回の事件の始末書を作成していた。
「う・・・ん・・・う・・・ん・・・」
だが明乃は、さっきから何か苦手な表情で始末書を作成していて、その目もぐるぐると回り始めていた。
「うぅ~うぅ~うぅ~‥‥うわぁ・・・・!!分かんなくなってきたよ・・・!!」
それがピークに達したのか、突然喚きだした。
「艦長!航海中あれだけの無茶をやったんですから始末書を学校に提出しないと!」
「それは、分かってるんだけどね・・・書類仕事は、ほんとに苦てで!!」
如何やら明乃は、書類仕事が苦手の様だ。
「みけちゃん!私の分が終わったら手伝うから、頑張ろう!」
涙を流し喚く明乃にもえかが救いの手を差し伸べる。
「ありがとうもかちゃん!!」
もえかの救いの手に明乃は目を輝かせる。
明乃にとっては、もえかの救いの手は、まさにに地獄で仏と言う感じだった。
「知名艦長!あまりうちの艦長を甘やかせないで頂きたい!」
しかし、ましろは明乃を甘やかさない様、もえかに待ったを掛ける。
「ふぇ~~~」
「あっ、でもちょっと手伝うだけだから・・・」
「はぁ~」
ましろは深い溜め息を付く。出来れば自分の方を手伝ってもらいたい。そんな心境だった。
「へへ・・」
そんな時
「失礼します!」
幸子が図書室に入って来た。
「ココちゃん!」
「艦長・・・あの・・・私が呼ばれたのはもしかして・・・」
幸子は、明乃に呼ばれたのはクラス解散の事ではないのか問うが
「お願いがあるんだけど‥‥」
如何やら別の事で呼んだ様だ。
「へ!?」
「これをクラスの皆に渡して欲しいの!」
そう言って、明乃は机の上に置いてあった封筒の束を幸子に手渡す。
「ん!?・・・ん?・・・クラス全員にですか?」
幸子は何なのかと思い、封筒の束を受け取る。
「校長先生から何だけど・・・大事な物だから、必ずクラス全員に配る様にって・・・」
「すまないが!・・・私と艦長は、身動きが取れない・・・頼まれてもらえるか?」
頼み事と言うのは、2人に代わって幸子に封筒を晴風の生徒全員に手渡す事だった。
「あぁ!・・・分かりました!・・・艦長の指示かつ、心の友シロちゃんの頼みとあれば全力で尽くすのみです!!」
幸子は、笑顔で頼み事を引き受ける。
「心の友じゃないんだが・・・でも助かる・・・ありがとう。」
ましろは、嫌な感じをしながら、幸子に感謝する。
「は~い!」
幸子は、図書室を後にしたが
「う・・・ん・・・クラス再編の件、聞きそびれてしまいました。」
肝心のクラス解散の事を明乃に聞けなかった。
横須賀女子海洋学校、敷地内
「ん?・・・あっ!?」
外へ出た幸子は、ある事に気づく。
「これは・・・密封指示書!?」
それは、さっき手渡された封筒を見て、其処には、名前の下に開封日時が指定されており、直ぐに密封指示書だと分かった。
幸子は、太陽に封筒を透かして中身を見ようとしたが、紙が入っているのは見えたが、何が書かれているかは見えなかった。
幸子は、封筒を見ながら
「‥‥『おはよう、晴風の諸君・・・今回の君の使命は、横須賀女子海洋学校に潜入したナチスのスパイのあぶり出しだ・・・成功を祈る』」
お馴染みの一人芝居をする。
「『何と言う困難な任務だ!雅にインポッシブルな大作戦!!』」
幸子が決めセリフを言った時だった。
「ココちゃん?」
「あっ!?へ!?」
突然隣から誰かに呼ばれ、幸子は振り向くと其処には、晴風電信員の鶫と電測員の慧が立っていた。
「何しているの?」
鶫は、幸子が何をしているのか問う。
「八木さん、宇田さん!」
幸子は、2人が鶫と慧だと分かって
「丁度いい所に・・・うーん・・・はい!」
2人に封筒を渡す。
『ん・・・ん?』
「何これ?」
2人は何なのか、封筒を受け取る。
「学校からの指示書です・・・開封期日が指定されているので気を付けてください。」
幸子は、学校からの指示書だと説明する。
「ん!・・・ありがとう」
それを聞いた鶫は、封筒を鞄の中に仕舞う。
「それ、全部配らなきゃいけないの?」
慧が幸子の手にある封筒の束を見て尋ねる。
「はい!・・・艦長も副長も書類整理に忙殺されてますして・・・」
「艦長達大変だね!」
「折角、テスト休みなのにね・・・」
2人は、書類仕事をする明乃達に感心していた。そんな中、鶫が
「そうだ!?それ配るの手伝おうか?」
幸子に封筒配りを手伝うと提案してきた。
「えっ!?」
「あたし横須賀出身だし、これからめぐちゃんを案内するところだったんだけど‥‥」
「うん、ついでだし、皆にそれを配りながら町を歩くのも良いよね!」
「でも、折角の御予定を・・・」
幸子は、流石に2人の予定を潰してまで手伝わせるのに、申し訳ないと思ったが
「クラスメイト何だから、水臭い事言わない!」
「ココちゃんとは航海中あんまりお喋り出来なかったし、良い機会だよ!」
同じ仲間だし、良い機会だと幸子に言う。
「宇田さん・・八木さん・・・・ありがとうございます!」
2人に親切に幸子は、感謝する。
「じゃあ、早速‥‥」
鶫は鞄から自分のスマホを取り出すと物凄い速さでメールの文章を作成する。
その速さは指の動きが残像みたく見えるかの様だ。
鶫の指裁きも凄いが彼女の指裁きに対応できた彼女のスマホも凄いのかもしれない。
「あの?何が早速なんでしょう?」
幸子は、鶫の早速の意味が分からなかった。
「クラスメイト全員にメール出したよ!・・・居場所教えてって」
如何やら晴風の生徒全員にメールを送って、居場所を教えてもらうよう伝えてくれた様だ。
「流石電信員!」
「時期に返事来ると思うし、取り合えず出ちゃおうか?」
慧がクラスメイトの返信を待ちながら横須賀の街を歩こうと提案し、
「うん、行こう、行こう!」
2人は、横須賀の街へと向かう。
「えへ!あ、ちょっと待ってください!」
幸子も2人の後を追うのであった。
新たに登場してほしい軍艦
-
航空母艦瑞鶴
-
航空母艦飛龍
-
戦艦ビスマルク
-
戦艦フッド
-
戦艦キングジョージ5世
-
駆逐艦リンチェ