「何?晴風がシュペーを撃破し、洗脳を解いただと?」
ゾル大佐は部下の報告を聞いて驚いた表情をしていた
「はっ!報告によりますと、シュペーに乗艦していたハルカ・メルダースss少尉も晴風にとらわれたとのことです」
「ドイツ戦艦ならやれると思ったが…どうやら私は奴らの腕を見くびっていたようだな・・・・・それにしても保険として奴を乗艦させてたかが学生に捕まるとはなんと言う様だ・・・・」
と、激しく馬上鞭を床にビシッとっと叩きつけ、その音に部下はビクついた
「それで・・・・シュペーはどうなっている?」
「現在、洗脳を解かれた彼女らの艦は晴風との戦いで受けたダメージを直すべくゼーアドラーに向かったところです」
「となると奴らは、ブルーマーメイドにここの場所を報告するな・・・・戦争経験がないと侮っていた私のミスだな」
「大佐どうされます?」
「ここを放棄する支度をし、別のアジトへ移動しろ。証拠は一切残すな」
「はっ!ところで捕虜になったメルダース少尉は?」
「空軍の犬は放っておけ。奴は何も知らないから」
「空軍の犬とは?」
「貴様気付かなかったのか?あの小娘はクロイツェル空軍大佐から送られたスパイだ」
「なっ!でしたら」
「身内殺ししても意味はない。それに奴は我々の本当の作戦を知らない。放っておいても害はない・・・・それにしてもRatウィルスで洗脳した艦艇がことごとく晴風やブルーマーメイドに阻止されるとは…訓練不足かはたまた・・・・・最後に武蔵に保険をかけておいて正解だったな」
「大佐。どこへ?」
「横須賀へ用事が出来た。留守の間ここを頼むぞヘル大尉。言っておくが私が戻るまで勝手なことはするな?お客が来たらすぐに知らせろ・・・・わかったか?」
「分かりました大佐」
少し不満げにヘル大尉がそう言うと、ゾルは軍帽を被り部屋を出るのであった。
「はぁ・・・はぁ・・・・」
とあるメガフロート都市では、武装ssの追撃から逃れている浦賀鈴留が都市の中をさまよっていた。
「(何としても、奴らのたくらみを宗谷室長に知らせなければ)」
奴らのたくらみを知った彼女は急いで仲間のもとへ向かおうとしていた。だが、連中もこのメガフロートで彼女を探していたため、彼女は慎重に動いていた。すると、向こうでブルーマーメイドの制服を着た隊員が数名歩いているのが見えた
「(仲間だ・・・・合流すれば)」
仲間を見つけ向かおうとする浦賀であったが・・・・
「っ!?」
突如数名に口と両腕を掴まれ引っ張られる。そして彼女が見たのはその人物たちの腕に鍵十字のマークがあったのだった
「(しまった!!?)」
一方、晴風では
「みんなも知っている通り、新しい友達を紹介します」
「どうも~ドイツ第4帝国空軍少尉のハルカ・メルダースや。よろしゅうたのんまっせ♪」
朝食の席で明乃がハルカを紹介し、ハルカは陽気に挨拶する。そんな中みんなは
「なんで関西弁?」
「ミーナさんは広島弁だったけど…」
と疑問の念を持つ。
「あなた・・・・あの飛行機に乗ってた子だよね?」
空が訊くと、ハルカはみんなの言いたいことが分かったのか
「いや~すいませんな~。うちかてほんまは危害くわえる気はないけど。上の命令やったさかい。ほんまごめんな!」
と、申し訳なさそうに頭を下げた。だが
「ハルちゃん。みんな無事だったし、みんな怒ってないから大丈夫だよ」
と、明乃は彼女を励まし、みんなもさほど気にしてはいなかったようだ
「みんあ・・・・・ほんまおおきに!・・・・・て、明乃艦長?なんやそのハルちゃんて?」
「うん。ハルカだから。ハルちゃん・・・・・てダメかな?」
「初対面でいきなりあだ名で呼ぶ人初めてや・・・・けど気に入ったわ。いいでハルちゃんで」
とにこやかに言うハルカ。その後、軽い交流会が始まり、ハルカはすっかり晴風のみんなと馴染んだ。
「すっかり馴染んでるな・・・・・」
「まあ、ギスギスした雰囲気よりはマシだろ姉さん」
みんなと馴染んでいる姿に宗谷姉弟は話す
「それより守…腹の傷は大丈夫か?」
「ああ・・・美波さんによれば、化膿もしていないみたいだし、あと数日で抜糸できるって」
「そうか・・・・・だがもう無理はするな」
「分かってるって。もう今後は航空機の出番はないと思うしな。それ以前にさっきの戦いで俺の二水戦完全にエンジンがお釈迦になっちまった」
と軽く笑う守にましろは軽きため息をついた。その二人の様子を見たハルカは
「なあ、岬艦長?」
「ん?何ハルちゃん?」
「あんたの副長さんと、シーウルフ・・・・・森少尉。やけに仲がよろしゅうけど?あの二人は恋人なんか?」
「え?シロちゃんとマー君?ううん。あの二人は姉弟だって」
「姉弟?」
「うん。マー君。昔この世界に来てシロちゃんと一緒に暮らしてたことがあるんだって。だから姉弟みたいな存在なんだって」
「ふ~~ん(でもあの二人の様子を見る限り・・・・・・これは少し調査しようかな?)」
ハルカはふふっと笑うのであった。そしてハルカは聞き込み調査をした
調査の結果
皆、口をそろえて
『姉弟以上恋人未満みたいな感じ』
とのことだった。
「まあ・・・・見たまんまちゅーわけか…あの二人の様子を見ても両想いみたいだし‥‥」
考え込むハルカ。そして
「よし!ちょっと迷惑かけた償いに一肌脱ぎますか!」
と、張り切るハルカであった。
晴風調理室
「え?鍋パーティー?」
「そや」
調理室でハルカは美甘やあかね、ほまれに鍋パーティーを提案していた
「ハルカちゃん。なんで鍋パーティー?」
「親睦を深めるためやな?。今後晴風は学校卒業するまで一蓮托生。一緒の船で活動するんやろ?それで船の仲間の木綱をより深めるための鍋パーティーや」
「なるほど・・・・・でもなんで鍋?」
「鍋ってみんなで同じ鍋の具をつつくというやない。それって絆が深まりそうやなって思うて・・・・ダメでっしゃろうか?それにこの前のシュペーのい戦いのときに迷惑かけてもうたし、その償いというか・・・なんというか・・・」
と、少し恥ずかしそうに頭を掻くハルカの顔を見て、三人は顔を見合わせ、すぐに笑顔になり
「それ、いいアイディアだね!」
「うん!親睦を深めるのもいいかもね」
「じゃあ、今夜は鍋パーティーにしよー!!」
「「おおっーーーー!!!」」
と、今夜のメニューが決まったようだ
「おおきに!あ、そや。鍋の出汁にこれ使うてくれへんか?」
と、そう言いハルカが出したのは何かの肉を乾燥したものだった
「これなに?」
「何かの肉ちゅうのはわかるんやけど、ようわからん」
「分からないって・・・・・大丈夫なの?」
「これ、以前うちが所属してた部隊がいた島の人から貰ったんやけど、なんでも鍋の出汁にすると、ごっつうまいらしいんや」
「そうなんだ・・・・ちょっと気になるかも」
「分かった。じゃあ使わせてもらうね」
と、そう言い美甘たちはハルカから、それを受け取りさっそく調理する準備を始めるのであった
「いや~我ながらいいアイディアやな~これで晴風のみんなの絆は深まりそして、少尉やあの副長さんの恋仲も進展するやろ」
そう言い、その場を後にしようとすると
「・・・・・あれ?そう言えばこれくれた、島のお爺ちゃん。『必ず両想いの男女二人だけで食べなさい』とか言ってたっけ・・・・・・ま、ええか」
そう思いその場を後にするのであった。だが、彼女が持ってきたそれがのちに大惨事を生み出すことになるとはこの時、彼女や晴風乗員たちは知る由もしなかった