ハイスクールフリート~鋼鉄の鳥~   作:疾風海軍陸戦隊

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晴風、発見!!

「見つからないな・・・・・」

 

高度三千ぐらいの高さで守は晴風の行方を捜していた

 

「そろそろ見つかってもおかしくないんだがな・・・・・」

 

守は頭を少し書き、地図を確認しながらそう呟く。

 

「それにしても、勢いで飛び出しちゃったが、60キロ爆弾外しとけばよかったな・・・・」

 

そう言う守。そして定時連絡を入れようと無線を取り

 

「こちら、二式水戦偵察機の森守。父島応答せよ」

 

そう連絡を取るが・・・・

 

ザーザーザー

 

ノイズ音しか聞こえない。

 

「ん?故障か?」

 

守は無線機をいじり周波数を変えるがあるのはノイズ音を調べてみても異常はない

 

「いったいどうなっているんだ?」

 

守は首をかしげると・・・・

 

「ん?」

 

急に何かを感じたのか守は二式水戦の風防を開ける。そして耳をそっと澄まし始める

 

「・・・・・・・」

 

守の耳にはある音が聞こえた。それは二式水戦の栄エンジンの音ではない

 

「・・・・・・砲撃音?」

 

ほんのかすかだが雷鳴に近い音が聞こえた。無論辺り一面は蒼空のため雷鳴ではないことが明らかだ

 

「距離、10キロ弱ってところか・・・・・・燃料は・・・・・うん。まだ余裕はあるな。調べてみるか。もしかしたら姉さんかもしれないからな」

 

そう言い守は、機体を大きく旋回し、砲撃音が聞こえた海域へと向かうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、晴風は

 

「シュペー!発砲!!」

 

目的地へ向かう中、晴風はドイツの小型直接教育艦アドミラルシュペーに出会い、晴風艦長である明乃は戦闘の意思はないと伝えるため見張り員のマチコに手旗信号で白旗を上げさせたのだが、シュペーはいきなり晴風に向かって発砲したのだ

 

「なんで・・・?」

 

「艦長。エンジンも止めないとだめです!!」

 

「確かに白旗だけでは降伏にはなりませんね」

 

「でも逃げるんでしょ?」

 

明乃の言葉にましろと幸子と鈴がそう言うと明乃は頷いて

 

「うん。180度反転する。面舵いっぱい!前進いっぱい!!」

 

「お、面舵いっぱい!!」

 

明乃は鈴に指示を出すと鈴は急いで舵をきる。鈴の操作に晴風が向きを変えた瞬間晴風のすぐそばにシュペーの28㎝砲弾が着弾し白い水飛沫をあげる

そして晴風はシュペーから逃げるため速度を上げるが

 

『シュペー速度を上げてきました!』

 

「追ってきた・・・・・」

 

「早く逃げようよ」

 

マチコの言葉にましろはそう呟くと鈴は涙目でそう訴える

 

「シュペーは基準排水量12100t、最大速力 28.5ノット、28cm主砲6門、15cm砲8門、魚雷発射管8門、最大装甲160mmと小型直教艦と呼ばれるだけあって巡洋艦並のサイズに直教艦並の砲力を積んでいます」

 

『着弾!!』

 

幸子がタブレットでアドミラル・グラフ・シュペーのスペックを話している間にもアドミラル・グラフ・シュペーからの砲弾がまたもや晴風の周囲に着弾する。

 

「しゅ…主砲の最大射程は約36000m、重さ300kgの砲弾を毎分2.5発発射可能で!一発でも当たれば、一瞬で轟沈です。・・・まあ、15cm副砲でもうちの主砲よりも強いんですけど」

 

「防護と装甲は、向こうが遥かに上‥‥」

 

「うちが勝っているのは、速度と敏捷さだけ・・・」

 

「このまま、機関全開にし続けたら完全に壊れちゃうよ~」

 

さるしまの戦闘で晴風は、機関の調子があまり良くない、その為、出せる速力も限られていた。

 

「魚雷撃って足止める?」

 

芽衣が魚雷で足を止めることを提案するが

 

「もうない」

 

「だ~!!そうだった~!!」

 

魚雷は、猿島戦での一発で使い果たした事をましろに指摘され、芽衣は、頭を抱え叫んだ。

 

「こっちの砲力は?」

 

「70で5・・」

 

「7000で50mm・・シュペーの舷側装甲は?」

 

「80mmです」

 

「30・・」

 

「30まで寄れば抜けるのね」

 

「ちゃ、ちゃんと会話が成立してる・・・・・」

 

芽衣は、明乃と志摩の会話を聞いて会話が成立していることに驚いた。

 

「これが艦長の器って、やつですか・・・・」

 

「そんな訳ないだろう」

 

幸子が感心しそう言うがましろはそれを否定する

 

「マロンちゃん!!出し続けられる速度は?」

 

『第4戦速まで、でぇい!』

 

「第4戦速・・・27ノットか・・・」

 

「向こうの最大戦速とほぼ同じです。」

 

「如何したら・・・」

 

明乃がそう考えていると志摩が

 

「ぐるぐる・・・・」

 

「え?」

 

「ぐるぐる」

 

「はっ!?・・・鈴ちゃん!!取り舵いっぱい!!」

 

志摩の言葉に明乃は、名案が浮かんだか、鈴に左に舵を切る様を命じる。

 

「取り舵いっぱ~い!!・・・取り舵30度!!」

 

鈴は、左に舵を切る。

 

「何をする気ですか!?」

 

「煙の中に逃げ込むの!!」

 

そう、志摩が言いたかったのはこれだった。

 

「戻~せ、面舵いっぱ~い!!」

 

「戻せ、面舵いっぱ~い!!・・・面舵30度」

 

シュペーの砲撃を晴風は、8の字を描きながら回避行動する。

 

「一発でも当たればやられる。速度と小回りが効くのを生かして、逃げ回れるしかない!!・・・マロンちゃん機関を不完全燃焼させて!!」

 

『合点承知!!黒煙が煙幕代わりだな~』

 

明乃の作戦を麻侖は、理解する。

 

『それから逃げ回るんで、機関には負担をかけるけど、よろしくね』

 

「よろしくって‥‥」

 

「やるしかねーんだい!!」

 

洋美は機関に負荷がかかるのが不安な様子なのだが、逃げるには致し方ないと麻侖は割り切る。そして明乃は鈴に

 

「鈴ちゃん不規則に進路を変えて。できたら速度も。・・・ただしできるだけ速度を落とさないように・・・」

 

そう支持すると芽衣が

 

「止めるには実弾を使うしかないよ?」

 

と、そういう中、シュペーは晴風に攻撃し続ける中、明乃は、砲戦指示を出す。

 

「戦闘・・左砲戦30度、同行のシュペー・・・・」

 

「何を言っている。さるしまの時と同じになるぞ!!」

 

明乃の指示にましろは反対する

 

「実弾でスクリューシャフトを打ち抜くの、そうすれば足止めできるから・・・」

 

「これ以上やたら、本当に反乱になる!!」

 

「このままだと・・・怪我人が出る!!」

 

明乃はそう言うとまたも晴風のそばでシュペーの砲弾が着弾する。それを見たましろはついに決断し、明乃と一緒に実弾装填キーを回す。

 

「実弾・・・・りょうだん始め・・・・」

 

実弾装填キーが回され、主砲の砲身に実弾が装填された。

 

「まる」

 

志摩が、砲撃準備が完了した事を明乃に伝える。

 

『装填良し・・・・射撃用意良し』

 

砲術員の小笠原光がそう伝える。あとは明乃の発射命令を待つだけとなった。

 

「スクリュー撃つには、どれだけ距離を詰めれば良いかな?」

 

「水中だっと急激に弾の速度が低下するから無理だって」

 

「水中弾てのがあったでしょう」

 

「それは、巡洋艦以上でうちには、積んでないから・・・」

 

「通常形状でも、水中は、進むって聞いたよ?」

 

「理論上は、12,7cm砲弾の水中直進距離は約10m。最悪、原則装甲を抜くことを考えれば・・・・30以下まで近よってください。」

 

そして、幸子が通常弾で推進機を破壊するには、30m以内に接近するように言うと、それを聞いた鈴は驚き

 

「近づくの?怖いよ~」

 

「何を言ってる!!」

 

「だから怖いって言ってるの~」

 

ましろの怒声に鈴は怯えてそう言うと

 

「じゃあ、分かりました!!」

 

そう言い幸子は両手で鈴の目をふさぐ

 

「ふぇ!?な、何するの!?」

 

「ふふ…近づいてください♪」

 

「真面目にやれ!」

 

幸子の行動にましろがしかる。そして鈴は舵を左右に切りながらアドミラル・グラフ・シュペーに接近する。

 

「距離40・・・・38・・・・36・・・・」

 

36mまで接近したところでアドミラル・グラフ・シュペーの28㎝砲弾が晴風の第三砲塔を直撃、第三砲塔が大破した。

 

『アドミラル・シュペーから小型艇が向かってきます!』

 

「えっ!?」

 

シュペーから、何故か小型艇が一隻、こちらに向かってくると、見張り台から報告が入り、明乃が驚く。しかし、次の瞬間、シュペーの副砲弾が小型艇を直撃し、小型艇に乗っていた少女は海へ投げ出される

 

『小型艇の乗員が海に落ちました!』

 

「味方を攻撃している?」

 

「何で?」

 

マチコからの報告を聞き、何故、見方を攻撃するのか艦橋組は、驚愕する。すると幸子が

 

「『わたしは艦長の指示に従えません!晴風を攻撃するなんてあまりにも!!』『なんだとー艦長に逆らう気か!?』『ええ~い!こんな船脱出してやる~』」

 

「想像でものを言うな・・・・」

 

「私にとってはノンフィクションよりフィクションが真実です!」

 

幸子が得意気に言い放つ。すると、突然、明乃が

 

「シロちゃん・・・」

 

「宗谷さんもしくは、副長と呼んでください」

 

「ここ、任せていい?」

 

「え?」

 

いきなりの明けの言葉にましろは一瞬黙ってしまう。そして明乃は艦橋を出て

 

「ドイツ艦を引きつけっておいてね・・ココちゃん、甲板に保険委員の美波さんを呼んでおいて」

 

「何を・・・っ!まさか・・・」  

 

ましろは、明乃の元へ向かう。

 

「何で、敵なのに助ける!」

 

「・・・敵じゃないよ・・・」

 

「え・・・」

 

「海の仲間は・・家族だから・・・じゃあ。行って来るね」

 

そう言うと明乃は、ましのに被っていた艦長帽を渡す。ましろは、明乃の艦長帽を受け取った。

そして明乃はスキッパーに乗り、小型艇から落ちた少女の救出に向かった

 

「艦長、落ちた子助けに行ったの?」

 

「距離30まで近づけ」

 

「う・・・・う・・・・」

 

ましろの指揮のもと、鈴は、涙ながら舵を切る。すると・・・・・

 

『上空から何か来ます!!』

 

「なに!?」

 

マチコの言葉にましろは驚くと、それと同時に砲撃音とは違う轟音が空の上から聞こえた。

そしてその瞬間雲から一つの白い謎の飛行物体が風を切り裂くような轟音を発しながら現れたのだ

 

「何あれ!?」

 

「飛行船!?」

 

「いや違うでしょ?」

 

気球や飛行船とは違う見たこともない飛行物体に艦橋にいた皆は驚きの声をあげる。その中ましろはその空を飛ぶ物体を見て目を見開く。それは小さいころ弟の書いた絵にそっくりだったからだ

 

「ひ・・・・こう・・き?」

 

ましろがそう呟いた瞬間彼女が次に発した言葉は・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「守?」

 

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