ハイスクールフリート~鋼鉄の鳥~   作:疾風海軍陸戦隊

50 / 109
武蔵でピンチ

武蔵の謎の反乱に疑問を持った明乃はましろの制止を振り切り、スキッパーに乗り込む、そして明乃を止めに来た守だったが彼女に根負けし、そして武蔵に何が起きたのか近くで知るために明乃をスキッパーに乗せ武蔵のもとへ行く

その姿を見たましろは

 

「!!!えー!!もう~!!取り舵一杯!!」

 

遂に自暴自棄になり指示を出す

 

「取り舵一杯!!」

 

「武蔵との距離はこのままを維持し、スキッパーの動きを追う。」

 

「艦長と弟さんを回収しなきゃいけませんからね!」

 

「でなきゃ、とっくに反転して、逃げてる!!・・・応急委員は、即応体勢、手が足りなかったら主計科の子にも手伝ってもらって!!・・・以上各班に通達!!」

 

ましろの指揮の元、守と明乃の後を追いながら、晴風は、武蔵と東舞鶴男子海洋学校の教員艦隊との戦闘の中に入る。

 

「(守!!後で説教だからな!だから・・・だからお願いだ無事でいろ)」

 

と、苦虫をかみつぶした表情で二人の方をみるのであった

 

 

 

 

 

一方、武蔵と戦闘を続けている東舞鶴男子海洋学校の教員艦隊は、既に14隻のうち既に残存艦は、4隻になっていた。

だが、一歩も引かず武蔵の前に立ちはだかる。

 

「何としても足だけでも止めなければ‥‥噴進魚雷攻撃始め!」

 

最早4隻だけでは、武蔵を止める事は出来ない、しかし、せめて航行不能にするだけでも、武蔵の行動を制限する事だけはできる。

教頭は、噴進魚雷で武蔵のスクリューシャフトを攻撃しようと発射するが

発射された噴進魚雷は、誘導装置が故障したせいか、殆んどが作動不良を起こし、空中をフラフラ飛び、海上に着弾した。

 

「なっ!?そんなバカな!?」

 

教頭が驚く中

 

「教頭!?・・・増援艦隊との通信が途絶しました!!・・・データリンクも止まっています!!」

 

今度は、通信機器や艦隊ネットワークが突如、機能を停止し、麻痺状態に陥った。

 

「バカな!?そんな・・・」

 

突然の予測不能な事態に教頭達は、驚愕する。更にそれに追い打ちを掛ける様に武蔵があおつきに向けて砲撃をする

 

「着弾します!!」

 

武蔵の砲弾が旗艦あおつきに命中、航行不能になる。

残りの3隻も旗艦が被弾や通信機器と艦隊ネットワークが機能を停止している為、混乱する。

その最中に武蔵の砲撃を浴び、航行不能になってしまったのだ。

これにより、東舞鶴男子海洋学校の教員艦隊は、全滅した。

 

 

 

 

 

「武蔵の主砲、此方に指向中!!」

 

東舞鶴男子海洋学校の教員艦隊を全滅させた武蔵は、次に接近中の晴風へとその主砲の照準を向けた。それを見た観測員の野間は伝達管で艦橋に報告する

 

『っ!?』

 

「え・・・!?」

 

マチコの報告を聞いて、驚愕する。

 

「面舵一杯ヨーソロ!!武蔵と反航にして・・・」

 

「はい!!」

 

即座にましろが鈴に退避指示を出し、鈴は、即座に舵を切り退避行動に移る。

 

「よく逃げずに頑張っているね、今日は!?」

 

「うぃ!?」

 

芽衣と志摩が鈴にいつもとは違うと言う。確かに普段の鈴であれば、「逃げようよぉ~!!」と騒ぐ筈だが

 

「艦長が岬さんが戻ってこれる様にしないと!!」

 

昼間、明乃に褒められて、ちょっとは前向きに取り組む姿勢が芽生えてきた鈴。それでも目は、やはり涙目だった。

 

「感あり!?・・・主砲弾3、此方に向かっています!!・・・10秒後艦首右前方に着弾!!」

 

晴風のレーダーが武蔵の砲撃を捉えた。それを慧がましろに報告をする

 

「な、何故だ!?」

 

慧からの報告を聞きましろは、驚愕する。そんな中、志摩は、ましろが驚愕しているうちに

 

「120の60」

 

タマが伝声管で射撃指揮所に指示を出す。

 

「撃つんだ・・・!?やっぱり撃っちゃうんだ!!」

 

主砲を撃つ事に芽衣は、やや興奮する。

 

「弾で・・・・弾を撃つ!!」

 

タマは、晴風の主砲で武蔵の砲弾を迎撃するつもりの様だ。

確かに晴風の主砲は、対空用の長10㎝高角砲。こちらの世界で初速を速くした速射砲なので、武蔵の砲弾も迎撃が可能な筈だ。

但し、それには、正確な照準と射撃指示が必要不可欠だ。

果たして可能なのか、全ては、タマと射撃指揮所の光、順子、美千留の4人に掛かっている。

 

「120度、高角60度に備え!!」

 

「砲塔回す・・・はい回した!!120度」

 

射撃指揮所ではタマの指示の元、光が目標の距離を測り、美千留が砲塔を回す。

 

「バキュンと行くよ・・・!!」

 

そして、順子が引き金を引き、目標に向かって、連続的に発射する。

 

「流石、長10㎝砲!・・・発射速度が速い!!・・・ガンガン撃てる・・・!!」

 

芽衣が長10㎝砲の砲撃速度に興奮する。もともとこの長10センチ砲は守の世界では対空用として開発された高角砲。そしてこの世界は装填速度と発射速度を上げた速射砲として開発されたため、従来の陽炎型の12・7センチ砲に比べ装填速度や発射速度も速い

 

「砲弾まっすぐ、此方に来ます!!」

 

芽衣が興奮する中、更に武蔵の砲弾が晴風に迫ってきていることを慧が報告する。

 

「面舵一杯、内側に入って!!」

 

「はっ」

 

砲弾を回避する為、武蔵の内側に入ろうとするが

 

「ダメです!!間に合いません!!」

 

間に合わず、武蔵の砲弾が晴風に迫る。最早、駄目なのかと思った途端

 

「・・・・110度発射!!」

 

タマの指示で晴風の主砲が発射され武蔵の砲弾に至近で命中した。

 

「向こうの見越し射撃に、此方の見越し射撃が当たりました。」

 

武蔵の見越し射撃に晴風の見越し射撃が命中した事に驚く。まさに危機一髪とは、まさにこの事、タマと砲術科の3人のお陰で艦は、救われた。

 

「やった・・・!!やった・・・!!イエーイ!!」

 

「うぃ!!」

 

命中に芽衣とタマは、大喜びし、ハイタッチをする。

 

 

 

 

晴風が危機を脱している頃、武蔵に向う守と明乃は晴風の無事を確認しながら、武蔵に接近していた。

 

「あっ!?」

 

そんな時、明乃が艦橋から手を振る人影を視認するそれは武蔵の艦長であり、明乃の親友である知名もえかだった

 

「もかちゃーん!!!!」

 

明乃は、大声でもえかの名前を叫ぶ。

 

「岬艦長!発光信号を!武蔵に何があったのか彼女に訊くんだ!!」

 

「う、うん!!」

 

巧みな運転さばきで障害物を避けて運転する守が明乃にそう言うと明乃は守に渡された回光通信機を使って武蔵艦橋にいるもえかに発光信号によるモールスを送った

すると、それを見たもえかは少し慌てて傍にあったであろう回光通信機で応答する

 

「マー君!返信が来たよ!」

 

「っ!?」

 

明乃の言葉に守は武蔵艦橋を見る。そして発光信号を見た

 

「(・・・・理由不明?乗員が暴走?・・・・シュペーの時と同じ?どうなっているんだ?)」

 

発光信号を読んだ守。その内容は前にミーナが言っていたシュペーの時と同じだった。守がそう思ったその時、目の前に小さな岩礁が有るのに気づく。守は慌ててそれを避けるのだが、武蔵の放った12・7センチ速射砲(こっちの世界の高角砲)が近くに着弾し、スキッパーはバランスを崩し2人は、海へと投げ出される

海へ投げ出された二人は急いで海面に顔を出す。二人が顔を出すと目の前には、武蔵がその巨体を見せていた。その姿を見た明乃は

 

「もかちゃーーん!!!!!!」

 

思わず叫ぶ。しかし、武蔵は、気づかず行ってしまうのだった。

こうして、武蔵は、反乱艦として、その姿を消す。

果たして、武蔵に何が起きているのか。それはまだ誰もわからない・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、とある岩礁に打ち上げられた巨大船の近くに停泊するべんてんの艦内で

 

「なあ、あんた・・・・・いったい何者なんだよ?」

 

べんてんの艦長であり、ブルーマーメイドの隊員でありそして、ましろ、守の姉である宗谷真冬はとある人物を事情聴取していた

その人物は旧海軍の軍服を着た女性であり、なぜかご飯とたくあんを食べていた

 

「ふむ・・・・この漬物も美味いな・・・・久しぶりの日本食だ…君。すまないがお茶のお代わりをもらえないかな?」

 

「うちは定食屋じゃないぞ?一体何者だ?それにあの船は何だ?なんで私たちをその船の中に入れようとしない?」

 

怪しむように目を細める真冬に対し、その女性は彼女を見てふっと笑うのであった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。