ハイスクールフリート~鋼鉄の鳥~   作:疾風海軍陸戦隊

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赤道祭でハッピー(トラブル編)

一方、横須賀女子海洋学校の真雪の所にもパーシアス作戦とシルバーバレット作戦の概要が届く。

 

「今後はブルーマーメイド主導で作戦を展開するとのことですが学生艦にも協力の要請が来ています」

 

今回の事態の収束においてはあくまでもブルーマーメイドを主体とし、ホワイトドルフィンの出動は無かった。理由としては東舞鶴男子海洋学校で出動した船は皆ホワイトドルフィンの艦艇であり、武蔵の戦闘で9割が戦闘不能となっていた。

しかし全く動かないというわけではなく今回のシルバーバレット作戦で真冬部隊とともに強襲作戦に参加する特殊部隊を編成していた

 

「生徒に負担はかけたくないけど感染の拡大は何としても防がなければ‥‥船の現況は?」

 

「風早・秋風・浜風・舞風は学校に戻ってきています。長良・浦風・萩風・谷風は依然偵察中。そして晴風は間宮・明石による修理中です。晴風の修理が終わり次第、明石と間宮も学校に呼び戻す予定となっております」

 

「晴風の生徒達の様子は?」

 

「艦長からは赤道祭の準備中との報告がきています」

 

「フフッ、そう‥修理が完了したらブルーマーメイドの作戦に協力せよと伝えて」

 

それを聞いた真雪は笑みを浮かべる。

 

「承知しました」

 

そう言い秘書は退室すると

 

「(いつまでもあの子(守君)ばかりに頼ってはいけないわね・・・・でも、最悪の場合また守君に面倒をかけてしまうかもしれないけど、今回の事件は我々だけでは、解決できない・・・・貴方の力が如何しても必要なの‥‥その時は頼んだわよ守君・・・)」

 

 

 

 

4月29日

 

ニューアイルランド島沖

晴風がニューアイルランド島沖で間宮と明石による修理と補給を受けてから二日が経った。

 

炎天下の中、黒木が甲板上に提灯をぶら下げる作業をしている。そして奥ではハルカもまた洋美の手伝いなのか同じく提灯をぶら下げていた

 

周りを見ると赤道祭の準備をしているのは黒木だけで、砲術科三人娘達は水着に着替えて水鉄砲でサバゲーをしているし、同じ機関科のメンバーは砲術科三人娘と同じく水着に着替えてデッキチェアで優雅に日光浴をしている。

和住は木箱の上に座り何かを書いている。

マチコはパラグライダーをやっていた。

 

「本日の運勢・・・・さそり座は、10位だって!!」

 

日光浴中に4人は、前の休息の時と同様に雑誌の占い記事で自分の星座の運勢をそれぞれ確認していた。

 

「おうし座は11位‥‥」

 

麗緒は、又も自分の星座がブービーだった事に嫌な顔をする。

 

「ビリじゃないから良いんじゃない!」

 

そんな麗緒に留奈がフォローを入れる。4人が仲良く日光浴をしている時

「あなた達も手伝ってよ!」

 

そんな現状に不満なのか黒木が不機嫌そうな顔と声で日光浴を楽しんでいる機関科のメンバーに声をかける。

しかし、返答は、

 

「暑いから動きたくな~い」

 

と、こんな感じである。

 

(はぁ~これで赤道祭なんてできるのかしら?)

 

黒木は進んでいない赤道祭の準備に不安を覚えた。

 

 

 

 

一方、信濃の飛行格納庫内では

 

「そうか・・・・赤道祭りか。ハハッ懐かしい。飛龍にいたころは盛り上がったものだよ。特に疾風君の女装はかなりの評判だった」

 

「それ疾風小隊長が聞いたらしょげますからね・・・・それよりも提督も行きますか?結構楽しそうですよ」

 

「そうだな…ここに転移してから娯楽と言えばこのタバコぐらいだったし、たまにはいいだろう」

 

タバコを吸いながら、そう言う山口に

 

「提督、格納庫では禁煙ですよ」

 

「硬いこと言うな少尉。引火するほどの爆薬や燃料はない・・・まあ多少はあるがな」

 

「そのタバコで信濃にとどめささないでくださいよ。せっかく明石の人たちが船底を塞いで直してくれたんですから」

 

「分かってる分かってる」

 

と軽く笑う山口。

 

「ところで提督・・・・例の件ですが・・・・」

 

「ああ・・・あれか?まあ出発くらいは大丈夫そうなやつを見つけたが、片道切符だぞ?」

 

「もとより覚悟の上ですよ」

 

「いいのかね?ましろ君のことは?やっと両想いになったのだろ?」

 

「ええ・・・・・もう決めたんです。やっぱり軍人は・・・・戦争の中でしか生きられない」

 

と、何やら意味深な話をしていたのだった。そして守は格納庫の穴から見える晴風をじっと見つめていたのだった

 

 

 

 

「なかなか大変大変~」

 

一方、近くで何かを描いていた和住は描いていたものが完成したらしく、スケッチブック片手に食堂へと向かった。

その食堂では麻侖と炊事委員の三人が赤道祭で出す模擬店について話し合いをしていた。

 

「やっぱり屋台はほしいよな。定番もいいけどスカっぽい感じもほしいよな!」

 

「スカ?」

 

「横須賀のことじゃない?」

 

「分かった、色々考えてみる」

 

麻侖のテンションに若干押され気味なのか炊事科の三人はちょっと困ったような笑みを浮かべて模擬店の内容を考えると言う。

そこへ和住がやって来た。

 

「ねぇねぇ。主計課でいらない木箱とかない?」

 

「お!出し物で使うのか!?」

 

「ううん。ちょっと個人的に作りたい物があるんだ」

 

「なんだよ個人的って!」

 

「な・い・しょ」

 

和住は口に人差し指を当てて自分が作りたい物を秘密にした。

 

「むぅー」

 

和住の行為に納得がいかない様子の麻侖は不満そうに口をとがらせる。その後、不機嫌そうな様子で甲板を歩いて赤道祭の準備確認をしていた

 

「なんでぇい、なんでぇい!!内緒ってのは気にいらねぇ・・・!!」

 

さっきの媛萌の行為で不機嫌そうな様子で前甲板を歩いていると

 

「ちょ右かな・・・そこそこ・・・」

 

「ぴったり!ぴったり!」

 

「がんばれ・・・」

 

「あっ?」

 

艦首から何やら楽しい声が聞こえて来て、見て見ると其処には、鶫、慧とスイカを前に木棒を持った楓が居た。

 

「何やってんでぇい?」

 

麻侖は何をやているのか3人に問う。

 

「スイカ割り~」

 

「万里小路さん凄いの!絶対外さないの!」

 

如何やらスイカ割りをしている様だ。しかも割る本人が楓だから絶対に外さない。

 

「赤道祭は如何した?出し物何やるか決めたのか?」

 

だが麻侖はスイカ割りと聞いて、逆に赤道祭の方は如何なっているのか問うが

 

「まだ・・・」

 

鶫はまだだと答える。それを聞いた途端、麻侖は、

 

「だったらスイカ割りしてねぇで・・・」

 

怒ろうとした時

 

「参る!!・・はああぁぁ・・・・!!」

 

楓が木棒を力いっぱい振り下ろし、見事にスイカは、真っ二つに割れた。

 

『わあぁぁ・・!!』

 

「真っ二つだ!!」

 

「万里小路さんて色々、達人だね!」

 

2人は真っ二つに割れたスイカーを見て驚き、楓の達人差を評価した。だが麻侖は、唖然と見ていた。

 

「機関長も食べる?」

 

慧は、麻侖にスイカを一緒に食べないか誘うが

 

「いらねぇ!いらねぇ!んなもん!」

 

麻侖はスイカなんて要らないと言い、その場を後にした。

 

「たっく・・・時間がねぇってのに・・・何のんびりしてんでぇい・・・

さっきの3人を見て、遊んでいるばかりで祭りの準備をしていない事に愚痴って第三主砲塔付近を歩いていると

 

「ぶるる・・!?」

 

横から水鉄砲遊びをしていた砲術員の流れ弾が麻侖に直撃した。

 

「あっ!?御免機関長!」

 

光は、直ぐ麻侖に謝罪したが

 

「遊んでいる暇があったら祭りの準備しろってんでぇい!!」

 

麻侖は、遊んでいる暇があったら祭りの準備しろと3人を叱るが

 

「え~~~~」

 

光は、めんどくさいと嫌がり

 

「全方位盛り上がってないんですけど‥‥」

 

更に美千留から生徒全員が赤道祭に盛り上がっていないと告げた。

 

「も・・盛り上がってない・・・!?」

 

それを聞いた途端、麻侖は、ガーンとなる。

 

「水鉄砲大会の方が面白くない?」

 

しかも順子から赤道祭より水鉄砲大会の方が面白くないと言われ更にガーンが広がる。

更に決定的打撃を与えたのが言うまでもない・・・・・

 

 

 

 

「♪~♪~♪~」

 

晴風の後部甲板では日光浴をしていた麗緒が鼻歌を歌いながら雑誌を見ていたが

 

「ん?」

 

突然、隣に人影が現れ、麗緒は隣の方を見る。すると其処には、機嫌が悪いかの様な麻侖が日光浴したいた機関科の四人衆を見降ろしていた。

 

「うえっ!?・・み、皆何やってるのよ・・・!!」

 

それを見た途端、麗緒は驚愕しながら飛び起きて、隣で日光浴をしている3人を起こす。

 

「「うぅん?」」

 

突然起こされた3人は、サングラスを外し直ぐ隣を見て

 

「「うぅん?げぇっ!」

 

「むぅ~~~~~~!!!」 

 

虫の居所が悪いかの様な麻侖が睨んでいた事に驚愕し

 

「き、休憩終わりー!」

 

「準備~準備~!!」 

 

「これどこにつけるんだっけー?」

 

「祭りだー祭りだー!」

 

麻侖の姿を見た皆は直ぐに立ち上がり、黒木を手伝う。しかし、その姿は余りにも無理があり、もはやその場しのぎで麻侖の機嫌を取ろうとしているのは一目でわかる。

 

「・・・・・・・わざとらしいしなくていいんだよ」

 

当然、麻侖もそんな事はお見通しだ。

 

『えっ!?』

 

「よーくわかったよ…みんな赤道祭なんてどうでもいいんだな!」

 

クラスメイト達があまりにも赤道祭への参加に積極的でない事に等々麻侖がキレた。

 

「麻侖・・・そ、そんな事ないってば!・・晴風の皆も楽しみにしてるから赤道祭・・・」

 

「めちゃ楽しみ・・・・!」

 

「わい!わーい!」

 

皆は必死に麻侖の機嫌を直そうとしたが、それは焼け石に水、火に油を注ぐ行為だった。

 

「むぅ・・・無理すんな・・・おめぇらに慰められたくねぇや・・・!!」

 

『あっ!?』

 

「マロン!!」

 

麻侖は完全にブチ切れ何処かに走り去って行った。果たして赤道祭はどうなってしまうのか・・・・・

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