ショッカーライダー   作:はっぴーでぃすとぴあ

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第拾話『激怒!親父怒りのショッカーファイト』

今日はステーキ店橘の休業日

しかしてショッカーライダーことミコトは早朝から外出の支度をしていた

それもその筈休みとはだらける為に非ず、次の活動への準備と休養の期間であり飲食店にとってその一つは仕入れである

とどのつまりこれからミコトは店の親父こと橘 燐太郎と共に朝市に野菜を仕入れに行く所であった

橘のトラックの助手席に乗り込んだミコトは久しく会った自身の先輩であるショッカー少年隊の面々との話を橘に聞かせてやっていた

 

「いやぁ、俺の登場で陳腐化したなんて言うが先輩方は十分強いってモンだよ親父さん」

 

「おぅおぅそりゃあそうよ、あの子供等に搭載されてるのはミコトおめぇ、お前の武装の旧式だからなぁ」

 

「ショッカー大爆殺なんてのも見せて貰っちゃって、そういやぁモヨ子ちゃんも会いたがってたなぁ」

 

「モユルとドクスつったかぁ?あいつら仲良いからなぁ」

 

「今度遊びに来たいってよ、どうにか都合が合えばいいんだがなぁ親父さん」

 

「違いねぇ」

 

声こそ平坦ではあったが相槌を打つ橘のサングラスの奥の目元は微笑んでいた

勿論それを心得ているミコトも自然とニコニコとしている

 

すったもんだで到着した朝市は活気に溢れ売り手も一般の農家さんからショッカーにより保護されている財閥の末端まで様々ごった返していた

 

「おおう、調子はどうだぁ坊主ぅ!」

 

『猿渡ファーム』なる自前の看板を出していた四人組のそのリーダーらしき茶髪の青年に橘が声を掛けると青年も手を挙げて答える

 

「おはよう親父さん!なんだ今日は何時ものお嬢ちゃんは一緒じゃあないのか?」

 

「ああ、モヨ子は用事でな代わりに今日はもう一人住み込みでバイトしてる大食いに来てもらった訳よ」

 

「おはようございます!」

 

「おう!元気良いな!」

 

「何時もの通りのジャガイモ、ニンジン、クレソン後何かオススメは?」

 

「はいよ!毎度あり!ちゃぁんととってあるぜ親父さん!んーそうだなこの時期だと蕾菜が纏まった数あったかなぁ、おーい蕾菜後何箱ある?」

 

「はい五箱っスカシラ!」

 

「だそうだ親父さんどうする?」

 

「おう丁度いいあるだけくれや」

 

「いいね親父さん太っ腹ぁ!」

 

「なぁにお前さんとこの野菜がどれも別嬪さん揃いだからよぉ」

 

「嬉しい事言ってくれるじゃねぇかコラ!オマケしとくぜ親父さん!」

 

堅物そうに見えて意外と交遊範囲が広い橘と青年が楽しげに会話しているのを尻目に周囲を見渡せば喧しい程の活気に溢れ少しでも良いものをと切磋琢磨するショッカー臣民の営みにミコトは感無量の思いであった

そんな時である、ミコトがショッカーからの指令を受信したのは!

 

『ショッカー参謀本部ヨリショッカーライダーへ貴様の現在地デアル市場ニ暴徒ガ集結シツツアル直ニ此ヲ殲滅セヨ』

 

忽ちにミコトは眉間に皺を寄せて険しい表情になると市場の入り口の方へと目をむけるとそこには既にちらほらと武器とプラカードや拡声器を携えた人間が集まり始めていた

 

「あン?表が騒がしいな?」

 

「オイミコトやい、おめぇこつぁ…」

 

「ああ、どうやらそのようだぜ親父さん…くるぞ!」

 

ある程度数が纏まった暴徒が突入してこようというのを入り口の方に駆けていったミコトは暴徒の一団を睨み付けての怒号を一発

 

「ショッカー!」

 

怒りに握りしめた右の拳を顔と水平にして手刀にした左手を右下に振り下ろすと共にミコトの体が変化する。

 

「変身っ…!」

 

暴徒が突入すると共に拡声器のマイクに何か言おうとしていた先頭の一人の頭部がそのマイクごとショッカー殴によって粉砕された

 

「お、お前はショッカーライダー!?何故朝早くからこんな所に!?」

 

「如何にも!私は偉大なるショッカーに製造された生体兵器改造人間にして秩序の守護者ショッカーライダー!ショッカーが統べるこの社会で貴様ら悪がある所ショッカーライダーは必ず現れ貴様らの行為を無に帰するのだ!ホキョキョキョー!」

 

市場の狭い通路での格闘戦が始まった

市場の建物は老朽化が進んでおりまだ内部に多くのショッカーの人的資源と物的資源がある為ショッカーライダーは格闘戦に終止せざるを得ないのだ

 

「おうあんちゃん、わりぃが仲間と一緒に他の人らを連れて逃げてくれい」

 

「カシラ!早く避難を!」

 

「チッ、そんなら親父さんも一緒ださっさと行くぞオラ」

 

「いや、俺ぁいい」

 

「何でだよ親父さん、そういやぁさっきのボウズがショッカーライダーだって?親父さんあんた一体何者なんだ…?」

 

「ふっ、おいらぁ橘、しがねぇステーキ屋の親父よいいから早く行けい!」

 

「あぁったく!解った!だが死ぬなよ!」

 

「おぅ!あんちゃんこそなぁ!」

 

ショッカーライダーは迫る暴徒をショッカー手刀で逆袈裟に斬り捨てれば暴徒が持っていた木製のプラカードをへし折って突き刺しそれでも尚後ろから押し合いへし合い押し寄せる暴徒をショッカー抜手で纏めて始末する等血みどろで戦っていた

 

「みんな奥の方に逃げたぜショッカーライダー!」

 

「有り難う親父さん!しかしこいつら寿司詰めになって来るからきりがない!」

 

ショッカーの生体兵器であるショッカーライダーは体内の小型高速増殖炉によって無尽蔵なスタミナを有するがそれでも大量の暴徒が後ろから後から後から湧いてくるのに辟易としていた

そんな中暴徒の一人が発砲した拳銃の弾丸が橘へと向かって飛んで行く、だがショッカーライダーは構いもしない

何故ならば橘にとってその程度どうという事はないと元より解っているのだ!

 

「いきなり他人様に何しやがるんでぇこの野郎」

 

見れば橘は丁度巻き煙草をそうするような仕草で人差し指と中指で挟んで止め、否、真っ二つにしてしまっているではないか!

この時初めて暴徒達は目の前にいる壮年の男性もただ者ではないないと理解した

ショッカーライダーが会話を挟みつつも次々と迫る暴徒を殲滅してゆく中、橘もまた暴徒の手首をつかんではそのまま骨が砕ける勢いで握り一本背負いで骨盤が砕けるような威力を見せつける

 

「おっ、やるな!流石は親父さん!」

 

「はぁっ!とちとらおめぇの生まれる何年も前から改造人間よぉ!ショッカー!」

 

そう渋い声音で放たれた気合いに黒い帯に銀色のバックルのショッカーのベルトが橘の腰に出現する

 

「変身っ!」

 

掛け声と共にその体はカニムシを彷彿させるショッカーの改造人間カニムシ怪人へと変身したのだ!

そしてカニムシ怪人はその両腕の巨大な鋏で次々と暴徒を切り裂き、砕き、引きちぎって行くではないか!

 

「はっ!なるほどこいつつぁ埒があかねぇなぁ!」

 

「ほんとだぜ親父さん!いや!カニムシ怪人!無反動砲でも欲しいところだぜ!」

 

「よぉし!それならおいらにいい考えがある!あわせろぃ!ショッカーライダー!」

 

「応!とぉう!」

 

カニムシ怪人の提案に応じたショッカーライダーが飛び上がるとカニムシ怪人は体を丸めたショッカーライダーをバレーのレシーブのようにそのハサミで打ち出した!

 

「ホキョキョキョキョーーー!!!!」

 

ショッカーライダーはその体を回転させながら一直線に並んだ暴徒達を血飛沫へと変えながら最後尾である暴徒達の主導者の元へと一直線に飛んでいった。

その勢いのままにショッカーライダーは暴徒の主導者が何やら喚いている大型のスピーカーへと突っ込みそれを木端微塵にしたのだ!

 

「なっ、何者だお前は!?」

 

「ホキョキョキョ」

 

返り血まみれのショッカーライダーはスピーカーの残骸からムクリと体を起こしては仮面の血を拭う。

 

「私の名はショッカーライダー!貴様等のような社会の敵を滅ぼすショッカーの秩序の守護者だ!」

 

「の、農業等と言う持続不可能で残酷な産業を…」

 

「口を閉ざせえぇぇぇいっっっっ!!!!ショッカー殴いぃぃい!!!!」

 

何かを言おうとした暴徒の主導者に激怒したショッカーライダーがストレートパンチで放つショッカー殴!

悪の頭部は粉砕され取り巻きの暴徒も蜘蛛の子を散らすように這々の体で逃げ出そうとするのを既にショッカー参謀本部の指令により終結したショッカー憲兵隊やショッカー戦闘員が次々を追い回しては殲滅されていった。

かくして今回の暴徒による暴動もショッカーの秩序の名の元に鎮圧されたのだった!

 

「イーーーーー!!!!!」

 

「「「「「イーーーーー!!!!」」」」」

 

砕け沈黙したスピーカーを足蹴にしつつ高らかに響くショッカーライダーの敬礼に帰る返礼。

命栄えあるショッカーの朝ぼらけにショッカーライダーは意気揚々とその手を掲げる。

返礼を返す中には朝市の人間や人間の姿に戻った橘の姿もあった。

戦えい!ショッカーライダー!健全な社会を守る為、それを壊さんと欲する輩をこの世から消し去らねば秩序とは守る事が出来ないのだから!

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