時は少し遡る。宗谷姉妹次女であり、ましろ、守の姉である宗谷真冬は今回の事件である、ナチスの特殊部隊「ショッカー」の情報を掴み、
とある場所に潜入していた
いつも切り込み隊長である彼女であったが、今回は数々のブルーマーメイドの隊員が殉職し、ましてや本部を爆破した相手。
今回ばかりは彼女も慎重に動いていた。
そして部下ではなく彼女自身が、潜入を試みていた
理由はこれ以上部下を失わせないためであり、自分であればピンチになっても切り抜けられると思ったからだ。
そして真冬は、ある時、ブルマーに変装していた。武装親衛隊の兵士を捕まえ、拘束。そして兵士が持っていた恐らく上司の予備の服であろうか、その服を着て、自ら潜入すると言い出したのだ
「艦長!いくらなんでも危険すぎます」
「大丈夫だ。それに万が一のことがあったら連絡する。それまでお前らはこの海域で待機しろ・・・・それにだ」
そう言い真冬は一呼吸入れると
「母さんの学校の生徒・・・・俺たちの後輩を洗脳し利用して、何より守を怪我させた奴を許しちゃおけねえ!!」
拳をバキバキ鳴らし、怖い顔でそう言う。実際真冬は今回の事件の犯人であるナチスのことで頭に来ていた。同じブルーマーメイドの仲間を殺し、母親の務める学校の生徒を兵器として利用しているだけではなく、その生徒を利用して守に怪我させたナチスに対し怒りが満ちていた
そのため、自分で潜入することにしたのだ
そして真冬はその捕らえたSS隊員の証言の元ある港に来た。すると
「遅いぞ!何をしていた?」
同じ軍服の姿をしている女性数名が立っていた。どうやら奴らの仲間みたいだ
「すまない。道に迷って・・・・」
「まあ、いったん集合との命令だ。ついてこい」
「分かった」
どうやらバレていないみたいで真冬は顔を見られないように軍帽を深くかぶり、とある倉庫にくる。、すると
「よし、集まったな。これより大佐から通達された『Z作戦』の内容を説明する」
大尉の階級章をした人物がドイツ語で話し始めた。幸い真冬は外国語を学んでいたためドイツ語も分かっていた
「(Z作戦・・・・・真霜姉が言っていたヴェアヴォルフ作戦とは違うのか?とにかく聞いてみるか・・・・)」
真冬はその作戦を聞いていた。そしてスクリーンにあるカプセルが映し出される
「これはかつて先代のドイツ第三帝国が開発した、すべてを無酸素状態にし窒息死させる毒ガス『ギラードガンマー』だ。どんな防毒マスクもこのギラードガンマーには効かない。あらゆる町や都市にこの毒ガス、ギラードガンマーを散布し殲滅する。それがZ作戦の内容である」
そして、その将校が説明すると
「幹部!その毒ガスは最初、何処で使用するのですか?」
真冬が将校に訊くと将校は笑い
「アハハ・・・・・最初に使用場所は・・・・ん?おい!そこのお前!その腕のパーソナルカラーは第4分隊の人間だな!第4分隊はブルーマーメイドの監視のはずだがなんで作戦部にいる!?」
「っ!?」
真冬は慌てて自分の服にある腕章の色を見る。確かに自分の着ている将校服にあるパーソナルカラーと他の連中とは色が違った
「あ…あはは‥‥服を着替え間違えて・・・」
「それに…酷い訛りのドイツ語だな・・・・・貴様ブルーマーメイドのスパイだな!!軍隊手帳を見せろ!」
将校がそう言うと、真冬は帽子を脱ぎ捨て
「くそっ!こんなに早くバレるなんて!」
「ふん!ブルーマーメイドの犬め!捕まえろ!!」
「くそっ!!」
複数の工作員相手に二、三人殴り倒す真冬であったが、やはり数で抑えられてしまった。
そして現在
「お前一人か?・・・・・スパイ。お前一人か?」
「一人が好きでね・・・・」
「何をしにここへ来た?」
ゾル大佐の副官であるヘル大尉が真冬に訊くと真冬が答える
「へっ!お前らをとっ捕まえるためさ」
「ふふ・・・・例のシルバーバレット作戦の斥候かな?宗谷真冬二等保安監督官」
「なっ!?」
ヘル大尉の言葉に真雪が驚く。シルバーバレット作戦は真冬部隊かブルーマーメイドしか知らない情報だからだ。それが相手に筒抜けだったのだ
「フフッ・・・我が親衛隊の情報網を甘く見ない方がいい。そしてこの戦いは私たち武装ss…いや、ドイツ第4帝国の勝利だ」
と、自信満々に言うと真冬が鼻で笑い
「はっ!勝利だ?聞けばお前たちの世界での戦争であんたらはは敗戦まじか、あんたらがウィルスで操っていた学生艦の大半はおれたちが正気に戻した・・・・・むしろ敗者だろ?」
皮肉を込めてそう言う真冬に短気な性格であるヘルは顔をゆがませ
「ええい!黙れ!…おい!奴を連れていけ」
「はっ!」
「ちょっ!?おい!どこに連れて行くんだよ!」
ヘルの言葉に兵士二人は真冬をとある地下室の部屋に連れて閉じ込めた。その部屋の入り口はガラス扉だった
「けっ!こんなガラス!!」
そう言い真冬はガラス扉を蹴るがビクともしない。するとヘル以下大尉クラスの将校3人がやってきた
「ふっ!無駄だ。宗谷真冬。たとえ貴様の力でもそのベトンガラスは砕けまい」
「貴様ら・・・・生徒たちを洗脳し操る以外に何を企んでいる!!」
「フフッ・・・・お前がここに入っている間にあの毒ガスで日本中の人間を皆殺しにするのだ。武蔵の艦砲射撃でな」
「な、なんだと!じゃあ、武蔵は日本に向かっているのか!!」
「その通りだ。貴様らの予想では武蔵はフィリピン・レイテに向かっていると予想しているみたいだが、あの戦艦にはギラードガンマーの入った砲弾を詰め込んだ。あと数日もしないうちに武蔵は東京に向け、砲撃し毒ガスを蔓延させる。さらに各地方にギラードガンマーガスを搭載した砲弾を撃ち込み日本を死の国に変えるだろう」
「その後、貴様をあの手この手でお前を痛めてやる」
「・・・そして・・・・・他のブルーマーメイドもろとも・・・・死ね」
「さぁ…このことを大佐に報告し、最後の作戦会議と行きましょう」
「そうだな。お前はここでせいぜい悔しがっているがいい」
そう言いヘル大尉たちはその場を後にし
「クッソー!!このままじゃ日本は!」
真冬は悔しそうな表情を浮かべる
「真冬が行方不明になった?」
一方、真霜は真冬の部下から、真冬が行方不明になったこと通達が来た
『はっ!例のテロリストたちの所へ潜入したきり応答がなく』
「分かったわ。すぐに捜索隊を出して」
『わかりました』
そう言い真霜は無線を切る、
「真冬・・・・・」
真霜は妹である彼女の身を案じる。普段なら、大丈夫だと感じていたが今回の相手はとても厄介な相手。最悪の場合も考えた。そして
「それに連中は東京を毒ガスで全滅させる計画を立てている・・・・・奴らはいったい何を・・・」
保護した浦賀によれば、連中は毒ガスを使って東京を死の街に変えようとしていることが分かった。
「もしかして武蔵は・・・・」
彼女は嫌な予感を感じていたのだった
『わかった。すぐに戻る。それまで勝手なことはするな』
「はっ!わかりました大佐」
大尉の階級章をした将校が、大佐に報告を終え。他の部隊は別のアジトへ移り、そして彼女らは大佐が戻るまで待機となった
すると他の将校たち二名もやってきたがヘル大尉の姿がなかった
「おい、ヘル大尉は?」
「地下室に行ったみたいだな」
「何をしに?」
「さぁ…そこまでは・・・・」
「あいつは我々と違って・・・そそっかしい性格だったな」
「様子を見に行くか・・・・・」
ヘル大尉と同僚であり同期である将校たちは一つの不安を感じた
一方、地下室では
「くそっ!どうやって出るか・・・・」
真冬は胡坐をかいて考え込むと外から声が聞こえた
「ん?」
真冬は扉に耳を当てると
『フフッ・・・・中を今一度見せてくれ』
とヘル大尉の声が聞こえた
「(よし、しめた)」
真冬は何かひらめいたのか天上を見る。そして外では
「し、しかし
「黙れ!!」
見張りの兵士が、ヘル大尉に言うと、ヘル大尉は怒って
「この私を誰だと思っている!「アーネンエルベ」の特殊部隊武装ss「ショッカー」副官であり‥‥かつてはアフリカ戦線の前線で連合軍と死闘を繰り広げた私だぞ!!」
「し、しかし・・・・」
「しかしも、くそもあるものか!開けろ!!」
上官の命令で見張り員はしぶしぶ扉を開けるボタンを押し扉が開く、そしてヘル大尉はガラス扉のガラス越しから中を見るが・・・・・
「・・・・・・ん!?」
中には誰もいなかった
「い、いない!!逃げた!!」
「そ、そんなはずは!!」
「いないぞ!よく見ろ!!・・・・・おい!グズグズせず非常警報を鳴らし、大佐に知らせろ!!」
「はっ!」
見張りの一人が急いで報せに行き
「おい!ガラス扉も開けろ!」
「はっ!」
ヘル大尉の言葉に見張り員がガラス扉も開け二人は中に入る
「くそっ!どうやって逃げた!!」
とあたりを見渡すと
「ここにいるぞ!!」
「「っ!?」」
上から声がし、見上げると、そこには壁の資格になる天上に張り付いていた真冬の姿があった。そして真冬は素早く降りると、見張り員を殴り飛ばし、そしてヘル大尉をハンマーロックで拘束する
「まんまと扉を開けてくれたな感謝するぞ!」
「クッソ小娘め!!」
ヘル大尉を拘束しながら部屋を出ると、ヘル大尉の様子を見に来た同僚の大尉たちと出くわす
「ヘル・エルザss大尉!!」
「勝手なことをして、なんと言う様ですか!!!」
「この!おっちょこちょいがっ!!」
と、三人はヘル大尉に罵声を浴びせる。ヘル大尉は俯き
「す・・・すまない・・・・殺してくれ!私とともに!この小娘を!!」
と、そう言うと
「‥‥望み通りに」
一人の将校がそう言い、皆拳銃を向ける、すると彼女の足元から手榴弾が転がり込んだ
「っ!?」
皆そのことに驚いた瞬間、手榴弾から白い煙が噴き出し、周りに充満する
「な、なんだこれは!?」
「くそっ!何も見えん!!」
「げっほっげっほっ!」
将校やヘル大尉たちは慌てだすと
「こっちだ!」
「おおっ!?」
誰かが真冬の腕を引っ張り、そして階段を上がり、そして洞窟内にある港に着くと、そこには一隻の潜水艦があった
「艦長!急いでください!連中が追ってきますよ!」
「分かっている!!さっ速く乗れ!」
「お、お前は…」
「説明は後だ!!」
その人物に言われ真冬は潜水艦に乗る
「急速潜航!!モーター前進だ!!」
彼女の命令で潜水艦は急発進し、そして海底に潜った
「ふう・・・連中の無線を傍受し、ここに来てみれば・・・・案の定か。命拾いしたな」
「あんた…誰だよあんたも奴らの仲間か?」
真冬がそう訊くとその人物は
「確かに私は鍵十字の人間だが、私はその鍵十字に巣くう、鍵十字を嫌う者・・・・・反ナチ派将校。ヴァイオレット・クラーケン中佐だ。いまはあんたの姉さんに協力している者だがな」
と、真冬を助けたのは晴風と交戦したあの潜水艦の艦長であった