ミコトが急行した動物園、そこは動物による物と暴徒によるもので破壊の限りを尽くされていた
ミコトは壊れかけの入場門をウォークリケットの榴弾で吹き飛ばしそのまま乗り入れると受付の中に瀕死ながらもまだ息のある職員を見つけ助け起こした
「君!おい!しっかりするのだ君!傷は浅いぞ!」
「あ、あなたは…?」
「俺はショッカーの者だ、一体何があった!」
「と、突然変な連中が押し寄せてきて…それで動物の権利がどうこう…それで動物の檻を破壊してこんな有様…迷惑を…ぐほぉっ…」
「わかった、わかった、俺が何とかする!全て任せてくれ!だからもうしゃべるんじゃあないもう少しすればここにもショッカー衛生員が…」
「ぐぅ…俺は…俺は悔しい…!どうして子供たちに普段見れない生き物や動物による芸を見て笑顔になって貰う場所があんな身勝手な連中にこんなにされなきゃならないんだ…悔しい…悔しい…くや…し……」
怒りの表情で悔し涙を流しながら息を引き取った職員を床に横たえるとミコトはその瞳を閉じさせて手を握る
「君の怒り、憎しみ、悔しさ全部俺が受け取った社会の秩序を乱し君の誇りと平穏を奪い去った悪を俺は断じて許さん…許さんぞおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
ミコトは怒りにワナワナと震える拳を握ると虚空を強く睨み付け怒号を上げる
「ショッカー!!」
腹の底からの怒りと憎しみを込めた声が周囲に響きその顔は正しく修羅のそれであった
「変身!!!」
肉体がショッカーライダーに変化すると先程の怒号が嘘であるかのように荒い呼吸音だけだ悠然と動物園内を闊歩するショッカーライダー
そんなショッカーライダーを見つけては襲い掛かって来たのはカバであった、あまり知られては居ないがカバは獰猛な生き物である
「……ショッカーボム!」
大口を開けて迫るカバーの口の中にショッカーボムを投げ込むと起爆させてこれを爆殺するとそれを聞いてかチンパンジーの群れが現れて姦しく周りを跳び跳ねて威嚇する
「ホキョキョキョキョーー!!!!!」
果てし無い悪を憎む心、即ち憎悪が燃え上がる
ショッカーライダーの全身から炎が上がり手を伸ばすと火炎放射機のように畜生を一瞬で炭へと変える
「ショッカーファイアー!」
ここまで騒げば当たり前ではあるが今度はアフリカゾウの群れが現れて目下の危険であるショッカーライダーを威嚇していた
「畜生如きが………偉大なるショッカーの人的資源を損なった罪…万死に値する!!!」
フィンガーミサイルを放つも一番大きな個体が盾となり傷を負いながら他の個体をなんとか守ったのを見てショッカーライダーの怒りはいよいよ振り切った
「おのれぇぇ!!!畜生如きがぁぁぁ!!!偉大なるぅっ!!ショッカーのぉぉ…!!秩序の !番人!!たる!!!この私に逆らうかあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
秩序の番人たる青い迷彩柄のストールをたなびかせてショッカーライダーは大きく飛び上がると拳を構える
ショッカーアースクエイクの振動をショッカー殴に付与して敵を内部から木端微塵に粉砕する必殺の一撃
「ショッカー激震殴!!!」
その個体は木端微塵に爆裂四散すると今度は近くにいた個体のその長い鼻を掴んで顔までもってゆくと口から「カーーーーーッ」と吐き出す紫色の猛毒ガス、その名も必殺の
「ショッカースモッグ!」
本来なら空気中に散布しても十分に効果のある物を一呼吸でも直接吸い込んだのだから堪らない、ゾウは次々と泡を吹いて絶命して行った
「何処だぁ…ショッカーの社会の和を乱し人的資源を損なう悪は何処に居るぅっ!!!ホキョキョキョキョー!!!」
周囲からはまだ動物達の声が聞こえるなかでショッカーライダーの聴覚が無数の雑音の中から人間の靴音を察知した
「見つけたぞ………逃がさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
舗装された地面が砕ける勢いで雄叫びを上げながら疾走するショッカーライダー
途中現れたラーテルを蹴飛ばしさながら砲弾のように走る走る
「ホキョキョキョキョーーーーーー!!!!!」
見れば工具等を持った一団が動物園の塀に開けた大きな穴から抜け出ようとしていた、空かさずショッカーライダーは雄叫びを上げながら跳躍しつつ空中回転を挟みつつ塀の穴と一団の前に立ち塞がる
「待てえぇぇぇい!!貴様らか!!動物園を襲撃しその動物で街を混乱に陥れたのは!!」
「なっ、妙な格好をした奴!お前は何者だ!」
「私はショッカーライダー!偉大なるショッカーにより製造された戦略兵器改造人間にして秩序の番人だ!質問に答えろ!!」
「そ、そうだとも!我々は動物を解放したんだ!」
「動物を解放だと?!」
「ああ、動物は本来何物にも縛られずに生きている方が幸せなんだペットのように解放された動物と思いやりを持って共存できる社会こそ…」
「このっ………馬鹿者があぁぁぁぁぁ!!!」
何やら理想を語るリーダーらしい人物をショッカーライダーはショッカー張り手でぶっ飛ばした
「な、何をするんだ乱暴な!?」
「乱暴だと!!では貴様らのやったことはなんだ!何の罪も無い動物園を襲撃し街に動物を放ちショッカーの人的資源を傷つけた!!」
「それは動物本来の在り方で彼らに悪気があるわけでは…」
「口を開くなぁ!!!!!いいか!人間は万物の霊長と言う」
「ば、万物の霊長?」
「そうだ!!!自然界ならいざ知らず!!少なくともショッカーが支配するこの社会においてはペットは愛玩動物、家畜は食肉その他、動物園の動物は展示され芸を披露するのが存在意義だ!そしてその社会を運営するのは誰か?人間なのだ!貴様らのやろうとしたことはその構造を破壊し社会を混乱に陥れようとする破壊工作!人間の尊厳を貶める行為だ!!!」
「くっ、しゃ、社会は人間の物だけじゃない!」
「仮にそうだとしても人間の作った物だ!!!ショッカーによって許容されている権利を持つ人間と物的資源である動物は違う!!!」
「だ、だが…」
尚も反論しようとする暴徒だがショッカーライダーは無言でその背後を指差す
釣られて暴徒らも後ろを振り返ると先程のリーダー各の暴徒の死体の匂いに引き寄せられてかライオンの群れが暴徒とショッカーライダーを取り囲んでいた
「ひっ、た、助けてくれ!!」
「貴様らの言っていた事はこう言うことだ、人間と畜生を同列に語る貴様らは自ら畜生の位に堕ちたのだ」
出口の前で仁王立ちする前門のショッカーライダー後門の飢獅子に暴徒はどちらか一方に逃げようとするがショッカーライダーに向かった者はショッカー殴で始末されライオンの群れに向かった者は噛み殺された
「さて、実を言うなれば私は貴様らの事は気の毒に思わなくもないのだ」
眼前には牙を血で染めたライオンの雄が目の前の餌を喰うでなくショッカーライダーを睨み付けている
ショッカーライダーは誰に言うでなく続ける
「貴様らもこのような事さえ起こらなければ平穏無事に展示されていたであろうと思うとな、この暴徒共のせいで今や一切の存在価値をも失い処分されねばならないと言うのも理不尽と言えば理不尽だろう…だが」
ショッカーライダーは静かに拳を構えるとギチギチと音が鳴るほどに握り締める
「ショッカーの人的資源を傷付ける可能性がある存在がこの社会に存在する事を許す訳にはいかん!!!!!」
群れを率いる長としての矜持か一番大きな雄が吼え、ショッカーライダーもそれに応じるが如く雄叫びを上げる
「ホキョキョキョキョーーーーー!!!!!」
大きく飛び上がると渾身の力を込めた右腕をショッカーライダー目掛けて襲い掛かるライオンの顔面目掛けて打ち下ろす
「ショッカー殴!!!!!」
勝敗は決した、最早ライオンたちは抵抗するでなく伏せてただ己の生殺与奪の権をショッカーライダーに差し出したのだ
「案ずるな、貴様らだけ彼の世には行かせん…この動物園は当然閉鎖され解体されるだろうしまだ園内に残る動物も当然殺処分だ、であればこうしてしまうのが手早い」
ショッカーライダーはそのショッカーホーンでショッカー参謀本部やステーキ店橘の地下にあるプラントに通信を行うと敬礼の姿勢を取る
「ショッカー………万歳!!!!!イーーーーーーーー!」
次の瞬間純白の閃光と共に動物園のその極近くの破壊された街の一部が消滅した、後に残るのは破片する残らず消し飛んだ更地だけであった
後に駆けつけたショッカー戦闘員やショッカー憲兵隊はショッカー参謀本部からの連絡でその全てを理解した
「「「「「イーーーーー!!!!!」」」」」
彼らが捧げる敬礼は犠牲となった無辜の人的資源に捧げる哀悼の敬礼
身勝手な悪の自由にさせよう物なら社会は壊れ無意味に人的資源が失われる!そんなことを決して許されない!!
戦えいショッカーライダー!!浜の砂子は尽きるとも世に悪の種は尽きまじ!!昨日と変わらぬ平穏な明日の為にショッカーライダーの戦いは続くのだ!!