ハイスクールフリート~鋼鉄の鳥~   作:疾風海軍陸戦隊

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追憶の若鷲2「パイロット・ハンター パート1」

ある時のころ、食堂で俺は夕食を取っていた時のことだった。

 

「ねえマー君。隣いい?」

 

と、突然、小笠原さんたち砲術員三人組に声をかけられた。俺は断る理由はないため頷くと三人は俺の隣に座ると

 

「ねえねえ、マー君て、射撃が得意なの?」

 

「?」

 

「ほら、以前。ブルマーに変装した海賊の持っていた銃を拳銃で撃ち落としたじゃない」

 

「そうそうバキューンと正確に!!」

 

と、美千留さんと順子に三に聞かれた。もしかしてあの事件で俺がナチの持っていた銃をピンポイントで狙撃して落としたときのことか・・・・

 

「あれは得意というか・・・・まあ、訓練課程でたまたま射撃がうまかっただけだよ。実戦で撃ったのほとんどなかったし、まぐれ当たりだったと思うよ?」

 

「そうには見えなかったけど?」

 

「そうそう。バキュンと狙撃兵みたいだったよ?」

 

光さんたちに首を傾げられた。確かに俺の射撃の腕はそこそこの腕前であり、実戦で撃ったのはあの時と今回の事件以外では初めてだ

まあ、俺は航空兵であって狙撃兵じゃないからな・・・・

それにしても

 

「・・・・狙撃兵か・・・・」

 

「ん?どうしたのマー君?」

 

「ああ、いや。狙撃兵で思い出したことがあったんだ」

 

「どんなの?」

 

「うん。俺が元の世界・・・・・航空兵として南太平洋の戦場にいたころのことだったんだけど・・・・・」

 

そう言い俺は彼女らに語った・・・・・空を睨むあの狙撃兵を・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南太平洋のとある場所・・・・・

 

あの時の俺は二式水上戦闘機に乗り始めたばかりのことだ。単機で偵察中に背後に気配を感じ、上を見上げるとそこには敵の戦闘機。メッサーシュミットが二機飛んでいた・・・・・

 

『パンターよりレオパルドへ、右下より敵機発見!ヤーパンの水上偵察機だ!撃墜する!援護してくれ!!』

 

『了解!!』

 

そう、メッサーの搭乗員が相棒に言うと、急降下し、俺めがけて急降下してきた。そして俺めがけて機銃と機関砲を売ってきたが俺は難なくかわした

 

『馬鹿っ!捻られたぞ!!躱された!!背後に回ってくるぞ!!振り切れ!!』

 

『はっ!相手はたかが水上偵察機だ!こちらの敵じゃない!!』

 

そう言うや否や奴は背後に回ろうとしたが俺は得意の格闘戦術、捻りこみで相手の背後を取った

 

『なっ!水上偵察機にしては機動性がいい!しかもやけに速い!?』

 

驚いた適当乗員がそう言うと高度で見物していた相方が

 

『パンター!!そいつは水偵じゃない!!噂のヤップの水上戦闘機だ!ゼロにフロートを付けた奴だ!しかも奴はベテランだぞ!!』

 

『れ、レオパルド!助けてくれ!!』

 

『待ってろ!!今行く!!』

 

俺の操縦を見て相手は熟練だというのに気が付いたのか相手は無線で会い方に逃げるように指示するが、逃げられない。そこで相棒は救援に向かうが、二式水戦の背後を取られたメッサーは撃ち落とされた。

 

『クッソー!ヤップめっ!!』

 

仲間の仇討をするため残ったメッサーは二式水戦へと向かう、だが、二式水戦特有の格闘戦術の宙返りにより、残ったメッサーの背後を取る

 

『クッソっ!!この頃のヤップの戦闘気乗りのエースたちは欧州へ向かったと思ったが、まだこんな腕のエースがいたのか!!』

 

悪態をつくメッサー搭乗員だが、守の乗る二式水戦はメッサーを射程に捕らえた。

そして守は機銃と機関砲の引き金を引き、メッサーを撃ち落とした。だが搭乗員はメッサーから飛びを降り、パラシュートで脱出した。

 

『悔しいが…負けは負けだな。もう一度チャンスがあったら、今度は勝つぜ!』

 

脱出したパイロットはそう言うが守の乗る二式水戦はパイロットの元へ戻ってきた

 

『ちっ!俺を殺さないと気が済まないのか?』

 

そう悪態つくが守は搭乗員を撃とうとしない・・・・それどころかエンジンがおかしな音を出したかと思ったが、胴体下のフロートが折れ、エンジンも煙を吐き降下していく

 

『・・・・俺か、パンターの機関砲でも当たったか?あの島に不時着するな・・・・ちょうどいい地上戦なら早打ちが得意な俺が有利だな…待ってろヤーパン!!』

 

そう言いルガーを取り出すパイロット。

そして一方フロートが折れエンジンも故障した守の機体は島の砂浜へと不時着した

 

「いてて・・・・・まさかフロートを壊されるなんて、着任早々ついてないな・・・・」

 

不時着の際、頭をぶつけたのか頭をさする守。すると・・・・

 

『Hey!!Yap!!!』

 

頭上から声がし見上げるとそこにはパラシュート降下しこちらに拳銃を向けたナチスの航空兵がいた。

 

「くっ!!」

 

守はホルスターから拳銃を取り出そうとした瞬間・・・・・

 

『グっ!!』

 

急に敵が仰け反り、拳銃を落とす。それと同時に遠くから銃声が響いた

 

「味方の狙撃兵がいたのか?弾着より音がだいぶ遅れたところを見るとかなり遠くから撃ったな・・・・・」

 

守は機体から降り、狙撃された敵兵を見ると額に穴が開いていた

 

「それにしても敵ながらいい腕だったな・・・・・敵でも味方だろうと同じ人間。最後は野ざらしよりちゃんと埋葬してあげないとな・・・」

 

そう言い、守は敵兵を埋葬しようと手を伸ばすと、守の足元に弾丸が着弾した

 

「っ!?」

 

驚いた守は海岸の岩に身を隠した

 

「俺を撃ったってことは味方じゃないってことか?」

 

驚く守はそう呟くと今度は守の乗る二式水戦に弾丸が当たる

 

「飛行機を燃やすつもりか?・・・でも第二次大戦とは違い、今使用されている日本機のほとんどは防弾板や防弾タンクつきだ。小銃弾では燃えないよ」

 

そう言うと同時に二発目が二式水戦に命中すると、二式水戦は爆発した

 

「ちょ、ちょっと冗談じゃないよ!あいつ焼夷徹甲弾を使いやがった!!」

 

守は岩陰に隠れ様子を見るが相手は動く気配はない

 

「・・・・ここにいても仕方がない。この地はまだ敵味方の戦力がはっきりしていない島。あの狙撃兵が敵か味方か調べる必要があるな・・・・・」

 

そう言い、守はコルトガバメントを手にし、島の森の中へ入るのだった

 

 

「確か、ここいら変だったよな・・・・」

 

しばらくジャングルの中を進む中、守は例の狙撃兵がいるあたりの近くまで来た

 

「近寄らない方が身のためかもしれないが・・・・人間って言うのは群れなきゃ生きていけない。人は人の傍に行きたがるものだな」

 

そう言いさらに奥地へ踏み込むと、そこにはいくつか墜落した飛行機があった。

 

「この辺りは飛行機がよく落ちるもんだな・・・・・P40戦闘機・・・結構さび付いているから見たところ第二次大戦のころか・・・・あっちはメッサー・・・・ハーケンクロイツがあるからつい最近のか・・・・」

 

傍にあったアメリカのp40戦闘機は錆ぐわいから見て結構古い物。つまり第二次大戦の物だということが分かる。だが今目の前にあるメッサーは鍵十字。ナチスの戦闘機南太平洋で飛んでいるナチスと言えば今起きている戦争だ。

 

「第二次も第三次もここは戦場のど真ん中っというわけか・・・・」

 

ポツリとそう呟くと・・・・・・

 

「動くなっ!!」

 

女性とも男性ともとれる中性的な声が後ろで響いた。後ろを向くと鉄帽のせいで顔は見えないが、明らかに同じ日本人。そして日本国陸軍の軍服だった。そしてそいつは銃剣の付いた九九式狙撃銃を俺に向けていた

 

「待て!待て!味方だ味方!!海軍航空隊の森少尉だ」

 

「見ればわかる・・・・」

 

どことなく落ち着いた声でそう答える狙撃兵

 

「どこの部隊だ?よくこんな場所にいるな?」

 

「・・・・・好きでいるわけじゃない・・・・好きで来たわけじゃないが・・・・あの沖合で船がボカチンしてな・・・・弾薬や燃料に引火してお陀仏さ・・・・・俺だけさ。部隊で生き残ったのは」

 

「ナチのUボートか?」

 

「いや。あんたらの乗る飛行機さ」

 

そう言うと狙撃兵は銃剣を取り外し俺を見る。どことなく俺を睨んでいるように見えた

 

「俺は、昔から飛行機というのは好きじゃない・・・しかも皮肉にもそいつにやられた・・・・みんな一人残らず死んだよ」

 

「あんた・・・・名は?それに階級は?」

 

「言わなきゃダメか?」

 

「一応ルールだからな」

 

「知ったことか。海軍に名乗る義理はないし、誰にも言いたくない」

 

「でも俺は名乗ったよ?」

 

「名乗ったのはそっちの勝手だろう?」

 

不機嫌そうにそう言う狙撃兵。俺はすぐに話を変えた

 

「なあ、この島に友軍はいないのか?」

 

「内陸にいる・・・・・」

 

「なぜ行こうとしないんだ?味方がいるってわかっているんだろ?」

 

「あそこまで何キロあると思っているんだ?百キロだぞ!?百キロも歩いて行けると思うか?」

 

「たかが百キロだろ?」

 

俺は何が問題なのか首をかしげて言うと狙撃兵は俺を睨み

 

「たかが!?馬鹿言うな!!あんたら飛行機乗りにとっては少しの距離かもしれないが、こちとら歩兵はな。自動車を除けば二本の足で歩かなければいけないんだぞ!!一メートル歩くのだってこの二本の足を動かすんだ!!」

 

「ご・・・ごめん」

 

確かに盲点だった。飛行機で乗れば百キロなんてあっという間だ。だが歩くとなれば話は別だった。俺は先ほど言った軽率な言葉を狙撃兵に謝罪した

 

「ふんっ!人生も生きているときも足を動かさない限り一歩も前へは進まないんだよ」

 

「そりゃそうだな・・・・・」

 

そう言うと狙撃兵は立ち止まった。そしてある場所を指さした。それは大きな大木で下には大きな空洞ができていた

 

「俺の住処だ・・・・・居たければいろ」

 

ぶっきらぼうにそう言う

 

「ほら、何をボーとしてやがるんだ!入るのか入らないのか!!」

 

「あ…ああ。お邪魔します」

 

俺はこの時思った。この狙撃兵。意外といい人なのかもしれないと・・・・・

 

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