明朝6時
「姉さん。紹介する。こちらの方は真霜姉さんの部署の人で海上安全整備局、安全監督室情報調査隊の平賀二等監察官です」
「真霜姉さんの?」
「ええ、私は、宗谷一等監督官の命令で貴方々に接触したんです。」
平賀は、ましろに真霜の命令で接触したと説明する。
「シロちゃんのお姉さんって、ブルーマーメイドだったんだ!?」
明乃は、ましろの姉真霜がブルーマーメイドだった事に驚くとましろは頷く。
「海上安全整備局は、さるしまの報告を鵜呑みに晴風が反乱したという情報を流しています・・・・ですが、我々、安全監督室の見解は、異なっています!!」
「えっ!?」
「先程、うちの臨時隊員である森君や艦長の岬さんからも聞きましたが、晴風は自衛の為にやむを得ず交戦したのですね?」
「は・・・はい・・・・て、え!?守お前ブルーマーメイドの隊員だったのか!?」
「まあ臨時隊員だけどね。この世界では普段は学校の警備員の仕事をしているよ」
「はぁ・・・・あとでちゃんと詳しく聞かせてもらうぞ守?」
「う・・うん」
ジト目で見る姉に守は思わず苦笑してそう返事をする。
「それで、今回、攻撃した生徒は?」
平賀は、立石を如何したかと問う。
「取り合えず拘束しています。」
明乃は、倉庫に監禁している事を平賀に言う。
「そう‥‥」
「すみません、普段は大人しくて、あんな攻撃する子じゃないんだけど‥‥」
明乃は、立石の性格からあり得ないと平賀に説明する。
「森君が言っていたようにまた戦闘になると思って気が動転したのかもしれないわね。」
平賀もこれまでの経緯から志摩も疑心暗鬼になっていたのだろうと思い志摩に対して、厳罰を下す様な事はしなかった。
その頃、立石は西崎と一緒に倉庫でトイレットペーパーを段ボール箱に詰めていた。
「しばらく拘束されるのは仕方ないよね・・・まぁ、私も付き合うからさ!」
「うん・・・」
立石は、先ほど自分が起こした騒動に深く落ち込んでいた
「いや・・・良い撃ちっぷりだったよタマ!・・・引っ込み思案な砲術長だな~って思っていたけど、見直した!」
そんな落ち込んでいる立石に西崎は励ますと
「・・・・でも・・・・何であんな事したのか・・・?それに森君にも噛みついちゃったし・・・・・」
立石はなぜ明石、間宮に発砲したことは覚えていたがなぜそんなことをしたのかはわからなかった。
「心に撃て撃て魂があるんだよ!」
「うぃ?」
安定のトリガーハッピーな西崎の発言に首をかしげる立石。
だがふいに彼女は守のことを思い出す。あの時の立石は止めに来た守の腕に噛みつき、怪我をさせてしまい。そして海に落ちた時はその守に助けてもらった。
、
「森君に怪我させちゃった・・・・」
「あとで謝ればいいよタマ。私も付き合うって」
「うぃ・・・・」
すると・・・・
コンコン
立石達が軟禁されている運用倉庫のドアがノックされ、
「「差し入れで~す」」
杵﨑姉妹が差し入れを持ってきた。
「立石さんがカレー食べたがっているって聞いたから」
杵﨑姉妹が持ってきた差し入れは、立石が好きなカレーだった。
「あ‥‥と‥‥」
「ありがとうって言っている」
杵﨑姉妹の粋な計らいに不器用ながらも喜びながら、カレーを食べた。
そして場所は戻り明乃たちは平賀と話をしていた。すると・・・
「あ!やっぱり森君。ここにいたんだね」
「夕張さん!?」
するとそこへ、いつもオレンジのつなぎ服ではなくブルーマーメイドの制服を着ている夕張がいた。
「夕張さん。なんでここに?」
「私もブルーマーメイドの隊員だからね。出動命令があれはいくわ。それに今回接触する晴風には必ず君と二式水戦がいると思ってね。ついでに修理の必要があるか見に来たのよ」
そう言う夕張。彼女は整備士担当ではあるが本来の仕事はブルーマーメイドの隊員であり、そして今回、守が晴風と接触したという知らせを聞いて、彼の様子とついでに二式水戦の整備に来たのだ。
「それはちょうど助かりました。実はエンジンと燃料タンクを積んだフロートが壊れてて困っていたんですよ」
「分かったわ。案内して」
「わかりました。ごめん姉さん。俺ちょっとこの人と一緒に二式水戦の修理に行ってくるよ」
「あ・・ああ」
そう言い守は夕張とともに後部甲板へと向かうのであった。すると岬は、
「あ、あの今後、私達はどうなるのでしょう?」
「その件について、先ほど言ったように海上安全整備局は猿島の報告を鵜呑みにして晴風が反乱したという情報を流しています。ですが我々安全監督室の見解は異なっており、もう一度確認をしますが、晴風は自衛のためにやむを得ず交戦したのですね?」
「はい、その通りです」
「ホントに教官艦が攻撃してきたの?」
明石艦長の杉本が二人に確認をするかのように尋ねる。
「うん」
「我々は演習が終わった後に合流する予定だったから状況がよくわからなかったの」
間宮艦長の藤田優衣(ふじたゆい)が間宮と明石の予定を伝え、あの時何故あの場所にいなかったかを伝える。
「じゃあどうして私達に補給を?」
「校長先生の指示で‥‥」
「お母さ・・・校長の?」
「我々も宗谷校長に依頼を受けたの。海上整備局の見解と違って、校長は晴風が猿島に対して先制攻撃したとは思えない、と主張しているわ。それは守君も同じだわ」
「守が?」
「ええ。あの事件のとき彼は小笠原諸島にいて、その知らせを聞いた時、『必ず、ましろ姉さんの潔白を証明して見せる!』って言って、晴風捜索に自ら志願したのよ。たった一人で・・・・・姉想いの弟さんですね?」
「守が・・・・・」
平賀はましろに説明し、そして守自身も自分の身の潔白を証明しようと動いてくれたことををましろに説明した。
「それと、猿島の艦長、古庄教官の意識がやっと戻ったみたいだからこれで、あの時猿島で一体何が起こったのか解明できると思う」
『『‥‥』』
明乃、ましろにして見ても、あの時、何故古庄がいきなり実弾を使用して発砲してきたのか?
何故、先制攻撃をしてきたにも関わらず、古庄は虚偽の報告をしたのか?
2人はその事実を知りたかった。
「後程、発砲した生徒には、聴取を行います・・・それでは、後は頼んだわね、2人共?」
『はい!』
平賀は、補給と補修の指揮を珊瑚と優衣に任せ、杉本と藤田に任せ、聴取の準備の為、一度哨戒艇へと戻って行った。
「ありがとうシロちゃん」
「!?・・・・何故、私に?」
「だってシロちゃんのお母さんが私達を信じてくれたから、疑いが晴れたんだもん!それにマー君も私たちのために頑張ってくれて」
「・・・・うちの母は自分の信念を貫く人だから・・・・それに守もあ見えて世話焼きというか・・・・困っている人を放っておくことができない性格だから」
ましろは、明乃に礼を言われ、拗ねる。
「それでこそブルマーだよね!」
「ブルマー?」
明乃の発した言葉に驚くましろ。
「うん、皆ブルーマーメイドの事、こう呼んでいるよ!」
「ブルーマーメイドを略すな!!」
ブルーマーメイドを略す事に反対するが、突如ましろはあるものに気づく
「んっ!?」
突然、ましろの目の前に
「んっ!?え、ええ??」
ポールの上で寝転がる五十六と配下見たいに側で寝転ぶ二匹の猫がいた。
「うぁ・・・猫だ~」
「な、何故、猫が増えてる!?」
二匹も猫が増えているのにましろは、驚く。
「あ、うちと明石の猫よ!」
「あっ、そうなんだ!」
「補給艦はネズミが発生しやすいので飼っているの・・・」
如何やら猫2匹は、間宮と明石でネズミ対策として、2艦で飼われている猫の様だ。
優衣と珊瑚がそう話していると2匹の猫は、突然、寝転ぶのを止めて、如何いう訳かましろの元に行き始めた。
「来るな・・・・来るな・・・・来るな・・・・・・」
二匹の猫は、かわいらしい鳴き声で恐る恐るましろに近づいてくる。それを見たましろは、段々困惑して来て次の瞬間
「来るな・・・・・・!!!」
ましろは、悲鳴を出しながら逃げていった。2匹の猫もその後を追う。
「シロちゃんって、猫に好かれて良いな・・・」
明乃は呑気にそんな事を言っていた。
そして後部甲板で二式水戦の修理をしている守と夕張は二式水戦の期待を見て
「・・・・どうですか?」
「うん。この程度なら明石に積んでいる工具で直せるわ。一時間ほど時間くれる?ついでに弾も補充しとくわ」
「ありがとうございます・・・あとついでにお願いしたいことが」
「なに?」
守は夕張に耳打ちすると彼女はにっこりと笑い
「いいわ。それくらいのことお安い御用よ」
「ありがとうございます。夕張さん」
守は夕張にお礼を言うと、すぐそばでましろが猫に追いかけられている姿を発見する。
「あれ?姉さん。何をやっているんだ?」
「猫に追いかけられているわね?君のお姉さん。猫が嫌いなの?」
「いや?姉さんは確か猫好きだったはずだけど?」
そう言い守は首をかしげるのであった。
その頃、医務室では‥‥
「結局飼い主が見つからなくて。ここで預かってもらえますか?」
幸子が美波に例のハムスターの様な生物の面倒を頼んでいた。
「無問題(モーマンタイ)」
美波はこのハムスターの様な生物の面倒を中国語で見ると言う。
「ただしハムスターにはあらず‥‥」
美波は飼育箱に入っているハムスターの様な生物をジッと見て、この生物はハムスターではないと断言する。
「じゃあ何ですかね?」
「調べてみる」
美波はこの生物が一体何なのかを調べると言った。
彼女がこの何故の生物の正体を知るのはもう少し先になってからの事だった。
一方、横須賀女子海洋学校では、真霜が晴風を無事に保護した事が真雪に報告していた。
『艦長、乗員共可笑しな様子はありませんでした。』
「そう・・・・ありがとう」
『海上安全整備局にも報告を上げたけど・・・・まだ、晴風に危険分子がまだ乗船してるいのではないかと疑っているわ・・・学校に戻る前に全員拘束するべきではないかとの意見もあるの・・・・これ以上晴風に何かあると、私だけじゃなくお母さんの立場も危うくなるわ!』
「私の心配はしなくて良いわ・・・でも・・・・何か異常事態が発生している・・・・貴方はその解明を急いで」
真雪は、自分の立場が危うくなっても真霜に今回の事件を引き起こした発端を調べるよう要請した。
『分かっているわ!・・・それよりもお母さん。最近変な連中が動き出していると報告があるの?』
「まさか海賊?」
「ならいいんだけど、海賊にしては統率が取れているらしいわ。まだ調査中だけど」
「そう・・・・」
「それにそれだけじゃないわ。先ほど真冬たちの乗る弁天が座礁した軍艦らしき船を見つけたそうなの」
「座礁した軍艦?」
そう言いメインスクリーンにいちまいの写真が映し出される。それは夕焼けに照らされ大きな岩礁に乗り上げた大和級戦艦と同じくらいの大きさの大きい平べったい船の写真だった。
そしてその他に、口にたばこを咥え、旧海軍の第一種軍装を身にまとった女性がじっとカメラを見ている写真が映し出されていたのだった。
「これは・・・・・」