「私がちょっと留守にしたとたんこれだ・・・・それで貴様ら、何か言いたいことはないか?」
「「「「・・・・・・・」」」」
苛立ちながら、パシパシと鞭を自分の手のひらで叩きながらにらみつけるゾル大佐に正座させられたヘル大尉以下幹部3人たちは下を向いていた
すると・・・・
「だいたい、ヘル大尉があんな馬鹿を起こすから」
「な、なんだと!私のせいだというのか!!」
「当たり前です。だいたい貴様には昔からせっかち過ぎる所がある。聞けばアフリカ戦線でも勝手に早とちりして敵陣のど真ん中に誘い込まれて集中砲火を受けて全滅しかけたことがあったじゃないか!」
「そうだ!今までお前がしてきた失敗はそのせっかちさだと気づかんのか?」
「何だと!?」
同僚の中で一番犬猿の仲である幹部の一人、シュミット大尉に言われ頭に血が上ったのか彼女はこう言い返した
「シュミット大尉!貴官も東部戦線にいた時なんも戦果を上げられずに敗退したではありませんか!人の事を言えますかな!」
「私はあんたと違ってせっかちさが原因で敗れた覚えはないわ!」
「ほう?では作戦の天才と言われたあなたが東部戦線で敗れたのは、あなたが鍛えた兵士たちの力が及ばなかった・・・・・そうおっしゃりたいのですな?」
「ふんっ! その通りだ!私が直々に鍛え指示してやったのにあいつらは命令も利かずに突撃ばっかり・・・・だが、貴様のせっかちさに巻き込まれて倒された兵士たちに比べればあ奴らの方がまだましな死に方をしたわ!しかも仇名が『地獄大尉』だと?笑わせるな!何が『地獄大尉』だ!これからは『お馬鹿大尉』とでも名乗ったらどうだ?」
「何だと貴様ッ!もう我慢出来ぬ!シュミット大尉 お覚悟をっ!!!」
我慢できなくなったのか、ヘル大尉は持っていた鞭をシュミット大尉向け
「やるか大馬鹿者!?」
そう言い腰に差しているサーベルを抜きヘルに構える
「お、お二人とも・・・止めな・・・」
「「うるさいっ!!貴様は黙ってろ!!」」
「ひっ!?」
止めようとした幹部の一人ビアンカ・フォラー大尉だったが、二人に怒鳴られ黙ってしまう
「付き合いきれん・・・・勝手にやってろ」
同僚の一人、ベネディクタ・ブランク大尉が呆れて二人の喧嘩を止める気にもなれず、つまり犬猿の仲の二人を止められる者がいない事になる。
その時・・・・・
バシンッ!!
「いい加減にしないか貴様ら!!!!」
ゾル大佐が二人に対し、怒鳴りだし、鞭を勢いよく叩きつけると二人は構えるのを止める
「黙って聞いていれば言い訳ばかり!貴様らが軍の士官・・・・部隊を指揮する立場だということ忘れたのか! その事を忘れ、仲間同士でいがみ合うことなどあってはならんことだ! これ以上いがみ合うなら、軍の規律を乱すものとしてこの場で銃殺する!!」
「「は、はあ・・・申し訳ございません・・・」」
「ヘル大尉!!」
「は・・・何でしょう大佐」
「シュミット大尉の言い分にも一理ある!!それに貴様。私が戻るまで勝手なことをするなと言ったはずだ。今回の件でもそうだが、貴様はせっかちすぎるのだ! いい加減、己の非を認めろ!」
「た、大佐!?大佐も私のことをせっかち者だというのですか!?」
「その通りだ!それに貴様らもべらべらz作戦の内容をブルーマーメイドの小娘に話したみたいだな!軍の機密作戦を敵に言う馬鹿がどこにいる!!」
「「「も、申し訳ございません・・・・」」」
「本来なら、貴様らは今回の作戦から外れ自室にて謹慎を言いたいところだが、今は人手が必要だ。貴様らの失敗は今後の作戦行動で償え!!次の命令があるまで自室で反省していろ!」
「「「「はっ・・・・・」」」
ゾルの言葉に幹部4人は、指令室を出る
「たっく!世話のかかる奴らだ!!」
とそう言いとゾルは
「・・・まあ、いい。どの道、ブルーマーメイドのあの作戦では武蔵相手に失敗することはわかり切っている・・・・・どの道、日本は全滅するだろう・・・・・」
ゾルがブルーマーメイドの隊員に変装し、真霜らの作戦会議の内容を聞いた限りでは、何ら問題はないと考えた
「だが、我々と同じ世界に来たという日本の航空兵のことも気になる・・・・まあ、一機では何もできまい・・・・」
と、ゾルは怪しげに笑う、すると無線機のアラームが鳴りゾルは無線機の受話器を取る
「わたしだ?どうした?」
通信の相手はブルーマーメイドの潜伏させている部下からだった
「なに!?クラーケン中佐が!!・・・・どうりで姿を見せなかったわけか・・・・わかったお前は引き続き監視を続けろ。ああ、計画は予定道理に進める」
そう言いゾルは通信を切る。
「バイオレットめ・・・・第4帝国を裏切るとは・・・・」
通信内容は以前自分に接触した潜水艦艦長のバイオレット・ヴォルフ・クラーケンが、ブルーマーメイドの保護下に入り、そして協力し始めたという情報だった。ゾルはバイオレット中佐のことは知っていた。旧知の中であり、反ナチス思想をしていた彼女とは、穏健派のティア・クロイツェル空軍大佐同様仲が悪かった。だが、それでも彼女が裏切るとは思ってもいなかった
「裏切り者め・・・・となると、宗谷真冬を助けたのは奴か・・・・・だが、まあいい。もともと奴には期待はしていなかったからな。問題は、晴風という駆逐艦か・・・・・」
ため息交じりにそう言うゾル。そしてゾルは部下が秘かに撮ったであろう、晴風艦長岬明乃の写真を見て
「さて…今まで幸運だけで乗り切った彼女たちだが、そろそろ戦いで心を憔悴しているだろう・・・・・次の相手は君の親友だ。どう動くかね岬明乃艦長?フフ…」
写真を置き、そして邪悪な笑みを浮かべながら彼女は笑うのであった
登場人物
ユーリア・シュミット
cv:日岡なつみ
ドイツ・ライプツィヒ出身
ドイツ第4帝国武装親衛隊大尉、研究機関アーネンエルベ武装部隊「SHOCKER」幹部。
眼鏡にショートカットの女性であり、かつては東部戦線で作戦指揮官を任せられ「作戦の天才」と呼ばれていたが東部戦線敗退と同時に上官と総統の命によりSHOCKERに配属になる。SHOCKER副官であるヘルとは犬猿の仲である
ベネディクタ・ブランク
cv:飯田友子
オーストリア・ウィーン
ドイツ第4帝国武装親衛隊大尉、研究機関アーネンエルベ武装部隊「SHOCKER」幹部。
長いウェーブヘアした女性士官。冷静沈着であまり表情を変えないが、会話時に唇の片端を上げる癖がある。策略家であり、ゾル大佐と同じ冷酷で降伏してきた敵を嬲り殺す残忍な性格
ビアンカ・フォラー
cv:麻倉もも
ドイツ・ヴィルヘルムスハーフェン
ドイツ第4帝国武装親衛隊大尉、研究機関アーネンエルベ武装部隊「SHOCKER」幹部。
鈴の髪飾りを付けたボブカットの女性士官。おっとりとした表情の大人しい性格であり、ゾルら過激派とは違い穏健的な考えを持つ通信将校。
ヘルとシュミットの喧嘩を止めることも多いいがいつも、怒鳴られ胃を痛めることが多いい苦労人。ナチス親衛隊ではいたってまともな性格であり常識人。